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第十四章 運び屋稼業も楽じゃない
第百九十六話 休息
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「ヴェッくしょい!…雨に当たりすぎたか?」
ケルピーと一緒に去って行ったアルハを見送った後で、ベリアがクシャミをして身体を震わせた。
アルハ達が姿が見えなくなるのと時を同じくして、雨脚が弱まったのが分かる。
イズミはマスタングに頼んでタオルを実体化させ、ベリアに身体を拭くように言った。
「そのままだと風邪を低くぞ。取り敢えずコレで濡れた所を拭いてくれ」
「ありがとう…なんだコレ、すげぇフワフワだ」
タオルで濡れた身体を拭いたベリアが、マスタングの助手席に座る。
イズミは先程の戦闘で汚れたジャケットを脱ぎ、泥塗れのショットガンを回収してトランクを開ける。
トランクには小さめなカゴが置いてあり、ジャケットとベリアから回収したタオルを放り込み、ショットガンを片付けた。
マスタングが気を利かせて暖房を付けたのか、暖かい空気がイズミ達の身体を包む。
「そろそろ雨が止みそうだし、もう少し進んでおこう」
イズミは戦闘をしたエリアから離れる意味合いを込めつつ、マスタングのアクセルを踏み込んだ。
雨は止んだが晴れ間は見えない、薄暗い夕暮れ時の道をマスタングのヘッドライトが照らしつつ走る。
暗闇を切り裂く光と言えば聞こえは良いが、如何せん目立つので早めに目的地へ到着したい。
「…マスター、近くに冒険者や商隊の休憩地が展開されています。移動速度を落としましょう」
「そうか…では少し離れた辺りで夜営だな」
マスタングが冒険者達の休憩地をモニターへ表示してくれたので、距離を置いてマスタングを停めた。
ベリアが率先して焚き火の準備を始めたので、イズミは食料を準備しつつ身体を伸ばす。
「っ…変な動きでもしたか?」
昼間の戦闘で攻撃を避けた際に、左腕を少々痛めたようだ。
「敵の武器で負傷してなくても、これじゃマズいよな」
変に腫れていないかを確認するついでに腕時計を確認したが、文字盤内が曇っていた。
戦闘中に水を被ったのだろう。
「ありゃ…気に入ってたのにな」
一旦気にしない事にして、食料を持ってベリアの元へ向かう。
「焚き火は暖かくて良いよな~、肌の乾燥は辛いけど」
「それはどうしようも無いだろ」
焚き火を囲み簡単なスープを作っていると、カーネリアがマスタングから降りてきた。
「スープだ!七味も欲しい!」
「分かった、もう少し待っててくれ」
今日も今日とて野菜のスープである。
中身は町で買ったジャガイモ、白菜、人参…元いた世界ではそう呼ばれるだろう…である。
「夜に食べる温かいスープ。たまらないな」
「七味のお陰で全部食べれる」
2人共、スープには満足のようだ。
イズミが黒パンをスープに浸して食べつつ、明日以降の予定を組み直す。
「ベリア。カーネリアの件もそうだが、怪しい動きを立て続けに見ていると嫌な予感が過ぎらないか?」
「気にはなるな。今度の町でギルドに探りをさせるか?」
「俺が頼むと碌な事にならなそうだ。ベリアが頼んでくれるなら、町に入っても良いかもな」
食事を終え片付けを済ませる。
何処の町でギルドに話をするかはさておき、今夜はもう身体を休めたい。
「イズミ…コレよりもう少し暖かいのはある?」
卵を抱きしめているカーネリアが、ブランケットを見せつつ聞いてきた。
マスタングに頼み薄手の毛布を出すと、カーネリアへ渡した。
「このくらいの毛布で大丈夫そうか?」
「凄い触り心地…ありがとう!」
毛布の感触に驚きつつ卵と一緒に包まるカーネリアを見てから、イズミは自分の寝床の準備を始めた。
時を同じくして。
キュゥゥゥ!
「帰ったよ」
アルハはケルピーを住処へ連れ帰ると、洞穴で雨宿りをしている。
自らの能力で雨を止ませると、男から貰ったカゴの中身を改めて確認した。
キュゥゥゥ!!
「17世、赤いのが食べたいの?」
子供のケルピーがアルハの足元までやって来ると、頭突きでアピールをする。
「分かった。でも、16世にもあげるからね」
そう言ってリンゴを2匹へ食べさせると、喜んでムシャムシャと食べた。
「お酒…」
アルハは瓶を手に取り、コルクの蓋を外して香りを確かめる。
「成程。ジーヴルが自慢するのも分かる」
少し飲んだだけでも、氷の精霊が惚れ込む理由が分かる完成度の酒だった。
「私は秘密にしておくから」
きっとジーヴルが精霊仲間に語り尽くすだろうと判断し、アルハからは仲間に自慢をしないと決めた。
小さく息をつくと、イズミ達が居る方角を見つめてもう一口酒を飲む。
キュゥゥゥ…
「…仄かに光ってる気がする」
リンゴを食べ終え寛いでいるケルピーの毛並みが、月明かりに寺され僅かに艶めいているように見えるけれども、今は触れないでおこうと決め込むのであった。
ケルピーと一緒に去って行ったアルハを見送った後で、ベリアがクシャミをして身体を震わせた。
アルハ達が姿が見えなくなるのと時を同じくして、雨脚が弱まったのが分かる。
イズミはマスタングに頼んでタオルを実体化させ、ベリアに身体を拭くように言った。
「そのままだと風邪を低くぞ。取り敢えずコレで濡れた所を拭いてくれ」
「ありがとう…なんだコレ、すげぇフワフワだ」
タオルで濡れた身体を拭いたベリアが、マスタングの助手席に座る。
イズミは先程の戦闘で汚れたジャケットを脱ぎ、泥塗れのショットガンを回収してトランクを開ける。
トランクには小さめなカゴが置いてあり、ジャケットとベリアから回収したタオルを放り込み、ショットガンを片付けた。
マスタングが気を利かせて暖房を付けたのか、暖かい空気がイズミ達の身体を包む。
「そろそろ雨が止みそうだし、もう少し進んでおこう」
イズミは戦闘をしたエリアから離れる意味合いを込めつつ、マスタングのアクセルを踏み込んだ。
雨は止んだが晴れ間は見えない、薄暗い夕暮れ時の道をマスタングのヘッドライトが照らしつつ走る。
暗闇を切り裂く光と言えば聞こえは良いが、如何せん目立つので早めに目的地へ到着したい。
「…マスター、近くに冒険者や商隊の休憩地が展開されています。移動速度を落としましょう」
「そうか…では少し離れた辺りで夜営だな」
マスタングが冒険者達の休憩地をモニターへ表示してくれたので、距離を置いてマスタングを停めた。
ベリアが率先して焚き火の準備を始めたので、イズミは食料を準備しつつ身体を伸ばす。
「っ…変な動きでもしたか?」
昼間の戦闘で攻撃を避けた際に、左腕を少々痛めたようだ。
「敵の武器で負傷してなくても、これじゃマズいよな」
変に腫れていないかを確認するついでに腕時計を確認したが、文字盤内が曇っていた。
戦闘中に水を被ったのだろう。
「ありゃ…気に入ってたのにな」
一旦気にしない事にして、食料を持ってベリアの元へ向かう。
「焚き火は暖かくて良いよな~、肌の乾燥は辛いけど」
「それはどうしようも無いだろ」
焚き火を囲み簡単なスープを作っていると、カーネリアがマスタングから降りてきた。
「スープだ!七味も欲しい!」
「分かった、もう少し待っててくれ」
今日も今日とて野菜のスープである。
中身は町で買ったジャガイモ、白菜、人参…元いた世界ではそう呼ばれるだろう…である。
「夜に食べる温かいスープ。たまらないな」
「七味のお陰で全部食べれる」
2人共、スープには満足のようだ。
イズミが黒パンをスープに浸して食べつつ、明日以降の予定を組み直す。
「ベリア。カーネリアの件もそうだが、怪しい動きを立て続けに見ていると嫌な予感が過ぎらないか?」
「気にはなるな。今度の町でギルドに探りをさせるか?」
「俺が頼むと碌な事にならなそうだ。ベリアが頼んでくれるなら、町に入っても良いかもな」
食事を終え片付けを済ませる。
何処の町でギルドに話をするかはさておき、今夜はもう身体を休めたい。
「イズミ…コレよりもう少し暖かいのはある?」
卵を抱きしめているカーネリアが、ブランケットを見せつつ聞いてきた。
マスタングに頼み薄手の毛布を出すと、カーネリアへ渡した。
「このくらいの毛布で大丈夫そうか?」
「凄い触り心地…ありがとう!」
毛布の感触に驚きつつ卵と一緒に包まるカーネリアを見てから、イズミは自分の寝床の準備を始めた。
時を同じくして。
キュゥゥゥ!
「帰ったよ」
アルハはケルピーを住処へ連れ帰ると、洞穴で雨宿りをしている。
自らの能力で雨を止ませると、男から貰ったカゴの中身を改めて確認した。
キュゥゥゥ!!
「17世、赤いのが食べたいの?」
子供のケルピーがアルハの足元までやって来ると、頭突きでアピールをする。
「分かった。でも、16世にもあげるからね」
そう言ってリンゴを2匹へ食べさせると、喜んでムシャムシャと食べた。
「お酒…」
アルハは瓶を手に取り、コルクの蓋を外して香りを確かめる。
「成程。ジーヴルが自慢するのも分かる」
少し飲んだだけでも、氷の精霊が惚れ込む理由が分かる完成度の酒だった。
「私は秘密にしておくから」
きっとジーヴルが精霊仲間に語り尽くすだろうと判断し、アルハからは仲間に自慢をしないと決めた。
小さく息をつくと、イズミ達が居る方角を見つめてもう一口酒を飲む。
キュゥゥゥ…
「…仄かに光ってる気がする」
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