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第二十二章 一斉捜査
第三百五十話 飲み方を考えよう
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ベリアが用事を済ませて戻って来ると、購入して貰った酒類を持って部屋の扉をノックする。
「イズミ、買ってきたぞ」
「おう、どんなものか調べてみないとな」
部屋へ招き入れると、ベリアはテーブルに酒瓶を取り出して並べる。
「こんなヤツだけど」
「思ったより小振りだな」
テーブルに並んだ瓶は砂糖水を除いて、200mlあるかどうかと言うサイズだった。
ミニチュアボトルサイズでは無かったのが、幸運と思うべきなのだろう。
まずは1本ずつ蓋を取って色と香りを確かめ、手の甲に少しだけ乗せてから口に含む。
「…成る程ね、苦い」
イズミは元いた世界の記憶を掘り起こし、近しい物を手繰り寄せる。
苦酒の方を確かめて思い浮かんだのは、文字通りビターズである。
ほんの数滴入れるだけで味に深みを出す隠し味的な代物だ。
そこまで詳しくは無いのでベースの酒がどんなドワーフ酒かは分からないが、自分の知識と照らし合わせるとビターズが一番近いかもしれない。
「ベリア、コレ単体では飲まない方が良い酒だな」
「どれどれ…凄く苦い。イズミが良く飲んでるコーヒーってヤツ並みに苦いんじゃないか?」
「それとは微妙に違うと思うけどな。苦いのは苦手か?」
「当然」
苦いのは嫌だと力強く言われてしまった。
イズミは苦笑しつつもう1本の酒も同様に確かめる。
「良い香りだ。そのまま飲めなくもないが、何か酒以外で割っても美味しく飲めそうだな」
この世界では嗅ぎ慣れないアーモンド系の匂いがする、赤味がかった琥珀色の酒だった。
「アタイはこっちの酒の方が好きだな。そのままでも飲める」
「女性向けに作ったのなら、瓶も少しこだわれば良いのにな」
イズミはシンプルな小瓶に蓋をしながら呟いた。
「例えば?」
「そうだな…形を完全な丸じゃなくて少し角張ったものにして、模様を付けるとかだな」
「それだと瓶を作るのに金がかかるだけで、売れなくなるんじゃないか?」
「意中の女性が飲んでみたいとか言えば、男は背伸びしてでも買うと思うがなぁ」
そんなボヤキを入れながら、残る1本を手に取る。
酒では無くトロミのある砂糖水と説明をされたものだ。
「コレは使えるかもしれないな」
「確かに甘いけど、何か思ってた甘さじゃないな」
ベリアの期待した代物では無かったようだが、イズミにはガムシロップに似た何かに感じた。
これならば、何かしらの活路は見出だせるだろう。
手持ちのカクテルセットを広げるにはテーブルが小さいので、今の時間はそこまで使われていないだろう食堂へ移動する。
食堂に入ると屋敷の従者が数名食事をしていたが、スペースはあるので活用させてもらう。
ショルダーバッグから酒とカクテルセットを出すと、何が出来るかを考え始める。
いざ何かを作ろうと思うと、案外浮かんで来ないのである。
苦酒を手元に持って来て、合わせるメインの酒や飲み物を考える。
「これは数滴も垂らせば変わり過ぎる気がするし、比較してみるか」
グラスを3個程用意し、安いドワーフ酒を同じ量で注ぎ、そこに比較用として苦酒を1滴と3滴で垂らす。
静かにかき混ぜてから、口直し用の水を準備して飲み比べをした。
「すげぇな、少ししか入れてないのに味わいが変わったぞ!」
「…1滴垂らしたやつと垂らして無いやつの違いが微妙だ」
ベリアの味覚は優れているのか、一口で違いが分かったようだ。
対するイズミは水を飲んで口直しをして再挑戦してみるが、自信を持ってどう変わったのかを言葉にする事が出来なかった。
「これだと苦酒の主張が強いかも」
「この位だと、俺でも分かるな」
「雰囲気を変えるには、結構有りじゃないか」
「もう少し垂らしてみるか?」
「それは多分、美味しくなくなると思う」
ベリアも苦酒を入れ過ぎると事故になる事を、直感なのか薄々なのか感じ取っているようだ。
「イズミ、買ってきたぞ」
「おう、どんなものか調べてみないとな」
部屋へ招き入れると、ベリアはテーブルに酒瓶を取り出して並べる。
「こんなヤツだけど」
「思ったより小振りだな」
テーブルに並んだ瓶は砂糖水を除いて、200mlあるかどうかと言うサイズだった。
ミニチュアボトルサイズでは無かったのが、幸運と思うべきなのだろう。
まずは1本ずつ蓋を取って色と香りを確かめ、手の甲に少しだけ乗せてから口に含む。
「…成る程ね、苦い」
イズミは元いた世界の記憶を掘り起こし、近しい物を手繰り寄せる。
苦酒の方を確かめて思い浮かんだのは、文字通りビターズである。
ほんの数滴入れるだけで味に深みを出す隠し味的な代物だ。
そこまで詳しくは無いのでベースの酒がどんなドワーフ酒かは分からないが、自分の知識と照らし合わせるとビターズが一番近いかもしれない。
「ベリア、コレ単体では飲まない方が良い酒だな」
「どれどれ…凄く苦い。イズミが良く飲んでるコーヒーってヤツ並みに苦いんじゃないか?」
「それとは微妙に違うと思うけどな。苦いのは苦手か?」
「当然」
苦いのは嫌だと力強く言われてしまった。
イズミは苦笑しつつもう1本の酒も同様に確かめる。
「良い香りだ。そのまま飲めなくもないが、何か酒以外で割っても美味しく飲めそうだな」
この世界では嗅ぎ慣れないアーモンド系の匂いがする、赤味がかった琥珀色の酒だった。
「アタイはこっちの酒の方が好きだな。そのままでも飲める」
「女性向けに作ったのなら、瓶も少しこだわれば良いのにな」
イズミはシンプルな小瓶に蓋をしながら呟いた。
「例えば?」
「そうだな…形を完全な丸じゃなくて少し角張ったものにして、模様を付けるとかだな」
「それだと瓶を作るのに金がかかるだけで、売れなくなるんじゃないか?」
「意中の女性が飲んでみたいとか言えば、男は背伸びしてでも買うと思うがなぁ」
そんなボヤキを入れながら、残る1本を手に取る。
酒では無くトロミのある砂糖水と説明をされたものだ。
「コレは使えるかもしれないな」
「確かに甘いけど、何か思ってた甘さじゃないな」
ベリアの期待した代物では無かったようだが、イズミにはガムシロップに似た何かに感じた。
これならば、何かしらの活路は見出だせるだろう。
手持ちのカクテルセットを広げるにはテーブルが小さいので、今の時間はそこまで使われていないだろう食堂へ移動する。
食堂に入ると屋敷の従者が数名食事をしていたが、スペースはあるので活用させてもらう。
ショルダーバッグから酒とカクテルセットを出すと、何が出来るかを考え始める。
いざ何かを作ろうと思うと、案外浮かんで来ないのである。
苦酒を手元に持って来て、合わせるメインの酒や飲み物を考える。
「これは数滴も垂らせば変わり過ぎる気がするし、比較してみるか」
グラスを3個程用意し、安いドワーフ酒を同じ量で注ぎ、そこに比較用として苦酒を1滴と3滴で垂らす。
静かにかき混ぜてから、口直し用の水を準備して飲み比べをした。
「すげぇな、少ししか入れてないのに味わいが変わったぞ!」
「…1滴垂らしたやつと垂らして無いやつの違いが微妙だ」
ベリアの味覚は優れているのか、一口で違いが分かったようだ。
対するイズミは水を飲んで口直しをして再挑戦してみるが、自信を持ってどう変わったのかを言葉にする事が出来なかった。
「これだと苦酒の主張が強いかも」
「この位だと、俺でも分かるな」
「雰囲気を変えるには、結構有りじゃないか」
「もう少し垂らしてみるか?」
「それは多分、美味しくなくなると思う」
ベリアも苦酒を入れ過ぎると事故になる事を、直感なのか薄々なのか感じ取っているようだ。
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