ガチャから始まる錬金ライフ

盾乃あに

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盗賊

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 ハクはロビーでコーヒーを飲んでまったりしてるし、子供達は中庭で楽しそうに遊んでいる。
 ツクヨとネオはまた王城に帰ったし、テンと二人で書斎からの景色を楽しみながらビールを開ける。

「緑が多くていいところだな」
『にゃー。癒されるにゃ!』
 静かな森の中でゆっくりしていると、外が騒がしいな。

♦︎♢♦︎
「お、親分!こんなとこに!」
「みりゃぁ、分かる!それよりどうにか奴隷を捕まえろ!」
「親分、ここを拠点にしたらどうでしょう?ここならバレないと思いますが?」
 参謀のような子分が言うと、
「そりゃあいい!んじゃちょっくら奪っておくか!」
♢♦︎♢

「あほ丸出しでダダ漏れなんだよな」
『ニャーココがどう言うところか知らにゃいからにゃ』
 とハク達の子供が見つかったようで捕まえられると、
「さて行くか」
『にゃ!』
 俺たちが外に出て行くより先にハクが外に出て行った。
「あんたらあたしの子供達をどうするつもりだい?」
「おほっ!別嬪さんじゃねーか!ここの主人か?」
「代理でねぇ、それよりその子達を離しな!」
「そうは行かねぇ、こいつらは」
「クナイ、シロナ、やってしまいな!」
「「はい」」
 二人は巨大な蛇になると子分どもから離れる。
「ば、バケモノ屋敷か!?」
「バケモノはあんたらだ!!」
 と見るも無惨に食い殺されていく盗賊ども。

「ハク、俺たちが出ようと思ったんだが」
「それには及ばないさ、自分の身は自分で守れるよ」
 ウインクをするハクだが、最後の親分に手こずっているようだな。

「んじゃあいつだけもらうよ」
「好きにしなよ」
「クナイ、シロナ、退いてくれ」
「「はい」」
“ドン”
 背後から蠱毒で傷をつける。
「まだ人間は奴隷を作るのか?」
「あ、あんたも人間なら分かるだろ?奴隷は金になるんだよ!」
「そうか、なら金と命どちらが大事か、地獄でよく考えればいいさ」
「な、グフッ!はぁ、はぁ、ガフッ!」
 毒で苦しみながら死んでしまった。

「ここにくる奴は人間なら倒していいだろうな」
「分かったよ、まぁ、私らに勝てる人間があんたみたいにいればしょうがないけどね」
「あはは、俺は戦いたくはないんだ。しょうがないから倒すだけだ」
 そう、こっちの人間は奴隷を作るからな。

 死んだやつの身包み剥いで、死体はクナイとシロナが綺麗に片付けた。

「ふむ、冒険者か……でも盗賊なんかやってるんだな」
 冒険者カードを見て、一応B級冒険者のようだった。

「冒険者でも人間は人間さ、私達は生きる為に動くが、金のために動くのが人間」
「まぁ、そうだな。違うとは言い切れないからな」
「ヤトは変わった人間だな」
「まぁ、言われ慣れてるな」
「そうか、では茶の続きでもしようかね」
 と戻って行くハクにクナイとシロナはまた遊びだした。

 俺とテンは噴水の脇に椅子を出すとそこでビールを飲む。
『まだまだ先はにゃがいが、これからもよろしくにゃ』
「だな。よろしく相棒」
 と乾杯して夕焼け空を見ながら駄弁る。

 翌日は車のこともあるので一旦帰る。
「お、如月?」
「あ、ヤト様、今お帰りで?」
「まぁ、そうなるな」
「できればレアルを借りたいのですが?」
「ん?なんのためだ?」
「ポスター作りですね。初心者用の防具と武器を構えたポーズでうちの宣伝に使いたいんです」
 んー、オートマーターだしあとに残るのは困るかな?
「悪いがそれは出来ないな。カレン達じゃダメなのか?」
「そうですか。カレンさん達はS級ですからね。でも分かりました、ありがとうございます」
 こちらの意を汲んでくれる如月。
「悪いな、レアルもちょっと特殊でな」
「はい、分かりました」
 動画は殆どが後ろ姿だし、ちょっと多くだしすぎたから異世界でレベル上げするか。

「今後レアルはちょっと動画も出さないと思うから、忘れられて行くさ」
「そうなんですね、ファンだったのに残念です」
「あはは、如月はここに来れば会えるだろう?」
「ですね。仕入れはくるんで会えますからね」
「今日の仕入れは?」
「いまからです、では行ってきます」
「おう!」
 ヤトベースに入って行く如月。
 俺もそのままヤトベースに入ると、
「ヤトさん!帰ってきたんですね?ポーションの在庫がなくなりかけです」
 と仕事は無くならないな。

「分かった、今から作るよ」
 練金釜の前に立って薬草と聖水をいれて錬金する。
 たったこれだけでポーションが作れるんだもんな。
「ヤトさん、TSと視力もお願いします。あと上級も!」
「はいよー!」
 とりあえず言われた通りに作ると如月が来てインベントリに入れて行く。

「ありがとうございます、これで今日の分は足りそうです」
「なんだ?量が少ないのか?小金井はどうした?」
「さぁ?小金井は知りませんが……あ!エマから連絡が来てましたね」
「ん?なんて?」
「ヤトがいたら電話するようにと言ってました」
「わかった、連絡してみるよ」
 と言って如月とは別れる。

『よう!エマか?』
『ヤト!やっと電話が来たわ!そっちの総理がレシピを渡してくれと泣きついてきたみたい』
『あのバカ総理……渡してないよな?』
『そこまでバカじゃないわよ?秘匿しとかないといけないものが多いからね』
『やっぱりエマは分かってるな!ポーションやマジックバッグはいいが、TSやその他は売るのは構わないが作り方はそのまま黙っといた方がいい』
『分かってるわよ!レベルアップ薬なんてだしたらダメに決まってるでしょ?』
 やはりエマには分かってるんだな。
『そうだな、俺とお前の秘密だ』
『そうね、これは他の錬金術師には教えられないかな?』
『総理にはレシピを渡してあるから突っぱねていいぞ』
『了解!あなたも気をつけてね?』
『あぁ、ありがとな』
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