冷遇された公爵子息に代わって自由に生きる

セイ

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10.愛する番※

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※ファイ視点

初めて会った瞬間心臓の鼓動が激しくなった。

俺の番…俺だけの運命の番。

ずっと探していた愛する番。

俺は偶然訪れた地で運命を見つけたのだ。
なんという奇跡。

その奇跡が俺の下で喘いでいるのは幸福でしかなかった。

ぎこちないキス。快感に弱い彼は全てが初めてなのだとわかる。

何処を触っても感じていて、俺の手で気持ちよくなっているのを見ると興奮が高まるばかりだ。

俺と一緒に果てたナルは一生懸命息を整えているが本番はこれから。濡らした指をナル後孔に這わせ、俺が入れるように丁寧に解していく。

「あっ…あ、ファイ…そこ…トントンしちゃ…だめぇ…イッちゃうぅ~…ひんっ!!」
「ここトントンした方が気持ちいいだろ?」
「気持ちいいからだめぇ…!!なんか…へん…何か大きいのがくるぅ…」
「そのまま気持ちよくイッちゃえ…」
「や…や…あぁぁぁ…!!」

中のしこりを優しくトントンしてやると精液ではなく潮を吹いてしまった。

「やだぁぁ…俺お漏らししちゃったの…?うぇ~!!」

初めての潮吹きに泣き出しちゃうナルも可愛くてどんどん虐めたくなるのは内緒。

「ナル…これはお漏らしじゃなくて潮だよ。おしっこじゃないよ。大丈夫。気持ちよくて出ただけだから大丈夫だよ…」
「…しぉ…?男でも吹くのそれ…恥ずかし…」

涙をキスで拭うとトロンとした目を開けて俺を見るナル…。
あぁぁぁ…可愛すぎる!!何だこの可愛い生き物は!!
ドロドロに溶けて幼く甘くなるのが可愛い。

「気持ちよすぎて…辛いぃ~…」
「もう少し頑張ってもう少し解して俺を中に入れて…」
「ん、ん、ふぇ…頑張る…」
「ふっ…良い子」

俺の指が3本がスムーズに入るようになった頃には息も絶え絶えでイキすぎて痙攣してしまっているナル…。

俺は解れた後孔に自分の猛ったモノを擦り付けると受け入れようと吸い付くような動きをする入り口に思わずニヤけてしまった。

「ナル…入れるよ?力抜いてね…?」
「ふぅ…?ん!!あ…あ、あ、あぁぁぁ…!!」

緩んだ瞬間に一気に入れたナルの中はふわふわとしているのに程よくきゅっと締めてくるのが気持ちよくて腰が勝手に激しく動いてしまう。

「あ!あ!やっ…!!はげ…し…ふぁい…ふぁいぃ…」
「っは…ナル…ナル…くっ…好きだ…なる…すきだ…!!」
「あ…んっ…おれ…もすきぃ~…!!」

お互いぎゅっと抱きしめ合いながら快感を高めて行く。
ナルの中がまた痙攣し始めイッてる事が分かる。
それがわかっていても腰を動かし続け、さらにナルはイッてる。

「あ…も…イキたくな…あ、あ、きもち…ふぁい…あ!あ!」
「…ん…俺も気持ちいいよナル…もう一回…一緒にイこ?」
「あ、俺もうイッてる…イッてるからぁ…!!」
「ふふっ…もっとイッて…可愛い顔見せて…」

最後は2人同時に精を放った。
番の中に出す気持ち良さは特別だった。
番を孕ませたい欲が溢れてくる。
狼の生存本能がそう思わせるのか…。
まだ中から出たくなくてゆさゆさと腰を振ってしまうのは御愛嬌。

まだ硬さを保った自分のモノをズルリとナルの中から抜くと、どんだけ出したのかと笑ってしまうくらい、精液が垂れ流す穴を見るとまた入れたくなるが、気を失っているナルのために我慢した。
また次もあるしがっつき過ぎるのは良くない。
既にがっついてるのはわかっているが。

気絶しているナルを抱えて風呂場へ向かう。
汚れを流して寝よう。
中に出した精液を掻き出す間にもナルは意識がないにも関わらず腰をうねらせ喘いでいるのでその姿にまた自分のモノが猛り初めてしまうのを抑えるのが大変だ。
ベッドへ戻りそっとナルを寝かせる。
ナルの頬を撫でる手にすり寄ってくる姿に愛しさが増すばかり。

たった1日。
番と過ごす時間はとても充実していて、とても幸せだった。
この幸せがずっと続くようにただ祈る…。

後はナルの家族…か。何があったのか。
気になる事は沢山あるが無理に聞き出したくはない。
ナルが言い出すまでは我慢。

今まで我慢とか嫌だったし、結構我儘に生きてきたと思うが、番の前では我慢なんてこれっぽっちも苦ではないのが凄い。番の為ならなんだって出来る気がする。

俺はこの先ナルのために生きる。そう決意した。
狼は生涯一人の番だけを愛する一途な種族なのだ。他に目移りしないのが狼の性。
愛しい番を前に他に目移りする事が何故出来るのかわからんけど。

寝かせていたナルの横に入ると無意識なのか俺の胸にすり寄ってくるナルを抱きしめながら旅の疲れを癒すために眠りについたのだった。










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