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本編
6.準備(1)
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俺よりかなりしっかりした兄は成人するなり王都に店を構えた。ここから王都はかなり遠い。同じパン屋でも俺のように親の伝手に頼る気もなかったようなので、こちらは完全なる自立である。時折実家に顔を見せにやって来たりはするが、話を聞く限り商売は順調のようだった。
そんな兄に、俺は手紙を出していた。
近頃妙な噂はないか。王宮が人探ししている、どこかの地方に問題が発生してる、なんていう王都でしか分からない異変がないか尋ねてみたのだ。
どこかの誰かが目的があって瑛士君を転移させたのなら、探しているはずだと思ったから。本の読みすぎかもしれないけれど、日本に帰るにはその目的を達成する必要があるように思う。
「兄ちゃんなら、店のお客さんから色んな噂聞いてると思うんだよね」
「この店も昼過ぎは老人の寄合い所になってるしな」
それは否定出来ない……というか実家の店もそんな雰囲気なのだ。アットホームなパン屋だと思って欲しい。
「それで返事が来たんだけど、少し前に聖女っていうのが現れたらしい。そんな噂だけふわーっと流れて、見たって人も居ないしそれから何も聞かないって」
誰かを探している様子もないようなので、聖女と瑛士君は別物なんだろう。聖女ってなんだ? と聞かれるが、俺も初めて聞いたし兄も全く分からないようだった。日本の知識だと「この地の穢れを祓える神聖な存在」という感じだが、魔王さえ不在のこの世界に、穢れらしい穢れもない気がする。瑛士君も首を捻っている。
「……探ってくれてるなんて思ってもなかった」
「収穫あるかも分からなかったし、これも収穫って言えるかかなり微妙なところではあるけど」
瑛士君と話しながら、一度兄の所に会いに行くのも良いかなと思う。眉唾な噂の真相も気になるが、王都自体にも興味はある。知らない食材、流行りの食べ物。兄の所なら宿泊費は浮くし、両親に話せば多少のお小遣いも期待出来る……とごく自然に家族に甘えようとする辺りがまだ自立してない証拠なんだろうな。
「フィー」
瑛士君が俺を呼ぶ。呼んでもどうせ動かない俺を見越して、立ち上がった瑛士君に真正面から緩く額をぐいーと押された。抗う気まではなく上向く先にあるのはやはり瑛士君の尊顔で。
「ありがと。本当に」
眉が下がったばつの悪そうな笑みを浮かべ、照れ隠しみたいに力いっぱい頭を撫でられた。はぁ、もう全然無理。好き。こちらの世界での瑛士君は俺相手にも色々な表情を見せてくれる。
「やっぱ一回兄ちゃんの所に行ってみようかな」
「行くって、王都にか?」
「うん。エイジはどうする?」
「どうするって……むしろ俺一人でも行くしかないって思ってたけど……」
「じゃあ良いじゃん! 一緒に行こうよ!」
そうと決まれば、早いところ旅の支度に取り掛かろうと意気込んでみたものの、最低限の荷物だけ抱えて明日明後日にも飛び出そうとする俺を冷静に止めたのは瑛士君だった。
「フィー、まずは金だ。金がなきゃ何も出来ねぇ」
「大丈夫大丈夫。俺、いざって時の為に貯めてるから」
自信満々に告げる俺に瑛士君は白けた目を向けてきた。この店の内情を既に知っている瑛士君としては信用出来ないのかもしれないが、無駄遣いをしないので本当に貯蓄はそこそこあるのだ。
しかし瑛士君が気にしているのはそこではなかった。王都に行く為の旅費を俺に全額負担させる訳にはいかないと強く訴えてくる。そうは言っても、瑛士君が労働の賃金さえ受け取ってくれなかったのだから当然の流れだと思う。
「ちゃんと二人で貯めよう。俺が方法考えるから」
「一旦俺が立て替えとくって事じゃダメ? 今からだと時間かかるよ」
「そんなに時間はかけない。フィー、俺を信じて」
そんな風に言われて、俺が何か言える訳がない。正直言えば、瑛士君の役に立てるなら貯蓄どころかこの店ごと売っても痛くないと思うのだが、高潔な彼はそれを許さないだろう。ああ今日も瑛士君は尊い。一文無しになっても実家に転がり込めば何とかなるだろうと高を括る俺とは魂のステージが違う。
そして、瑛士君はどこの世界でも瑛士君だった。そう、彼は今も昔も出来ない事をわざわざ口にしない。貯めようと動き出してから、旅費に十分な金銭まで達するのに掛かったのはひと月あまりだった。
「王都の滞在がどれ位になるか分かんねーけど、フィーの兄ちゃんの店まで辿り着ければ、多少は向こうでも稼げそうだな」
瑛士君はすごい。不測の事態にまで対応しようと考えていた。手放しで褒め称える俺を「はいはい」と軽くあしらう姿まで含めて全てが素晴らしい。
俺たちがどうやって稼いだか……だが、それは瑛士君だからこそ成功したのだ。俺一人では例え思いついたとしても、大した利益は得られなかったと断言出来る。
彼は最初に「焼き肉のタレもどきを使ってサンドイッチを売ろう」と言った。あれは失敗作とはいえ、間違いなく大衆に好まれそうな味には仕上がっている。売れるだろうなと思った。一からソースを開発する必要がないのは時間の節約にもなる。しかし「絶対に稼ぐ」と振り切れた瑛士君はそこで終わらなかった。
パンに挟む肉を仕入れる為に向かった馴染みの肉屋で、店主と奥方を本気で籠絡にかかったのだ。初めて自分が考えたパンをどうしても成功させたいのだと若者の眩しい熱意で語り、お世話になっている店主に少しでも恩返しがしたいのだとはにかんでみせる……この店主とは俺の事だ。辿々しい言葉で懸命に語られる小さな夢を応援したくならない奴が居るだろうか。少なくとも肉屋はあり得ない低価格で肉を卸してくれるようになった。
そうして売り出したサンドイッチは毎日飛ぶように売れた。
売れ過ぎて、店に並べてある全種類のパンをサンドイッチにして売った位だ。作り置きはせず、客が選んだパンをその場で加工する事にしたのはあらゆる意味で成功だった。切って挟んでソースをかける、という簡単な工程なのでそう時間はかからない。
「――お待たせしました。ありがとうございます」
店の一角を専用スペースにして、全て瑛士君に任せる事にしていた。見惚れるようなイケメンが自分の為にパフォーマンスの如く、すぐ目の前でサンドイッチを作ってくれるのだ。お礼とともに手渡しする瑛士君と、目をハートにして受け取る客の姿は、まさしく前世で見たアイドルの握手会そのものだ。パンなんて安いものだ、俺だって通い詰める。
迷惑にならないよう、元々の常連さんの分は取り置きするようにしていたのだが、瑛士君の顔面力を抜きにしてもサンドイッチは好評だった。美味しいと評判のソースだって他でもない瑛士君が試行錯誤を繰り返した努力の賜物だ。うちの推しは多才なのだ。
「フィーちゃんの柔らかいパンも食べやすいわ」
「ちゃん、は止めてね。ありがとう」
「フィーちゃん頑張ってるってお父さんにも言っておくわね」
「いいよ、止めてよ。恥ずかしいから」
実家を知る客は俺が幾つになっても親戚の子どもか孫のように接してくる。可愛がってくれるのは有り難いが過剰に褒めてくれるのは心底こそばゆい。
だが俺とて瑛士君の頑張りを黙って見守るばかりではいられない。前世では大変世話になったコンビニのサンドイッチを目指して、しっとり柔らかな食感のパンを作ろうと自分なりに励んだ。まだまだ改良の余地はあるが高加水生地の低温焼成で、ある程度は形になってきたと思う。特にばあちゃん世代にはウケが良い。ベショベショ生地と格闘する日々も無駄ではなかった。
ともかく、こうして無事に資金繰りには成功したのだ。
そんな兄に、俺は手紙を出していた。
近頃妙な噂はないか。王宮が人探ししている、どこかの地方に問題が発生してる、なんていう王都でしか分からない異変がないか尋ねてみたのだ。
どこかの誰かが目的があって瑛士君を転移させたのなら、探しているはずだと思ったから。本の読みすぎかもしれないけれど、日本に帰るにはその目的を達成する必要があるように思う。
「兄ちゃんなら、店のお客さんから色んな噂聞いてると思うんだよね」
「この店も昼過ぎは老人の寄合い所になってるしな」
それは否定出来ない……というか実家の店もそんな雰囲気なのだ。アットホームなパン屋だと思って欲しい。
「それで返事が来たんだけど、少し前に聖女っていうのが現れたらしい。そんな噂だけふわーっと流れて、見たって人も居ないしそれから何も聞かないって」
誰かを探している様子もないようなので、聖女と瑛士君は別物なんだろう。聖女ってなんだ? と聞かれるが、俺も初めて聞いたし兄も全く分からないようだった。日本の知識だと「この地の穢れを祓える神聖な存在」という感じだが、魔王さえ不在のこの世界に、穢れらしい穢れもない気がする。瑛士君も首を捻っている。
「……探ってくれてるなんて思ってもなかった」
「収穫あるかも分からなかったし、これも収穫って言えるかかなり微妙なところではあるけど」
瑛士君と話しながら、一度兄の所に会いに行くのも良いかなと思う。眉唾な噂の真相も気になるが、王都自体にも興味はある。知らない食材、流行りの食べ物。兄の所なら宿泊費は浮くし、両親に話せば多少のお小遣いも期待出来る……とごく自然に家族に甘えようとする辺りがまだ自立してない証拠なんだろうな。
「フィー」
瑛士君が俺を呼ぶ。呼んでもどうせ動かない俺を見越して、立ち上がった瑛士君に真正面から緩く額をぐいーと押された。抗う気まではなく上向く先にあるのはやはり瑛士君の尊顔で。
「ありがと。本当に」
眉が下がったばつの悪そうな笑みを浮かべ、照れ隠しみたいに力いっぱい頭を撫でられた。はぁ、もう全然無理。好き。こちらの世界での瑛士君は俺相手にも色々な表情を見せてくれる。
「やっぱ一回兄ちゃんの所に行ってみようかな」
「行くって、王都にか?」
「うん。エイジはどうする?」
「どうするって……むしろ俺一人でも行くしかないって思ってたけど……」
「じゃあ良いじゃん! 一緒に行こうよ!」
そうと決まれば、早いところ旅の支度に取り掛かろうと意気込んでみたものの、最低限の荷物だけ抱えて明日明後日にも飛び出そうとする俺を冷静に止めたのは瑛士君だった。
「フィー、まずは金だ。金がなきゃ何も出来ねぇ」
「大丈夫大丈夫。俺、いざって時の為に貯めてるから」
自信満々に告げる俺に瑛士君は白けた目を向けてきた。この店の内情を既に知っている瑛士君としては信用出来ないのかもしれないが、無駄遣いをしないので本当に貯蓄はそこそこあるのだ。
しかし瑛士君が気にしているのはそこではなかった。王都に行く為の旅費を俺に全額負担させる訳にはいかないと強く訴えてくる。そうは言っても、瑛士君が労働の賃金さえ受け取ってくれなかったのだから当然の流れだと思う。
「ちゃんと二人で貯めよう。俺が方法考えるから」
「一旦俺が立て替えとくって事じゃダメ? 今からだと時間かかるよ」
「そんなに時間はかけない。フィー、俺を信じて」
そんな風に言われて、俺が何か言える訳がない。正直言えば、瑛士君の役に立てるなら貯蓄どころかこの店ごと売っても痛くないと思うのだが、高潔な彼はそれを許さないだろう。ああ今日も瑛士君は尊い。一文無しになっても実家に転がり込めば何とかなるだろうと高を括る俺とは魂のステージが違う。
そして、瑛士君はどこの世界でも瑛士君だった。そう、彼は今も昔も出来ない事をわざわざ口にしない。貯めようと動き出してから、旅費に十分な金銭まで達するのに掛かったのはひと月あまりだった。
「王都の滞在がどれ位になるか分かんねーけど、フィーの兄ちゃんの店まで辿り着ければ、多少は向こうでも稼げそうだな」
瑛士君はすごい。不測の事態にまで対応しようと考えていた。手放しで褒め称える俺を「はいはい」と軽くあしらう姿まで含めて全てが素晴らしい。
俺たちがどうやって稼いだか……だが、それは瑛士君だからこそ成功したのだ。俺一人では例え思いついたとしても、大した利益は得られなかったと断言出来る。
彼は最初に「焼き肉のタレもどきを使ってサンドイッチを売ろう」と言った。あれは失敗作とはいえ、間違いなく大衆に好まれそうな味には仕上がっている。売れるだろうなと思った。一からソースを開発する必要がないのは時間の節約にもなる。しかし「絶対に稼ぐ」と振り切れた瑛士君はそこで終わらなかった。
パンに挟む肉を仕入れる為に向かった馴染みの肉屋で、店主と奥方を本気で籠絡にかかったのだ。初めて自分が考えたパンをどうしても成功させたいのだと若者の眩しい熱意で語り、お世話になっている店主に少しでも恩返しがしたいのだとはにかんでみせる……この店主とは俺の事だ。辿々しい言葉で懸命に語られる小さな夢を応援したくならない奴が居るだろうか。少なくとも肉屋はあり得ない低価格で肉を卸してくれるようになった。
そうして売り出したサンドイッチは毎日飛ぶように売れた。
売れ過ぎて、店に並べてある全種類のパンをサンドイッチにして売った位だ。作り置きはせず、客が選んだパンをその場で加工する事にしたのはあらゆる意味で成功だった。切って挟んでソースをかける、という簡単な工程なのでそう時間はかからない。
「――お待たせしました。ありがとうございます」
店の一角を専用スペースにして、全て瑛士君に任せる事にしていた。見惚れるようなイケメンが自分の為にパフォーマンスの如く、すぐ目の前でサンドイッチを作ってくれるのだ。お礼とともに手渡しする瑛士君と、目をハートにして受け取る客の姿は、まさしく前世で見たアイドルの握手会そのものだ。パンなんて安いものだ、俺だって通い詰める。
迷惑にならないよう、元々の常連さんの分は取り置きするようにしていたのだが、瑛士君の顔面力を抜きにしてもサンドイッチは好評だった。美味しいと評判のソースだって他でもない瑛士君が試行錯誤を繰り返した努力の賜物だ。うちの推しは多才なのだ。
「フィーちゃんの柔らかいパンも食べやすいわ」
「ちゃん、は止めてね。ありがとう」
「フィーちゃん頑張ってるってお父さんにも言っておくわね」
「いいよ、止めてよ。恥ずかしいから」
実家を知る客は俺が幾つになっても親戚の子どもか孫のように接してくる。可愛がってくれるのは有り難いが過剰に褒めてくれるのは心底こそばゆい。
だが俺とて瑛士君の頑張りを黙って見守るばかりではいられない。前世では大変世話になったコンビニのサンドイッチを目指して、しっとり柔らかな食感のパンを作ろうと自分なりに励んだ。まだまだ改良の余地はあるが高加水生地の低温焼成で、ある程度は形になってきたと思う。特にばあちゃん世代にはウケが良い。ベショベショ生地と格闘する日々も無駄ではなかった。
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