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第10話
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「あれ?姉ちゃん早いね。
忘れもの?」
「ねーたん、わしゅれ?」
「公爵様はね、急に騎士団の仕事がはいったの」
こうなることは予めわかっていたので、言う台詞は決めていた。
「そっかー。
でも、考えれてみれば騎士団長だもんなー」
「そうですね」
「ねー」
弟達に、怪しまれるわけにはいかないし、心配もかけたくない。
スティーブン様が正気に戻ったからには、私はもう公爵家に行くことはないし、スティーブン様に会うこともないだろう。
多分早ければ今日、遅くても明日には新しい勤め先が知らされて、すぐにここから出て行かないといけない。
私達の持ち物なんて大した量ではないから、すぐに準備はできる。
「ねぇ、みんなで出かけよっか。
甘いもの、食べたかったんでしょ」
王都で過ごすのも最後になるし、少しばかりの贅沢は許されるだろう。
ありがたいことに、お金は結構持っている。
大喜びする弟達と、庶民的なカフェでケーキを食べた。
この店のケーキは美味しい。
でも、ここ最近食べていたデザートは、バターや砂糖が惜しみなく使われて、見た目も美しかった。
子爵令嬢の時はたまに食べたことがあった。
でも、生活が激変して甘いものは贅沢品に変わり、ケーキなんて滅多に食べられなくなった。
いちごのタルトを思い出す。
あれは夢だった。
そして、夢から醒めた。
そんな気がした。
大満足の弟達と子爵家の裏口へ進むと、そこには公爵家執事のヘンリーさんが居た。
弟達には家に戻ってもらい、私は近くに停めてあった馬車の中で話を聞いた。
新しい勤め先は、ここから4時間程西へ向かった伯爵家。
お屋敷の敷地内の小さな家に、有難いことに弟達と暮らせるらしい。
迎えの馬車は明日の9時。
最後に、ヘンリーさんからお給金を貰った。
弟達に職場が変わることを話した。
反対される覚悟で告げるも、ジョンとジャックは子爵家から離れたかったようで、悪くない反応だった。
母が亡くなってから、父親が新しい奥さんを迎え、子どもがすぐに生まれたことは複雑で、しかも同じ敷地内に暮らすのは嫌だったみたいだ。
「公爵様はいいの?
会えなくなるんじゃない?」
「当分の間、忙しくなるみたい。
騎士団長だからね。
まぁ、また会えるわよ」
そりゃあ毎朝欠かさずに薔薇の花を持ってきて、休日はデートだってしてたから、そう思われてもしょうがない。
「明日の朝、会えるか・・・」
弟達もスティーブン様に懐いていたから、きっと会いたかったんだろう。
でも、翌朝スティーブン様は現れなかった。
私達は荷物の準備と部屋の片付けを済ませて、子爵家の以前から知る使用人に挨拶し、家を出た。
私は、花瓶の薔薇3本と髪飾りを持った。
西に位置する伯爵家は、子爵領の近くを通る。
子爵領にある母のお墓に立ち寄ってもらい、4人で母に伯爵領に行くことを報告した。
お墓はきれいに保たれ、母の好きだった白い薔薇が置かれていた。
忘れもの?」
「ねーたん、わしゅれ?」
「公爵様はね、急に騎士団の仕事がはいったの」
こうなることは予めわかっていたので、言う台詞は決めていた。
「そっかー。
でも、考えれてみれば騎士団長だもんなー」
「そうですね」
「ねー」
弟達に、怪しまれるわけにはいかないし、心配もかけたくない。
スティーブン様が正気に戻ったからには、私はもう公爵家に行くことはないし、スティーブン様に会うこともないだろう。
多分早ければ今日、遅くても明日には新しい勤め先が知らされて、すぐにここから出て行かないといけない。
私達の持ち物なんて大した量ではないから、すぐに準備はできる。
「ねぇ、みんなで出かけよっか。
甘いもの、食べたかったんでしょ」
王都で過ごすのも最後になるし、少しばかりの贅沢は許されるだろう。
ありがたいことに、お金は結構持っている。
大喜びする弟達と、庶民的なカフェでケーキを食べた。
この店のケーキは美味しい。
でも、ここ最近食べていたデザートは、バターや砂糖が惜しみなく使われて、見た目も美しかった。
子爵令嬢の時はたまに食べたことがあった。
でも、生活が激変して甘いものは贅沢品に変わり、ケーキなんて滅多に食べられなくなった。
いちごのタルトを思い出す。
あれは夢だった。
そして、夢から醒めた。
そんな気がした。
大満足の弟達と子爵家の裏口へ進むと、そこには公爵家執事のヘンリーさんが居た。
弟達には家に戻ってもらい、私は近くに停めてあった馬車の中で話を聞いた。
新しい勤め先は、ここから4時間程西へ向かった伯爵家。
お屋敷の敷地内の小さな家に、有難いことに弟達と暮らせるらしい。
迎えの馬車は明日の9時。
最後に、ヘンリーさんからお給金を貰った。
弟達に職場が変わることを話した。
反対される覚悟で告げるも、ジョンとジャックは子爵家から離れたかったようで、悪くない反応だった。
母が亡くなってから、父親が新しい奥さんを迎え、子どもがすぐに生まれたことは複雑で、しかも同じ敷地内に暮らすのは嫌だったみたいだ。
「公爵様はいいの?
会えなくなるんじゃない?」
「当分の間、忙しくなるみたい。
騎士団長だからね。
まぁ、また会えるわよ」
そりゃあ毎朝欠かさずに薔薇の花を持ってきて、休日はデートだってしてたから、そう思われてもしょうがない。
「明日の朝、会えるか・・・」
弟達もスティーブン様に懐いていたから、きっと会いたかったんだろう。
でも、翌朝スティーブン様は現れなかった。
私達は荷物の準備と部屋の片付けを済ませて、子爵家の以前から知る使用人に挨拶し、家を出た。
私は、花瓶の薔薇3本と髪飾りを持った。
西に位置する伯爵家は、子爵領の近くを通る。
子爵領にある母のお墓に立ち寄ってもらい、4人で母に伯爵領に行くことを報告した。
お墓はきれいに保たれ、母の好きだった白い薔薇が置かれていた。
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