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イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が、俺
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いつもならじっと俺を見て話してくれるのに、北門は正面を向いたまま。俺を無視して歩き続けている。
「いいって。貸せよ」
「いやです」
なんだか頑なな北門にむっとして、俺はゴミ袋をひったくろうとした。北門がひょいっと腕を振りまわしてそれを躱す。おい、リーチの違いがずるいぞ。俺は北門をきっと睨みつけた。
「俺のが小さいからって、バカにしてんのか?」
「そんなこと、一言も言ってません」
「じゃあ、貸せよ」
「俺じゃ先輩の役にたちませんか? 任せられない?」
「そんなこと言ってないだろ」
「おい、なんだ喧嘩かあ?」
大人たちが心配そうに俺たちを振り返る。
「こっちこい。事務所でちょっとなんか食べてからかえりなあ」
ちょっと遠くから商店街のオリジナルジャンバーを着たお爺ちゃんが声をかけてくれた。ああ、もう何やってんだろ。どうして北門相手だとこんなに心がゆらゆらするんだろう。
俺は恥ずかしくなって、北門を置いて先に駆け出そうとした。それで罰があたったんだ。一歩目でいきなり、マンホールにつるっと足を取られた。
「ぎゃああ!」
「先輩!」
トングを振り回しながらひっくり返って、お尻を地面に叩きつけるかと思った。だけどそうはならなかった。無様な声を上げてひっくり返りそうになった俺を、北門が後ろから俺に飛びついて助けてくれたんだ。
「北門!」
身を挺して俺を守ってくれた、北門の腕の中から慌てて振り返る。アスファルトの水たまりに尻もちをついている北門の両肩に手をかけた。
「ごめん、ごめんな! 怪我はないか?」
「大丈夫ですから、慌てないで」
雨の雫で前髪が余計に目元にかかっている。北門は男っぽい仕草で軍手を取り去ると、片手で前髪をかきあげた。
雫の落ちる綺麗な額、形よい眉もすっと通った鼻梁も、そして煌めく大きな琥珀色の眼差しもいつもより強い印象で俺を捉えた。
その時、不意になんだかこの光景、前にも見たことがあるような、そんな気がしたんだ。
滑り落ちる雨、ずぶ濡れの黒髪、くっきりとした二重の大きな瞳に、ぐっと引き結んだ、強情そうな口元。大人たちが慌てて俺たちを取り囲むが、俺はもう北門の事しか見えなかった。
「……北門、俺たち前にも、会ったことがある?」
「いいって。貸せよ」
「いやです」
なんだか頑なな北門にむっとして、俺はゴミ袋をひったくろうとした。北門がひょいっと腕を振りまわしてそれを躱す。おい、リーチの違いがずるいぞ。俺は北門をきっと睨みつけた。
「俺のが小さいからって、バカにしてんのか?」
「そんなこと、一言も言ってません」
「じゃあ、貸せよ」
「俺じゃ先輩の役にたちませんか? 任せられない?」
「そんなこと言ってないだろ」
「おい、なんだ喧嘩かあ?」
大人たちが心配そうに俺たちを振り返る。
「こっちこい。事務所でちょっとなんか食べてからかえりなあ」
ちょっと遠くから商店街のオリジナルジャンバーを着たお爺ちゃんが声をかけてくれた。ああ、もう何やってんだろ。どうして北門相手だとこんなに心がゆらゆらするんだろう。
俺は恥ずかしくなって、北門を置いて先に駆け出そうとした。それで罰があたったんだ。一歩目でいきなり、マンホールにつるっと足を取られた。
「ぎゃああ!」
「先輩!」
トングを振り回しながらひっくり返って、お尻を地面に叩きつけるかと思った。だけどそうはならなかった。無様な声を上げてひっくり返りそうになった俺を、北門が後ろから俺に飛びついて助けてくれたんだ。
「北門!」
身を挺して俺を守ってくれた、北門の腕の中から慌てて振り返る。アスファルトの水たまりに尻もちをついている北門の両肩に手をかけた。
「ごめん、ごめんな! 怪我はないか?」
「大丈夫ですから、慌てないで」
雨の雫で前髪が余計に目元にかかっている。北門は男っぽい仕草で軍手を取り去ると、片手で前髪をかきあげた。
雫の落ちる綺麗な額、形よい眉もすっと通った鼻梁も、そして煌めく大きな琥珀色の眼差しもいつもより強い印象で俺を捉えた。
その時、不意になんだかこの光景、前にも見たことがあるような、そんな気がしたんだ。
滑り落ちる雨、ずぶ濡れの黒髪、くっきりとした二重の大きな瞳に、ぐっと引き結んだ、強情そうな口元。大人たちが慌てて俺たちを取り囲むが、俺はもう北門の事しか見えなかった。
「……北門、俺たち前にも、会ったことがある?」
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