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アレクシス(受け)視点
4.抑制剤なしのヒート
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領地の果物の栽培で試験的に作られたドライフルーツは、アレクシスとヴォルフラムの食卓にも並んだ。菓子類の甘さは得意ではないが、元々果物は嫌いではなかったし、ドライフルーツになると食感も味も変わってアレクシスはドライフルーツは好んで食べるようになっていた。
結婚したのが春で、夏から秋になろうとしている。
アレクシスのヒートの期間は三か月に一度くらいだが、そろそろヒートが来ようとしていた。
ヒートに関しては契約書にも書かれていたので、アレクシスはヴォルフラムにきちんと相談はした。
「来週あたりにヒートが来ます。抑制剤で制御しますが、来週はわたしに近寄らないようにしてください」
結婚式の日にも言ったが、アレクシスはまだヴォルフラムと体の関係を持つ気はなかった。抑制剤は強いものを使っているので、フェロモンは漏れ出さないはずだが、万が一漏れ出したときのために、ヴォルフラムとは顔を合わせない方がいい。
契約書にはヒートの期間は同じ寝室で過ごすと書いてあったのだが、それに関してはアレクシスはヴォルフラムに納得してもらうしかなかった。
今の状態で妊娠してしまえば執務が行えなくなるし、アレクシスはヴォルフラムとヒートを共に過ごす覚悟ができていなかった。
「ヒートの期間中くらい休んでほしい。抑制剤は副作用もあるので使ってほしくない」
ヴォルフラムの申し出に、アレクシスは胸に苦い感情を抱く。
強い抑制剤を使っていると妊娠しにくくなる可能性があるし、体質によってはヒートが起こらなくなることもあるという。ヒートが起きなければヴォルフラムとアレクシスは番にはなれないし、ヴォルフラムはアレクシスを縛ることができなくなる。
いっそヒートなど起きない体になってしまえばいいのにとアレクシスは思うのだが、ヴォルフラムはアレクシスを番にして、自分以外のアルファを受け入れられないようにして、確実に子どもを産ませたいのだろう。ハインケス子爵家の血を引く子どもをバルテル侯爵家の後継者にするにはそれが一番なのだと分かっている。
できればヴォルフラムと番になりたくないし、体の関係も持ちたくない。アレクシスがどれだけそう願っても、契約書にサインしてしまった以上、アレクシスはヴォルフラムのものになる以外はない。
「ヒートの期間はおれが執務を代わるから」
そこまで言われてしまうと、アレクシスも絶対に抑制剤を飲んで執務をするとは言えなかった。
抑制剤を飲まないヒートは初めてで、アレクシスは自分の体に起こることが想像できなくて嫌悪感すら持ってしまう。
初めてのヒートのときにも、アレクシスはすぐに抑制剤を使ってヒートを治めた。それ以来、ヒートのときにはずっと抑制剤を使っている。
自分がオメガだという事実をアレクシスは認めたくない気持ちがあったのだ。
美しいストレートの金髪の白い肌の少女。
アレクシスがバルテル侯爵家の後継者でなければ、オメガでなければ、彼女と将来を誓うことができたかもしれない。
子どものように無邪気に結婚しようなんて言える年齢ではなくて、彼女と出会ったときには、アレクシスはもう現実を知っていた。
自分は将来はバルテル侯爵家の後継者として領地の利益となる相手と政略結婚するのだ。
愛のない結婚をすると分かっているのに、戯れに少女に結婚しようなどと口にできるわけがなかった。
あの少女は爽やかな好ましい香りがした。
手を繋いで林の中を散歩したが、隣りに立っているだけで心拍数が上がるような心浮き立つ存在だった。
林の中の湖のほとりに腰かけて、アレクシスが持って来ていた水筒から温かい紅茶を二人で分けて飲んだ。同じカップを使うのに胸がどきどきして、間接キスだと心の中で思ったのを覚えている。
父に対しても、母に対しても、常にアレクシスは怒りを抱いていたような気がする。
ずっと自分の境遇に対しても怒りを抱いていた。
その怒りが消えたのはあの少女と出会ったときだけだった。
今もアレクシスは腹の底に怒りをため込んでいる。
愛のない結婚の末に自分を産んで放置した母に、事業に失敗した挙句その借金を返そうとしてギャンブルにはまって出奔した父に、オメガとして生まれてしまった自分に、ずっと怒りを抱いてきた。
自分の境遇を悲しんだことはないが、腹の底に納得できない怒りがずっと渦巻いていた。
ヴォルフラムと食事をするときでも、お茶をするときでも、アレクシスは自分が笑ったことがないことに気付いていた。
最後に笑ったのはいつだろう。
あの少女と出会い、林の中を散歩した日以来、アレクシスは自分が笑った記憶がない。
ヒートの期間になって、アレクシスは自室にこもった。
屋敷の中にアルファはヴォルフラムしかいないし、オメガもアレクシスしかいない。ベータの使用人たちにはフェロモンの匂いは感じられても、フェロモンが影響することはないので、ヴォルフラムだけがアレクシスの自室に近付いてこなければいいだけだった。
抑制剤を使わないヒートはアレクシスを苦しめた。
食事も碌に摂れず、オメガなのに中心が兆して、何度中心を擦り上げて白濁を吐き出しても満足することができない。後孔が濡れてひくひくと受け入れるものを求めている。
熱い息を吐きながら、アレクシスは娼館に身売りをするときに使った張り型を手に取った。
後孔に押し当てると、ずぶずぶとぬかるみの中に張り型が飲み込まれていく。
「くっ……あぁっ!?」
張り型を抜き差しするたびにこれでは満足できない自分がいて、その浅ましさにアレクシスは涙が出てきそうになる。
どれだけオメガである自分の性を否定しても、アレクシスはどうしようもなく浅ましいオメガだった。
「ほしいっ……もっと……」
もっと自分を満たすものが欲しいと一番大きな張り型でも足りず、ベッドの上で悶えるアレクシスを救いに来てくれるものはいない。
ヒートの期間は食欲よりも性欲が勝って、ほとんどものも食べられなくなるのだが、メイドがドライフルーツをヨーグルトに入れたものとフレーバーティーを持って来てくれたのだけはなんとか口にすることができた。
ヨーグルトの水気を吸って柔らかくなったドライフルーツのまろやかな甘みと、フレーバーティーの爽やかな香りがなんとかアレクシスを救っていた。
アレクシスのヒートは一週間続く。
最初の三日は交わることしか考えられなくて、ひたすらに中心を擦り上げ、後孔に指や張り型を入れて抜き差しして、それでも満たされず悶えた。四日目からはかなり理性が戻ってきて、体を清めたり、食事を摂ったりする余裕が生まれてきた。一週間たつころには、消耗はしていたが、アレクシスはなんとかヒートを乗り越えて執務に戻れた。
アレクシスが不在の間執務はしっかりとヴォルフラムが引き継いでくれていたようで、何も問題はなく、屋敷の改修も始まっていた。
屋敷の使用人たちも数が少ないながらに、効率的に仕事をこなせるようにマニュアルが作成されていて、広い屋敷を少ない人数で何とか回せるようになっていた。
「アレクシス、もう平気なのですか?」
「ヒートは終わりました」
「まだ残り香が……。こんなに甘い」
ヴォルフラムの手がアレクシスの中途半端な長さの灰色がかった白い髪に触れそうになって、アレクシスは思わず身を引いてしまった。
それ以上接近しようとはせず、ヴォルフラムはアレクシスに執務室の椅子を譲る。
「事業は滞りなく行われていますよ。ご心配なく」
「ありがとうございます……」
「ドライフルーツの入ったヨーグルト、食べられたようでよかったです」
「あれは、あなたが?」
「小さいころから、体調を崩すとあれを食べていました」
ドライフルーツの入ったヨーグルトはバルテル侯爵家では出てこなかったのに、厨房が新しいレシピを採用したのかと思っていたら、ヴォルフラムが命じて用意させていたようだ。
不思議とあれだけはヒートの中でも食べられて体力を保てたので、アレクシスは礼を言おうとしたが、上手く言葉が出てこない。
「小さいころは熱ばかり出していたのですよ。今ではすっかり健康ですけどね」
僅かに微笑みながら言うヴォルフラムは、結婚式の日の不機嫌そうな印象とかなり変わっていた。
素直に礼が言えなかったアレクシスは、執務室の椅子に座って無言で仕事にとりかかった。まだ自分のフェロモンが漏れ出していないか、気にしながら。
結婚したのが春で、夏から秋になろうとしている。
アレクシスのヒートの期間は三か月に一度くらいだが、そろそろヒートが来ようとしていた。
ヒートに関しては契約書にも書かれていたので、アレクシスはヴォルフラムにきちんと相談はした。
「来週あたりにヒートが来ます。抑制剤で制御しますが、来週はわたしに近寄らないようにしてください」
結婚式の日にも言ったが、アレクシスはまだヴォルフラムと体の関係を持つ気はなかった。抑制剤は強いものを使っているので、フェロモンは漏れ出さないはずだが、万が一漏れ出したときのために、ヴォルフラムとは顔を合わせない方がいい。
契約書にはヒートの期間は同じ寝室で過ごすと書いてあったのだが、それに関してはアレクシスはヴォルフラムに納得してもらうしかなかった。
今の状態で妊娠してしまえば執務が行えなくなるし、アレクシスはヴォルフラムとヒートを共に過ごす覚悟ができていなかった。
「ヒートの期間中くらい休んでほしい。抑制剤は副作用もあるので使ってほしくない」
ヴォルフラムの申し出に、アレクシスは胸に苦い感情を抱く。
強い抑制剤を使っていると妊娠しにくくなる可能性があるし、体質によってはヒートが起こらなくなることもあるという。ヒートが起きなければヴォルフラムとアレクシスは番にはなれないし、ヴォルフラムはアレクシスを縛ることができなくなる。
いっそヒートなど起きない体になってしまえばいいのにとアレクシスは思うのだが、ヴォルフラムはアレクシスを番にして、自分以外のアルファを受け入れられないようにして、確実に子どもを産ませたいのだろう。ハインケス子爵家の血を引く子どもをバルテル侯爵家の後継者にするにはそれが一番なのだと分かっている。
できればヴォルフラムと番になりたくないし、体の関係も持ちたくない。アレクシスがどれだけそう願っても、契約書にサインしてしまった以上、アレクシスはヴォルフラムのものになる以外はない。
「ヒートの期間はおれが執務を代わるから」
そこまで言われてしまうと、アレクシスも絶対に抑制剤を飲んで執務をするとは言えなかった。
抑制剤を飲まないヒートは初めてで、アレクシスは自分の体に起こることが想像できなくて嫌悪感すら持ってしまう。
初めてのヒートのときにも、アレクシスはすぐに抑制剤を使ってヒートを治めた。それ以来、ヒートのときにはずっと抑制剤を使っている。
自分がオメガだという事実をアレクシスは認めたくない気持ちがあったのだ。
美しいストレートの金髪の白い肌の少女。
アレクシスがバルテル侯爵家の後継者でなければ、オメガでなければ、彼女と将来を誓うことができたかもしれない。
子どものように無邪気に結婚しようなんて言える年齢ではなくて、彼女と出会ったときには、アレクシスはもう現実を知っていた。
自分は将来はバルテル侯爵家の後継者として領地の利益となる相手と政略結婚するのだ。
愛のない結婚をすると分かっているのに、戯れに少女に結婚しようなどと口にできるわけがなかった。
あの少女は爽やかな好ましい香りがした。
手を繋いで林の中を散歩したが、隣りに立っているだけで心拍数が上がるような心浮き立つ存在だった。
林の中の湖のほとりに腰かけて、アレクシスが持って来ていた水筒から温かい紅茶を二人で分けて飲んだ。同じカップを使うのに胸がどきどきして、間接キスだと心の中で思ったのを覚えている。
父に対しても、母に対しても、常にアレクシスは怒りを抱いていたような気がする。
ずっと自分の境遇に対しても怒りを抱いていた。
その怒りが消えたのはあの少女と出会ったときだけだった。
今もアレクシスは腹の底に怒りをため込んでいる。
愛のない結婚の末に自分を産んで放置した母に、事業に失敗した挙句その借金を返そうとしてギャンブルにはまって出奔した父に、オメガとして生まれてしまった自分に、ずっと怒りを抱いてきた。
自分の境遇を悲しんだことはないが、腹の底に納得できない怒りがずっと渦巻いていた。
ヴォルフラムと食事をするときでも、お茶をするときでも、アレクシスは自分が笑ったことがないことに気付いていた。
最後に笑ったのはいつだろう。
あの少女と出会い、林の中を散歩した日以来、アレクシスは自分が笑った記憶がない。
ヒートの期間になって、アレクシスは自室にこもった。
屋敷の中にアルファはヴォルフラムしかいないし、オメガもアレクシスしかいない。ベータの使用人たちにはフェロモンの匂いは感じられても、フェロモンが影響することはないので、ヴォルフラムだけがアレクシスの自室に近付いてこなければいいだけだった。
抑制剤を使わないヒートはアレクシスを苦しめた。
食事も碌に摂れず、オメガなのに中心が兆して、何度中心を擦り上げて白濁を吐き出しても満足することができない。後孔が濡れてひくひくと受け入れるものを求めている。
熱い息を吐きながら、アレクシスは娼館に身売りをするときに使った張り型を手に取った。
後孔に押し当てると、ずぶずぶとぬかるみの中に張り型が飲み込まれていく。
「くっ……あぁっ!?」
張り型を抜き差しするたびにこれでは満足できない自分がいて、その浅ましさにアレクシスは涙が出てきそうになる。
どれだけオメガである自分の性を否定しても、アレクシスはどうしようもなく浅ましいオメガだった。
「ほしいっ……もっと……」
もっと自分を満たすものが欲しいと一番大きな張り型でも足りず、ベッドの上で悶えるアレクシスを救いに来てくれるものはいない。
ヒートの期間は食欲よりも性欲が勝って、ほとんどものも食べられなくなるのだが、メイドがドライフルーツをヨーグルトに入れたものとフレーバーティーを持って来てくれたのだけはなんとか口にすることができた。
ヨーグルトの水気を吸って柔らかくなったドライフルーツのまろやかな甘みと、フレーバーティーの爽やかな香りがなんとかアレクシスを救っていた。
アレクシスのヒートは一週間続く。
最初の三日は交わることしか考えられなくて、ひたすらに中心を擦り上げ、後孔に指や張り型を入れて抜き差しして、それでも満たされず悶えた。四日目からはかなり理性が戻ってきて、体を清めたり、食事を摂ったりする余裕が生まれてきた。一週間たつころには、消耗はしていたが、アレクシスはなんとかヒートを乗り越えて執務に戻れた。
アレクシスが不在の間執務はしっかりとヴォルフラムが引き継いでくれていたようで、何も問題はなく、屋敷の改修も始まっていた。
屋敷の使用人たちも数が少ないながらに、効率的に仕事をこなせるようにマニュアルが作成されていて、広い屋敷を少ない人数で何とか回せるようになっていた。
「アレクシス、もう平気なのですか?」
「ヒートは終わりました」
「まだ残り香が……。こんなに甘い」
ヴォルフラムの手がアレクシスの中途半端な長さの灰色がかった白い髪に触れそうになって、アレクシスは思わず身を引いてしまった。
それ以上接近しようとはせず、ヴォルフラムはアレクシスに執務室の椅子を譲る。
「事業は滞りなく行われていますよ。ご心配なく」
「ありがとうございます……」
「ドライフルーツの入ったヨーグルト、食べられたようでよかったです」
「あれは、あなたが?」
「小さいころから、体調を崩すとあれを食べていました」
ドライフルーツの入ったヨーグルトはバルテル侯爵家では出てこなかったのに、厨房が新しいレシピを採用したのかと思っていたら、ヴォルフラムが命じて用意させていたようだ。
不思議とあれだけはヒートの中でも食べられて体力を保てたので、アレクシスは礼を言おうとしたが、上手く言葉が出てこない。
「小さいころは熱ばかり出していたのですよ。今ではすっかり健康ですけどね」
僅かに微笑みながら言うヴォルフラムは、結婚式の日の不機嫌そうな印象とかなり変わっていた。
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