イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛

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イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が、俺

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 だよなあ、意外な組み合わせ。美化委員、俺ら美化委員です!って叫びたくなる。特に繋いだ手に視線が集中するのが恥ずかしい。まさかこのまま一年の廊下まで連れていかれるのか? と思っていたら違った。

「なー、どこまで行くの?」 
「二人っきりになれるとこ」
「二人っきり?」

 流石に委員会の話ではなさそうだよな。なんかまた困ったことがあったのか?
 ちょっと心配しつつ、一階まで降りて、先生の前は北門もややスピードを落とす。
 通り過ぎたらまたスピードが上がり、自販機の並ぶちょっと広い廊下の角や渡り廊下を越えて体育館へ渡る通路までやってきた。そこをさらにずんずん進む。ここまで来ると流石に人気がなかった。
 だが北門は止まらない。裏の公園の木々の影が濃い校内の最果てまで来て、ようやく立ち止まった。 

「はー。すげぇ遠くまで来たな。戻るの大変だぞ」
 風がザザザと木々を揺らす。涼しい風が吹いてきて清々しい。いつもの昼休みじゃない、新鮮な気分に俺は背筋をうーんと伸ばした。
 やっぱ、こいつが来ると、いつもの学校がそうじゃなくなる。なんかスペシャル!

「先輩との話、誰にも邪魔されたくなかったんで」

 しれっとそんなことを言う。なんだか特別扱いをされているみたいでくすぐったい。

「まあ確かに。あのままあそこで話をしたら何から何まで聞き耳をたてられるもんな。お前またなんかあったの?」

 俺は体育館の下窓の前の手前に腰を掛けようとした。だけど、北門が何故か俺の手を繋いだまま離さずにそれを阻んでくる。

「おい」

 腕を取り戻そうと引っ張り返したのに、体幹が強いのかあいつはびくともしない。
 北門は眦を吊り上げて、怒ってるみたいな顔つきになってる。

「なんでだよ? 何怒ってんの? 俺ちゃんとついてきただろ」
「あの人。トーマ先輩の彼女ですか?」

 怖い顔、怖い声。だが突拍子もない質問に、すぐは返事が出来なかった。

「はあ?」

 ただそれだけなのに、躊躇したと思われたのだろうか。

「答えて」

 矢継ぎ早に急かされた。もう、急になんだよ。むっとして睨み返す。そしたら手首をすごい馬鹿力でぎゅうっと握られた。思わずこっちも乱暴な声が出る。

「おい、離せよ! 痛いって!」

 痛がる俺に北門が怯んだ。その隙に腕を奪い返して、大げさに手首を摩る。
 めっ、乱暴は駄目だぞ。そしたらあいつは怒られて、またしょげた犬みたいにしゅんとした。

「すみません……」

 こいつのほうが俺よりずっと痛い目を見たみたいな顔だ。
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