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第二十二章 一斉捜査
第三百四十九話 新商品には手を伸ばす
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イズミが部屋に戻る途中でグラテミアと出くわすと、声を掛けられて近付いて来た。
その足取りは軽く、綺麗な姿勢で優雅さを感じる程だ。
「イズミ様、フラウリアを見ませんでしたか?」
「フラウリアさんなら、少し前まで馬車置き場で私やベリアと談笑してましたが」
「そうなのですね…美容クリームの研究報告をすると言っていたのに、私がソフィア嬢と話をしているからとタイミングをずらしたのね」
納得したのかグラテミアの口調が柔らかくなる。
「クリームを使ってみて、どんな感じですか?」
「それはもう素晴らしいですわ!従者達も遠くに住む同族に送った分も、既に返事と追加依頼が届いております」
「かなり効果があったようですね」
「手荒れや乾燥肌からの解放、久しく無い素晴らしい経験ですわ。ペンダントの効果もあるのかもしれませんが、受け取った日の夜からずっと、見違えるような日々を送れておりますのよ」
グラテミアは現役を引退する前から、年齢による身体の衰えを実感していたと言う。
「年を取ると身体が付いてこなくなると言います。疲れが取れなくなる、肌の乾燥や痒み、関節痛に筋力の低下。嫌でも現役時と比較してしまう時がありました」
「痒みがあると眠れませんから、本当に辛いですよね」
「そうなのです!それがクリームのお陰で解決したのです。それに併せて、夜中に何度も目が覚めてしまう日々でしたのに、今はしっかりと熟睡出来るようにもなり、スッキリとした目覚めで朝を迎えられております」
日常生活において感じていたストレスの要因であった幾つかが解消した事によって、グラテミアの幸福度は格段に向上したようだ。
「それは何よりです…ソフィアさんは?」
「今は魔法通信で打ち合わせ中です。何か伝言があれば伝えておきますわ」
「そう言う事でしたら…出発は明後日の朝に決定したので、準備は明日までにお願いします。とお伝え頂きたく」
「明後日の朝、ですね。分かりましたわ」
要件は伝え終えたので、イズミは一度部屋に戻る。
出発前の買い出しは明日やるとして、今日は持ち物の在庫確認をする事に決めた。
魔法通信でベリアにも出発予定を伝えると、明日は食料品をメインに見るので減ってきた酒は今日の内に買うと言って1人で屋敷から飛び出して行った。
ついでに冒険者ギルドにも野暮用としてヒュミトールから一時的に離れる旨を報告すると言ってはいたが、それ以上の具体的な説明が出来ないので不審がられるかもしれないが。
マスタングに連絡を取りつつ減ってきた食料をリストアップしていると、ベリアから魔法通信が入って来た。
「イズミ、今は大丈夫か?」
「大丈夫だけど、どうした」
「今酒屋にいるんだけどさ、新商品が入荷したからと宣伝があってな。小さい瓶の酒が2つ」
「店員の説明はどんなだ?」
「えぇと…泥酔したドワーフの酒職人が手違いで作った苦酒ってのと、意中の女を口説く為に作り上げた不思議な香りのする苦甘い酒。それと酒じゃないんだけど、妙にトロミのある砂糖水が入荷したって。長期保存する事を目的に作られたってのが、取り引き先の商人の受け売りなんだとさ」
「…面白そうだから今言ったヤツは全部買っておいてくれ。その支払い分は、後で俺が立替えるよ」
「分かった」
聞く限りではカクテルに使えそうな代物に思えたので、購入を頼んでおいた。
懐に余裕があるからこそ出来る、金のかかる道楽になりかけているが。
「イズミはこの酒とかの使い道が分かるのか?」
「ぼんやりとな」
「…今夜、ちょっと作ってくれよ」
「まずはその酒を受け取ってからだ。どんなものかは、飲んでみないと判断出来ないし」
「分かった、買い終わったらすぐ戻る!」
ベリアからの魔法通信が切れると、イズミは自分の記憶に薄っすらと残っている酒の使い方を掘り起こし始めた。
その足取りは軽く、綺麗な姿勢で優雅さを感じる程だ。
「イズミ様、フラウリアを見ませんでしたか?」
「フラウリアさんなら、少し前まで馬車置き場で私やベリアと談笑してましたが」
「そうなのですね…美容クリームの研究報告をすると言っていたのに、私がソフィア嬢と話をしているからとタイミングをずらしたのね」
納得したのかグラテミアの口調が柔らかくなる。
「クリームを使ってみて、どんな感じですか?」
「それはもう素晴らしいですわ!従者達も遠くに住む同族に送った分も、既に返事と追加依頼が届いております」
「かなり効果があったようですね」
「手荒れや乾燥肌からの解放、久しく無い素晴らしい経験ですわ。ペンダントの効果もあるのかもしれませんが、受け取った日の夜からずっと、見違えるような日々を送れておりますのよ」
グラテミアは現役を引退する前から、年齢による身体の衰えを実感していたと言う。
「年を取ると身体が付いてこなくなると言います。疲れが取れなくなる、肌の乾燥や痒み、関節痛に筋力の低下。嫌でも現役時と比較してしまう時がありました」
「痒みがあると眠れませんから、本当に辛いですよね」
「そうなのです!それがクリームのお陰で解決したのです。それに併せて、夜中に何度も目が覚めてしまう日々でしたのに、今はしっかりと熟睡出来るようにもなり、スッキリとした目覚めで朝を迎えられております」
日常生活において感じていたストレスの要因であった幾つかが解消した事によって、グラテミアの幸福度は格段に向上したようだ。
「それは何よりです…ソフィアさんは?」
「今は魔法通信で打ち合わせ中です。何か伝言があれば伝えておきますわ」
「そう言う事でしたら…出発は明後日の朝に決定したので、準備は明日までにお願いします。とお伝え頂きたく」
「明後日の朝、ですね。分かりましたわ」
要件は伝え終えたので、イズミは一度部屋に戻る。
出発前の買い出しは明日やるとして、今日は持ち物の在庫確認をする事に決めた。
魔法通信でベリアにも出発予定を伝えると、明日は食料品をメインに見るので減ってきた酒は今日の内に買うと言って1人で屋敷から飛び出して行った。
ついでに冒険者ギルドにも野暮用としてヒュミトールから一時的に離れる旨を報告すると言ってはいたが、それ以上の具体的な説明が出来ないので不審がられるかもしれないが。
マスタングに連絡を取りつつ減ってきた食料をリストアップしていると、ベリアから魔法通信が入って来た。
「イズミ、今は大丈夫か?」
「大丈夫だけど、どうした」
「今酒屋にいるんだけどさ、新商品が入荷したからと宣伝があってな。小さい瓶の酒が2つ」
「店員の説明はどんなだ?」
「えぇと…泥酔したドワーフの酒職人が手違いで作った苦酒ってのと、意中の女を口説く為に作り上げた不思議な香りのする苦甘い酒。それと酒じゃないんだけど、妙にトロミのある砂糖水が入荷したって。長期保存する事を目的に作られたってのが、取り引き先の商人の受け売りなんだとさ」
「…面白そうだから今言ったヤツは全部買っておいてくれ。その支払い分は、後で俺が立替えるよ」
「分かった」
聞く限りではカクテルに使えそうな代物に思えたので、購入を頼んでおいた。
懐に余裕があるからこそ出来る、金のかかる道楽になりかけているが。
「イズミはこの酒とかの使い道が分かるのか?」
「ぼんやりとな」
「…今夜、ちょっと作ってくれよ」
「まずはその酒を受け取ってからだ。どんなものかは、飲んでみないと判断出来ないし」
「分かった、買い終わったらすぐ戻る!」
ベリアからの魔法通信が切れると、イズミは自分の記憶に薄っすらと残っている酒の使い方を掘り起こし始めた。
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