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アレクサンテリ視点
56.夜の営みについて
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わたしがレイシーにラヴァル夫人を呼ぶように言ったのは、一か月と少し後に近付いているレイシーの誕生日のお茶会のためでもあった。
昨年はわたしが招待客までを取り仕切ったが、今年は皇后としてレイシーがやらなければいけない。
レイシーの皇后としての初仕事になるお茶会は、一人では不安だろう。相談相手としてはラヴァル夫人が最適だと思ったのだ。
お茶の時間も過ぎて、レイシーはラヴァル夫人と相談ができただろうかと考えつつ、執務に向き合っていると、ラヴァル夫人の来訪が告げられた。
何ごとだろうと思ったが、レイシーのことであるには違いないだろうから、わたしはすぐに対応することを決めた。
「ユリウス、シリル、テオ、しばらく抜ける。後のことは頼む」
側近のユリウスとシリルとテオに伝えて、執務室の隣の応接室に移動すると、ラヴァル夫人が重々しい雰囲気で待っていた。ラヴァル夫人にはレイシーの教育係を請け負ってくれたときから言ってある。わたしが皇帝であるということは忘れて、レイシーを最優先にしてほしいと。
わたしがソファに座ると、ラヴァル夫人も座って、重々しい口を開いた。
「皇后陛下からお聞きしました。皇帝陛下は、皇后陛下との夜の営みをいかがお考えなのでしょうか」
「ぶほっ!」
あまりの率直な物言いに、飲んでいたお茶を吹き出してしまった。
そうなのである。
実のところ、わたしは初夜以来レイシーに触れられていない。
忙しかったというのもあるのだが、レイシーと初夜を過ごして、翌日にレイシーが起き上がれなかったことがショックだったのだ。
女性に負担のあることだと分かっていたが、わたしはレイシーに負担をかけてしまった。
それと同時に、レイシーは健康な若い女性なので、妊娠するかもしれないという危惧があった。
妊娠、出産には女性は命懸けだという。
レイシーを失うことなどわたしには考えられないので、レイシーが妊娠してしまうことも怖かった。
「そういう行為には、負担がかかるということは分かっているし、軽々しく行いたくはなかった」
わたしが言い訳すると、ラヴァル夫人の目が据わっているのが分かる。わたしも相当怖いと言われるが、ラヴァル夫人の迫力に気圧されてしまう。
「皇帝陛下は皇后陛下を何だと思っていらっしゃるのですか! 皇后陛下は皇帝陛下から認められないことにお悩みでした。皇帝陛下は皇后陛下を愛しておられるのでしょう? どうしてこのようなことになっているのでしょうか?」
「それは……母はわたしを産むときに生死の境をさまよったと聞いた。レイシーにはそのようなことがないようにしたい」
「そのお話、皇后陛下にされましたか?」
「し、してない」
ラヴァル夫人の迫力がますます強くなる。わたしですら気圧される迫力に、冷や汗が滲んでくる。
「大事なことこそ、愛する皇后陛下と共有すべきなのではないですか? 皇帝陛下は、言葉が、足りません!」
はっきりと言われてしまった。
「わたしが悪かった。レイシーと話し合う」
白旗を上げたわたしに、ラヴァル夫人は頷いて応接室から出ていった。
その日は何とか夕食の時間までには執務を終わらせて、レイシーの元に急いで帰った。
玄関ホールで待っていてくれたレイシーを抱き締めて「ただいま」を言った後で、夕食の席でわたしはレイシーに謝った。
「ラヴァル夫人からレイシーの悩みについて聞いた。わたしの気が回らなくてすまなかった」
「いえ、いいのです。あの……そのお話は二人きりのときに」
「そうだな。レイシー、食事に集中しよう」
人気のある場所でする話題ではなかったと、わたしは夕食に集中する。
夕食を食べ終えると、わたしは寝室でソファに座ってレイシーを待っていた。レイシーがやってきて横に座ると、レイシーの頬に手を添えてそっと口付ける。
唇を離すと、わたしは深くため息をついた。
「初めてのときにレイシーがつらそうだったから、無理をさせてはいけないと思って遠慮してしまった。それがレイシーを不安にさせるだなんて思わなかった」
「体は少し違和感はありましたが、平気です。わたくし、アレク様のお子が欲しいのです」
わたしが不安を口にする前に、レイシーが自分の望みを口にした。
普段は慎ましやかなレイシーが、はっきりと子どもを望んでいると言っている。
「皇后として皇帝陛下の血統を繋ぐことを望まれているのは分かっていますが、それだけではなく、わたくしはアレク様を愛しているから、アレク様のお子が欲しい。そう思ってしまったのです」
「レイシー……」
「はしたない女ですみません」
わたしは恥じらうレイシーを強く抱き締めた。
わたしがレイシーに子どもができることによって命が危うくなるのではないかということを怖がっているのだと口に出せない。
こんなにもはっきりとレイシーの気持ちは決まっている。
レイシーの望みならば何でも叶えるとわたしは誓っている。
レイシーが妊娠、出産を望んでいるのならば、それも叶えなければいけないだろう。
最高の医者を手配して、レイシーに絶対に危険がないように気を付けて妊娠、出産に臨んでも、何が起こるかは起きてみなければ分からない。それでもレイシーがそれを望むのならば、わたしは協力するだけだった。
わたしの胸中には複雑な思いもあったが、レイシーの望み通りにしたいという気持ちが一番強かった。
「はしたないなんて思っていないよ。わたしたちは夫婦なのだし、夜の営みについても、夫婦にとっては大切なことだと思っている。わたしが何も聞かずにレイシーに遠慮していたせいで、レイシーは不安になってしまった。今後はこんなことがないように、わたしも遠慮なくレイシーに聞くし、レイシーも遠慮なくなんでもわたしに話してほしい」
「わたくしは、アレク様を求めてもいいのですか?」
「わたしもレイシーをずっと求めていた。レイシーが苦しい思いをして、わたしを嫌ってしまうのが怖くて、初めてのとき以来何もできずにいた。わたしが臆病だったのだ」
「アレク様、愛しています」
「わたしも愛している」
口付けて、壊れ物のようにそっとレイシーをベッドに横たえる。
長い白銀の髪を解いて、わたしはレイシーに問いかけた。
「レイシーを抱いてもいい?」
わたしの問いかけに、レイシーは顔を真っ赤にしながら、必死に頷いていた。
唇を重ねて、部屋の灯りを落とす。
レイシーを、わたしは心を込めて愛した。
翌朝、少し体がきつそうなレイシーに、わたしは朝食を寝室に持って来させて、一緒に食べた。レイシーは食べやすそうなものを、わたしは普段と同じものを食べた。
執務に出かけるときに後ろ髪惹かれたが、わたしは振り切ってなんとかレイシーに声をかけた。
「今日はゆっくりしていていいから。お茶の時間には戻れるように執務を片付けてくるよ」
「いってらっしゃいませ、アレク様」
「いってきます、レイシー」
寝室でレイシーに見送られて、わたしは執務に出かけた。
執務は相変わらず忙しかったが、お茶の時間には抜けることができた。
皇帝宮に戻ると、レイシーが出迎えてくれる。
「ただいま、レイシー。体はつらくない?」
「おかえりなさい、アレク様。体は平気ですよ」
「愛している、レイシー」
「わたくしも」
そのまま口付けそうになったわたしを、レイシーが胸を押して拒んだ。
人目のある所での口付けは恥ずかしいようだ。
それもレイシーなのだと受け入れて、お茶室に向かう。
侍女にお茶を入れてもらうと、ひと払いをしてわたしとレイシー二人きりになった。
「レイシーを求めているときには、ちゃんとそう言うので、レイシーはわたしを受け入れられないときには、はっきりと断ってほしい」
「はい、分かりました」
「レイシーがわたしを求めているときにも、わたしに言ってほしい。夫婦なのだから、お互いの気持ちを大事にしたいと思っている」
「はい。恥ずかしいですが、そうします」
レイシーが子どもを産むことを求めていると分かったのならば、わたしは自分の欲望を抑えることはない。それと同時にレイシーがされたくないときには、はっきりと断ってもらうことも約束した。
今回のようにレイシーが求めてくれているときには、ちゃんと教えてもらって、それに応えることも約束する。
「わたしが求めすぎていたら、本当に遠慮なく断るんだよ?」
「はい。それは必ず」
「わたしはレイシーを愛しすぎているから、心配なんだ。レイシーに少しでも苦しい思いはしてほしくない」
初めてのときも、今日もレイシーには負担があったようなので、心配して言えば、レイシーは拳を握り締めていた。
「わたくし、強くなります」
「レイシー?」
「アレク様に心配されないようになりたいです」
それが夜の営みについてなのか、妊娠や出産についてなのか、わたしにはまだ分からない。
どっちであろうとも、レイシーが強くなろうと決心してくれたことはありがたかった。
昨年はわたしが招待客までを取り仕切ったが、今年は皇后としてレイシーがやらなければいけない。
レイシーの皇后としての初仕事になるお茶会は、一人では不安だろう。相談相手としてはラヴァル夫人が最適だと思ったのだ。
お茶の時間も過ぎて、レイシーはラヴァル夫人と相談ができただろうかと考えつつ、執務に向き合っていると、ラヴァル夫人の来訪が告げられた。
何ごとだろうと思ったが、レイシーのことであるには違いないだろうから、わたしはすぐに対応することを決めた。
「ユリウス、シリル、テオ、しばらく抜ける。後のことは頼む」
側近のユリウスとシリルとテオに伝えて、執務室の隣の応接室に移動すると、ラヴァル夫人が重々しい雰囲気で待っていた。ラヴァル夫人にはレイシーの教育係を請け負ってくれたときから言ってある。わたしが皇帝であるということは忘れて、レイシーを最優先にしてほしいと。
わたしがソファに座ると、ラヴァル夫人も座って、重々しい口を開いた。
「皇后陛下からお聞きしました。皇帝陛下は、皇后陛下との夜の営みをいかがお考えなのでしょうか」
「ぶほっ!」
あまりの率直な物言いに、飲んでいたお茶を吹き出してしまった。
そうなのである。
実のところ、わたしは初夜以来レイシーに触れられていない。
忙しかったというのもあるのだが、レイシーと初夜を過ごして、翌日にレイシーが起き上がれなかったことがショックだったのだ。
女性に負担のあることだと分かっていたが、わたしはレイシーに負担をかけてしまった。
それと同時に、レイシーは健康な若い女性なので、妊娠するかもしれないという危惧があった。
妊娠、出産には女性は命懸けだという。
レイシーを失うことなどわたしには考えられないので、レイシーが妊娠してしまうことも怖かった。
「そういう行為には、負担がかかるということは分かっているし、軽々しく行いたくはなかった」
わたしが言い訳すると、ラヴァル夫人の目が据わっているのが分かる。わたしも相当怖いと言われるが、ラヴァル夫人の迫力に気圧されてしまう。
「皇帝陛下は皇后陛下を何だと思っていらっしゃるのですか! 皇后陛下は皇帝陛下から認められないことにお悩みでした。皇帝陛下は皇后陛下を愛しておられるのでしょう? どうしてこのようなことになっているのでしょうか?」
「それは……母はわたしを産むときに生死の境をさまよったと聞いた。レイシーにはそのようなことがないようにしたい」
「そのお話、皇后陛下にされましたか?」
「し、してない」
ラヴァル夫人の迫力がますます強くなる。わたしですら気圧される迫力に、冷や汗が滲んでくる。
「大事なことこそ、愛する皇后陛下と共有すべきなのではないですか? 皇帝陛下は、言葉が、足りません!」
はっきりと言われてしまった。
「わたしが悪かった。レイシーと話し合う」
白旗を上げたわたしに、ラヴァル夫人は頷いて応接室から出ていった。
その日は何とか夕食の時間までには執務を終わらせて、レイシーの元に急いで帰った。
玄関ホールで待っていてくれたレイシーを抱き締めて「ただいま」を言った後で、夕食の席でわたしはレイシーに謝った。
「ラヴァル夫人からレイシーの悩みについて聞いた。わたしの気が回らなくてすまなかった」
「いえ、いいのです。あの……そのお話は二人きりのときに」
「そうだな。レイシー、食事に集中しよう」
人気のある場所でする話題ではなかったと、わたしは夕食に集中する。
夕食を食べ終えると、わたしは寝室でソファに座ってレイシーを待っていた。レイシーがやってきて横に座ると、レイシーの頬に手を添えてそっと口付ける。
唇を離すと、わたしは深くため息をついた。
「初めてのときにレイシーがつらそうだったから、無理をさせてはいけないと思って遠慮してしまった。それがレイシーを不安にさせるだなんて思わなかった」
「体は少し違和感はありましたが、平気です。わたくし、アレク様のお子が欲しいのです」
わたしが不安を口にする前に、レイシーが自分の望みを口にした。
普段は慎ましやかなレイシーが、はっきりと子どもを望んでいると言っている。
「皇后として皇帝陛下の血統を繋ぐことを望まれているのは分かっていますが、それだけではなく、わたくしはアレク様を愛しているから、アレク様のお子が欲しい。そう思ってしまったのです」
「レイシー……」
「はしたない女ですみません」
わたしは恥じらうレイシーを強く抱き締めた。
わたしがレイシーに子どもができることによって命が危うくなるのではないかということを怖がっているのだと口に出せない。
こんなにもはっきりとレイシーの気持ちは決まっている。
レイシーの望みならば何でも叶えるとわたしは誓っている。
レイシーが妊娠、出産を望んでいるのならば、それも叶えなければいけないだろう。
最高の医者を手配して、レイシーに絶対に危険がないように気を付けて妊娠、出産に臨んでも、何が起こるかは起きてみなければ分からない。それでもレイシーがそれを望むのならば、わたしは協力するだけだった。
わたしの胸中には複雑な思いもあったが、レイシーの望み通りにしたいという気持ちが一番強かった。
「はしたないなんて思っていないよ。わたしたちは夫婦なのだし、夜の営みについても、夫婦にとっては大切なことだと思っている。わたしが何も聞かずにレイシーに遠慮していたせいで、レイシーは不安になってしまった。今後はこんなことがないように、わたしも遠慮なくレイシーに聞くし、レイシーも遠慮なくなんでもわたしに話してほしい」
「わたくしは、アレク様を求めてもいいのですか?」
「わたしもレイシーをずっと求めていた。レイシーが苦しい思いをして、わたしを嫌ってしまうのが怖くて、初めてのとき以来何もできずにいた。わたしが臆病だったのだ」
「アレク様、愛しています」
「わたしも愛している」
口付けて、壊れ物のようにそっとレイシーをベッドに横たえる。
長い白銀の髪を解いて、わたしはレイシーに問いかけた。
「レイシーを抱いてもいい?」
わたしの問いかけに、レイシーは顔を真っ赤にしながら、必死に頷いていた。
唇を重ねて、部屋の灯りを落とす。
レイシーを、わたしは心を込めて愛した。
翌朝、少し体がきつそうなレイシーに、わたしは朝食を寝室に持って来させて、一緒に食べた。レイシーは食べやすそうなものを、わたしは普段と同じものを食べた。
執務に出かけるときに後ろ髪惹かれたが、わたしは振り切ってなんとかレイシーに声をかけた。
「今日はゆっくりしていていいから。お茶の時間には戻れるように執務を片付けてくるよ」
「いってらっしゃいませ、アレク様」
「いってきます、レイシー」
寝室でレイシーに見送られて、わたしは執務に出かけた。
執務は相変わらず忙しかったが、お茶の時間には抜けることができた。
皇帝宮に戻ると、レイシーが出迎えてくれる。
「ただいま、レイシー。体はつらくない?」
「おかえりなさい、アレク様。体は平気ですよ」
「愛している、レイシー」
「わたくしも」
そのまま口付けそうになったわたしを、レイシーが胸を押して拒んだ。
人目のある所での口付けは恥ずかしいようだ。
それもレイシーなのだと受け入れて、お茶室に向かう。
侍女にお茶を入れてもらうと、ひと払いをしてわたしとレイシー二人きりになった。
「レイシーを求めているときには、ちゃんとそう言うので、レイシーはわたしを受け入れられないときには、はっきりと断ってほしい」
「はい、分かりました」
「レイシーがわたしを求めているときにも、わたしに言ってほしい。夫婦なのだから、お互いの気持ちを大事にしたいと思っている」
「はい。恥ずかしいですが、そうします」
レイシーが子どもを産むことを求めていると分かったのならば、わたしは自分の欲望を抑えることはない。それと同時にレイシーがされたくないときには、はっきりと断ってもらうことも約束した。
今回のようにレイシーが求めてくれているときには、ちゃんと教えてもらって、それに応えることも約束する。
「わたしが求めすぎていたら、本当に遠慮なく断るんだよ?」
「はい。それは必ず」
「わたしはレイシーを愛しすぎているから、心配なんだ。レイシーに少しでも苦しい思いはしてほしくない」
初めてのときも、今日もレイシーには負担があったようなので、心配して言えば、レイシーは拳を握り締めていた。
「わたくし、強くなります」
「レイシー?」
「アレク様に心配されないようになりたいです」
それが夜の営みについてなのか、妊娠や出産についてなのか、わたしにはまだ分からない。
どっちであろうとも、レイシーが強くなろうと決心してくれたことはありがたかった。
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