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結婚式の夜
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結婚式の夜。
それは初夜だ。
クロード様の邸のメイドで、以前私の支度をしてくれたメイドがそのまま侍女になってくれた。
そして、今夜も侍女が夜の支度をしてくれる。
「ナイトドレスも真っ白なのね。」
「はい、ラケル様の為に特別に作らせたそうです。」
「…どなたが?」
「クロード様が良いものを、と言われましたのでマーカスさんが張り切ってマダムのオートクチュールに特注で作らせました。色はクロード様が結婚式だから白にしてやれと言われましたので白のナイトドレスになりました。」
クロード様が選んだのかマーカスさんが選んだのかよく分からないけど…ちょっと胸が開きすぎじゃないですか!
デザインはマーカスさんの差し金かしら。
そして、塗られる怪しい香水…。
何となくわかります。
わかりますが、一応聞きますよ?
いいですか!?
「…その香水は?」
「男をその気にさせる香水です!貴族様の間で流行っているそうです!マーカスさんが調べて来ました!」
やっぱり!
堂々と変なものを塗らないで!
クロード様、一体今までどういう目で見られていたのですか?
奥手じゃないですよね!?
「そ、そのくらいで大丈夫ですよ。クロード様なら心配いりません。」
「…自信があると?」
「違います!…クロード様はああ見えても意外と積極的ですよね?」
「初耳です。今まで女性を連れてきたことがないので知りませんでした。」
「一度もですか?」
「あの容姿ですから、お手紙などはよくもらっていましたが相手にしませんでしたから…。」
「…本当ですか?」
「クロード様が連れて来て、しかもお泊まりまでされたのはラケル様だけです。」
ちょっと特別感が出てきた。
最初は急に来て、彼女のフリをして欲しいと言われた時はこの人大丈夫か!?とか思ったけど、クロード様は優しいし、私を大事にしてくれる。
しみじみそう思い、主寝室にいるクロード様の所に行こうと思い、扉を開けると、クロード様はマーカスさんに不機嫌だった。
「マーカス…これはなんだ?」
「元気が出るお茶ですよ。さぁ、お飲み下さい!」
「いらん!」
マーカスさん…クロード様に何を盛るつもりですか。
「おや、ラケル様がお越しになりましたね。では早速お飲み下さい!」
「何がおや、だ。どこで買って来たんだ。いらんから下がってくれ。」
マーカスさん…その水差し全部怪しいお茶ですか?
ニンニク臭いし、怪しいんですけど!
「しょうがありませんね。では、普通のハーブティーだけ出しましょう。」
「そうしろ。」
マーカスさんはクロード様にそう言われて、廊下に怪しい水差しを持って出て、廊下のワゴンに置いてあるハーブティーをとりに行った。
ハァーとため息をつくクロード様に近寄ると、クロード様が少しはにかんだように私を見てくれた。
「新しいナイトドレスか?」
「はい、クロード様からと聞きました。ありがとうございます。…どうですか?」
「あぁ、凄く綺麗だ…。」
クロード様が両手を腰に回し、抱き寄せられていい雰囲気になると廊下から変な声がした。
「はうっ…!!」
クロード様と顔を見合わせ、同時に廊下の方を見た。
「クロード様?」
「…マーカスの声だったな…。」
二人で廊下に出ると、マーカスさんが腰を抑えて四つん這いになっていた。
「…マーカス?どうした?」
「マーカスさん?」
腰を抑え、四つん這いになっているマーカスさんの側によると、苦悶の表情だった。
「こ、腰がっ…グキッとっ…」
「だ、大丈夫ですか!?」
どうやらギックリ腰を起こしたらしい。
ワゴンの下の段にあの水差しを置くのに、腰をかがめた拍子にグキッときたのだろうか。
私達、今から初夜なんですけど…。
何だかそれどころじゃなくなってきた。
「マーカス…お前は応援しているのか邪魔したいのかどっちだ…?」
「くっ…、このマーカス一生の不覚です!」
マーカスさんの腰をさすり、大丈夫ですか?と聞くとマーカスさんは恐ろしいことを言い出した。
「ラケル様、何とお優しい…しかし、お邪魔はしません!さぁ!初夜を初めて下さい!このマーカス、置物と思って頂いて構いません!何が聞こえても大丈夫です!さぁ、いざ!」
ひぃー!!
止めて下さい!
何が聞こえてもって…!
マーカスさんが扉一枚の向こうにいるとわかっていてできるわけないです!
恐ろしいことを言わないで下さい!
執事に見守られながら初夜なんて出来ません!
クロード様のご両親は私達に気を使って、邸ではなく、高級ホテルに泊まって下さっているのに、マーカスさんに聞かれながら、初夜なんて絶対無理です!
私にはそんな性癖なんてありません!
思わず、心の叫びに合わすように笑顔がひきつってしまった。
「マーカス…部屋に連れて行ってやるから…」
クロード様は頭を抱えるようにそう言うと、マーカスさんをおんぶした。
「ラケル…ハーブティーだけ部屋に入れておいてくれ。」
「はい。」
「くぅ、クロード様、申し訳ございません!」
「いいから、マーカスは落ち着け。」
クロード様はそのままマーカスさんをおぶり、階下のマーカスさんの部屋に連れて行った。
私はハーブティーだけ部屋にいれ、怪しい水差しはクロード様達を追うついでに、階下に持って行き、厨房の流しに捨てた。
そのまま、マーカスさんの部屋に行くとアラステア家の主治医を呼ぶ為に既に使いを出していた。
「マーカスさん、大丈夫ですか?」
「申し訳わけありません!何とお詫びしてよいか…、このマーカス、腹を切る覚悟です!」
「マーカス、初夜にお前の命はいらんから、とりあえず落ち着け。」
当たり前です!
マーカスさんの命をかけた初夜なんて困ります!
トラウマになります!
「マーカスさん、私達は大丈夫ですから、ゆっくりお休み下さいね。」
「何とお優しい…」
マーカスさんは、感無量のようになってしまった。
この後、アラステア家の主治医が到着し、マーカスさんは急性腰痛症と診断されて薬を処方された。
クロード様と一緒に、主治医に丁寧にご挨拶をして、やっと二人で寝室に戻ることができた。
「ラケル…マーカスがすまん…」
「色々お茶目な方ですね…」
ベッドに腰をかけて座るクロード様に部屋にいれておいたハーブティーのティーコージーをとり、お茶を淹れた。
ティーコージーを被せていてもやはり冷めてしまっている。
「お茶が冷めてしまいましたね。いれなおしましょうか?」
「…それでいい。」
冷めてしまったお茶をクロード様に出すと、飲んでくれた。
「やっと寝る前にクロード様にお茶を淹れることができましたね。…冷めてしまいましたけど。」
クロード様は少し照れてしまったけど、どこか嬉しそうだった。
クロード様が隣にというので、隣に座り一緒にお茶を飲んだ。
「…ラケル、深夜になってしまったがかまわないか…?」
それは、初夜へのお誘いですか。
クロード様にそう言われると、照れてしまい、うつむいてしまった。
しかし、こうなることはわかっている。
「…よ、よろしくお願いします…」
うつむいたままそう言った。
クロード様は私のティーカップをティーソーサーごととり、ナイトテーブルにおくと、
覆い被さるように抱きついてきた。
そして、そのまま初夜が始まり二人で夜を過ごした。
突然の彼女のフリから婚約者になり、私は今日から、ラケル・ジェレマイアではなく、ラケル・アラステア公爵夫人となった。
━━━━完。
それは初夜だ。
クロード様の邸のメイドで、以前私の支度をしてくれたメイドがそのまま侍女になってくれた。
そして、今夜も侍女が夜の支度をしてくれる。
「ナイトドレスも真っ白なのね。」
「はい、ラケル様の為に特別に作らせたそうです。」
「…どなたが?」
「クロード様が良いものを、と言われましたのでマーカスさんが張り切ってマダムのオートクチュールに特注で作らせました。色はクロード様が結婚式だから白にしてやれと言われましたので白のナイトドレスになりました。」
クロード様が選んだのかマーカスさんが選んだのかよく分からないけど…ちょっと胸が開きすぎじゃないですか!
デザインはマーカスさんの差し金かしら。
そして、塗られる怪しい香水…。
何となくわかります。
わかりますが、一応聞きますよ?
いいですか!?
「…その香水は?」
「男をその気にさせる香水です!貴族様の間で流行っているそうです!マーカスさんが調べて来ました!」
やっぱり!
堂々と変なものを塗らないで!
クロード様、一体今までどういう目で見られていたのですか?
奥手じゃないですよね!?
「そ、そのくらいで大丈夫ですよ。クロード様なら心配いりません。」
「…自信があると?」
「違います!…クロード様はああ見えても意外と積極的ですよね?」
「初耳です。今まで女性を連れてきたことがないので知りませんでした。」
「一度もですか?」
「あの容姿ですから、お手紙などはよくもらっていましたが相手にしませんでしたから…。」
「…本当ですか?」
「クロード様が連れて来て、しかもお泊まりまでされたのはラケル様だけです。」
ちょっと特別感が出てきた。
最初は急に来て、彼女のフリをして欲しいと言われた時はこの人大丈夫か!?とか思ったけど、クロード様は優しいし、私を大事にしてくれる。
しみじみそう思い、主寝室にいるクロード様の所に行こうと思い、扉を開けると、クロード様はマーカスさんに不機嫌だった。
「マーカス…これはなんだ?」
「元気が出るお茶ですよ。さぁ、お飲み下さい!」
「いらん!」
マーカスさん…クロード様に何を盛るつもりですか。
「おや、ラケル様がお越しになりましたね。では早速お飲み下さい!」
「何がおや、だ。どこで買って来たんだ。いらんから下がってくれ。」
マーカスさん…その水差し全部怪しいお茶ですか?
ニンニク臭いし、怪しいんですけど!
「しょうがありませんね。では、普通のハーブティーだけ出しましょう。」
「そうしろ。」
マーカスさんはクロード様にそう言われて、廊下に怪しい水差しを持って出て、廊下のワゴンに置いてあるハーブティーをとりに行った。
ハァーとため息をつくクロード様に近寄ると、クロード様が少しはにかんだように私を見てくれた。
「新しいナイトドレスか?」
「はい、クロード様からと聞きました。ありがとうございます。…どうですか?」
「あぁ、凄く綺麗だ…。」
クロード様が両手を腰に回し、抱き寄せられていい雰囲気になると廊下から変な声がした。
「はうっ…!!」
クロード様と顔を見合わせ、同時に廊下の方を見た。
「クロード様?」
「…マーカスの声だったな…。」
二人で廊下に出ると、マーカスさんが腰を抑えて四つん這いになっていた。
「…マーカス?どうした?」
「マーカスさん?」
腰を抑え、四つん這いになっているマーカスさんの側によると、苦悶の表情だった。
「こ、腰がっ…グキッとっ…」
「だ、大丈夫ですか!?」
どうやらギックリ腰を起こしたらしい。
ワゴンの下の段にあの水差しを置くのに、腰をかがめた拍子にグキッときたのだろうか。
私達、今から初夜なんですけど…。
何だかそれどころじゃなくなってきた。
「マーカス…お前は応援しているのか邪魔したいのかどっちだ…?」
「くっ…、このマーカス一生の不覚です!」
マーカスさんの腰をさすり、大丈夫ですか?と聞くとマーカスさんは恐ろしいことを言い出した。
「ラケル様、何とお優しい…しかし、お邪魔はしません!さぁ!初夜を初めて下さい!このマーカス、置物と思って頂いて構いません!何が聞こえても大丈夫です!さぁ、いざ!」
ひぃー!!
止めて下さい!
何が聞こえてもって…!
マーカスさんが扉一枚の向こうにいるとわかっていてできるわけないです!
恐ろしいことを言わないで下さい!
執事に見守られながら初夜なんて出来ません!
クロード様のご両親は私達に気を使って、邸ではなく、高級ホテルに泊まって下さっているのに、マーカスさんに聞かれながら、初夜なんて絶対無理です!
私にはそんな性癖なんてありません!
思わず、心の叫びに合わすように笑顔がひきつってしまった。
「マーカス…部屋に連れて行ってやるから…」
クロード様は頭を抱えるようにそう言うと、マーカスさんをおんぶした。
「ラケル…ハーブティーだけ部屋に入れておいてくれ。」
「はい。」
「くぅ、クロード様、申し訳ございません!」
「いいから、マーカスは落ち着け。」
クロード様はそのままマーカスさんをおぶり、階下のマーカスさんの部屋に連れて行った。
私はハーブティーだけ部屋にいれ、怪しい水差しはクロード様達を追うついでに、階下に持って行き、厨房の流しに捨てた。
そのまま、マーカスさんの部屋に行くとアラステア家の主治医を呼ぶ為に既に使いを出していた。
「マーカスさん、大丈夫ですか?」
「申し訳わけありません!何とお詫びしてよいか…、このマーカス、腹を切る覚悟です!」
「マーカス、初夜にお前の命はいらんから、とりあえず落ち着け。」
当たり前です!
マーカスさんの命をかけた初夜なんて困ります!
トラウマになります!
「マーカスさん、私達は大丈夫ですから、ゆっくりお休み下さいね。」
「何とお優しい…」
マーカスさんは、感無量のようになってしまった。
この後、アラステア家の主治医が到着し、マーカスさんは急性腰痛症と診断されて薬を処方された。
クロード様と一緒に、主治医に丁寧にご挨拶をして、やっと二人で寝室に戻ることができた。
「ラケル…マーカスがすまん…」
「色々お茶目な方ですね…」
ベッドに腰をかけて座るクロード様に部屋にいれておいたハーブティーのティーコージーをとり、お茶を淹れた。
ティーコージーを被せていてもやはり冷めてしまっている。
「お茶が冷めてしまいましたね。いれなおしましょうか?」
「…それでいい。」
冷めてしまったお茶をクロード様に出すと、飲んでくれた。
「やっと寝る前にクロード様にお茶を淹れることができましたね。…冷めてしまいましたけど。」
クロード様は少し照れてしまったけど、どこか嬉しそうだった。
クロード様が隣にというので、隣に座り一緒にお茶を飲んだ。
「…ラケル、深夜になってしまったがかまわないか…?」
それは、初夜へのお誘いですか。
クロード様にそう言われると、照れてしまい、うつむいてしまった。
しかし、こうなることはわかっている。
「…よ、よろしくお願いします…」
うつむいたままそう言った。
クロード様は私のティーカップをティーソーサーごととり、ナイトテーブルにおくと、
覆い被さるように抱きついてきた。
そして、そのまま初夜が始まり二人で夜を過ごした。
突然の彼女のフリから婚約者になり、私は今日から、ラケル・ジェレマイアではなく、ラケル・アラステア公爵夫人となった。
━━━━完。
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誠実な人柄の二人が幸せになって良かったです。
楽しく素敵な物語を有難うございました。
いや~…!一気読みさせて頂きした!(〃´ω`〃)
ありがとうございます!(*≧∀≦*)
あえてじっちゃまと呼びたい。
じっちゃま、おちゃめーーー。
本当に長生きしてもらいたい。
そして、生まれてくる子供たちが3歳とか5歳とかくらいになったとき、ギックリ腰と闘いながら遊んでる姿を心配する、、、とか思うとほのぼのする。
ありがとうございます!
「ギックリ腰には、負けません!」と言って遊んでそうですよね(’-’*)♪