45 / 151
二章 ご寵愛されてます
15.調香師とわたくしの香水
しおりを挟む
旅行から帰ってきたわたくしの元に、調香師がやってきたのは、ラヴァル夫人とモンレイユ夫人の妃教育を終えて、休憩時間に入ったお茶の時間の前だった。
アレクサンテリ陛下もお茶の時間には仕事を抜けてきてくれることが多い。
その日、アレクサンテリ陛下は女性の調香師を連れてきていた。
「妃殿下、お初にお目にかかります。皇宮で調香師をやらせていただいております」
「初めまして、わたくしはレイシー・ディアンです」
挨拶を交わすと、調香師が小瓶に入った香水を嗅がせてくれた。それはアレクサンテリ陛下に抱き締められたときの匂いに似ているが、少し違うような気がする。
「アレクサンテリ陛下の匂いに似ていますが、どこか違うような」
「香水は基本的に最初に香るトップノートに、中間で香るミドルノート、最後に香るラストノートが混ざっております。それに、皇帝陛下自身の匂いも混ざってその方だけの匂いになっているのです」
「そうなのですね」
わたくしは香水など持ったことはないし、作ったこともないので、全く知らなかった。
調香師はわたくしに説明してくれる。
「皇帝陛下の香水は、トップノートがホワイトペッパー、ミドルノートがアイリス、ラストノートがアンバーになっております。最初に清潔感のある理知的な香りをさせて、次に皇帝陛下の深みのある香りに続き、最後が柔らかな官能を思わせる香りとなっております」
よく分からないが、アレクサンテリ陛下の香りはとてもいい匂いなので、調香師は信頼できる方なのだろう。
わたくしが感心しながら聞いていると、調香師がわたくしにいくつかの小瓶を嗅がせてくれた。
甘い果実のような香りや、花のような香り、濃厚な甘さを感じる香りなど。
その中でわたくしが気に入ったものを選んでいいようだ。
「妃殿下には、トップノートにはピーチブロッサムや洋ナシ、ライラックが合うと思われます。ミドルノートにはローズ・ド・メイやホワイトピオニー、スズランなどの繊細な香り、ラストノートにはムスクやバニラなどの優しい甘い香りがよいかと」
どれがどれがよく分からなかったが、説明されながら嗅いでみて、わたくしはピーチブロッサムとローズ・ド・メイとバニラを選んだ。バニラの香りはアレクサンテリ陛下の香水のアンバーにも少し似ているような気がしたのだ。
わたくしが決めると、調香師はそれで香水を作ってくれることになった。
「これは皇帝陛下の香水とも相性がいいですよ。二人の香りが合わさると、深くて上品な甘さと気品あるスパイスが混ざり合う素晴らしい組み合わせです」
「アレクサンテリ陛下と相性がいいのならばよかったです。よろしくお願いします」
「妃殿下はあまり強く香らせずに、腰のあたりに少しだけつけるのもいいかもしれませんね」
「そうしてみます」
香水のことは全く分からなかったし、何種類も嗅いでいると混乱もしてきたが、なんとか決まってようでよかった。
わたくしはアレクサンテリ陛下とお茶室に移動してお茶を飲む。大量の香水の材料を嗅いで多少混乱した鼻に、紅茶の香りはほっと一息つけた。
紅茶を飲みながらキッシュだけ取り分けて食べていると、アレクサンテリ陛下がわたくしの好きなスイートポテトやモンブランやカボチャのプリンを示す。
「他に食べなくていいのかな?」
「最近、太ってきた気がします。せっかく誂えてもらった服が入らなくなるのは悲しいです」
「レイシーは痩せすぎているのだ。気にせずに食べればいい」
「でも、服が……」
ドレスも服もわたくしが皇帝宮に来たときのサイズで作ってあるので、若干お肉のついたわたくしの体では窮屈になってきている。ダイエットも考えるのだが、元々ろくに食べていなかったので痩せていたわたくしは、これくらいがちょうどいいのかもしれないとも思っている。
「そうだった、レイシー。冬物をまだ誂えさせていなかったね」
「冬物ですか? 今ある服に上着を着て過ごしてはいけませんか?」
「冬用の服を誂えさせよう。ラヴァル夫人を呼ぶから、お茶の後は採寸をしてもらってほしい」
ディアン子爵家ではそんなに服は持っていなかったし、寒かったら上着を着て厚着していた。アレクサンテリ陛下の妃候補ともなるとそれではいけないようだ。
アレクサンテリ陛下に言われてわたくしは頷いた。
お茶の時間の後にはアレクサンテリ陛下はまた執務に戻っていって、わたくしは戻ってきたラヴァル夫人と共に仕立て職人さんたちを呼んで、採寸をしてもらって冬用の服を誂えてもらうことになった。
一年中着られるような服に、上着を重ねたり、脱いだりして調節をしていたころとは全く違う。
冬服のしっかりとして分厚い布地やコートの生地のサンプルにわたくしは目を輝かせてしまった。
「コートは縫ったことがないんです。コートの生地はとても分厚くて手縫いが難しかったのと、生地が高価で手に入らなかったので」
「作業室にある特別製のミシンならば縫えますよ」
「わたくしが縫いたいのですが、今は結婚衣装で手一杯なので……」
仕立て職人さんはわたくしが作業室に通っているのを知っているので声をかけてくれるが、今は縫えない悲しみに俯いていると、仕立て職人さんが言葉を添えてくれる。
「布を裁つまではわたくしたちでやりましょうか? 縫うだけならばそれほど時間はかかりません」
「いいのでしょうか?」
わたくしがラヴァル夫人をちらりと確認すると、ラヴァル夫人はわたくしに問いかける。
「結婚の衣装はどれくらい進んでいるのでしょう?」
「デザインが決まって、仮縫いが終わるところです。アレクサンテリ陛下に試着してもらって、サイズの微調整をして、本縫いの生地をこれから裁ちます。造花も作るので、かなり時間はかかると思います」
アレクサンテリ陛下にとっては初めての結婚式なのである。皇帝陛下の結婚式の衣装がみすぼらしいものではいけない。
わたくしの責任は重大なのだ。
「それでも結婚式までには九か月あります。皇帝陛下はレイシー殿下が望まれるように過ごすのを願っています。コートを縫うことがレイシー殿下の望みならば、叶えるべきなのでしょう」
「それでは、縫ってもいいのですか?」
「皇帝陛下も賛成してくださると思います」
ラヴァル夫人に言われて、わたくしは飛び上がるほど嬉しかった。
秋も中旬になって冬が近付いて来ている。冬にはコートは必須だった。
「編み物もしてもいいでしょうか。アレクサンテリ陛下に毛糸のコートを編んで差し上げたいのです」
「それはお喜びになるでしょう」
毛糸のコートなどアレクサンテリ陛下は着ないと言われるかと思ったがそんなことはなかった。
ラヴァル夫人に確認を取って、わたくしは結婚の衣装と同時進行でコートも作ることになった。
夕食のときにアレクサンテリ陛下が帰ってきて、わたくしはアレクサンテリ陛下を迎えた。
「おかえりなさいませ、アレクサンテリ陛下」
「ただいま、レイシー」
アレクサンテリ陛下に抱き締められると、香水の深い香りが胸にしみ込むようだ。侍女の前で恥ずかしいが、わたくしはアレクサンテリ陛下に行ってらっしゃいとおかえりなさいのときにハグをされるようになっていた。
大きなアレクサンテリ陛下の体にすっぽりと包まれるのは心地よい。
「アレクサンテリ陛下、結婚の衣装も作るのですが、自分のコートと、アレクサンテリ陛下の毛糸のコートも作りたいのです」
「毛糸でコートが作れるのか?」
「モチーフ編みを合わせたコートはとても温かいのですよ」
モチーフ編みは一つずつモチーフを編んでいって、それを最終的につなぎ合わせて服にするのだが、アレクサンテリ陛下は体が大きいのでたくさんモチーフが必要そうだった。それでもモチーフは一つ一つ編んでいけばいいので、空き時間の短い時間にも作ることができる。
「レイシーが作ってくれるのは楽しみだな」
「水色と薄紫のモチーフで作ろうと思います」
アレクサンテリ陛下の好きな青を薄くした色と、わたくしの目の色である紫を薄くした色。
それはきっとアレクサンテリ陛下に似合うだろう。
わたくしはやる気に満ち溢れていた。
アレクサンテリ陛下もお茶の時間には仕事を抜けてきてくれることが多い。
その日、アレクサンテリ陛下は女性の調香師を連れてきていた。
「妃殿下、お初にお目にかかります。皇宮で調香師をやらせていただいております」
「初めまして、わたくしはレイシー・ディアンです」
挨拶を交わすと、調香師が小瓶に入った香水を嗅がせてくれた。それはアレクサンテリ陛下に抱き締められたときの匂いに似ているが、少し違うような気がする。
「アレクサンテリ陛下の匂いに似ていますが、どこか違うような」
「香水は基本的に最初に香るトップノートに、中間で香るミドルノート、最後に香るラストノートが混ざっております。それに、皇帝陛下自身の匂いも混ざってその方だけの匂いになっているのです」
「そうなのですね」
わたくしは香水など持ったことはないし、作ったこともないので、全く知らなかった。
調香師はわたくしに説明してくれる。
「皇帝陛下の香水は、トップノートがホワイトペッパー、ミドルノートがアイリス、ラストノートがアンバーになっております。最初に清潔感のある理知的な香りをさせて、次に皇帝陛下の深みのある香りに続き、最後が柔らかな官能を思わせる香りとなっております」
よく分からないが、アレクサンテリ陛下の香りはとてもいい匂いなので、調香師は信頼できる方なのだろう。
わたくしが感心しながら聞いていると、調香師がわたくしにいくつかの小瓶を嗅がせてくれた。
甘い果実のような香りや、花のような香り、濃厚な甘さを感じる香りなど。
その中でわたくしが気に入ったものを選んでいいようだ。
「妃殿下には、トップノートにはピーチブロッサムや洋ナシ、ライラックが合うと思われます。ミドルノートにはローズ・ド・メイやホワイトピオニー、スズランなどの繊細な香り、ラストノートにはムスクやバニラなどの優しい甘い香りがよいかと」
どれがどれがよく分からなかったが、説明されながら嗅いでみて、わたくしはピーチブロッサムとローズ・ド・メイとバニラを選んだ。バニラの香りはアレクサンテリ陛下の香水のアンバーにも少し似ているような気がしたのだ。
わたくしが決めると、調香師はそれで香水を作ってくれることになった。
「これは皇帝陛下の香水とも相性がいいですよ。二人の香りが合わさると、深くて上品な甘さと気品あるスパイスが混ざり合う素晴らしい組み合わせです」
「アレクサンテリ陛下と相性がいいのならばよかったです。よろしくお願いします」
「妃殿下はあまり強く香らせずに、腰のあたりに少しだけつけるのもいいかもしれませんね」
「そうしてみます」
香水のことは全く分からなかったし、何種類も嗅いでいると混乱もしてきたが、なんとか決まってようでよかった。
わたくしはアレクサンテリ陛下とお茶室に移動してお茶を飲む。大量の香水の材料を嗅いで多少混乱した鼻に、紅茶の香りはほっと一息つけた。
紅茶を飲みながらキッシュだけ取り分けて食べていると、アレクサンテリ陛下がわたくしの好きなスイートポテトやモンブランやカボチャのプリンを示す。
「他に食べなくていいのかな?」
「最近、太ってきた気がします。せっかく誂えてもらった服が入らなくなるのは悲しいです」
「レイシーは痩せすぎているのだ。気にせずに食べればいい」
「でも、服が……」
ドレスも服もわたくしが皇帝宮に来たときのサイズで作ってあるので、若干お肉のついたわたくしの体では窮屈になってきている。ダイエットも考えるのだが、元々ろくに食べていなかったので痩せていたわたくしは、これくらいがちょうどいいのかもしれないとも思っている。
「そうだった、レイシー。冬物をまだ誂えさせていなかったね」
「冬物ですか? 今ある服に上着を着て過ごしてはいけませんか?」
「冬用の服を誂えさせよう。ラヴァル夫人を呼ぶから、お茶の後は採寸をしてもらってほしい」
ディアン子爵家ではそんなに服は持っていなかったし、寒かったら上着を着て厚着していた。アレクサンテリ陛下の妃候補ともなるとそれではいけないようだ。
アレクサンテリ陛下に言われてわたくしは頷いた。
お茶の時間の後にはアレクサンテリ陛下はまた執務に戻っていって、わたくしは戻ってきたラヴァル夫人と共に仕立て職人さんたちを呼んで、採寸をしてもらって冬用の服を誂えてもらうことになった。
一年中着られるような服に、上着を重ねたり、脱いだりして調節をしていたころとは全く違う。
冬服のしっかりとして分厚い布地やコートの生地のサンプルにわたくしは目を輝かせてしまった。
「コートは縫ったことがないんです。コートの生地はとても分厚くて手縫いが難しかったのと、生地が高価で手に入らなかったので」
「作業室にある特別製のミシンならば縫えますよ」
「わたくしが縫いたいのですが、今は結婚衣装で手一杯なので……」
仕立て職人さんはわたくしが作業室に通っているのを知っているので声をかけてくれるが、今は縫えない悲しみに俯いていると、仕立て職人さんが言葉を添えてくれる。
「布を裁つまではわたくしたちでやりましょうか? 縫うだけならばそれほど時間はかかりません」
「いいのでしょうか?」
わたくしがラヴァル夫人をちらりと確認すると、ラヴァル夫人はわたくしに問いかける。
「結婚の衣装はどれくらい進んでいるのでしょう?」
「デザインが決まって、仮縫いが終わるところです。アレクサンテリ陛下に試着してもらって、サイズの微調整をして、本縫いの生地をこれから裁ちます。造花も作るので、かなり時間はかかると思います」
アレクサンテリ陛下にとっては初めての結婚式なのである。皇帝陛下の結婚式の衣装がみすぼらしいものではいけない。
わたくしの責任は重大なのだ。
「それでも結婚式までには九か月あります。皇帝陛下はレイシー殿下が望まれるように過ごすのを願っています。コートを縫うことがレイシー殿下の望みならば、叶えるべきなのでしょう」
「それでは、縫ってもいいのですか?」
「皇帝陛下も賛成してくださると思います」
ラヴァル夫人に言われて、わたくしは飛び上がるほど嬉しかった。
秋も中旬になって冬が近付いて来ている。冬にはコートは必須だった。
「編み物もしてもいいでしょうか。アレクサンテリ陛下に毛糸のコートを編んで差し上げたいのです」
「それはお喜びになるでしょう」
毛糸のコートなどアレクサンテリ陛下は着ないと言われるかと思ったがそんなことはなかった。
ラヴァル夫人に確認を取って、わたくしは結婚の衣装と同時進行でコートも作ることになった。
夕食のときにアレクサンテリ陛下が帰ってきて、わたくしはアレクサンテリ陛下を迎えた。
「おかえりなさいませ、アレクサンテリ陛下」
「ただいま、レイシー」
アレクサンテリ陛下に抱き締められると、香水の深い香りが胸にしみ込むようだ。侍女の前で恥ずかしいが、わたくしはアレクサンテリ陛下に行ってらっしゃいとおかえりなさいのときにハグをされるようになっていた。
大きなアレクサンテリ陛下の体にすっぽりと包まれるのは心地よい。
「アレクサンテリ陛下、結婚の衣装も作るのですが、自分のコートと、アレクサンテリ陛下の毛糸のコートも作りたいのです」
「毛糸でコートが作れるのか?」
「モチーフ編みを合わせたコートはとても温かいのですよ」
モチーフ編みは一つずつモチーフを編んでいって、それを最終的につなぎ合わせて服にするのだが、アレクサンテリ陛下は体が大きいのでたくさんモチーフが必要そうだった。それでもモチーフは一つ一つ編んでいけばいいので、空き時間の短い時間にも作ることができる。
「レイシーが作ってくれるのは楽しみだな」
「水色と薄紫のモチーフで作ろうと思います」
アレクサンテリ陛下の好きな青を薄くした色と、わたくしの目の色である紫を薄くした色。
それはきっとアレクサンテリ陛下に似合うだろう。
わたくしはやる気に満ち溢れていた。
125
あなたにおすすめの小説
元貧乏貴族の大公夫人、大富豪の旦那様に溺愛されながら人生を謳歌する!
楠ノ木雫
恋愛
貧乏な実家を救うための結婚だった……はずなのに!?
貧乏貴族に生まれたテトラは実は転生者。毎日身を粉にして領民達と一緒に働いてきた。だけど、この家には借金があり、借金取りである商会の商会長から結婚の話を出されてしまっている。彼らはこの貴族の爵位が欲しいらしいけれど、結婚なんてしたくない。
けれどとある日、奴らのせいで仕事を潰された。これでは生活が出来ない。絶体絶命だったその時、とあるお偉いさんが手紙を持ってきた。その中に書いてあったのは……この国の大公様との結婚話ですって!?
※他サイトにも投稿しています。
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
悪役令嬢なので最初から愛されないことはわかっていましたが、これはさすがに想定外でした。
ふまさ
恋愛
──こうなることがわかっていれば、はじめから好きになんてならなかったのに。
彩香だったときの思いが、ふと蘇り、フェリシアはくすりと笑ってしまった。
ありがとう、前世の記憶。おかげでわたしは、クライブ殿下を好きにならずにすんだわ。
だからあるのは、呆れと、怒りだけだった。
※『乙女ゲームのヒロインの顔が、わたしから好きな人を奪い続けた幼なじみとそっくりでした』の、ifストーリーです。重なる文章があるため、前作は非公開とさせていただきました。読んでくれたみなさま、ありがとうございました。
王子様とずっと一緒にいる方法
秋月真鳥
恋愛
五歳のわたくし、フィーネは姉と共に王宮へ。
そこで出会ったのは、襲われていた六歳の王太子殿下。
「フィーネ・エルネスト、助太刀します! お覚悟ー!」
身長を超える大剣で暗殺者を一掃したら、王子様の学友になっちゃった!
「フィーネ嬢、わたしと過ごしませんか?」
「王子様と一緒にいられるの!?」
毎日お茶して、一緒にお勉強して。
姉の恋の応援もして。
王子様は優しくて賢くて、まるで絵本の王子様みたい。
でも、王子様はいつか誰かと結婚してしまう。
そうしたら、わたくしは王子様のそばにいられなくなっちゃうの……?
「ずっとわたしと一緒にいる方法があると言ったら、フィーネ嬢はどうしますか?」
え? ずっと一緒にいられる方法があるの!?
――これは、五歳で出会った二人が、時間をかけて育む初恋の物語。
彼女はまだ「恋」を知らない。けれど、彼はもう決めている――。
※貧乏子爵家の天真爛漫少女×策略王子の、ほのぼのラブコメです。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
目が覚めると私は昔読んでいた本の中の登場人物、公爵家の後妻となった元王女ビオラに転生していた。
人嫌いの公爵は、王家によって組まれた前妻もビオラのことも毛嫌いしており、何をするのも全て別。二人の結婚には愛情の欠片もなく、ビオラは使用人たちにすら相手にされぬ生活を送っていた。
それでもめげずにこの家にしがみついていたのは、ビオラが公爵のことが本当に好きだったから。しかしその想いは報われることなどなく彼女は消え、私がこの体に入ってしまったらしい。
嫌われ者のビオラに転生し、この先どうしようかと考えあぐねていると、この物語の主人公であるルカが声をかけてきた。物語の中で悲惨な幼少期を過ごし、闇落ち予定のルカは純粋なまなざしで自分を見ている。天使のような可愛らしさと優しさに、気づけば彼を救って本物の家族になりたいと考える様に。
二人一緒ならばもう孤独ではないと、私はルカとの絆を深めていく。
するといつしか私を取り巻く周りの人々の目も、変わり始めるのだったーー
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる