合成師

あに

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反響

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 翌日は朝から電話で起こされ、
「お前パーティー組んだのか?」
「なんだよ、朝っぱらから……組んだけど」
「『氷剣姫』とか?」
「そうだ」
 ツネが大声で話すのでスマホを遠ざける。
「よし!今日飲みに行くぞ!マー坊も誘っておけよ!」
「はいはい、分かったから」
「んじゃな!」
 と電話が切れる。
 もう一度寝ようとすると、電話が鳴り、
「マジか!ついにパーティー組んだのか!」
「あぁ、ツネが今日飲むってさ」
「分かった空けとくわ!んじゃ」
 とマー坊からの電話だった。

「……んーーーーーー!」
 と枕に顔を埋めて大声を出す。

 起きて顔を洗いコーヒーを淹れながらテレビをつけると、カグヤが出演していて、パーティーを組んだことを話している。
 これ見て電話してきたな?
『それではランカーでもない一般の方ですか?』
『はい、でも彼のことは尊敬できて、信頼できるのでパーティーを組みました』
 いやいや、結構強引でしたが?
『なんでも星3だとか?』
『あら、別にランクは関係ありますか?』
『い、いえ、星5の氷室さんにしては思い切ったなと』
『そうでしょうか?これからランクは上がるでしょうし、関係ないと思いますけど』
 俺はランクを上げるなんて言ってないぞ?

「はぁ、言いたい放題だな」
 覚悟はしてたが反響がすごいな。
 どうせネットは罵詈雑言だろうし、見るまでもないな。

「よし、んじゃちょっと外をドライブするかな」
 家にいてもニュースはこれだし、ネットも見る気はないので家にいても暇だから車でドライブする。
 『合成』するのに必要な物はと、マジックバッグも『収納(大)』がつけれるようになったしそろそろ替えるか、あとは前衛のカグヤに全身防具を作ったら買うだろうし、革鎧、ローブなんてのもいいな。
 ショッピングモールで少し探してみるか。

 と大型ショッピングモールで買い物をする。
 鞄屋でいい感じのウエストヒップバッグを5個選んで買うと、防具専門店で革鎧をあるだけ、52個とスーツ型防具は8セットしかなかった。
 ブーツは32足デカいのを頼む。
 結構な額だな。まぁ、買うけど。

 魔道具屋に行くと『帰還玉』が売られていた!
 それにゴブリンの魔石は0だし、魔道具師が買って行ったのだろう。
 これで俺は自分の分だけ作ればいいな。

 フードコートでテイクアウトできる物を大量に発注する。
 『収納』に入れるので気にせず買いまくる。

 あとは夏服を買い足し、ドリンクもアイスコーヒーやタピオカミルクティーなど『収納』する。
 その他も見て周り、必要そうな物は買って行く。

 いやぁ、買ったな!ストレス発散!

 車に戻り買ったばかりのCDを読み込ませると、ドライブがてらマンションまで遠回りしながら帰る。
 部屋に戻るとタピオカミルクティーを出して、飲みながら合成部屋に行き、色々と『合成』して行く。

 『オーガ革のマジックバッグ』……(収納(大)、防汚)

 『ブラックオーガの革鎧』……(フィット、硬化、剛力、防御+40)

 『ミスリルのスーツ型防具』……(フィット、硬化、剛力、防御+40)

 『ブラックオーガのブーツ』……(フィット、防汚、素早さ+50)

 ふぅ、これだけ作ればいいだろ!
 と満足し、新しいマジックバッグに詰めておく。
 
 メールが来ていつもの『居酒屋麦わら猫』だな。
 マー坊にメールすると、『今新宿ー』と返信が来たので、早いけど俺も新宿までタクシーで向かう。最近はタクシーに乗り慣れてきたな。

「よぉ!久しぶり!」
「なんだよ!ニュースになんて出てきたから朝からビックリしたぞ」
「まぁ、二度手間になるから後で話すよ」
「了解!」
 と新宿をプラプラ歩いて、古い武器屋があったので入って見ると、
「ん?これって」
 『青銅の剣』と『鑑定』にでる。
「へぇ。錆びた剣も綺麗になるんだな」
 しかも一本千円とかなり安い。まぁ、元が安いからしょうがないけど。
 かなり大量にあるので全て買う。

 店長のお爺ちゃんもビックリしてたな。
 流石に全部入るかな?と思いながらマジックバッグに入れると全部入って、しかもまだ余裕がありそうだ。
 これで剣、槍、ダガー、片手剣が作れるな!

 掘り出し物があるから街ブラはいいなぁ。

「おっ、防具屋寄っていいか?」
「ん?いいけどどうした?」
「いや、流石に鋼鉄の全身防具でいままで来たが、そろそろ変えろと言われててな」
「ほぉ、俺も持ってるぞ?」
 グッドタイミングだな。
「……と、とりあえず中見て見るか」
「まぁそうだな」
 と店の中に入っていく。

 革鎧、全身鎧、全身防具、スーツ型防具など結構揃ってるな。
「全身防具かぁ、全身鎧はないなぁ」
 全身鎧は騎士甲冑の様な物で全身防具はメイル(胴)、アーム(腕)、コイル(腰)、グリーヴ(脚)と分かれている。
 スーツ型防具は各部位に防御用に加工された鉄板やポリカーボネートの様なものが取り付けられている。

 まぁ買うなら全身防具かスーツ型防具の方が動きやすいだろうな。
 だが、ポリカーボネートか、鋼鉄何かの重い素材だから、絶妙なんだよな。
 しかも防具屋は武器屋より安い、なぜかと言うと使ってる素材が革やポリカーボネートだからだ、全身鎧なんかはそれなりの値段がするが、やはり素材だよなぁ。
 ミスリルで作れば武器より高くなるはずだが、『革職人』や『防具職人』が少ないのが原因か?
「好きなのを8着買ったら激安で作ってやるよ」
「まじか?でも8着?8着??」
 と驚くマー坊。
「そう、信じるか信じないかはマー坊次第だけどな」
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