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男の約束
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ヘインズ邸に入るのは渡来した日以来のこと。
ウォルターに用事があり、開いている窓に向かって「ちと来てくれぬか?」と声をかけたのだが、顔を出したウォルターは「今日はお前が来い」となぜか笑顔でそう言った。
ハロルドが同行しているため止められることはないが、使用人たちの戸惑いが伝わってくる。
通りすぎるまで頭を下げているのはどの国も同じだと思いながら絨毯の上を歩いてウォルターの部屋の前に立つとハロルドがノックをしてから声をかけた。
「お祖父様、ユズリハを連れてきました」
すぐに開いたドアの向こうにウォルターがいた。
部屋の中央にあるソファーに腰掛けたまま片手を上げ、その手で手招きをする。促されるままに中に入ると向かい合った二つのソファーの間にあるテーブルの上にはティーセットが用意されており、これが目的だったのかとユズリハが口元に笑みを浮かべて頷いた。
「お茶会がしたければそう言えばよかろう」
「たまには洋の雰囲気の中で洋の物を味わうのもいいだろうと思ってな」
「お心遣い痛み入る」
「仰々しいのはやめてくれ。ダイゴロウでもせんぞ」
「わらわは父上より礼儀正しいのじゃ」
愉快そうに笑い声を上げるウォルターの「座れ」に促されるがままソファーに腰掛けるもふわりと沈む感触にすぐに立ち上がる。
「わらわは床でいい」
「床は歩き回っているから地面のような状態だぞ。それでも座るのか?」
「客をもてなす心得がなっとらんようじゃな、ジジ様」
ウォルター・ヘインズに「心得がなってない」と言えるのはこの世界でユズリハだけだろう。
わははとまた声を上げる祖父の楽しげな表情にハロルドは複雑な思いではあるが、機嫌が良いに越したことはない。ユズリハが何を言おうと怒りはしないのだからとソファーに腰掛けて大人しくしていることにした。
「高級品だぞ」
「物の価値は値段では決まらぬ。どれほど愛されるかで決まるのじゃ。これがどれほど高価であろうとわらわは使わぬ。それはわらわにとっては無価値も同然じゃ」
「商人の娘が言うことか? それが気に入らないならハロルドの膝の上にでも座れ」
「座るか?」
「座らぬ!」
祖父のニヤつきを見て便乗したハロルドが膝を叩く様子に眉を寄せて噛み付かん勢いで断るユズリハに二人が大笑いする。
からかわれる側ではないのにと悔しくなりながらも肘掛けに尻を乗せた。
「ここでよい」
「そんなことができるのも今のうちだぞ。子供を産めばデカくなるからな」
「お祖父様、やめてください」
手で大きさを表すセクハラにハロルドがすぐに言葉をかける。
ユズリハが子供ができない身体だということをウォルターは知らない。知ればなんと言うだろう。いつ言えばいいのだろう。ずっと考えている。
デリケートな問題であるため、あれ以来その話はしていない。いつかはちゃんと話し合って祖父に伝えなければならないのに男の自分が切り出していい話題かわからず、まだ何も言えていない。
「下品な男と鼻の下に書いてやりたいものじゃ」
「髭は老紳士の嗜みだからな」
「下品な老紳士が蔓延る世の中とはな。世も末じゃ」
「はっはっはっはっはっ! なんとでも言え!」
注がれる湯気と共に香り立つ紅茶の匂いに小さく鼻を鳴らしては洋の茶器であるティーカップを湯呑みのように持とうと飲み口付近に手を添えようとするユズリハの手をハロルドが取った。
「これは湯呑みと違って薄いから熱いんだ。取っ手を持て。それから音を鳴らさず静かに飲むんだ。ゆっくりな」
「火傷したらどうする」
「なら冷ましてから飲め」
「茶と刀は熱いうちにと言うじゃろう」
「マナー、って言ったろ?」
「うぬぬ……」
背もたれの上部に肘を置いて頭を支えるウォルターの笑みは優しく、ハロルドの対応が偽りではないことが純粋に嬉しかった。
慣れないティーカップの持ち方を教えては紅茶の静かな飲み方の手本を見せる。ここで和の茶のように音を立てて飲もうとウォルターは気にしないが、使用人は驚くだろう。そして自分たちの休憩室に戻ったあと、皆で集まってユズリハのマナーのなさを嫌悪丸出して話す。
幸い、和の国の言葉で話しているため使用人たちはユズリハが敬語を使っていないことは知らない。それならマナーさえ身につければ使用人に悪く言わせることはないのだとユズリハの名誉のために教えたかった。
「で? 俺を呼んだ理由はなんだ?」
冷ますために息を吹きかけるのもマナー違反と言われて面倒になってケーキに手を伸ばそうとしたユズリハが手を止めて姿勢を正し、そのまま頭を下げた。
「昨日のことを謝りに来た」
「昨日? 何かあったか?」
不思議そうな顔をするウォルターに「アーリーンの父親の件です」とハロルドが付け足すと「ああ」と声を漏らす。
「あまりにくだらないことだったもんでな、忘れてた」
「わらわがアーリーンと言い合ったせいじゃ」
「言い合ってないだろ。お前は一方的に言われてただけじゃないか」
「いや、言い返した」
「あんなの言い返して当然だろ。悪いのは僕だ」
「お前様は何も悪うない」
「お前こそ全然悪くないだろ。お前が和女なのはしょうがない。和の国で生まれたんだから当然のことだろ」
「そうじゃが──」
二人の様子を見ていたウォルターが部屋に響き渡るほどの大笑いを響かせる。その笑い方はどこかダイゴロウに似ていて二人は驚きに目を瞬かせて顔を見合わせた。
ユズリハにとってウォルター・ヘインズは笑顔の多い男という印象で、笑う姿は珍しくもないが、これほど大きな声で大笑いするのを見たのは初めてだった。
「若さはいいな。羨ましい。俺もできればお前たちぐらいの年齢に戻りたいぞ」
「お、お祖父様?」
「お前たちのどちらかが悪いって? 馬鹿を言うな。謝ることがあるとすれば花を贈る前に髪飾りを贈ったことぐらいか」
「す、すみません!」
両親に話したとアーリーンは言っていたから父親が知っているのも当然で、その行為について祖父にぶつけたのも想像に容易い。
慌てて下げた頭にポンッと手が乗る。大きさからして祖父の手。どういう意味だろう。怒っている可能性を考えると頭を上げるのが怖いが、上げないわけにはいかない。
ゆっくりと頭を上げると優しい微笑みを浮かべる祖父と目が合った。
「今はユズリハの魅力に気付いてるんだろ?」
「ジ、ジジ様、そういう聞き方はやめよ! 強制しておるように聞こえるぞ!」
以前のハロルドならユズリハと同じことを思っただろう。これは「はい」と答えなければならない。それ以外の回答など許されないと。祖父の機嫌を取るためだけに正しい選択をと、自分の思いとは真逆に笑顔で頷いていたはず。
でも今はもう祖父の機嫌を取るための選択をする必要はない。心の中にある思いに従って素直に答えればそれでいいのだから。
「もちろんです」
ウォルターも馬鹿ではない。ユズリハがやってきたばかりの頃のハロルドが嘘をついていることはわかっていた。怒られたくないからと合わせていたことを。
それを知りながら強制していたのだ。一緒にいればきっと魅力に気付くはずだと信じて。
それが叶った今、ウォルターはダイゴロウとの約束を果たせたことに安堵と喜びを感じていた。
「お前がお前の心に従って伝えた言葉ならそれでいい。誰だって子供は可愛いもんだ。その子供が傷つけられたとなれば怒るのも無理はない。ま、過保護がすぎるがな」
「僕のせいでお祖父様が言われることになってしまい、本当に──」
「やめろ。こんなことで孫に謝罪されるなんてみっともないことは経験したくない。あんな戯言、昨日のうちに忘れていたぐらいだぞ。お前たちも気にするのはやめろ」
ウォルター・ヘインズは暴君である。それは間違いない。きっとこれからもそれが変わることはないだろう。彼が死ぬまでヘインズ家は彼の支配を受け、彼の機嫌一つで全てが決まる。
それでもハロルドは以前のように怯えることはしない。ウォルター・ヘインズという男がどういう人間であるか、表面しか見ようとしてこなかったことに、本当はちゃんと優しさを持っている男なのだと気付いたから。
「お前が謝る相手がいるとすれば隣に立つ妻だけだ」
「もう謝ってもろうた。これ以上の謝罪は必要ない」
「そうか。お前がそう言うならそれでいい」
祖父はライバルにはならない。わかっているが、ユズリハとの絆は自分よりもずっと深くて、ユズリハの性格をよく知っていることに少し嫉妬する。
「では、失礼します」
ハロルドの部屋はユズリハが向かう方向とは別だが、二人揃って帰る方向が同じ。家まで送るのならわかるが、ハロルドはそのまま帰らない。
使用人からハロルドが部屋に帰ってこない報告を聞いて随分経つと微笑みながら手を上げて見送った。
「怒られなくてよかった……」
「怒られる覚悟で行くと言うておったではないか」
「お前が怒られることはないって言ったんじゃないか」
「女の言葉で覚悟が緩んでおったのか?」
「嫌な言い方する奴だな」
眉を寄せるハロルドを笑うユズリハの肩を抱こうと手を伸ばしたとき、後ろから声が聞こえた。
聞き覚えどころか、よく聞き慣れた嫌いな声。振り返らずとも誰かわかる声に眉間に寄せたシワが深くなる。
ウォルターに用事があり、開いている窓に向かって「ちと来てくれぬか?」と声をかけたのだが、顔を出したウォルターは「今日はお前が来い」となぜか笑顔でそう言った。
ハロルドが同行しているため止められることはないが、使用人たちの戸惑いが伝わってくる。
通りすぎるまで頭を下げているのはどの国も同じだと思いながら絨毯の上を歩いてウォルターの部屋の前に立つとハロルドがノックをしてから声をかけた。
「お祖父様、ユズリハを連れてきました」
すぐに開いたドアの向こうにウォルターがいた。
部屋の中央にあるソファーに腰掛けたまま片手を上げ、その手で手招きをする。促されるままに中に入ると向かい合った二つのソファーの間にあるテーブルの上にはティーセットが用意されており、これが目的だったのかとユズリハが口元に笑みを浮かべて頷いた。
「お茶会がしたければそう言えばよかろう」
「たまには洋の雰囲気の中で洋の物を味わうのもいいだろうと思ってな」
「お心遣い痛み入る」
「仰々しいのはやめてくれ。ダイゴロウでもせんぞ」
「わらわは父上より礼儀正しいのじゃ」
愉快そうに笑い声を上げるウォルターの「座れ」に促されるがままソファーに腰掛けるもふわりと沈む感触にすぐに立ち上がる。
「わらわは床でいい」
「床は歩き回っているから地面のような状態だぞ。それでも座るのか?」
「客をもてなす心得がなっとらんようじゃな、ジジ様」
ウォルター・ヘインズに「心得がなってない」と言えるのはこの世界でユズリハだけだろう。
わははとまた声を上げる祖父の楽しげな表情にハロルドは複雑な思いではあるが、機嫌が良いに越したことはない。ユズリハが何を言おうと怒りはしないのだからとソファーに腰掛けて大人しくしていることにした。
「高級品だぞ」
「物の価値は値段では決まらぬ。どれほど愛されるかで決まるのじゃ。これがどれほど高価であろうとわらわは使わぬ。それはわらわにとっては無価値も同然じゃ」
「商人の娘が言うことか? それが気に入らないならハロルドの膝の上にでも座れ」
「座るか?」
「座らぬ!」
祖父のニヤつきを見て便乗したハロルドが膝を叩く様子に眉を寄せて噛み付かん勢いで断るユズリハに二人が大笑いする。
からかわれる側ではないのにと悔しくなりながらも肘掛けに尻を乗せた。
「ここでよい」
「そんなことができるのも今のうちだぞ。子供を産めばデカくなるからな」
「お祖父様、やめてください」
手で大きさを表すセクハラにハロルドがすぐに言葉をかける。
ユズリハが子供ができない身体だということをウォルターは知らない。知ればなんと言うだろう。いつ言えばいいのだろう。ずっと考えている。
デリケートな問題であるため、あれ以来その話はしていない。いつかはちゃんと話し合って祖父に伝えなければならないのに男の自分が切り出していい話題かわからず、まだ何も言えていない。
「下品な男と鼻の下に書いてやりたいものじゃ」
「髭は老紳士の嗜みだからな」
「下品な老紳士が蔓延る世の中とはな。世も末じゃ」
「はっはっはっはっはっ! なんとでも言え!」
注がれる湯気と共に香り立つ紅茶の匂いに小さく鼻を鳴らしては洋の茶器であるティーカップを湯呑みのように持とうと飲み口付近に手を添えようとするユズリハの手をハロルドが取った。
「これは湯呑みと違って薄いから熱いんだ。取っ手を持て。それから音を鳴らさず静かに飲むんだ。ゆっくりな」
「火傷したらどうする」
「なら冷ましてから飲め」
「茶と刀は熱いうちにと言うじゃろう」
「マナー、って言ったろ?」
「うぬぬ……」
背もたれの上部に肘を置いて頭を支えるウォルターの笑みは優しく、ハロルドの対応が偽りではないことが純粋に嬉しかった。
慣れないティーカップの持ち方を教えては紅茶の静かな飲み方の手本を見せる。ここで和の茶のように音を立てて飲もうとウォルターは気にしないが、使用人は驚くだろう。そして自分たちの休憩室に戻ったあと、皆で集まってユズリハのマナーのなさを嫌悪丸出して話す。
幸い、和の国の言葉で話しているため使用人たちはユズリハが敬語を使っていないことは知らない。それならマナーさえ身につければ使用人に悪く言わせることはないのだとユズリハの名誉のために教えたかった。
「で? 俺を呼んだ理由はなんだ?」
冷ますために息を吹きかけるのもマナー違反と言われて面倒になってケーキに手を伸ばそうとしたユズリハが手を止めて姿勢を正し、そのまま頭を下げた。
「昨日のことを謝りに来た」
「昨日? 何かあったか?」
不思議そうな顔をするウォルターに「アーリーンの父親の件です」とハロルドが付け足すと「ああ」と声を漏らす。
「あまりにくだらないことだったもんでな、忘れてた」
「わらわがアーリーンと言い合ったせいじゃ」
「言い合ってないだろ。お前は一方的に言われてただけじゃないか」
「いや、言い返した」
「あんなの言い返して当然だろ。悪いのは僕だ」
「お前様は何も悪うない」
「お前こそ全然悪くないだろ。お前が和女なのはしょうがない。和の国で生まれたんだから当然のことだろ」
「そうじゃが──」
二人の様子を見ていたウォルターが部屋に響き渡るほどの大笑いを響かせる。その笑い方はどこかダイゴロウに似ていて二人は驚きに目を瞬かせて顔を見合わせた。
ユズリハにとってウォルター・ヘインズは笑顔の多い男という印象で、笑う姿は珍しくもないが、これほど大きな声で大笑いするのを見たのは初めてだった。
「若さはいいな。羨ましい。俺もできればお前たちぐらいの年齢に戻りたいぞ」
「お、お祖父様?」
「お前たちのどちらかが悪いって? 馬鹿を言うな。謝ることがあるとすれば花を贈る前に髪飾りを贈ったことぐらいか」
「す、すみません!」
両親に話したとアーリーンは言っていたから父親が知っているのも当然で、その行為について祖父にぶつけたのも想像に容易い。
慌てて下げた頭にポンッと手が乗る。大きさからして祖父の手。どういう意味だろう。怒っている可能性を考えると頭を上げるのが怖いが、上げないわけにはいかない。
ゆっくりと頭を上げると優しい微笑みを浮かべる祖父と目が合った。
「今はユズリハの魅力に気付いてるんだろ?」
「ジ、ジジ様、そういう聞き方はやめよ! 強制しておるように聞こえるぞ!」
以前のハロルドならユズリハと同じことを思っただろう。これは「はい」と答えなければならない。それ以外の回答など許されないと。祖父の機嫌を取るためだけに正しい選択をと、自分の思いとは真逆に笑顔で頷いていたはず。
でも今はもう祖父の機嫌を取るための選択をする必要はない。心の中にある思いに従って素直に答えればそれでいいのだから。
「もちろんです」
ウォルターも馬鹿ではない。ユズリハがやってきたばかりの頃のハロルドが嘘をついていることはわかっていた。怒られたくないからと合わせていたことを。
それを知りながら強制していたのだ。一緒にいればきっと魅力に気付くはずだと信じて。
それが叶った今、ウォルターはダイゴロウとの約束を果たせたことに安堵と喜びを感じていた。
「お前がお前の心に従って伝えた言葉ならそれでいい。誰だって子供は可愛いもんだ。その子供が傷つけられたとなれば怒るのも無理はない。ま、過保護がすぎるがな」
「僕のせいでお祖父様が言われることになってしまい、本当に──」
「やめろ。こんなことで孫に謝罪されるなんてみっともないことは経験したくない。あんな戯言、昨日のうちに忘れていたぐらいだぞ。お前たちも気にするのはやめろ」
ウォルター・ヘインズは暴君である。それは間違いない。きっとこれからもそれが変わることはないだろう。彼が死ぬまでヘインズ家は彼の支配を受け、彼の機嫌一つで全てが決まる。
それでもハロルドは以前のように怯えることはしない。ウォルター・ヘインズという男がどういう人間であるか、表面しか見ようとしてこなかったことに、本当はちゃんと優しさを持っている男なのだと気付いたから。
「お前が謝る相手がいるとすれば隣に立つ妻だけだ」
「もう謝ってもろうた。これ以上の謝罪は必要ない」
「そうか。お前がそう言うならそれでいい」
祖父はライバルにはならない。わかっているが、ユズリハとの絆は自分よりもずっと深くて、ユズリハの性格をよく知っていることに少し嫉妬する。
「では、失礼します」
ハロルドの部屋はユズリハが向かう方向とは別だが、二人揃って帰る方向が同じ。家まで送るのならわかるが、ハロルドはそのまま帰らない。
使用人からハロルドが部屋に帰ってこない報告を聞いて随分経つと微笑みながら手を上げて見送った。
「怒られなくてよかった……」
「怒られる覚悟で行くと言うておったではないか」
「お前が怒られることはないって言ったんじゃないか」
「女の言葉で覚悟が緩んでおったのか?」
「嫌な言い方する奴だな」
眉を寄せるハロルドを笑うユズリハの肩を抱こうと手を伸ばしたとき、後ろから声が聞こえた。
聞き覚えどころか、よく聞き慣れた嫌いな声。振り返らずとも誰かわかる声に眉間に寄せたシワが深くなる。
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