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激動! 体育祭!
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よく分からないがサイコと物騒で何か通じ合うものがあったらしく、俺は合格をもらった。現在一位である。
「やるじゃねぇか」
「すげ~な坊ちゃん」
「アンタに褒められても嬉しゅうないんですよねぇ、ムトウ先輩~。調子乗らんでもらえます?」
「クソガキ!」
褒められても間髪入れずに煽るな。俺だったら褒められたら一旦喜んじゃうぞ。
他の生徒も続々とゴールしていき、第二走者の武藤様も並びに行く。
借り物競走は借り物の難易度の差もまちまちなので、前の競争で一位だったブロックが前の方かつ内側からスタートできるという特典式になっている。
「位置について、よーい……スタート!」
空砲がまた軽い音を響かせる。俺みたいなでむでむの着ぐるみではなく中華風の動きやすい服装だからか、軽やかに外套を翻して駆けていっていた。見た目が美しすぎる。国宝とかか?
「風にたなびくファーは獅子の鬣、上質かつかっちりとした生地と露出した足首、色付きの丸いサングラスで怪しさを醸しつつ高貴なきんの眼光は揺るがなく──美しい、神々しい!」
「おっ、それ久々に聞いたな」
「地味に最近遠慮なくミーハーできんかったからな。獅童くんが武藤様を過激に嫌いだし」
「名前出したら吠えてくるからな坊ちゃんは。おもしれ~」
割れんばかりの歓声と黄色い声でどうせ他に聞こえないのだからと遠慮なく賛美しまくる。
水瀬は興味なさげに頭のあたりを掻いていたが、いつものことである。オタク語りはパンピーにはドン引き対象なのだし。
「そんな獅童くんももうブロックに戻ってるし、たまには良いかなってな。なにしろこっちは武藤様を崇め奉り、武藤様成分を摂取することで生きてるんだぞ」
「おっ急に人間の生態とか忘れちゃったのか? 俺たちは必須栄養素を得て生きてるぜ」
「心は死ぬだろうが」
「なんか深ェ~」
なにが?
着ぐるみと海賊が駄弁ってるサマは、側から見たらかなり滑稽である。着ぐるみ脱ぐくらいはするか、流石に……
「あヤバい。これ背中チャックだ。開けて」
「一丁前に一人で着られない仕組みしやがってよ自主制作のくせに。狂った委員会だ」
「その狂った委員会、お前も所属してるんだよな水瀬は」
というかレギュラーなんだよ。背中のチャックを開けてもらい、かき分けてかき分けてどうにか上半身を着ぐるみから出した。
「……ぷは、ああ~もう汗だく」
「汗くさ。隣に近寄るな」
お前貶すにも程があるだろ。
かなしいきもちで武藤様の方を確認すれば、校長からヅラを剥ぎ取っていた。同時に二、三本髪が抜けている。や、やめたってくれやその人のバーコードはもう足りないんだぞ!
「どうしよっか次、理事長のヅラとか出たら」
「ヅラだったことにすれば良いだろ」
「剥ぐ気?」
こっちにも物騒な奴がいた。どういうことなんだ園芸委員会って。何でこんなに物騒な奴がいるんだ。
「ッラァ!! お題を恨みやがれよカスども!!」
「お題は『カツラ』です。受理します」
「じゃあ校長じゃなくてもよかったのでは?」
まぁ色々溜まってるんだろう。ここが生徒会に権力があるのって、教師たちの怠慢が招いた結果であることが大半なのだ。
あっさりと一位を取った武藤様が戻ってくる。水瀬はそれを見て眉をひそめ、列へ並びにいってしまった。こいつ、人を嫌うと全力で関わらないようにするの怖すぎるな。怒らせないでおこう。
「あっ、会長さま。あんまり近づかないでくださいよ、汗臭いしびちょびちょだから……」
「何脱いでんだテメェ」
「暑すぎた。人命を優先したに決まってる」
どうやら少し差は縮まっていたらしく、みんなゴールし終えてまた空砲が鳴る。
水瀬はなかなか走りやすそうだった。まぁ海賊が動きにくいってものアレだしな。
「あっ見て~! アレは平成の男子小学生だ、ランドセルがべこべこでロックかかってないしリコーダーを連絡帳入れにぶちこんでいる」
「わからん」
「そりゃ会長さまはそうだろうけどぉ~」
赤ブロックの人がゲーム機を持ちながら爆走している。多分アレはすれ違う通信をしているのだろう。
当然水瀬も早い。ぐんぐん進んでいる。しかしそんな水瀬をぐんぐん突き進み離していく足の早さというものはあり。
水瀬は僅差で二番めの箱に食らいついた。中に遠慮なく手を突っ込んで紙を取り出し、折りたたまれている中身を見て──
「宗介ー! 来い!!」
おっ、俺ぇ!?
何掻いてあったんだ。重度のコミュ障とか? でもそれなら学校に問い合わせ案件になるんだけども!
「やるじゃねぇか」
「すげ~な坊ちゃん」
「アンタに褒められても嬉しゅうないんですよねぇ、ムトウ先輩~。調子乗らんでもらえます?」
「クソガキ!」
褒められても間髪入れずに煽るな。俺だったら褒められたら一旦喜んじゃうぞ。
他の生徒も続々とゴールしていき、第二走者の武藤様も並びに行く。
借り物競走は借り物の難易度の差もまちまちなので、前の競争で一位だったブロックが前の方かつ内側からスタートできるという特典式になっている。
「位置について、よーい……スタート!」
空砲がまた軽い音を響かせる。俺みたいなでむでむの着ぐるみではなく中華風の動きやすい服装だからか、軽やかに外套を翻して駆けていっていた。見た目が美しすぎる。国宝とかか?
「風にたなびくファーは獅子の鬣、上質かつかっちりとした生地と露出した足首、色付きの丸いサングラスで怪しさを醸しつつ高貴なきんの眼光は揺るがなく──美しい、神々しい!」
「おっ、それ久々に聞いたな」
「地味に最近遠慮なくミーハーできんかったからな。獅童くんが武藤様を過激に嫌いだし」
「名前出したら吠えてくるからな坊ちゃんは。おもしれ~」
割れんばかりの歓声と黄色い声でどうせ他に聞こえないのだからと遠慮なく賛美しまくる。
水瀬は興味なさげに頭のあたりを掻いていたが、いつものことである。オタク語りはパンピーにはドン引き対象なのだし。
「そんな獅童くんももうブロックに戻ってるし、たまには良いかなってな。なにしろこっちは武藤様を崇め奉り、武藤様成分を摂取することで生きてるんだぞ」
「おっ急に人間の生態とか忘れちゃったのか? 俺たちは必須栄養素を得て生きてるぜ」
「心は死ぬだろうが」
「なんか深ェ~」
なにが?
着ぐるみと海賊が駄弁ってるサマは、側から見たらかなり滑稽である。着ぐるみ脱ぐくらいはするか、流石に……
「あヤバい。これ背中チャックだ。開けて」
「一丁前に一人で着られない仕組みしやがってよ自主制作のくせに。狂った委員会だ」
「その狂った委員会、お前も所属してるんだよな水瀬は」
というかレギュラーなんだよ。背中のチャックを開けてもらい、かき分けてかき分けてどうにか上半身を着ぐるみから出した。
「……ぷは、ああ~もう汗だく」
「汗くさ。隣に近寄るな」
お前貶すにも程があるだろ。
かなしいきもちで武藤様の方を確認すれば、校長からヅラを剥ぎ取っていた。同時に二、三本髪が抜けている。や、やめたってくれやその人のバーコードはもう足りないんだぞ!
「どうしよっか次、理事長のヅラとか出たら」
「ヅラだったことにすれば良いだろ」
「剥ぐ気?」
こっちにも物騒な奴がいた。どういうことなんだ園芸委員会って。何でこんなに物騒な奴がいるんだ。
「ッラァ!! お題を恨みやがれよカスども!!」
「お題は『カツラ』です。受理します」
「じゃあ校長じゃなくてもよかったのでは?」
まぁ色々溜まってるんだろう。ここが生徒会に権力があるのって、教師たちの怠慢が招いた結果であることが大半なのだ。
あっさりと一位を取った武藤様が戻ってくる。水瀬はそれを見て眉をひそめ、列へ並びにいってしまった。こいつ、人を嫌うと全力で関わらないようにするの怖すぎるな。怒らせないでおこう。
「あっ、会長さま。あんまり近づかないでくださいよ、汗臭いしびちょびちょだから……」
「何脱いでんだテメェ」
「暑すぎた。人命を優先したに決まってる」
どうやら少し差は縮まっていたらしく、みんなゴールし終えてまた空砲が鳴る。
水瀬はなかなか走りやすそうだった。まぁ海賊が動きにくいってものアレだしな。
「あっ見て~! アレは平成の男子小学生だ、ランドセルがべこべこでロックかかってないしリコーダーを連絡帳入れにぶちこんでいる」
「わからん」
「そりゃ会長さまはそうだろうけどぉ~」
赤ブロックの人がゲーム機を持ちながら爆走している。多分アレはすれ違う通信をしているのだろう。
当然水瀬も早い。ぐんぐん進んでいる。しかしそんな水瀬をぐんぐん突き進み離していく足の早さというものはあり。
水瀬は僅差で二番めの箱に食らいついた。中に遠慮なく手を突っ込んで紙を取り出し、折りたたまれている中身を見て──
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