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第二十三章 独自の調査
第三百九十二話 怪しさ満点
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「あー…ベリア?」
「なんだ、何かあったのか?」
「ちょっと戻って来てくれないか」
イズミは申し訳無さそうに聞くが、帰る気満々のベリアは動かない。
「確認出来なかった部屋の扉が開いたんだ」
「勝手に開いたのか?」
「そう、勝手に」
ベリアは露骨に嫌そうな表情をしつつも、階段を登ってきてくれた。
「そんな悪い冗談は止してくれよ…本当に開いてるし」
「勝手に閉まると怖いから、扉を押さえておいて欲しいのだが」
「…そう言うことね」
2人で扉の前まで来ると、イズミが扉を開ける。
部屋内は他の部屋と同様に綺麗なままで、若干の生活感を残している。
他に違いがあるとすれば、この部屋だけは大きめのベッドが右側に1つだけで左側には棚があり、机はしっかりとした造りのものだと言う所だ。
「ベリア、しっかりと押さえておいてくれよ。閉じ込められでもしたら、チビッちまうからな」
「分かってるって」
ベリアは扉に体重をかけるようにして寄りかかると、ライトで部屋内を照らした。
イズミはベッドの下や荷物入れをライトで確認するも、あるのはボロボロの衣類やシンプルな髪飾り等の小物だけだ。
机を確認すべく立ち上がり、椅子を動かして引き出しに手をかける。
ボロボロの革表紙の手帳が入っていたので確認をするが、達筆でイズミには読めなかった。
本棚をライトで照らすと、上段には数冊の書物が置かれており、何冊かは床に落ちていた。
本棚の下段は引き出しになっており、小物や雑貨が仕舞えそうなスペースになっている。
洗濯物を入れるカゴも本棚のすぐ側に転がっており、洗濯する予定だった衣類が広がっていた。
「この部屋だけ特殊だな」
本棚を一通り確認したイズミは、何を思ったのか床に落ちている本を広い棚に仕舞うと、洗濯物もカゴに入れ直す。
「イズミ、何してんだ?」
「いや、此処だけ散らかってるのもなんだかなぁ…と思って」
柄にもなく衣類を丁寧にカゴに入れ込んでいると、コトリと何かが床に落ちた。
「何か落ちたぞ」
ベリアがライトを向けると、光が僅かに反射する。
「これは…ブローチか?」
イズミは床に落ちた小物を拾い上げると、じっくりと観察する。
背面には何か文字が彫られており、表面には綺麗に磨かれた石が付いている。
「こんな所でソレらしい物を見つけるってのも気にはなるが、取り敢えず回収だ」
ショルダーバッグに収納したイズミは、部屋から出ようと歩き出すも、扉の前で動きを止める。
「そうだ、許可も無く勝手にお邪魔したんだから手土産でも置いておくか」
「はぁ?」
ベリアはイズミの行動に理解が追いつかない様子で、扉に寄りかかったまま声を荒げる。
「なぁイズミ、早く戻ろうぜ、さっきから妙な視線を感じてゾワゾワするんだよ」
「分かってるって…視線?ソレはもっと早く言ってくれよ」
ショルダーバッグから試飲しただけのほぼ新品の酒…上物のドワーフ酒…を取り出すと、机の上に置いた。
「試飲目的で開栓した酒で悪いが、今日はこれで勘弁してくださいな」
2人は足早に部屋から出ると、風も吹いていないのに関わらず扉が閉まった。
「なん…だったんだ?」
「さぁ。それよりも、早く戻ろうぜ」
ベリアに急かされるようにして別館を出ると、既に日が傾き始めている。
そのまま屋敷を通過して玄関ホールを抜けようとした時、ベリアの動きが止まった。
「どうしたベリア?」
「臭いが強くなってきてる…早く戻ろう!」
真剣な表情をしたベリアが、一直線にマスタングの元まで駆け出したので、イズミも後を追うように走り出した。
マスタングに乗り込んだ2人は、昨日夜営した場所まで戻り一呼吸を置くと、屋敷で嗅いだ臭いに関して話をする。
「ベリア、さっき言ってた臭いってどんなだった?俺には分からなかったのだが」
「色々なのが混ざった感じで、気分が悪くなる臭いだな」
マスタングのルーフに浄化の魔道具をセットしたイズミが、ジャケットを脱いでベリアが用意した焚火の前に座る。
ショルダーバッグから回収したブローチを取り出すと、一度マスタングに確認してもらう。
「どうだマスタング、何か分かったか?」
「只のブローチです。効果付与無し、素材は銀を使用しており、ペンダントとしても利用可能です。石はダンジョン産のAランク翡翠です」
「探し物がコレなら良いのだが」
ブローチをショルダーバッグに仕舞うと、2人で夕食の準備を始める。
温かいスープで気を落ち着けたい、そんな気持ちになっていた。
「なんだ、何かあったのか?」
「ちょっと戻って来てくれないか」
イズミは申し訳無さそうに聞くが、帰る気満々のベリアは動かない。
「確認出来なかった部屋の扉が開いたんだ」
「勝手に開いたのか?」
「そう、勝手に」
ベリアは露骨に嫌そうな表情をしつつも、階段を登ってきてくれた。
「そんな悪い冗談は止してくれよ…本当に開いてるし」
「勝手に閉まると怖いから、扉を押さえておいて欲しいのだが」
「…そう言うことね」
2人で扉の前まで来ると、イズミが扉を開ける。
部屋内は他の部屋と同様に綺麗なままで、若干の生活感を残している。
他に違いがあるとすれば、この部屋だけは大きめのベッドが右側に1つだけで左側には棚があり、机はしっかりとした造りのものだと言う所だ。
「ベリア、しっかりと押さえておいてくれよ。閉じ込められでもしたら、チビッちまうからな」
「分かってるって」
ベリアは扉に体重をかけるようにして寄りかかると、ライトで部屋内を照らした。
イズミはベッドの下や荷物入れをライトで確認するも、あるのはボロボロの衣類やシンプルな髪飾り等の小物だけだ。
机を確認すべく立ち上がり、椅子を動かして引き出しに手をかける。
ボロボロの革表紙の手帳が入っていたので確認をするが、達筆でイズミには読めなかった。
本棚をライトで照らすと、上段には数冊の書物が置かれており、何冊かは床に落ちていた。
本棚の下段は引き出しになっており、小物や雑貨が仕舞えそうなスペースになっている。
洗濯物を入れるカゴも本棚のすぐ側に転がっており、洗濯する予定だった衣類が広がっていた。
「この部屋だけ特殊だな」
本棚を一通り確認したイズミは、何を思ったのか床に落ちている本を広い棚に仕舞うと、洗濯物もカゴに入れ直す。
「イズミ、何してんだ?」
「いや、此処だけ散らかってるのもなんだかなぁ…と思って」
柄にもなく衣類を丁寧にカゴに入れ込んでいると、コトリと何かが床に落ちた。
「何か落ちたぞ」
ベリアがライトを向けると、光が僅かに反射する。
「これは…ブローチか?」
イズミは床に落ちた小物を拾い上げると、じっくりと観察する。
背面には何か文字が彫られており、表面には綺麗に磨かれた石が付いている。
「こんな所でソレらしい物を見つけるってのも気にはなるが、取り敢えず回収だ」
ショルダーバッグに収納したイズミは、部屋から出ようと歩き出すも、扉の前で動きを止める。
「そうだ、許可も無く勝手にお邪魔したんだから手土産でも置いておくか」
「はぁ?」
ベリアはイズミの行動に理解が追いつかない様子で、扉に寄りかかったまま声を荒げる。
「なぁイズミ、早く戻ろうぜ、さっきから妙な視線を感じてゾワゾワするんだよ」
「分かってるって…視線?ソレはもっと早く言ってくれよ」
ショルダーバッグから試飲しただけのほぼ新品の酒…上物のドワーフ酒…を取り出すと、机の上に置いた。
「試飲目的で開栓した酒で悪いが、今日はこれで勘弁してくださいな」
2人は足早に部屋から出ると、風も吹いていないのに関わらず扉が閉まった。
「なん…だったんだ?」
「さぁ。それよりも、早く戻ろうぜ」
ベリアに急かされるようにして別館を出ると、既に日が傾き始めている。
そのまま屋敷を通過して玄関ホールを抜けようとした時、ベリアの動きが止まった。
「どうしたベリア?」
「臭いが強くなってきてる…早く戻ろう!」
真剣な表情をしたベリアが、一直線にマスタングの元まで駆け出したので、イズミも後を追うように走り出した。
マスタングに乗り込んだ2人は、昨日夜営した場所まで戻り一呼吸を置くと、屋敷で嗅いだ臭いに関して話をする。
「ベリア、さっき言ってた臭いってどんなだった?俺には分からなかったのだが」
「色々なのが混ざった感じで、気分が悪くなる臭いだな」
マスタングのルーフに浄化の魔道具をセットしたイズミが、ジャケットを脱いでベリアが用意した焚火の前に座る。
ショルダーバッグから回収したブローチを取り出すと、一度マスタングに確認してもらう。
「どうだマスタング、何か分かったか?」
「只のブローチです。効果付与無し、素材は銀を使用しており、ペンダントとしても利用可能です。石はダンジョン産のAランク翡翠です」
「探し物がコレなら良いのだが」
ブローチをショルダーバッグに仕舞うと、2人で夕食の準備を始める。
温かいスープで気を落ち着けたい、そんな気持ちになっていた。
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