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第二十四章 暴走を止めろ
第四百二十話 教会に行くなら
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馬車置き場に入ったイズミはマスタングに練習用リボルバーの改良弾を実体化してもらうと、近くで丸まっている野良猫のご飯を用意する。
「うむご飯か…お主、教会の人間を連れてゆくのか?」
「そうなる。近々乗せる奴と会えるように調整中だ」
「御子も数世代前と比較しても能力低下が著しい、あまり期待しない事だな」
「グールやアンデッド系に対する切り札にはなるだろ?」
「聖魔法か。確かに効果的ではあるが、昔は御子が近くに居るだけで何をせずとも周囲の兵達に聖魔法の付与が出来ておったぞ」
「その場に居るだけでそれなら、兵も不安になる事無く戦えるな」
「そうだろう。今の御子には出来ぬ芸当よ」
野良猫の口調からは何処か不満のあるように感じられたが、敢えて以上の掘り下げはしなかった。
聞けば愚痴が溢れてくる気がしたのだ。
「俺としては聖魔法をマスタングがスキャンして解析出来れば良いんだ。ソレが出来れば今後単独での戦闘も容易になる」
「別に聖魔法でなくともアンデッド系を無力化は出来るがな。楽に対応出来るのが聖魔法と言うだけだ」
ご飯を食べ終えた野良猫はマスタングのボンネットに飛び乗ると、香箱座りをしてイズミを見つめる。
「教会に行くなら、きちんと祈りを捧げておくと良い。オブリビアの暗闇の中で、僅かでも見守ってもらえるようにな」
「…俺が祈りを捧げる時は、手土産を用意すると決めてるんだ。お勧めはあるか?」
野良猫はイズミの少し後ろを確認するように視線をずらす。
少し間をおいて答えた。
「やれやれ…女神様や精霊達はケーキや酒、果物や果物の果汁のみの飲み物、それとラムネなる飲み物も気になっているらしいぞ」
「異世界スイーツパーティーでもするつもりか?」
「菓子や酒を奉納する者がそもそも少ないのだ。たまには変化が欲しいのだろうよ」
「変化ね…どうせ奉納するならガッツリ準備するとしますか」
野良猫の助言を貰ったイズミは、マスタングにパーティーセットの実体化を頼む。
「マスタング、今話していた通りだ。盛大なパーティーが出来る位の奉納をしてやろうぜ」
「かしこまりました、明日の朝までには実体化を完了しておきます。チョイスは私の独断で良いでしょうか」
「そうだな。それで頼む」
準備を済ませたイズミは練習用リボルバーの弾をポケットに入れると、リコ達の元へ向かった。
トレットから一度リボルバーを回収し、素早く新たな弾を装填する。
「これならもう少し命中する希望があるかと」
「威力が上がっていたりは」
「しません、あの地味な痛さは変わりません。威力据え置きの弾速改善のみです」
リボルバーを握りしめたトレットが、試しにと言ってカーネリアに声を掛けてから撃った。
「さっきよりはかなり良くなったね…これなら、目を鍛えるのに使えそう」
カーネリアは風魔法を駆使してアッサリと回避していたが、念の為にと一発喰らってみる。
「…うん、この位だったらチビ達の練習にも使えると思う。チビ共は痛いと泣くからな」
カーネリアの意見を聞いたトレットが、リコとガーベラに話しをしてからリボルバーで回避練習を始める。
「さっきより面白いよ!」
トレットは真剣に撃ち込んでいるが、笑顔で回避行動を取るリコに命中する気配は無い。
「…もう少しスピードが無いと、リコの練習には微妙ですわね」
その様子を観察していたガーベラが、苦笑いをしながら言った。
「元々は転移魔法の練習を想定した道具ですので」
「…攻撃を転移魔法で別の場所に飛ばすのね。昔は土を固めて投げてたのよ」
「石や魔法攻撃では無かったのですか」
「実戦形式で練習する時は、本気の火球を飛ばしたりしましたよ」
「それは怖い」
「転移魔法は便利ではあるけど制約もあるから日常で使うのは至近距離のみで、他は普通に移動手段を活用した方が魔力消費も抑えられて都合が良い事もあるのよ」
そう教えてくれたガーベラは、リコの元へ向かうと魔法の練習を再開させる。
親子の練習風景に微笑ましさを感じつつ、暫しの小休止に入った。
「うむご飯か…お主、教会の人間を連れてゆくのか?」
「そうなる。近々乗せる奴と会えるように調整中だ」
「御子も数世代前と比較しても能力低下が著しい、あまり期待しない事だな」
「グールやアンデッド系に対する切り札にはなるだろ?」
「聖魔法か。確かに効果的ではあるが、昔は御子が近くに居るだけで何をせずとも周囲の兵達に聖魔法の付与が出来ておったぞ」
「その場に居るだけでそれなら、兵も不安になる事無く戦えるな」
「そうだろう。今の御子には出来ぬ芸当よ」
野良猫の口調からは何処か不満のあるように感じられたが、敢えて以上の掘り下げはしなかった。
聞けば愚痴が溢れてくる気がしたのだ。
「俺としては聖魔法をマスタングがスキャンして解析出来れば良いんだ。ソレが出来れば今後単独での戦闘も容易になる」
「別に聖魔法でなくともアンデッド系を無力化は出来るがな。楽に対応出来るのが聖魔法と言うだけだ」
ご飯を食べ終えた野良猫はマスタングのボンネットに飛び乗ると、香箱座りをしてイズミを見つめる。
「教会に行くなら、きちんと祈りを捧げておくと良い。オブリビアの暗闇の中で、僅かでも見守ってもらえるようにな」
「…俺が祈りを捧げる時は、手土産を用意すると決めてるんだ。お勧めはあるか?」
野良猫はイズミの少し後ろを確認するように視線をずらす。
少し間をおいて答えた。
「やれやれ…女神様や精霊達はケーキや酒、果物や果物の果汁のみの飲み物、それとラムネなる飲み物も気になっているらしいぞ」
「異世界スイーツパーティーでもするつもりか?」
「菓子や酒を奉納する者がそもそも少ないのだ。たまには変化が欲しいのだろうよ」
「変化ね…どうせ奉納するならガッツリ準備するとしますか」
野良猫の助言を貰ったイズミは、マスタングにパーティーセットの実体化を頼む。
「マスタング、今話していた通りだ。盛大なパーティーが出来る位の奉納をしてやろうぜ」
「かしこまりました、明日の朝までには実体化を完了しておきます。チョイスは私の独断で良いでしょうか」
「そうだな。それで頼む」
準備を済ませたイズミは練習用リボルバーの弾をポケットに入れると、リコ達の元へ向かった。
トレットから一度リボルバーを回収し、素早く新たな弾を装填する。
「これならもう少し命中する希望があるかと」
「威力が上がっていたりは」
「しません、あの地味な痛さは変わりません。威力据え置きの弾速改善のみです」
リボルバーを握りしめたトレットが、試しにと言ってカーネリアに声を掛けてから撃った。
「さっきよりはかなり良くなったね…これなら、目を鍛えるのに使えそう」
カーネリアは風魔法を駆使してアッサリと回避していたが、念の為にと一発喰らってみる。
「…うん、この位だったらチビ達の練習にも使えると思う。チビ共は痛いと泣くからな」
カーネリアの意見を聞いたトレットが、リコとガーベラに話しをしてからリボルバーで回避練習を始める。
「さっきより面白いよ!」
トレットは真剣に撃ち込んでいるが、笑顔で回避行動を取るリコに命中する気配は無い。
「…もう少しスピードが無いと、リコの練習には微妙ですわね」
その様子を観察していたガーベラが、苦笑いをしながら言った。
「元々は転移魔法の練習を想定した道具ですので」
「…攻撃を転移魔法で別の場所に飛ばすのね。昔は土を固めて投げてたのよ」
「石や魔法攻撃では無かったのですか」
「実戦形式で練習する時は、本気の火球を飛ばしたりしましたよ」
「それは怖い」
「転移魔法は便利ではあるけど制約もあるから日常で使うのは至近距離のみで、他は普通に移動手段を活用した方が魔力消費も抑えられて都合が良い事もあるのよ」
そう教えてくれたガーベラは、リコの元へ向かうと魔法の練習を再開させる。
親子の練習風景に微笑ましさを感じつつ、暫しの小休止に入った。
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