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10 取り引き
しおりを挟む魔術師は再び男の元へ。
「取り引きをするなら、村への道を示してやろう。」
「頼みます。」
私は少し考えて、珠を通じて魔術師に言う。
「右腕を貰う。」
男は慌てて
「腕がなければ女房を抱けません。」
「左があれば、抱けるだろう。」
「どうぞ。それで女房に会えるならば。」
男の右腕は動かなくなった。
しばらくすると、男は道に迷う。
私は少し考えて、
「左腕を貰う。」
「両腕がなくなっては、女房を抱けません。」
「声があれば愛は伝えられるだろう。」
「どうぞ。それで女房に会えるならば。」
男の右腕は動かなくなった。
しばらくすると、男は道に迷う。
私は少し考えて、男のところへ行こうとする魔術師に、
「少しの時間だけ、会ってみたい。」
魔術師は少し考えて、
「良いだろう。男を連れてきてやろう。戻ってくるまでに、これを開けて置くように。」
小さな箱を渡された。
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