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番外編
3 これは恋じゃない、推してるだけ-1
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☆燈真のクラスメイト「さゆ」ちゃん視点のお話。
お昼休み、2年7組の教室でなんとなく一緒になったグループで私はお昼を食べてる。
去年1番仲良しだった子とはクラスが別れちゃって、お昼を一緒にどう?って誘ってくれた子はどっちかというと派手めなグループの子だった。
断るのも悪いんで四月からずっと一緒に食べてる。コスメやバイト先の話は楽しいけど、基本彼氏の愚痴とか恋愛中心の会話の内容の方は、彼氏がいない私的にはあんまり興味ない。だからその辺は適当に合わせてる。
「あー。今日も目の保養だよねぇ」
みんなの視線の先にいたのはクラスの名物男子、南澤燈真……というより彼のところに尋ねてくる一年生の男子だ。
確か名前はキタカド君。みんなが連呼するから覚えてしまった。
一目見たら多分分かると思う。とにかくイケメン。アイドルっていうより、モデル系? 顔が綺麗なだけじゃなくて体格に恵まれてて一年の癖に出来上がり過ぎって感じ。
周りの女子は「一年生だし、押したら付き合えるんじゃないかな」とか笑ってるけど、私はいくらイケメンでもああいう超絶一軍男子はちょっと苦手。
「ねー。さゆだったらさあ、南澤とキタカド君どっちが好み?」
「あーどうだろ」
「さゆ、本当に男子に興味ないよねえ」
ちょっと場がしらけそうになったのでこれはよくなさそ、と話を合わせる。
「ごめん。私はリク一押しだから」
スマホを裏返しにして掲げ、私は最愛の推しWolvesのリクのトレカを見せつけた。
「そうだけどさ、現実の男子もカッコいいと思うよ」
「リクだって現実にいるし」
「そうだけどさあ。アイドルとは付き合えないじゃん」
「付き合うとかそういうのじゃないの。リクが仲間と頑張る姿とか舞台降りたあとで仲間とわちゃわちゃする姿を見るのが好きなの!」
そしてこれはね、南澤と後輩男子にも適用されるんだよね。
南澤が実は結構格好いいこと、私は去年同じクラスだったから知ってた。
なんでか4月に髪の毛もさもさに伸びちゃって、どうしたんだこいつって思ってたから、最近のしゅっとした姿が本来の南澤に戻った。
クラス委員じゃないんだけど、何となくみんなが彼を頼りにしてて、それで誰にでも親切で分け隔てなく優しい奴。
あ、でもね。私はだからって南澤の事が好きってわけじゃなくて、そういうんじゃなくてね。
どっちと付き合いたいとかじゃなくて、箱推しっていうかあの二人が一緒にいるケミ(相性ピッタリ!)な感じを見てるのが好きなの。
なんならもう一歩進んで大好きだって周りにまだ言えてない「趣味」のあれやこれやの妄想が頭を駆け巡ったけど……。
「分かる。分かるよ。私もそう。あの二人が一緒にいるのを眺めつづけたい」
クラスでちょい大人しめグループの子が私の後ろで急に立ち上がった。この子は最近南澤の隣の席になって密かに羨ましがられてた子だ。
(おお、分かってるじゃない、梶浦さん)
心の中でうんうんうなずいていたら……。
「私的にはさ、二人は『運命の番』感じなの!」
「……っ!」
私は叫びだしそうになった口にプチトマトを突っ込んで難を逃れた。
(やばいやばいやばい!! バイブス上がる!! あああ、急にぶっ込んできた!)
ニマニマした顔を見られまいと、私は顔を伏せてもぐもぐしたけど、ニヤケが止まらなくなる。まずいぞ。
「つがい? なにそれ?」
私のいるグループはみんな頭の上に?マークが浮かんでる顔をしたけど、梶浦さんが一緒にご飯を食べている委員長のいる四人グループはうんうんとみんな頷いてる。
(ま……、そっかそっちのグループはみんな……。『番』の意味が分かるのね)
私はBLが好き。腐女子になったのは姉の影響なんだけど、学校でそのことは誰にも話してない。話していないというか話すきっかけが特になかっただけだけど。
私はね。その人がいるだけで世界が全て輝いて見えるような、代えの利かない無二の存在を見つけた、みたいな物語が大好きなのね。
好きなBLがあってそれがそういう話だった。もちろんね、現実ではそういうのはないんだろうけど……。
でもなんか近いものを見つけたって思った。それが南澤と、いやこの場合北門君と南澤の二人。
窓辺でね、二人が寄り添っている姿、お互いしか見えないみたいな顔で見つめあってね、そこだけキラキラしてて尊いなあって思ってた。
私が用事があって南澤に声をかけた時とか、あからさまに牽制っぽい仕草で南澤の背中とか腕に触れてる北門君のめちゃくちゃ独占欲強い感じも……。ほんと、いい。理想的。
お昼休み、2年7組の教室でなんとなく一緒になったグループで私はお昼を食べてる。
去年1番仲良しだった子とはクラスが別れちゃって、お昼を一緒にどう?って誘ってくれた子はどっちかというと派手めなグループの子だった。
断るのも悪いんで四月からずっと一緒に食べてる。コスメやバイト先の話は楽しいけど、基本彼氏の愚痴とか恋愛中心の会話の内容の方は、彼氏がいない私的にはあんまり興味ない。だからその辺は適当に合わせてる。
「あー。今日も目の保養だよねぇ」
みんなの視線の先にいたのはクラスの名物男子、南澤燈真……というより彼のところに尋ねてくる一年生の男子だ。
確か名前はキタカド君。みんなが連呼するから覚えてしまった。
一目見たら多分分かると思う。とにかくイケメン。アイドルっていうより、モデル系? 顔が綺麗なだけじゃなくて体格に恵まれてて一年の癖に出来上がり過ぎって感じ。
周りの女子は「一年生だし、押したら付き合えるんじゃないかな」とか笑ってるけど、私はいくらイケメンでもああいう超絶一軍男子はちょっと苦手。
「ねー。さゆだったらさあ、南澤とキタカド君どっちが好み?」
「あーどうだろ」
「さゆ、本当に男子に興味ないよねえ」
ちょっと場がしらけそうになったのでこれはよくなさそ、と話を合わせる。
「ごめん。私はリク一押しだから」
スマホを裏返しにして掲げ、私は最愛の推しWolvesのリクのトレカを見せつけた。
「そうだけどさ、現実の男子もカッコいいと思うよ」
「リクだって現実にいるし」
「そうだけどさあ。アイドルとは付き合えないじゃん」
「付き合うとかそういうのじゃないの。リクが仲間と頑張る姿とか舞台降りたあとで仲間とわちゃわちゃする姿を見るのが好きなの!」
そしてこれはね、南澤と後輩男子にも適用されるんだよね。
南澤が実は結構格好いいこと、私は去年同じクラスだったから知ってた。
なんでか4月に髪の毛もさもさに伸びちゃって、どうしたんだこいつって思ってたから、最近のしゅっとした姿が本来の南澤に戻った。
クラス委員じゃないんだけど、何となくみんなが彼を頼りにしてて、それで誰にでも親切で分け隔てなく優しい奴。
あ、でもね。私はだからって南澤の事が好きってわけじゃなくて、そういうんじゃなくてね。
どっちと付き合いたいとかじゃなくて、箱推しっていうかあの二人が一緒にいるケミ(相性ピッタリ!)な感じを見てるのが好きなの。
なんならもう一歩進んで大好きだって周りにまだ言えてない「趣味」のあれやこれやの妄想が頭を駆け巡ったけど……。
「分かる。分かるよ。私もそう。あの二人が一緒にいるのを眺めつづけたい」
クラスでちょい大人しめグループの子が私の後ろで急に立ち上がった。この子は最近南澤の隣の席になって密かに羨ましがられてた子だ。
(おお、分かってるじゃない、梶浦さん)
心の中でうんうんうなずいていたら……。
「私的にはさ、二人は『運命の番』感じなの!」
「……っ!」
私は叫びだしそうになった口にプチトマトを突っ込んで難を逃れた。
(やばいやばいやばい!! バイブス上がる!! あああ、急にぶっ込んできた!)
ニマニマした顔を見られまいと、私は顔を伏せてもぐもぐしたけど、ニヤケが止まらなくなる。まずいぞ。
「つがい? なにそれ?」
私のいるグループはみんな頭の上に?マークが浮かんでる顔をしたけど、梶浦さんが一緒にご飯を食べている委員長のいる四人グループはうんうんとみんな頷いてる。
(ま……、そっかそっちのグループはみんな……。『番』の意味が分かるのね)
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私はね。その人がいるだけで世界が全て輝いて見えるような、代えの利かない無二の存在を見つけた、みたいな物語が大好きなのね。
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でもなんか近いものを見つけたって思った。それが南澤と、いやこの場合北門君と南澤の二人。
窓辺でね、二人が寄り添っている姿、お互いしか見えないみたいな顔で見つめあってね、そこだけキラキラしてて尊いなあって思ってた。
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