夢の続きを、あなたと

小田恒子

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第5章

雨の向こうに見えたもの 2

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 私は車から降りると、ダッシュでアパートへ向かって走り出した。


 アパートに戻ると、私はすぐに浴室へ向かい、シャワーを浴びて身体を温めた。
 そして翌日、体調に変わりはなく普段通りに会社へ出勤することができた。
 昨日、素直に雄馬に家まで送ってもらってよかったと思った。

 会社に出勤し、私は曽我さんに声を掛け、時間を作ってもらった。昨日の出来事を報告するためだ。
 人に聞かれるとまずい話なので、曽我さんには会議室を押さえてもらい、そこで話をすることにした。

「で、話って? 昨日、あれからこもれびに行ったってことは、何か進展があったってことだろうけど……」

 曽我さんと応接室に入るとドアを閉める。
 鍵はないので、入り口のドアに使用中のプレートを付けることを忘れない。

「はい。昨日連絡をもらったのは、こもれびで私が企画書をプレゼンさせていただいた方でして。その方というのが、専門学校時代の同級生だったんですが……」

「あそこに知り合いがいたんだ」

 曽我さんの言葉に、私は何だかいたたまれない気持ちになった。
 知り合いがいたのに企画がNGになったことを責められているようで、居心地が悪い。
 
「はい。企画書自体は、こもれびの中でも評判がよかったとのことでした。実際に、友人が作成したという、廃材を利用して作られた雑貨もいくつか見せてもらえました」

「サンプルもあるのに、どうして……」

「職人不足です」

 私の言葉に、曽我さんはやっぱりかと表情を曇らせた。

「いくらものづくりをしたくても、作り手がいなければ、商品になりません。家具を製作する現場では、廃材自体もたくさん出ます。ただ……廃材を使った雑貨を作るために廃材を取っておくとしても、置き場がすぐにあふれてしまうので、現実的に難しいそうです。それは昨日、再度現場へ赴いてこの目で確認しました」

 製造業の現実を知り、曽我さんは落胆した。

「職人の人数が足りないのか……、こればっかりは俺たちがどうこう言える立場にないな……」

「はい。……それと、もうひとつお話がありまして」

 ここからが私の本題だ。さっきからドキドキが止まらない。
 そんな私の様子に気付いた曽我さんが、私にその後の発言を促した。

「もうひとつ……?」

「はい、……実は、職人の道に戻らないかとヘッドハンティングされまして」

 その言葉に、曽我さんは目を見開いた。
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