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しおりを挟む「何がおかしいのかわからないだろう。だが、何かが噛み合わない会話になってしまう。——いつからあの子はあんな風だったんだろうな。」
そう言う父上の言葉を聞きながら、サイラーは思案する。
「そうですね。話が通じないと思っていましたが、もしかしたら、ちょっと違うかもしれません。」
「どういうことだ?」
「私にも上手く説明できないのですが——。次の医師の問診はいつですか?よければ、立ち合わせてもらいたいのですが。」
「医師に聞いておこう。しかし、良いのか?リリア嬢がよく思わないのではないか?状態を伝えるだけに留めておいた方が。」
「そう思っていたのですけどね。少し気になることができたので。」
確実ではないし、適切な言葉がみつからないので、医師と相談してから説明する。と、ゲイル伯爵に伝えて、考えを話すことを保留にしてもらった。
—————
「リリア。君の言葉に甘えて、オスカーに会ってきたよ。」
「そう。どうだった?」
「それが——。」
相変わらず話が通じないことを伝えてから
「リリア。もし苦痛でなければ、オスカーのことを話して欲しいんだ。」
「構わないけど、私もオスカーとは会話らしい会話をしたことがないから答えられるかしら。どんなことを聞きたいの?」
「そうだな……。オスカーは、最初から横柄だったのかな?」
「えーと、そうね。どうだったかしら。最初の頃は穏やかだったように思うわ。顔合わせの時は、両親も居たからかもしれないけれど、終始笑顔だったし、随分綺麗な顔をした人だと思ったもの。当たり障りのない話をして、特に嫌な思い出はないわね。」
「何かきっかけがあったりしないかな?そう、例えば……立場の話をした時、とか。」
「言ってることが良くわからないわ。」
「私にも、どう説明して良いかわからないんだ。」
「つまり、私の言葉が悪くてオスカーを怒らせたって言いたいの?」
「あっ違う違う。そうじゃないよ。なんて言えば良いかな……。」
リリアは自分が悪いのだと言われたようで、少し気分を害したが、サイラーが思考を巡らせているようだったので、じっと待つことにした。
やっと口を開いたサイラーはこう言った。
「オスカーは、会話を選んでいる。という印象を受けるんだ。」
リリアはますますサイラーの言っていることがわからなくなった。
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