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13 たまにする報告
しおりを挟む自宅に帰ると、父上の執務室に呼び出されていた。
「ゲイルド家の次男に会ったそうだな?」
「情報が早いですね。まさかの場所でお会いしました。」
「印象はどうだった?」
「特にありません。お父様は、次男様が陛下のそばに居るって知ってたんですか?」
「まあ、それはな。お前には話しても構わないか。新体制の際、中枢に加わるために陛下の元で勉強中なんだよ。」
「へえ……。こう言っては何ですけど、伯爵家の出なのに、すごいですね。」
「例のクレイドの貴人と、留学中に学友として親しくしていたらしくてな。卒業してからもあちらで大使の下で働いていたのだが。貴人の推薦もあり、丁度良いので戻って貴人付きになることになった。」
「そういえば、留学されていたのでしたね。次男様なので自由に動けて、チャンスをモノにしたというところでしょうか。」
「言い方が悪いがそういうことだな。」
「オスカー様は知っているのでしょうか。」
「それはお前……。流石に知らないってことはないと思うが。」
「確認しておいた方が良いと思います。」
「そうだな。」
ふむ、と、腕組みをして考える父上。もう疲れたから休みたいんだけど。と内心思いながら、テーブルに置かれたお菓子を摘む。
「そういうことを確認するのも含めて会ってみるか。」
「会ってどうするんです?」
「ゲイル伯爵とは婚約のことを話したんだがな。どうもはっきりしない。末っ子だから可愛いのだろうが、突出するものがないから婿にねじ込みたいのかもしれない。家としては、婿に能力を求めていないので、凡庸で構わない。だがオスカー君とは無理なのだろう?」
「無理ですね。」
「なら、兄弟スライドも選択肢に入れなくてはな。」
「もう、嫌なんですけど。」
「しかし、婿を貰わんわけにもいかないだろう?」
「まあ、そうですね……。」
「まあ、次男殿とも会ってみてダメなら、また考えれば良いだけだ。選択肢は多い方がいいだろう。」
「はあ……わかりました。でも、良いんでしょうか?」
「何がだ?」
「だって、今はまだ、オスカー様と婚約内定中ですよ?」
「お試し期間はこういう時のためにあるんだから良いさ。」
うん。まあ、そうよね。お父様がそれで良いっていうなら良いんだわ。会うだけ会ってみて、無理ならそう言えばいいんだもの。
お顔を思い出そうとしたけれど、思い出せない。もう少し、しっかり見てくれば良かったわ。
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