152 / 170
内緒
しおりを挟む♢♦︎♢
「アーシャは諦めないの?」
カレンが聞く。
「諦める?ヤト以外は好きになれそうにないから」
「そう……私は諦めちゃったんだな。歳取らなくなってお婆ちゃんになって行くのが辛いと思うわよ?」
「それでも、愛してくれるならヤトがいい」
「そっか、負けたわ。私も愛してるって思ってたけど私だけ老いていくのが怖いの……」
と涙を流すカレン。
「私はいつまでも待つわよ。だからヤトのことは私に任せてね」
「……わかった。お願いね」
アーシャは綺麗な銀髪がようやく肩まで来ていた。
♢♦︎♢
ヤトベースではガーナと話をする。
「ガーナは生きるのが辛くないか?」
「なんだい?もう生きるのに飽きたのかい?」
「いや、そうじゃないけどまだ、不老の実感が湧かなくてな」
まぁ、普通に生きてる……普通でもないか。
「まぁ、歳を取れば分かるさね。でもそうさね、私も若い頃は悩んだよ」
「そうか」
「でも今は楽しいね!ヤトがきてから人生が楽しくなったよ」
「それはよかったな。そうだな、俺も楽しむことにするよ」
そうだな、何も悲観しなくてもいいんだ。
……みんなともいつかは別れるからな。
「ヤト!話があるの!」
と入って来たのはアーシャ。
「アーシャ?」
「モテる男は辛いねぇ」
「そんなんじゃないだろ?」
とアーシャの方に向かって行く。
「ついて来て!」
「お、おう」
アーシャについて行くと初めて会った場所だな。
「なんだ?またロシアに誘うのか?」
ここは思い出があるからな。
「そうね、でもそうじゃない。わ、私と付き合って欲しい!」
「……アーシャ、俺は」
「不老なんでしょ?それがどうしたの?私は普通だけどあなたが好きなの!これは変わらない!」
必死に心を伝えようとしてくれている。
「……アーシャ」
「ここで私は一度死んだわ!だからもう怖いものはないの!あなたに看取られて死んでいくのが私の夢よ!」
「俺は……」
俺はどうしたいんだ?いや決まってるな。
「いつかは離れるんだもの、それがあなたの選んだ道。私はその道にすこしでも一緒にいたいだけ」
「アーシャ」
「ヤト、愛してる」
と口付けをかわす。
その日からアーシャと付き合うことになった。
『ルベル』を辞めたアーシャはいつでも俺と一緒に行動するようになった。
「じゃあ行こうか」
「うん!」
アーシャとレアル、テンを連れて異世界に飛ぶ。
「おやおやまあまあ、強い雄には女が絶えないね」
『ニャハハハハ、言われてるにゃ』
会うなりぶっ込んでくるハク。
「ハク?俺のはこっちのアーシャだけだ、こっちはオートマータのレアル。アーシャ、あっちは大蛇のハクとクナイとシロナだ」
「初めまして、アーシャです」
「この館を任されてるハクよ」
と挨拶を交わし、レアルの部屋を決めてその日からダンジョンの攻略をして行く。
ハクの巣穴に入りダンジョンの階段を降りて行くとそこはフィールド型で草原が広がっていた。
「モンスターは……いるわね」
『にゃー、多いにゃ』
「そうみたいだな、まぁ、レアルのレベル上げだから俺たちは援護だな」
アーシャの矢が飛ぶ。
テンも催眠や引っ掻きで攻撃する。
俺の魔法もモンスターを動けなくし、
レアルはトドメを刺してどんどんレベルが上がって行く。
三日に一度くらいヤトベースに戻り、ポーションなんかを補充してからまたとんぼ返りでダンジョンだ。
「ヤト様、レベルはこれ以上上がらないようです」
『鑑定』すると150でカンストのようだな。
「よし、レアルは強くなったし今度はミライの仕事を覚えてもらうかな?」
「はい!」
レアルには俺がいない時でも何も問題ないようにヤトベースを守ってもらわないといけないからな。
そしてアーシャとの関係もちゃんとしないとな。
結婚は一生に一度でいい。
不老の俺でも思うからそうなんだろうな。
式場を予約して、アーシャの親はこちらにいないがゼロが親代わりだ。
マリアにも招待状を送る。
まぁ、来ても来なくてもどっちでもいいが、出来ればアーシャのために来てもらいたい。
そんなこんなで進んでいくうちに俺も一つ歳を取る。
「「「「誕生日おめでとう!」」」」
「おう!ありがとう!」
『ブルーオーシャン』や『黒い宝石』などS級が集まり祝ってくれた。
「しかし、結婚か!」
「めでたいねぇ!」
「ぼ、僕は泣いたりしないからね!!」
「先越されたわ」
と意見はいろいろあるが、アーシャは照れて赤くなっている。
「まぁ、いい男捕まえたんだから逃さないようにね!」
とシオンとカレンに言われて頷いている。
「今日は俺の誕生日だろ?」
「そうだった!」
「あはは、なんにしてもめでてぇな!!」
ガハハと笑う青蘭にみんなが同調する。
プレゼントは夫婦茶碗や子供ができた時のギフトカードなど、俺のものは一部だけだった。
まぁ、俺もみんなが結婚する時はそうすると思うがな。
「お誕生日おめでとう」
とアーシャからもらったものは内緒だ。
162
あなたにおすすめの小説
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?
嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】
ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。
見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。
大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!
神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。
「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
神々のダンジョン~チートスキル【アイテムボックス】と【鑑定】でアラフォーおっさんは成り上がる~
葵はるか
ファンタジー
「少子化で、八百万の神々の力が衰えるどころか滅亡しそうです! ですので、氷河期世代を救います!」
国会に突如、降臨した絶世の美少女である天照大御神は、氷河期世代を救うために日本中に日本人専用のダンジョンを作りだすことを宣言するのであった。
会社に一方的にクビにされた佐藤和也も、日本中に発生したダンジョンへ生活の糧を得るために潜ることになったのであった。
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
あの子を甘やかして幸せにスローライフする為の、はずれスキル7回の使い方
tea
ファンタジー
はずれスキル持ちなので、十八になったら田舎でスローライフしようと都落ちの日を心待ちにしていた。
しかし、何故かギルマスのゴリ押しで問答無用とばかりに女勇者のパーティーに組み込まれてしまった。
追放(解放)してもらうため、はずれスキルの無駄遣いをしながら過去に心の傷を負っていた女勇者を無責任に甘やかしていたら、女勇者から慕われ懐かれ、かえって放してもらえなくなってしまったのだが?
どうなる俺の田舎でのスローライフ???
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる