冷遇された公爵子息に代わって自由に生きる

セイ

文字の大きさ
9 / 44

9.宿※

しおりを挟む
改めてファイの存在の大きさを噛み締めながら宿へ向かった。
向かった先の宿は貴族の屋敷程も大きく立派な建物だった。

「……?ねぇ…ホントにここが宿なの…?貴族の屋敷じゃなくて?」
「ここは高級宿だ。そこらの安い宿になんか泊まらせるわけないだろ?普通の宿よりも割高だが金もあるし、ナルにゆっくり休んで欲しいからな」
「…ありがとファイ」
「さっさと部屋を取って外に夕飯食べに行こうか」
「うんっ」

宿の受付に行くと先に来ていた人が従業員と揉めていた。

「だぁから金はあるって言ってるだろ!?何でダメなんだよ!!」
「巡回衛兵から通達が来ていましたよ。様々なお店で騒ぎを起こしている冒険者がいると。貴方でしょう?衛兵にお世話になるような方はお泊め出来ません。既にこの店前で騒ぎを起こしていたような方は。」
「クソが!」

暴言を吐きながらくるりと入り口に向き直り、俺達の横を通り過ぎる瞬間、男と目が合った。

「ナル行こう」
「うん」

あの男…嫌な視線を送ってきた…。キモ…。
なるべく街中で会いたくないな…。気をつけよ。

「ナル。街中で今の男を見かけたら即逃げろよ。アイツから変な匂いがした。たぶんやべー薬やってる。それに…ナルの事目を付けた可能性が高い。一人でいたら誘拐されかねない。絶対俺から離れるなよ」
「そんな変な匂いした?俺わからなかった…」
「俺の嗅覚人より敏感だから…」
「…それって種族のせい?そういえば俺ファイの種族知らないんだけど。嗅覚いいってことは犬系?」
「俺は狼だ。黒狼族の生き残り」
「黒狼って白狼とともに数百年前に絶滅したやつ?生き残りいたんだ…あ、もしかしてこっちの黒髪の方が本来のファイの姿?最初金髪だったよね?」
「狼の上位種ってやつだな。同じ上位種の白狼も生き残りはいるぞ。絶滅種は見つかれば奴隷行きだから隠れて生活してる。アイツら白狼族は雌が多いから滅多に街には来ない。黒狼族は戦闘狂が多いからそんなん関係なく街にくるけど。俺は普段は金髪にして黒狼族とわからないように生活してるんだ。以外とバレないもんだよ。ただ同種の狼族には気配でバレるけど」
「ファイも戦闘狂?」
「そこまでじゃないけど戦うのは好きだな。強い奴と戦うのは面白い」
「へぇ~。じゃあ今度俺とも本気で戦ってね?俺魔法は得意なの。いっぱい練習したんだから!!」
ドヤ顔で言ってみたけどファイは信じてくれてない。
俺の頭撫でて子供をあやす感じだ。
「はいはい。強くても番と本気で戦えないよ…。種族も違うから身体の強さも違うしおいそれと本気で戦えないよ」
「むぅ~!!俺も強い種族なんだよ!!…まだ言えない…けど…」

竜人族と言えば公爵家へと繋がるし、ファイに迷惑がかかってしまうかもしれない…。この国から出てからじゃないと言えないかなぁ…。

「見た目じゃ種族わからないもんなぁ…俺達の同族…にも見えないし、他の強種の見た目とも違うし…まぁ、俺は気にしないから言いたくなったら教えてくれればいいよ。種族関係なく俺はお前が好きだからな」
「ふふっ…ファイならそう言ってくれると思ってた。ありがと!」

そんな話をしながら部屋へと向かった。

「ここが俺達の泊まる部屋だな」
「ふわぁ~、広いね!!」

入った部屋はホントに貴族の部屋と言っても過言ではない程広い。二人で寝ても余るくらいにデカいベッドに奥には風呂もあるみたい。一介の冒険者には贅沢過ぎる部屋だ。

「普通の冒険者には良すぎる部屋じゃない…?ホントにここ泊まる…の…!?」

広い部屋を観察していると後ろからぎゅうっと抱きしめられた。

「あ…ファイ…?どうしたの?」
「…ナル…ずっと我慢してた」

抱きしめられた背中にファイの猛ったモノが押し付けられていた。
我慢って…そういうこと!?

「へぁ…!?あ…あの…」
「お前が何も考えもせずくっついてくるたび俺は我慢続きなんだよ。その場で襲わないようにな」
「え…あ…ごめん…?」
「謝んなくていい。節操なく発情する俺が悪い…。けどこんな部屋に2人きりは流石にマズい。だから早く夕飯食べに外行こう…。」

俺から離れて外に行こうとするファイの服を咄嗟に掴んだ。

「…あ…我慢…しなくていい。俺はファイに我慢して欲しくない…」

ファイは俺を甘やかしてくれる。いつも俺を優しく思ってくれるそんなファイにも我慢して欲しくない。

「ナル…それ…どういうことかわかって言ってる…?」
「…うん。ファイは俺を抱きたいって話でしょ…?俺もファイと繋がりたい…。ファイが俺のなんだって…思わせて…」

その瞬間噛みつくようなキスをされた。
ファイの熱い舌が口の中を弄るのがとても気持ちいい。
初めてのキスに酔いしれているといつの間にかベッドまで移動させられていた。
どさりとベッドへ体を預けたまま見上げると、そこには獣耳と大きな尻尾をフリフリと揺らめかせたファイが舌舐めずりをしていた。

あぁ…この男に食われる…
そう思わせるほどファイが興奮していることがわかった。

「…それがホントのファイの姿なんだね…?カッコイイ…」
「興奮すると出てきちまうんだよなぁ…怖かったらごめんな…?」
「ん~ん。本来の姿のファイと一つになれるのは嬉しい。その姿は俺の前だけにしてね…?他の雌に見せないで。これを見れるのは俺だけにして…」
「興奮するのはお前だけだ。この姿を見るのはお前だけの特権だ」
「ん…ファイ…ふぁい…ん…んっ…」

ファイから与えられるキスに蕩けていると服の裾から手が入ってきて胸の飾りに指が這う。

「あっ…あ…あ…や…んっ…」

男なのにそんなトコロ…と思っていたけど指で弾かれる度に声が抑えられない。

「乳首は気持ちよさそうだな…もっと気持ちよくなろうな?」
「あ…乳首…だめぇ…やあぁ…あっ…ひんっ…」

気がつくと服は全て剥ぎ取られ、片方の乳首はファイに舐め取られ、片方は指で弄くり回される。

「ん…だんだん赤くぷっくりとしてきたな。可愛い…」

乳首が可愛いって何!?
は…恥ずかしすぎるっ!!

「あ…俺ばっかり気持ちいいのヤダぁ~…。ファイと一緒に気持ちよくなりたいっ…!!」

その声と同時にピタッと動きが止まった。

「…っ?」
「あ~…あんま煽るなよ…歯止め効かなくなる…」

ちゅっ…とキスをしてから俺から離れると、ファイは自分の猛ったモノを出した。

「ひぇ…お…おっきくない…?え…?」

ファイは自分のを擦りながら俺に見せつけてくる。
その行為が俺達を更に興奮させている。

「一緒に気持ちよくなろっか…」
「ん…」

そう言ってお互いのモノを一緒に擦る。
にちゅにちゅと音がする度に恥ずかしさとともに興奮も増してくる。

「ひぁ…っ!!んっ…も…でちゃうぅ~…や…や…あ…」
「出して…俺の手でイッて…。お前のイク顔見せて」
「ヤダ…恥ずかし…ん、ん、や!!イッちゃ…うぅ…あぁっ!!」
「…っ!…っく…!俺も…イク…!」

ほぼ2人同時に果ててお互いのお腹には出した精液がべっとりと付いている。

「はぁ…はぁ…ん…」

久々に出した事でぐったりとしてしまった俺に対してファイはもっと元気になってるみたい…。

「お前のは甘いな…いくらでも舐めれる…」
「わっ…や…そんなモノ舐めないで…!!」

俺の出したモノを舐め取ると濡れた指を俺の後孔へと這わせ始めた。

ファイのものになると思うとドキドキと心臓が破裂しそう…。







しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由

スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの少年二人は、15歳になり神の祝福でスキルを得た事で道をたがえる。彼らはやがて青年となり、片方は魔王討伐に旅立つ勇者として華々しい活躍をし、もう片方はただ彼の帰還を待つ相変わらずスラム暮らしの存在となる。 これは何も持たない青年がただ勇者の帰りを待つ日常を描いた作品です。 無自覚両片想いの勇者×親友。 読了後、もう一度だけ読み直して頂けると何か見える世界が変わるかもしれません。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまいネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください! 表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。 名前が  *   ゆるゆ  になりました。 これからもどうぞよろしくお願い致します! 表紙にはAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。 校正も自力です(笑)

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。 再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。 妻を一途に想い続ける夫と、 その想いを一ミリも知らない妻。 ――攻防戦の幕が、いま上がる。

実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜?? ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。 みんなから嫌われるはずの悪役。  そ・れ・な・の・に… どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?! もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣) そんなオレの物語が今始まる___。 ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️

妖精です、囲われてます

うあゆ
BL
僕は妖精 森で気ままに暮らしていました。 ふと気づいたら人間に囲まれてました。 でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。 __________ 妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精 なんやかんやお互い幸せに暮らします。

処理中です...