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宮殿
34.神子のつとめ
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「我々もお傍にいますが、神子様ご自身でも気をつけてくださいね」
「はい」
「怖いと思ったら、私でもシアでも、誰か他の人でも構いませんから、すぐに助けを求めてください」
「はい」
「誰が来るかわからないところですから」
「ミオ……もうその辺にしなよ」
身支度を整えながらミオにこんこんと言い聞かされていたら、シアがやんわりと止めに入った。
今日はなんだか念入りに、ローブの上に向こう側が透けて見えるような薄い布をかぶって、さらにじゃらじゃらとたくさんの装飾品をつけさせられている。ベールはいつもより少し厚く、首の周りにはふわふわした羽のような襟飾りがついていて、こそばゆい。
「王都の礼拝堂に行くだけなんだからさ」
「だからだろ、宮殿と比べたら、どんなやつが来るかわかりゃしない」
「礼拝堂だぞ? 神子様だって、子どもじゃないんだし……」
正直なところ、重たいから装飾品を減らしてほしいのだが、総主の指示で、王都の礼拝堂に行くときは特に着飾らなければいけないらしい。ただ行ってお祈りをするだけなのに、どうしてきらきらにしなければいけないのかは、よくわからない。
「大丈夫です、シア。ミオは、私を心配してくださっているのですよね」
しばらく一緒に過ごして、わかってきたこともある。ミオは厳しいようだけれど、キアラをとても大事に思っていて、心配してくれているだけだ。もちろんシアがキアラを大事にしてくれないとか、そういうことではなくて、性格の違いだろう。
立ち上がるのに手を貸してくれたミオにそのまま手を引かれて、今まで足を踏み入れたことのない場所を歩く。宮殿の中は、どんなところでもふかふかの敷物がある。
「こちらにお乗りください」
外に出て、これもきらきらに飾られている馬車に乗る。椅子に座らせてもらって、ミオとシアも乗り込んできたかと思うと、扉が閉められて馬車が動き出した。ベールがあるから普通にしていてもよく見えないし、窓を覗き込むのも難しそうだ。
「……ミオ、シア」
キアラの向かいにきちんと座っていた二人が、そろって視線を向けてくる。二人とも赤い髪で、背丈も同じくらい、体つきも似ている。双子というわけではないから顔は似ていないものの、二人とも青い目で、濃さが違うくらいだ。
ミオもシアも導の灯火に所属しているらしいのだが、誰かが似たような二人をそろえようと思ったのだろうか。
「王都は、どのようなところなのですか」
カガルトゥラードに連れてこられた日に馬車で王都を通りはしたが、窓の外は見られなかったのでよく知らない。その他に王都のことといえば、部屋から見下ろした景色くらいしかわからないのだ。
キアラが知っている人のたくさんいるところは、ククィツァの集落かユクガに連れていってもらった市くらいしかないが、きっとずいぶん違うだろうと思う。
「とても大きい街ですよ。人はたくさん住んでいますし、お店もたくさんあります」
「……宮殿より、人が多いのですか」
「大通りの人の量を見たら、きっと神子様びっくりしますよ」
ミオとシアが教えてくれることにいちいちうなずいて、質問をしているうちに、馬車が止まる。先に降りたシアの手を借りてキアラも馬車を降りると、大きな建物の前だった。
「こちらが王都の礼拝堂です」
「……大きい、ですね」
シアに促されて建物の中に入り、出迎えてくれた人に案内されて中を進む。人の視線は感じるし、何か話しているような声は聞こえるものの、ベール越しだからはっきりしない。そういう場所では、軽やかな気配の精霊がぽわぽわと人の服を揺らしていることが多かった。
「おお、神子様、いらっしゃいましたか」
「……総主様」
総主の声がして、シアから手を受け渡される。ふっくらとして少し肉厚な手は、総主のもので間違いない。
「これから礼拝堂の広間に向かいます。たくさんの信徒がおりますが、なに、気にせずいつも通り祈りをささげてくださればよろしいですからな」
「……わかりました」
今度は総主に連れられて、別の廊下を歩く。こんなにたくさんの場所の道順を、人々はどうやって覚えているのだろう。
不思議に思っているうちに廊下を抜けて、人の気配で満ちた部屋にたどりついていた。ベールがあるからよかったものの、キアラ一人でここに来ることになっていたら、足がすくんで動けなかったかもしれない。
総主に手を引かれるまま部屋の中を進んでいくと、神子様、神子様、とささやきかわす声がたくさん聞こえる。
総主を避けるようにしつつもぽわぽわと周りに集まってきているのは、火の精霊だろうか。温かな気配がして、なんとなく勇気づけられる。励ましてくれているのかもしれない。
「……これより神子様が精霊に祈りをささげられます。皆様もどうぞ、神子様とともに、精霊のお導きをお祈りください」
そっと床に座り込んで、キアラは両手を組み合わせた。精霊たちが寄ってきて、キアラに興味を持ってくれているらしいのがわかる。とても温かくて、心地よい。
ヨラガンに多かったのは、軽やかで楽しそうな気配の精霊だった。おそらくあれが風の精霊で、今キアラの傍にいるのは火の精霊だろう。その土地に多い精霊が、その土地に生きる人に加護を与えてくれているのかもしれない。
「……神子様」
声をかけられて、キアラははっと顔を上げた。
「……総主、様?」
「次は、施療院にお越しいただけませんか」
せりょういんとは、何だろう。
手を差し出されたので、総主の力を借りて立ち上がる。周りにはまだ人が大勢いるが、彼らを気にせず総主が歩き始めてしまい、キアラもそのままついていくことになった。またざわざわと、キアラの通ったところからささやく声が広がっていく。
「……総主様、私は……上手に、できていましたか」
「ええ、もちろんです。私のほうこそ、神子様が熱心に祈ってらっしゃるところをお邪魔立てしてしまい、申し訳ない」
「いいえ……お声がけいただかなかったら、もうしばらく……続けていたでしょうから……」
大きな部屋を出るとミオとシアが戻ってきてくれて、廊下を折れてまた知らない場所を四人で進む。
お祈りをしていると、精霊が集まってきてくれてとても心地がよくて、どうしてもぼんやりとそのまま身をゆだねてしまうのだ。他の人がお祈りをしているところを見たことはないが、どうやら、自分以外の人はそうならないらしいことは、キアラにもなんとなくわかっていた。
だとすると、どうしてキアラだけ、精霊に身をゆだねてまどろむような状態になってしまうのか、よくわからない。
「神子様、こちらが施療院です。病やけがに苦しむ方たちに、手当てをしたり薬をお分けしたりしております」
先ほどの人が集まっていたところよりは、こぢんまりして見える部屋だった。入口の近くではけがをした人の手当てや、何かで苦しんでいる人の診察をしているようだ。部屋の奥では、少しうめくような声を出したり、苦しげな息づかいをしたりしている人たちが寝かされていて、ベッドの周りで数人が立ち働いている。
こういう部屋がいくつかあって、人々の治療に当たっているのだそうだ。
「……お辛そうな方が、多いですね」
「ええ……どうか、神子様も彼らを見舞ってくださいませんか」
うなずいて手伝おうとすると壺を持った人が現れて、それぞれミオとシアに手渡した。何だろうか。
「先日神子様にご協力いただいて作成した、薬でございます。こちらがけがに塗るもの、こちらが病人に飲ませるものです」
「……わかりました」
ミオとシアが怪訝そうな顔をしたが、キアラは説明しなかった。隠すようなことでもないが、積極的に話したいことでもない。
声がけしていく総主のあとについて、痛むという箇所に薬を塗ったり、病人に薬を飲ませたりして回る。
「なんだか……痛みが治まってきたような、気がします」
「これは、よく効くお薬なのです。きっと、明日にはもっとよくなっていますよ」
涙をこぼさんばかりの女性の手を握り、キアラはそっと撫でた。やせて、少しかさついた手だ。痛みのせいで、うまく食事を取れていないのかもしれない。
彼女がもっと穏やかに過ごせますように、と心の中で祈って、キアラは次のベッドに移った。病の人もけがの人も長い間苦しんできたようで、キアラの薬を飲むとほっとした顔になってくれるのが嬉しい。
「……神子様、お薬がもう……」
「……では、今日は終わりにしないといけませんね……」
苦しんでいる人は、まだまだいるのに。
また参りましょうという総主の言葉に頷いて、キアラは礼拝堂をあとにした。
けがもしていないのに、あのとき傷つけられた手のひらがなんとなく気になった。
「はい」
「怖いと思ったら、私でもシアでも、誰か他の人でも構いませんから、すぐに助けを求めてください」
「はい」
「誰が来るかわからないところですから」
「ミオ……もうその辺にしなよ」
身支度を整えながらミオにこんこんと言い聞かされていたら、シアがやんわりと止めに入った。
今日はなんだか念入りに、ローブの上に向こう側が透けて見えるような薄い布をかぶって、さらにじゃらじゃらとたくさんの装飾品をつけさせられている。ベールはいつもより少し厚く、首の周りにはふわふわした羽のような襟飾りがついていて、こそばゆい。
「王都の礼拝堂に行くだけなんだからさ」
「だからだろ、宮殿と比べたら、どんなやつが来るかわかりゃしない」
「礼拝堂だぞ? 神子様だって、子どもじゃないんだし……」
正直なところ、重たいから装飾品を減らしてほしいのだが、総主の指示で、王都の礼拝堂に行くときは特に着飾らなければいけないらしい。ただ行ってお祈りをするだけなのに、どうしてきらきらにしなければいけないのかは、よくわからない。
「大丈夫です、シア。ミオは、私を心配してくださっているのですよね」
しばらく一緒に過ごして、わかってきたこともある。ミオは厳しいようだけれど、キアラをとても大事に思っていて、心配してくれているだけだ。もちろんシアがキアラを大事にしてくれないとか、そういうことではなくて、性格の違いだろう。
立ち上がるのに手を貸してくれたミオにそのまま手を引かれて、今まで足を踏み入れたことのない場所を歩く。宮殿の中は、どんなところでもふかふかの敷物がある。
「こちらにお乗りください」
外に出て、これもきらきらに飾られている馬車に乗る。椅子に座らせてもらって、ミオとシアも乗り込んできたかと思うと、扉が閉められて馬車が動き出した。ベールがあるから普通にしていてもよく見えないし、窓を覗き込むのも難しそうだ。
「……ミオ、シア」
キアラの向かいにきちんと座っていた二人が、そろって視線を向けてくる。二人とも赤い髪で、背丈も同じくらい、体つきも似ている。双子というわけではないから顔は似ていないものの、二人とも青い目で、濃さが違うくらいだ。
ミオもシアも導の灯火に所属しているらしいのだが、誰かが似たような二人をそろえようと思ったのだろうか。
「王都は、どのようなところなのですか」
カガルトゥラードに連れてこられた日に馬車で王都を通りはしたが、窓の外は見られなかったのでよく知らない。その他に王都のことといえば、部屋から見下ろした景色くらいしかわからないのだ。
キアラが知っている人のたくさんいるところは、ククィツァの集落かユクガに連れていってもらった市くらいしかないが、きっとずいぶん違うだろうと思う。
「とても大きい街ですよ。人はたくさん住んでいますし、お店もたくさんあります」
「……宮殿より、人が多いのですか」
「大通りの人の量を見たら、きっと神子様びっくりしますよ」
ミオとシアが教えてくれることにいちいちうなずいて、質問をしているうちに、馬車が止まる。先に降りたシアの手を借りてキアラも馬車を降りると、大きな建物の前だった。
「こちらが王都の礼拝堂です」
「……大きい、ですね」
シアに促されて建物の中に入り、出迎えてくれた人に案内されて中を進む。人の視線は感じるし、何か話しているような声は聞こえるものの、ベール越しだからはっきりしない。そういう場所では、軽やかな気配の精霊がぽわぽわと人の服を揺らしていることが多かった。
「おお、神子様、いらっしゃいましたか」
「……総主様」
総主の声がして、シアから手を受け渡される。ふっくらとして少し肉厚な手は、総主のもので間違いない。
「これから礼拝堂の広間に向かいます。たくさんの信徒がおりますが、なに、気にせずいつも通り祈りをささげてくださればよろしいですからな」
「……わかりました」
今度は総主に連れられて、別の廊下を歩く。こんなにたくさんの場所の道順を、人々はどうやって覚えているのだろう。
不思議に思っているうちに廊下を抜けて、人の気配で満ちた部屋にたどりついていた。ベールがあるからよかったものの、キアラ一人でここに来ることになっていたら、足がすくんで動けなかったかもしれない。
総主に手を引かれるまま部屋の中を進んでいくと、神子様、神子様、とささやきかわす声がたくさん聞こえる。
総主を避けるようにしつつもぽわぽわと周りに集まってきているのは、火の精霊だろうか。温かな気配がして、なんとなく勇気づけられる。励ましてくれているのかもしれない。
「……これより神子様が精霊に祈りをささげられます。皆様もどうぞ、神子様とともに、精霊のお導きをお祈りください」
そっと床に座り込んで、キアラは両手を組み合わせた。精霊たちが寄ってきて、キアラに興味を持ってくれているらしいのがわかる。とても温かくて、心地よい。
ヨラガンに多かったのは、軽やかで楽しそうな気配の精霊だった。おそらくあれが風の精霊で、今キアラの傍にいるのは火の精霊だろう。その土地に多い精霊が、その土地に生きる人に加護を与えてくれているのかもしれない。
「……神子様」
声をかけられて、キアラははっと顔を上げた。
「……総主、様?」
「次は、施療院にお越しいただけませんか」
せりょういんとは、何だろう。
手を差し出されたので、総主の力を借りて立ち上がる。周りにはまだ人が大勢いるが、彼らを気にせず総主が歩き始めてしまい、キアラもそのままついていくことになった。またざわざわと、キアラの通ったところからささやく声が広がっていく。
「……総主様、私は……上手に、できていましたか」
「ええ、もちろんです。私のほうこそ、神子様が熱心に祈ってらっしゃるところをお邪魔立てしてしまい、申し訳ない」
「いいえ……お声がけいただかなかったら、もうしばらく……続けていたでしょうから……」
大きな部屋を出るとミオとシアが戻ってきてくれて、廊下を折れてまた知らない場所を四人で進む。
お祈りをしていると、精霊が集まってきてくれてとても心地がよくて、どうしてもぼんやりとそのまま身をゆだねてしまうのだ。他の人がお祈りをしているところを見たことはないが、どうやら、自分以外の人はそうならないらしいことは、キアラにもなんとなくわかっていた。
だとすると、どうしてキアラだけ、精霊に身をゆだねてまどろむような状態になってしまうのか、よくわからない。
「神子様、こちらが施療院です。病やけがに苦しむ方たちに、手当てをしたり薬をお分けしたりしております」
先ほどの人が集まっていたところよりは、こぢんまりして見える部屋だった。入口の近くではけがをした人の手当てや、何かで苦しんでいる人の診察をしているようだ。部屋の奥では、少しうめくような声を出したり、苦しげな息づかいをしたりしている人たちが寝かされていて、ベッドの周りで数人が立ち働いている。
こういう部屋がいくつかあって、人々の治療に当たっているのだそうだ。
「……お辛そうな方が、多いですね」
「ええ……どうか、神子様も彼らを見舞ってくださいませんか」
うなずいて手伝おうとすると壺を持った人が現れて、それぞれミオとシアに手渡した。何だろうか。
「先日神子様にご協力いただいて作成した、薬でございます。こちらがけがに塗るもの、こちらが病人に飲ませるものです」
「……わかりました」
ミオとシアが怪訝そうな顔をしたが、キアラは説明しなかった。隠すようなことでもないが、積極的に話したいことでもない。
声がけしていく総主のあとについて、痛むという箇所に薬を塗ったり、病人に薬を飲ませたりして回る。
「なんだか……痛みが治まってきたような、気がします」
「これは、よく効くお薬なのです。きっと、明日にはもっとよくなっていますよ」
涙をこぼさんばかりの女性の手を握り、キアラはそっと撫でた。やせて、少しかさついた手だ。痛みのせいで、うまく食事を取れていないのかもしれない。
彼女がもっと穏やかに過ごせますように、と心の中で祈って、キアラは次のベッドに移った。病の人もけがの人も長い間苦しんできたようで、キアラの薬を飲むとほっとした顔になってくれるのが嬉しい。
「……神子様、お薬がもう……」
「……では、今日は終わりにしないといけませんね……」
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また参りましょうという総主の言葉に頷いて、キアラは礼拝堂をあとにした。
けがもしていないのに、あのとき傷つけられた手のひらがなんとなく気になった。
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