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8.二人旅
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俺とファイは魔獣を狩りながら隣国への道を進んでいた。
「魔獣狩っても素材を持つにもそろそろ限界だな…。近くの街に寄って売るしかないか…」
手持ちのアイテムバックがパンパンみたい。アイテムバックって容量少ないんだなぁ…。俺がバックにアイテムボックスを付与出来たらいいのに…。できるかな?今度試しにやってみよう。
あ…アイテムボックス…は教えても大丈夫…かな?
俺が手ぶらな時点で変だもんねぇ…?
「俺の…アイテムボックスに入れる?容量無限だよ」
「…ナルはそんなもんもあるのか?また珍しいスキルを…」
「うん。時間停止付きだから食料とかもいっぱい入ってて餓死はしないよ?」
「お前の持ってるスキルは全部はすげぇな。流石俺の番」
人の役に立つって凄く嬉しい!!
「ふふっ…ファイの助けになるならよかった…」
「ま、素材は解決としても、ナルに野宿はさせたくないから近くの街の宿に行こう。初めての旅で野宿は大変だろう」
俺は気にしないのに。
野宿も旅の醍醐味だと思うけど…ファイが言うならそうなんだろう。
「…街入るのに身分証必要?」
「身分証ない時は金払えば入れるから大丈夫だよ」
「…あ…俺旅支度したのにお金だけ持ってくるの忘れてた…」
外に出られなかったからお金なんて触ったこともないんだよね…すっかり忘れてたわ…。
「ははっ…少し抜けてんのも可愛いなぁ。俺が払うからいいよ」
「冒険者になって稼げるようになったらちゃんと返すから!!」
「いいよ、そのくらい」
「ダメ!!親しき仲にも礼儀あり、だよ!!」
「へぇ~…いい言葉だな。俺の仲間に聞かせたいぜ…」
ファイのお仲間さんはどんな人達なんだろ…。
そのうち紹介してくれるかな?
ファイが俺から離れないって言ってるということは仕事も一緒にやる事になるんだろうし…。
俺を受け入れてくれればいいけど…。
「街は近いの?」
「ここから2時間くらいか?日が落ちる前に着くよ」
「そっか。じゃ街に向けて出発しちゃお!!」
「…楽しそうだな」
「うん!!外歩けるだけで楽しい!!」
「…お前は監禁でもされてたのか?」
「…そうだね。家から一度も出た事なかったから…」
「理由を聞いてもいいか?」
「う~ん…家族からは嫌われてたけど…よくわからないな…理由をちゃんと聞いた事ないし」
「お前は家族に何かしたのか?」
「……母を殺しちゃった…から?」
「!?」
「家族が大好きだった母が俺を産んだことによって亡くなったから…嫌われてたみたい」
「そんなの!!お前のせいじゃねぇじゃんか!!」
「ふふっ…そう言ってくれたのファイだけだよ…」
そう言ってくれたのはファイだけなんだ。
お世話をしてくれてたメイドや護衛さんはいたけど誰もそんなことは言ってくれたことはなかった…。
一緒にいても心の中では俺を蔑んでいたのかもしれない。
だから、ナサニエルは自分のせいだと心を病んでしまった。
ファイのように否定してくれる人がいたら違っていたのかもしれないけど今更だ。
もうナサニエルはいない…。
俯いて言葉を発しなくなった俺を慰める為かぎゅっと抱きしめてくれるファイ。
この温もりが心を落ち着かせてくれる。
ファイのこの温もりはもう手放せないな…。
「今はファイがいてくれるから大丈夫だよ!!ありがと…ファイ!!」
大好きを込めて俺もファイをぎゅっと抱きしめ返した。
俺達は手を繋ぎ直し、街へと向かった。
夕方日が落ちる前に街へ着いた。
俺がいた街とは違うけど国はまだ出てないから公爵家の追っ手が来ていないとも限らないので一先ずフードを深く被り顔を出さないようにした。
「ようこそ!!ウィードの街へ!!兄弟で観光かい?」
「いや、任務依頼の帰りだ。はい。冒険者カードだ」
冒険者カードは身分証になるのか…。
「!!あの有名なSランクパーティーのファイさんでしたか!!お会い出来て光栄ですっ!!」
国を跨いでも有名なんだ…すご…。
「ありがとう。でも少し声を抑えてくれると助かる…。」
「はっ!申し訳ありません!!」
声抑えられてないけど…そんなにファイと会えて嬉しいのかな?笑
「で…そちらの方の身分証を…」
「あぁ…この子は身分証を持っていないから入場料を払うよ」
「そうでしたか。ではお顔だけ拝見させて頂いてもよろしいですか?」
俺はビクリと身体を震わせてしまった…。
顔を見られて連れ戻されるような事があったらと思うと心配になってしまった…。
それを心配したファイに気を使わせてしまった。
「この子は少し人見知りで…」
「ですが…決まりなので…。少しでよろしいのですが…」
「ファイ…大丈夫…。」
俺は少しだけフードを上げ、衛兵さんに顔を見せた。
顔を見せた瞬間衛兵さんが固まった。
もしかして公爵家から通達きてたか!?
「え…あ…よろしいですよ。ありがとうございました…。…ボソッ…可愛い…」
大丈夫だったようでホッとした。
と同時に横にいたファイから低い声が発せられてドキッとした。
「…おい…お前…コイツは俺の番だぞ…?変な事考えるなよ…?」
「…っひ!はいっ!!わかりました!!申し訳ありません!!お通り下さい!!」
「ん…ありがとう。行こうナル」
…?衛兵さんの様子が変だけど大丈夫なのかな?
「うん。衛兵さんもありがとうございました!!」
街の中は俺のいた街よりも小さいけど活気に溢れた楽しそうな街だった。
「わぁ~…皆楽しそう!!あ!!あの屋台で売ってるのは何!?凄くいい匂い!!アレ食べてみたいっ!!…あ…ごめん。はしゃいで恥ずかしいね…」
異世界あるあるな街並みに少し興奮してしまってはしゃいでしまった…。反省反省。
「ふふっ…いいよ。初めてなら仕方ないだろう。俺から離れなければどんだけはしゃいでもいいよ。ただ可愛いだけだから。」
ふんわりと微笑むファイがかっこよすぎて思わず俯いてしまった…。マジで恥ずかしい…。
ファイは俯いた俺の頭を優しく撫でながら歩き出した。
「だけど屋台は後な。先に宿を取ろう。この時間は冒険者たちが集まり出して宿が埋まる可能性がある」
「あ…そうなんだね。宿!行こ!!」
繋がれた手を強く握り返した。
何故ならさっきのファイの笑顔に釣られて周りに女の人とか集まり出したから。ファイは俺のだけど女の人に勝てる気はしないから。女の人が来る前に移動したい。
「焦らなくても大丈夫だよナル。どうした?」
「…う~…何でもないっ!!」
「ナル。一回止まって。何かあった?何かあるなら俺には遠慮せず何でも言って欲しい。我慢はして欲しくない」
俺の顔を両手で添えると上に向かせられる。
きっと顔は真っ赤だと思う。
目が合った瞳は真剣で俺の事を思ってくれてるのがわかる。
言ってもわかってくれなかったあの家族とは違う。
ちゃんと俺をみてくれる。
「…あ…えと…」
「…ん?ゆっくりでいいよ」
「あ…さっきの…ファイの笑顔がかっこよすぎて…女の人が集まってきてるから早くファイを…隠したかった…だけ…うぅ~…恥ずかしい!!」
それを聞いたファイが固まってしまった…。
変な事言っちゃったよね…うぅ…言わなきゃよかった…。
恥ずかし過ぎて涙も出てきた…。
「ナル可愛い!!」
と叫んだファイはぎゅうっと抱きしめてきた。
「ふぇ?変な事言っちゃったわけじゃ…」
「変なわけあるか。それって嫉妬してくれたってことだろ?嬉しすぎる!!番に嫉妬してくれる程俺の事好きって事だろ?嬉しいしかねぇよ!!可愛い!!」
嫉妬…?これって嫉妬…なの?
初めて感じる感情に心が落ち着かないみたい…。
「泣かないで大丈夫だ。そうやって感情を表に出してくれた方が嬉しい。自分の思うままに出していいんだ。我慢するな…」
「う…うん…ぐすっ…」
涙にキスを落とすファイにぎゅっと抱きつくと抱き返してくれた。
ファイは俺を一人にしない…。
それがとても嬉しかった。
「魔獣狩っても素材を持つにもそろそろ限界だな…。近くの街に寄って売るしかないか…」
手持ちのアイテムバックがパンパンみたい。アイテムバックって容量少ないんだなぁ…。俺がバックにアイテムボックスを付与出来たらいいのに…。できるかな?今度試しにやってみよう。
あ…アイテムボックス…は教えても大丈夫…かな?
俺が手ぶらな時点で変だもんねぇ…?
「俺の…アイテムボックスに入れる?容量無限だよ」
「…ナルはそんなもんもあるのか?また珍しいスキルを…」
「うん。時間停止付きだから食料とかもいっぱい入ってて餓死はしないよ?」
「お前の持ってるスキルは全部はすげぇな。流石俺の番」
人の役に立つって凄く嬉しい!!
「ふふっ…ファイの助けになるならよかった…」
「ま、素材は解決としても、ナルに野宿はさせたくないから近くの街の宿に行こう。初めての旅で野宿は大変だろう」
俺は気にしないのに。
野宿も旅の醍醐味だと思うけど…ファイが言うならそうなんだろう。
「…街入るのに身分証必要?」
「身分証ない時は金払えば入れるから大丈夫だよ」
「…あ…俺旅支度したのにお金だけ持ってくるの忘れてた…」
外に出られなかったからお金なんて触ったこともないんだよね…すっかり忘れてたわ…。
「ははっ…少し抜けてんのも可愛いなぁ。俺が払うからいいよ」
「冒険者になって稼げるようになったらちゃんと返すから!!」
「いいよ、そのくらい」
「ダメ!!親しき仲にも礼儀あり、だよ!!」
「へぇ~…いい言葉だな。俺の仲間に聞かせたいぜ…」
ファイのお仲間さんはどんな人達なんだろ…。
そのうち紹介してくれるかな?
ファイが俺から離れないって言ってるということは仕事も一緒にやる事になるんだろうし…。
俺を受け入れてくれればいいけど…。
「街は近いの?」
「ここから2時間くらいか?日が落ちる前に着くよ」
「そっか。じゃ街に向けて出発しちゃお!!」
「…楽しそうだな」
「うん!!外歩けるだけで楽しい!!」
「…お前は監禁でもされてたのか?」
「…そうだね。家から一度も出た事なかったから…」
「理由を聞いてもいいか?」
「う~ん…家族からは嫌われてたけど…よくわからないな…理由をちゃんと聞いた事ないし」
「お前は家族に何かしたのか?」
「……母を殺しちゃった…から?」
「!?」
「家族が大好きだった母が俺を産んだことによって亡くなったから…嫌われてたみたい」
「そんなの!!お前のせいじゃねぇじゃんか!!」
「ふふっ…そう言ってくれたのファイだけだよ…」
そう言ってくれたのはファイだけなんだ。
お世話をしてくれてたメイドや護衛さんはいたけど誰もそんなことは言ってくれたことはなかった…。
一緒にいても心の中では俺を蔑んでいたのかもしれない。
だから、ナサニエルは自分のせいだと心を病んでしまった。
ファイのように否定してくれる人がいたら違っていたのかもしれないけど今更だ。
もうナサニエルはいない…。
俯いて言葉を発しなくなった俺を慰める為かぎゅっと抱きしめてくれるファイ。
この温もりが心を落ち着かせてくれる。
ファイのこの温もりはもう手放せないな…。
「今はファイがいてくれるから大丈夫だよ!!ありがと…ファイ!!」
大好きを込めて俺もファイをぎゅっと抱きしめ返した。
俺達は手を繋ぎ直し、街へと向かった。
夕方日が落ちる前に街へ着いた。
俺がいた街とは違うけど国はまだ出てないから公爵家の追っ手が来ていないとも限らないので一先ずフードを深く被り顔を出さないようにした。
「ようこそ!!ウィードの街へ!!兄弟で観光かい?」
「いや、任務依頼の帰りだ。はい。冒険者カードだ」
冒険者カードは身分証になるのか…。
「!!あの有名なSランクパーティーのファイさんでしたか!!お会い出来て光栄ですっ!!」
国を跨いでも有名なんだ…すご…。
「ありがとう。でも少し声を抑えてくれると助かる…。」
「はっ!申し訳ありません!!」
声抑えられてないけど…そんなにファイと会えて嬉しいのかな?笑
「で…そちらの方の身分証を…」
「あぁ…この子は身分証を持っていないから入場料を払うよ」
「そうでしたか。ではお顔だけ拝見させて頂いてもよろしいですか?」
俺はビクリと身体を震わせてしまった…。
顔を見られて連れ戻されるような事があったらと思うと心配になってしまった…。
それを心配したファイに気を使わせてしまった。
「この子は少し人見知りで…」
「ですが…決まりなので…。少しでよろしいのですが…」
「ファイ…大丈夫…。」
俺は少しだけフードを上げ、衛兵さんに顔を見せた。
顔を見せた瞬間衛兵さんが固まった。
もしかして公爵家から通達きてたか!?
「え…あ…よろしいですよ。ありがとうございました…。…ボソッ…可愛い…」
大丈夫だったようでホッとした。
と同時に横にいたファイから低い声が発せられてドキッとした。
「…おい…お前…コイツは俺の番だぞ…?変な事考えるなよ…?」
「…っひ!はいっ!!わかりました!!申し訳ありません!!お通り下さい!!」
「ん…ありがとう。行こうナル」
…?衛兵さんの様子が変だけど大丈夫なのかな?
「うん。衛兵さんもありがとうございました!!」
街の中は俺のいた街よりも小さいけど活気に溢れた楽しそうな街だった。
「わぁ~…皆楽しそう!!あ!!あの屋台で売ってるのは何!?凄くいい匂い!!アレ食べてみたいっ!!…あ…ごめん。はしゃいで恥ずかしいね…」
異世界あるあるな街並みに少し興奮してしまってはしゃいでしまった…。反省反省。
「ふふっ…いいよ。初めてなら仕方ないだろう。俺から離れなければどんだけはしゃいでもいいよ。ただ可愛いだけだから。」
ふんわりと微笑むファイがかっこよすぎて思わず俯いてしまった…。マジで恥ずかしい…。
ファイは俯いた俺の頭を優しく撫でながら歩き出した。
「だけど屋台は後な。先に宿を取ろう。この時間は冒険者たちが集まり出して宿が埋まる可能性がある」
「あ…そうなんだね。宿!行こ!!」
繋がれた手を強く握り返した。
何故ならさっきのファイの笑顔に釣られて周りに女の人とか集まり出したから。ファイは俺のだけど女の人に勝てる気はしないから。女の人が来る前に移動したい。
「焦らなくても大丈夫だよナル。どうした?」
「…う~…何でもないっ!!」
「ナル。一回止まって。何かあった?何かあるなら俺には遠慮せず何でも言って欲しい。我慢はして欲しくない」
俺の顔を両手で添えると上に向かせられる。
きっと顔は真っ赤だと思う。
目が合った瞳は真剣で俺の事を思ってくれてるのがわかる。
言ってもわかってくれなかったあの家族とは違う。
ちゃんと俺をみてくれる。
「…あ…えと…」
「…ん?ゆっくりでいいよ」
「あ…さっきの…ファイの笑顔がかっこよすぎて…女の人が集まってきてるから早くファイを…隠したかった…だけ…うぅ~…恥ずかしい!!」
それを聞いたファイが固まってしまった…。
変な事言っちゃったよね…うぅ…言わなきゃよかった…。
恥ずかし過ぎて涙も出てきた…。
「ナル可愛い!!」
と叫んだファイはぎゅうっと抱きしめてきた。
「ふぇ?変な事言っちゃったわけじゃ…」
「変なわけあるか。それって嫉妬してくれたってことだろ?嬉しすぎる!!番に嫉妬してくれる程俺の事好きって事だろ?嬉しいしかねぇよ!!可愛い!!」
嫉妬…?これって嫉妬…なの?
初めて感じる感情に心が落ち着かないみたい…。
「泣かないで大丈夫だ。そうやって感情を表に出してくれた方が嬉しい。自分の思うままに出していいんだ。我慢するな…」
「う…うん…ぐすっ…」
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