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11 再会
しおりを挟む「お前の時間を必要なだけ貰う。」
「どうぞ。女房に会う時間が残るのならば。」
魔術師は男を連れて来た。
「そら。女房に会えただろう?」
「おお…」
泣き咽ぶ男は言った。
「女房は昔と変わらず綺麗なのに、俺は腕が動かなくて抱きしめることができない。」
私は男に言った。
「私は、出稼ぎに行って帰って来ないお前さんに、3年待ってから会いに行った。姿が変わっても魂は変わらずに会いに行ったのに。お前さんには妻と子が居た。私は、悲しくて悲しくて、時が止まってしまったの。」
「もしかして、あの時の…」
「さようなら。昔愛していた人。」
そこで、男の時間は尽きて煙になった。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
渡された小箱には、昔私が差し出したものが仕舞われていた。すっかり元の私になった。
「私の時は止まったの?」
「ここを出たら、動き出す。」
「ここに居てはいけないの?」
「居てくれるなら、それも良い。」
「ならば、ずっとここに置いて。」
「良いだろう。赤い実を食べても良い。」
「食べるとどうなるの。」
「人ではなくなり、私と同じものになる。」
「魔術師は、何者なの?」
「元は人であったが、人の刻を外れた時から、永遠なる者となった。」
「ずっとひとりぼっちだったの?」
「これからはお前が居る。」
私は、悩むことなく、赤い実を口にした。
私が、抱かれたいのは、魔術師だけ。
それから、時折、迷い込む人を惑わして、この森に生きている。
今は2人で。
永遠に。
—終わり—
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途中、切なすぎて離脱しそうになりました。
でも堪えて最後まで読んで良かった。
このお話とても好きです。
読んでくださってありがとうございます。何かが心に残ってくれたら幸です😃