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第十九章 暴力の嵐
第二百八十七話 片田舎の村にて
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2日間程待ってみたが、敵は偵察を送っては来なかったようだ。
生け捕りにした貴族の男が逃走中に他の者に連絡を取っていた可能性もあるが、現時点では推測の段階でしかない。
ベリアの耳でも違和感は無いようなので、ソフィアに報告だけ入れるとマスタングに被せていた落ち葉を払った。
「そうだ、例の証拠品一式が届いたわよ」
「早いな。早速調べ始めてるのか?」
「勿論!信頼出来るごく一部の人間だけで確認作業をしてるけど、既に貴族に教会関係者にギルドの幹部の名前も出て来てる。根が深過ぎて私の権限だけでは無理ね。お父様にも緊急で報告してあるから、後日合流して調査隊を編成するわ」
「頑張ってくれ。俺達は本来の目的…火山地帯への旅に戻るよ」
話し終えたイズミはマスタングのモニターで近くの村を見つけると、取り敢えず2日分の疲れを取る為に移動を始めた。
昼過ぎに村に到着すると、村人達がソワソワしているのが伝わって来た。
怯えているかのように、視線を合わせようとせず物影に隠れるように下がってしまうのだ。
あの拠点の近くの村なので色々と大変な目にあっていたのか、はたまた悪党達からのおこぼれを頂戴していたのかは分からないが、買い物ついでに探りを入れてみる事にした。
新鮮な野菜が売られている店の前で、商品を見ながら世間話をしてみる。
「良い葉野菜ですね、幾らですか?」
「それは2枚1組で銅貨3枚だね。最初は灰汁が多めに出るから注意しなよ」
「ありがとう。そう言えば、此処に来るまでに立派な屋敷の廃墟みたいなのがあったが、昔は綺麗だったのかい?」
「屋敷はあるけど近付かないのが利口だね。人も居て廃墟じゃあ無いはずだよ」
「そうなのか?余りにも酷い廃墟だったから、てっきり昔の貴族様が捨てたのかと」
「…そんなに酷い状態だったのかい?」
店のおばさんが食い付いて来たので、ありのまま伝えてみた。
「あぁ、そりゃもう!遠目から見ても瓦礫の山だと分かったから、近付かずに素通りしてこの村に来た位だ」
「それが本当なら、若いのに見に行かせようかねぇ」
銅貨を渡し葉野菜を受け取ると、次は水の確保に向かう。
「なぁアンタ、さっき話をしてたのは本当なのか?」
井戸水を組んで桶に貯めている男が、イズミの顔を見て聞いてきた。
「本当さ。昔はどんな屋敷だったのか、コッチが聞きたいよ」
「…アンタの言う屋敷が俺達の知ってる屋敷と同じなら、傲慢貴族と犯罪者共の巣窟だよ」
そう言うと男は桶を持ち上げる。
「この村は沢山の物を奪われたからな、話が本当なら有り難い事だね…じゃ、俺は仕事があるんでね」
そう言って歩き出した男の背中は傷だらけで、左手の子指と薬指が無くなっているのが分かった。
水の補給も終わったのでベリアと別の町へ向かうか、今日はこの村で一泊出来る場所があるかを確かめるか相談をする。
「うーん…この村に宿屋があるかだな」
ベリアは宿屋に泊まりたい気分のようで、近くにいた村人に声をかけて宿屋の有無を確かめてくれた。
「広場の方にあるってさ。馬車置き場もある」
「じゃあ、今日はそこに泊まるか」
宿屋までの道を記憶していたベリアの案内で、ゆっくりとマスタングを宿屋まで移動させる。
到着した宿屋は木造平屋建てで、少しくたびれた感じの女性が切り盛りしているようだった。
「いらっしゃい、宿泊かい?」
「あぁ。取り敢えず一泊でお願いしたい」
「はいよ、食事込みなら2人で銀貨6枚、素泊まりなら銀貨4枚だよ」
料理が出るならその方が良いと思い、銀貨6枚を支払う。
部屋に案内された2人は各々の部屋で荷物を下ろすと、大きなため息を付いた。
生け捕りにした貴族の男が逃走中に他の者に連絡を取っていた可能性もあるが、現時点では推測の段階でしかない。
ベリアの耳でも違和感は無いようなので、ソフィアに報告だけ入れるとマスタングに被せていた落ち葉を払った。
「そうだ、例の証拠品一式が届いたわよ」
「早いな。早速調べ始めてるのか?」
「勿論!信頼出来るごく一部の人間だけで確認作業をしてるけど、既に貴族に教会関係者にギルドの幹部の名前も出て来てる。根が深過ぎて私の権限だけでは無理ね。お父様にも緊急で報告してあるから、後日合流して調査隊を編成するわ」
「頑張ってくれ。俺達は本来の目的…火山地帯への旅に戻るよ」
話し終えたイズミはマスタングのモニターで近くの村を見つけると、取り敢えず2日分の疲れを取る為に移動を始めた。
昼過ぎに村に到着すると、村人達がソワソワしているのが伝わって来た。
怯えているかのように、視線を合わせようとせず物影に隠れるように下がってしまうのだ。
あの拠点の近くの村なので色々と大変な目にあっていたのか、はたまた悪党達からのおこぼれを頂戴していたのかは分からないが、買い物ついでに探りを入れてみる事にした。
新鮮な野菜が売られている店の前で、商品を見ながら世間話をしてみる。
「良い葉野菜ですね、幾らですか?」
「それは2枚1組で銅貨3枚だね。最初は灰汁が多めに出るから注意しなよ」
「ありがとう。そう言えば、此処に来るまでに立派な屋敷の廃墟みたいなのがあったが、昔は綺麗だったのかい?」
「屋敷はあるけど近付かないのが利口だね。人も居て廃墟じゃあ無いはずだよ」
「そうなのか?余りにも酷い廃墟だったから、てっきり昔の貴族様が捨てたのかと」
「…そんなに酷い状態だったのかい?」
店のおばさんが食い付いて来たので、ありのまま伝えてみた。
「あぁ、そりゃもう!遠目から見ても瓦礫の山だと分かったから、近付かずに素通りしてこの村に来た位だ」
「それが本当なら、若いのに見に行かせようかねぇ」
銅貨を渡し葉野菜を受け取ると、次は水の確保に向かう。
「なぁアンタ、さっき話をしてたのは本当なのか?」
井戸水を組んで桶に貯めている男が、イズミの顔を見て聞いてきた。
「本当さ。昔はどんな屋敷だったのか、コッチが聞きたいよ」
「…アンタの言う屋敷が俺達の知ってる屋敷と同じなら、傲慢貴族と犯罪者共の巣窟だよ」
そう言うと男は桶を持ち上げる。
「この村は沢山の物を奪われたからな、話が本当なら有り難い事だね…じゃ、俺は仕事があるんでね」
そう言って歩き出した男の背中は傷だらけで、左手の子指と薬指が無くなっているのが分かった。
水の補給も終わったのでベリアと別の町へ向かうか、今日はこの村で一泊出来る場所があるかを確かめるか相談をする。
「うーん…この村に宿屋があるかだな」
ベリアは宿屋に泊まりたい気分のようで、近くにいた村人に声をかけて宿屋の有無を確かめてくれた。
「広場の方にあるってさ。馬車置き場もある」
「じゃあ、今日はそこに泊まるか」
宿屋までの道を記憶していたベリアの案内で、ゆっくりとマスタングを宿屋まで移動させる。
到着した宿屋は木造平屋建てで、少しくたびれた感じの女性が切り盛りしているようだった。
「いらっしゃい、宿泊かい?」
「あぁ。取り敢えず一泊でお願いしたい」
「はいよ、食事込みなら2人で銀貨6枚、素泊まりなら銀貨4枚だよ」
料理が出るならその方が良いと思い、銀貨6枚を支払う。
部屋に案内された2人は各々の部屋で荷物を下ろすと、大きなため息を付いた。
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