36 / 69
Chapter.36
しおりを挟む
2時間半後――初日公演は大盛況のうちに幕を閉じた。
会場からホテルまでは所沢の運転する車で移動する。
ライブ後の高揚感はホテルに戻っても消えない。このテンションのままでスマホを持つと、うっかり送らなくていいメッセを鹿乃江に送ってしまいそうだ。少しでも気持ちを落ち着かせるために風呂へ入ることにする。
ライブ会場でシャワーを浴びたが、お湯に浸かってリラックスしたい気分だ。
蛇口をバスタブに向けカランをひねる。温度を確認して、ある程度溜まるまで部屋で待つことにする。湯量が音でわかるようにドアを開けたまま部屋へ戻って、ソファに深く座り足を投げ出した。
大量の湯が流れ出てバスタブの底に当たる音が聞こえてくる。湯量が増えるとそれは、小さな滝のような音を出し始めた。
心地よい疲労感に瞼を閉じる。
――いつ、どこで、間違えたのだろう。
あれから、ふと時間が空いたとき、思考が止まるとき、そんなことを考える。
もう間違わないように、傷つけないように、慎重に……していたつもりだった。
それは本当にただの、つもりだったのだろう。そうでなければ、いまこうして思い悩むことはなかったのではないか。
鹿乃江と三人で食事に行った帰り、久我山に誘われて行きつけのバーへ二人で行ったときのことを思い出した。
客室から隔離されたカウンター席で二人並び、酒をたしなむ。
「ええ人やな」
久我山は鹿乃江のことをそう表現した。
「そうなんすよ、すごく優しいんです」
「ええ人すぎて心配にならん?」
「んー、まぁ。優しくされたやつが勘違いしそうですよね」
「え? お前のこと?」
「違う……とも言い切れないですけど……」
弱気な紫輝に笑って、
「真に受けんなよ」
肩を叩いた。
「お前は置いといて、秘かにライバル多そうよなぁ。みんな遠巻きに眺めてるだけやろうけど」
「……やっぱり、そう思います……?」
「薄めやけど壁あるし、無意識に色々かわしてる感はある」
「……恋人作る気ないのかな……」
「もしかしてもうおるんちゃう」
「えっ!」
久我山の言葉に紫輝が驚き声を上げた。
「じょーだんや、じょーだん。必死かお前~」
グラスに口をつけながら顔を歪める久我山に
「言っていい冗談と悪い冗談があるんです」
「彼氏おったら他の男とメシするようなタイプちゃうやろ~」
「そうなんですけど……心配なんですもん」
「本気やねんなぁ」さりげなく探るように言った言葉に
「本気っす」紫輝が迷いなく答え、続ける。「本気だから…今日、久我山さんに来てもらったんです……」
「ん?」紫輝の言葉の意味を考えて「え? あ? そういうことだったの? ゆえよ~」久我山が真意を察したように返答する。
「そういうことってなんすか」
「いや、お前がゆうたんや」一応ツッコミを入れてから「そういう関係になりたいから紹介した的なことやろ?」念のため確認してみる。
「そうっす。この先も関係が続くなら、紹介しておきたくて」
「それ、鶫野さんには言った?」
「言えないっすよ。まだ告白すらできてないのに」
「それ……」意味ある? と思ったが、口には出さない。「まぁ、正式にお付き合いとかその先の話になったらまた呼んでよ」
久我山が酒を飲み下す。
「はい、そうなるように頑張ります」
紫輝もグラスを傾けた。
「そういえば、二人きりのときなに話してたんすか?」
「えー?」と会話を思い出すような素振りを見せて「ないしょ」ニヤリと笑う。
「えっ、気になります」
「二人がうまいこと行ったら教えたげるわ。そろそろええ時間やし帰ろか」
久我山はうまいことかわして、よろしく伝えといて~、と言い残しタクシーで帰って行った。
あのとき、久我山は鹿乃江となにを話したのだろう。久我山のことだから、悪い印象を与えるようなことは言っていないと思うが――ザァッと水が流れる音で我に返る。
「やべっ」
膝に手を付き立ち上がってバスルームへ行くと、バスタブから湯が溢れ出していた。
靴下を脱いで足を踏み入れ、カランを回して水流を止める。湯気が立ちこめる浴室内で、床に溜まった数センチ分の湯が排水口へ流れていく。
「入るか……」
その場で服を脱ぎ、脱衣所に設置されたかごに投げ入れる。悩みも一緒に投げられたらどんなに楽だろう、とも思うが、そんなに簡単に手放してはいけないのだ。
以前そうして苦い思いをしたことのある紫輝は、しばらくの間恋愛感情から目を背けていた。機会がなかったわけではないが、次への一歩がなかなか踏み出せずにいた。やっとその呪縛から解放されたのに、紫輝はまた同じことを繰り返しそうになっている。
掛け湯をしてバスタブに入る。自分の体積と同じ分だけの湯が流れていく。
溢れ出るそれは自分の感情のよう。
溜め込むには量が多く持て余し、ただ捨てるには忍びない。受け入れてくれる相手がいなければ、自分でどうにかするしかないのだ。
鹿乃江も同じように、誰かに湧き出る感情を持て余したことがあるのだろうか。
連絡が来なくなったことになにか意図はあるのだろうか。
自分になにか落ち度があったのか。それとも単純に、誰かに先を越されたか――。
したくない想像を脳が勝手に再生しそうで、手のひらで湯をすくい顔に浴びせる。そのまま前髪を掻き上げて、視界を広げるように後方へ撫で付けた。考えて出た答えも想像に過ぎない。落ち込むくらいの想像ならしないほうがマシだ。
会って話したくても、もう待ち伏せはできない。鹿乃江に限ってしないだろうが、警察に通報でもされたらコトだ。
(ツアーが終わったら……)
結局その言い訳にたどり着いてしまう。実際、約束を取り付けたとしても、ツアーが終わるまでは会う時間を取ることができないのだが。
「……みまーもるよ~、たとーえとーおくにーいーても~、ここーろかぁら、ねがーえばー、ふたーりーきーぃと~…みーらーいに~続く橋を、渡ーれ~る~」
自分たちの曲、その中の担当パートを小さく口ずさむ。
鹿乃江と出会う前に作られた曲。先に発売されたアルバムにも収録され、ツアー内でも歌っている。
何故だかその歌詞が自分と鹿乃江の関係にリンクするような気がして。リハーサルで歌うたび、胸が苦しくて泣きそうになっていた。ライブ中はなるべく思い出さないようにしたからか、それとも高揚感に紛れたのか、そうなることはなかったが。
(見守ることすらできてないし……)
バスタブに背中を預け、天を仰ぐ。
「……かのえさん……」
風呂の中に小さく反響する声。
「……会いてぇ~……」
最後に会ったときに掴んだ腕の感触が一瞬よみがえった気がして。掴もうとするが、もちろんそこに鹿乃江はいなくて。
ただ指の間を、湯がすり抜けるだけだった。
* * *
会場からホテルまでは所沢の運転する車で移動する。
ライブ後の高揚感はホテルに戻っても消えない。このテンションのままでスマホを持つと、うっかり送らなくていいメッセを鹿乃江に送ってしまいそうだ。少しでも気持ちを落ち着かせるために風呂へ入ることにする。
ライブ会場でシャワーを浴びたが、お湯に浸かってリラックスしたい気分だ。
蛇口をバスタブに向けカランをひねる。温度を確認して、ある程度溜まるまで部屋で待つことにする。湯量が音でわかるようにドアを開けたまま部屋へ戻って、ソファに深く座り足を投げ出した。
大量の湯が流れ出てバスタブの底に当たる音が聞こえてくる。湯量が増えるとそれは、小さな滝のような音を出し始めた。
心地よい疲労感に瞼を閉じる。
――いつ、どこで、間違えたのだろう。
あれから、ふと時間が空いたとき、思考が止まるとき、そんなことを考える。
もう間違わないように、傷つけないように、慎重に……していたつもりだった。
それは本当にただの、つもりだったのだろう。そうでなければ、いまこうして思い悩むことはなかったのではないか。
鹿乃江と三人で食事に行った帰り、久我山に誘われて行きつけのバーへ二人で行ったときのことを思い出した。
客室から隔離されたカウンター席で二人並び、酒をたしなむ。
「ええ人やな」
久我山は鹿乃江のことをそう表現した。
「そうなんすよ、すごく優しいんです」
「ええ人すぎて心配にならん?」
「んー、まぁ。優しくされたやつが勘違いしそうですよね」
「え? お前のこと?」
「違う……とも言い切れないですけど……」
弱気な紫輝に笑って、
「真に受けんなよ」
肩を叩いた。
「お前は置いといて、秘かにライバル多そうよなぁ。みんな遠巻きに眺めてるだけやろうけど」
「……やっぱり、そう思います……?」
「薄めやけど壁あるし、無意識に色々かわしてる感はある」
「……恋人作る気ないのかな……」
「もしかしてもうおるんちゃう」
「えっ!」
久我山の言葉に紫輝が驚き声を上げた。
「じょーだんや、じょーだん。必死かお前~」
グラスに口をつけながら顔を歪める久我山に
「言っていい冗談と悪い冗談があるんです」
「彼氏おったら他の男とメシするようなタイプちゃうやろ~」
「そうなんですけど……心配なんですもん」
「本気やねんなぁ」さりげなく探るように言った言葉に
「本気っす」紫輝が迷いなく答え、続ける。「本気だから…今日、久我山さんに来てもらったんです……」
「ん?」紫輝の言葉の意味を考えて「え? あ? そういうことだったの? ゆえよ~」久我山が真意を察したように返答する。
「そういうことってなんすか」
「いや、お前がゆうたんや」一応ツッコミを入れてから「そういう関係になりたいから紹介した的なことやろ?」念のため確認してみる。
「そうっす。この先も関係が続くなら、紹介しておきたくて」
「それ、鶫野さんには言った?」
「言えないっすよ。まだ告白すらできてないのに」
「それ……」意味ある? と思ったが、口には出さない。「まぁ、正式にお付き合いとかその先の話になったらまた呼んでよ」
久我山が酒を飲み下す。
「はい、そうなるように頑張ります」
紫輝もグラスを傾けた。
「そういえば、二人きりのときなに話してたんすか?」
「えー?」と会話を思い出すような素振りを見せて「ないしょ」ニヤリと笑う。
「えっ、気になります」
「二人がうまいこと行ったら教えたげるわ。そろそろええ時間やし帰ろか」
久我山はうまいことかわして、よろしく伝えといて~、と言い残しタクシーで帰って行った。
あのとき、久我山は鹿乃江となにを話したのだろう。久我山のことだから、悪い印象を与えるようなことは言っていないと思うが――ザァッと水が流れる音で我に返る。
「やべっ」
膝に手を付き立ち上がってバスルームへ行くと、バスタブから湯が溢れ出していた。
靴下を脱いで足を踏み入れ、カランを回して水流を止める。湯気が立ちこめる浴室内で、床に溜まった数センチ分の湯が排水口へ流れていく。
「入るか……」
その場で服を脱ぎ、脱衣所に設置されたかごに投げ入れる。悩みも一緒に投げられたらどんなに楽だろう、とも思うが、そんなに簡単に手放してはいけないのだ。
以前そうして苦い思いをしたことのある紫輝は、しばらくの間恋愛感情から目を背けていた。機会がなかったわけではないが、次への一歩がなかなか踏み出せずにいた。やっとその呪縛から解放されたのに、紫輝はまた同じことを繰り返しそうになっている。
掛け湯をしてバスタブに入る。自分の体積と同じ分だけの湯が流れていく。
溢れ出るそれは自分の感情のよう。
溜め込むには量が多く持て余し、ただ捨てるには忍びない。受け入れてくれる相手がいなければ、自分でどうにかするしかないのだ。
鹿乃江も同じように、誰かに湧き出る感情を持て余したことがあるのだろうか。
連絡が来なくなったことになにか意図はあるのだろうか。
自分になにか落ち度があったのか。それとも単純に、誰かに先を越されたか――。
したくない想像を脳が勝手に再生しそうで、手のひらで湯をすくい顔に浴びせる。そのまま前髪を掻き上げて、視界を広げるように後方へ撫で付けた。考えて出た答えも想像に過ぎない。落ち込むくらいの想像ならしないほうがマシだ。
会って話したくても、もう待ち伏せはできない。鹿乃江に限ってしないだろうが、警察に通報でもされたらコトだ。
(ツアーが終わったら……)
結局その言い訳にたどり着いてしまう。実際、約束を取り付けたとしても、ツアーが終わるまでは会う時間を取ることができないのだが。
「……みまーもるよ~、たとーえとーおくにーいーても~、ここーろかぁら、ねがーえばー、ふたーりーきーぃと~…みーらーいに~続く橋を、渡ーれ~る~」
自分たちの曲、その中の担当パートを小さく口ずさむ。
鹿乃江と出会う前に作られた曲。先に発売されたアルバムにも収録され、ツアー内でも歌っている。
何故だかその歌詞が自分と鹿乃江の関係にリンクするような気がして。リハーサルで歌うたび、胸が苦しくて泣きそうになっていた。ライブ中はなるべく思い出さないようにしたからか、それとも高揚感に紛れたのか、そうなることはなかったが。
(見守ることすらできてないし……)
バスタブに背中を預け、天を仰ぐ。
「……かのえさん……」
風呂の中に小さく反響する声。
「……会いてぇ~……」
最後に会ったときに掴んだ腕の感触が一瞬よみがえった気がして。掴もうとするが、もちろんそこに鹿乃江はいなくて。
ただ指の間を、湯がすり抜けるだけだった。
* * *
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる