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第二十二章 一斉捜査
第三百六十九話 汚れ落とし
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ベリアが冒険者ギルドに話を通し、2日程この町に泊まる事にした。
2日もあればキマイラの解体と素材一覧も作れるらしいので、それまではギルドから紹介された宿で待つ為である。
宿屋にて荷物を下ろしたイズミは、かなり汚れてしまった服の洗濯をしておく。
マスタングが実体化してくれたミリタリージャケットで、オリーブドラブが良い味を出している。
ちょっとした小物であればポケットに仕舞えるのも有難い。
「洗剤は無いし手洗いだし、変に色落ちしなければ良いが」
宿屋の店主に洗い場まで案内して貰い、1人無心に洗濯をしていると男が1人近付いて来る。
装備を外したマッコイだった。
「アンタ等がこの宿屋に泊まると聞いて来たんだ」
「そうかい」
どんな用事があるか分からないが、敵意は感じられないので今は気にしない事にする。
「ティアとヨルスに魔力回復薬を渡してくれたそうだな…ありがとう」
「気にするな、俺が必要だと判断したから渡しただけだ」
あのクソ不味い魔力回復薬を飲んだ2人の事を考えると、自分が飲んだ時の衝撃が甦って来そうなので考えないようにして、マッコイの出方を伺う。
「あのキマイラは、俺達や衛兵隊が最善を尽くしても勝てる相手では無かった」
「何も倒す事だけが仕事じゃないだろ?」
「それはそうだが、あの強さでは住民全員の避難誘導も間に合わなかった」
「なら、今回は良い教訓になったじゃないか。次の戦いの糧にすれば良い」
「…アンタは、どうしてそんなに冷静なんだ?」
「言い方はアレだが、俺は部外者だからな」
イズミはマッコイの事など気にも止めずに、洗い終えたジャケットを風通しの良い日陰に干す。
天気も良いので夕方頃にはある程度乾くだろう。
「俺は冒険者のベリアと共に旅をしてるから、冒険者ギルドの話に首を突っ込む事があるが…俺自身は冒険者になれない人間でね」
「犯罪歴でもあるのか?」
「身元の証明が出来ないのさ、遠い国から来たのでね。犯罪歴か…無いと思いたいが、正直分からんな」
この世界での法に関しては、全く知らないと言って差し支えないレベルなのだ。
何気無い行動は犯罪になっている可能性はゼロではない。
「ベリアが居なければ、俺は単なる気楽な旅人かつ無宿人さ」
「だから部外者なのか」
「オタク等みたいに、色々な物を背負っちゃいないのさ。口を悪く言うならば、無責任ってやつだ。どうとでも言えちまう」
腕時計を確認すると、午後2時になる所だった。
マスタングも汚れてしまっているので、軽く洗車しようと思い馬車置き場へと移動をする。
「俺はこれから旅の相棒の水洗いをしたいのだが。まだ何か用件があるなら先に済ませたい」
「俺はただ、礼を言いたかっただけなんだ。ありがとう」
「気持ちは受け取っておくが、それはベリアに言ってやってくれ。俺がやれた事は少ないし、何より討伐の立役者はベリアだからな」
そう言ってマッコイとの会話を打ち切ると、マスタングへと乗り込み井戸の近くへと移動させる。
マスタングがトランク内に洗車セットを実体化する。
マッコイも去ったのを確認した所で、何処からか野良猫がやって来た。
「イズミよ、ご飯をくれ」
「呼ばなくても来れるのか」
「当然だ…キマイラに酒を手向けたようだな」
洗車の準備を終えてから、猫用のフードと小皿を取り出して盛り付ける。
「あぁ。ベリアにも話はしたが、理解を得れたとは言えないな」
「魔物の魂の行先は、人間族や魔族のソレとは違うからな…だが、悪い事では無いぞ。おかわりだ」
「はいよ」
追加のフードを盛り付けると、イズミはマスタングの洗車を始めた。
洗っていると小さな凹み傷が複数見つかったので、修復魔法を使う様に指示を出す。
「マスタング、ボディに凹み傷がある。後で修復しよう」
「かしこまりました。洗車後に修復しましょう」
なんだかんだ2時間程で洗車を終えると、良い感じの疲労感が身体にのしかかってきた。
気分も少し晴れて来たのでマスタングを馬車置き場に戻すと、夕食を取りに宿屋の食堂へと向かった。
2日もあればキマイラの解体と素材一覧も作れるらしいので、それまではギルドから紹介された宿で待つ為である。
宿屋にて荷物を下ろしたイズミは、かなり汚れてしまった服の洗濯をしておく。
マスタングが実体化してくれたミリタリージャケットで、オリーブドラブが良い味を出している。
ちょっとした小物であればポケットに仕舞えるのも有難い。
「洗剤は無いし手洗いだし、変に色落ちしなければ良いが」
宿屋の店主に洗い場まで案内して貰い、1人無心に洗濯をしていると男が1人近付いて来る。
装備を外したマッコイだった。
「アンタ等がこの宿屋に泊まると聞いて来たんだ」
「そうかい」
どんな用事があるか分からないが、敵意は感じられないので今は気にしない事にする。
「ティアとヨルスに魔力回復薬を渡してくれたそうだな…ありがとう」
「気にするな、俺が必要だと判断したから渡しただけだ」
あのクソ不味い魔力回復薬を飲んだ2人の事を考えると、自分が飲んだ時の衝撃が甦って来そうなので考えないようにして、マッコイの出方を伺う。
「あのキマイラは、俺達や衛兵隊が最善を尽くしても勝てる相手では無かった」
「何も倒す事だけが仕事じゃないだろ?」
「それはそうだが、あの強さでは住民全員の避難誘導も間に合わなかった」
「なら、今回は良い教訓になったじゃないか。次の戦いの糧にすれば良い」
「…アンタは、どうしてそんなに冷静なんだ?」
「言い方はアレだが、俺は部外者だからな」
イズミはマッコイの事など気にも止めずに、洗い終えたジャケットを風通しの良い日陰に干す。
天気も良いので夕方頃にはある程度乾くだろう。
「俺は冒険者のベリアと共に旅をしてるから、冒険者ギルドの話に首を突っ込む事があるが…俺自身は冒険者になれない人間でね」
「犯罪歴でもあるのか?」
「身元の証明が出来ないのさ、遠い国から来たのでね。犯罪歴か…無いと思いたいが、正直分からんな」
この世界での法に関しては、全く知らないと言って差し支えないレベルなのだ。
何気無い行動は犯罪になっている可能性はゼロではない。
「ベリアが居なければ、俺は単なる気楽な旅人かつ無宿人さ」
「だから部外者なのか」
「オタク等みたいに、色々な物を背負っちゃいないのさ。口を悪く言うならば、無責任ってやつだ。どうとでも言えちまう」
腕時計を確認すると、午後2時になる所だった。
マスタングも汚れてしまっているので、軽く洗車しようと思い馬車置き場へと移動をする。
「俺はこれから旅の相棒の水洗いをしたいのだが。まだ何か用件があるなら先に済ませたい」
「俺はただ、礼を言いたかっただけなんだ。ありがとう」
「気持ちは受け取っておくが、それはベリアに言ってやってくれ。俺がやれた事は少ないし、何より討伐の立役者はベリアだからな」
そう言ってマッコイとの会話を打ち切ると、マスタングへと乗り込み井戸の近くへと移動させる。
マスタングがトランク内に洗車セットを実体化する。
マッコイも去ったのを確認した所で、何処からか野良猫がやって来た。
「イズミよ、ご飯をくれ」
「呼ばなくても来れるのか」
「当然だ…キマイラに酒を手向けたようだな」
洗車の準備を終えてから、猫用のフードと小皿を取り出して盛り付ける。
「あぁ。ベリアにも話はしたが、理解を得れたとは言えないな」
「魔物の魂の行先は、人間族や魔族のソレとは違うからな…だが、悪い事では無いぞ。おかわりだ」
「はいよ」
追加のフードを盛り付けると、イズミはマスタングの洗車を始めた。
洗っていると小さな凹み傷が複数見つかったので、修復魔法を使う様に指示を出す。
「マスタング、ボディに凹み傷がある。後で修復しよう」
「かしこまりました。洗車後に修復しましょう」
なんだかんだ2時間程で洗車を終えると、良い感じの疲労感が身体にのしかかってきた。
気分も少し晴れて来たのでマスタングを馬車置き場に戻すと、夕食を取りに宿屋の食堂へと向かった。
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※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
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