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三章 依頼
第十五話
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翌朝マリーさんに買い出しを頼まれたので、買い出しが終わってから昨日フィルさんに言われた通り魔導具屋に寄った。
「やあ、ユウいらっしゃい」
フィルさんが店のカウンターに立っていた。
相変わらず様々な物が置いてあるなぁ、とキョロキョロ見回しながらカウンターまで近付く。
「何か気になるものでもあった?」
「いえ、私がいた所にはないようなものとかが置いてあるから面白いな、と思って」
日用品ならともかく、杖やら剣やら通常では見かけたことがないものがやはり珍しかった。
「今日はこれをあげようと思って」
フィルさんがカウンターの下から何かを取り出した。
それは革で出来ていて、真ん中辺りに三センチくらいの大きさの深紅の宝石が付いていた。
「これは?」
「魔導具だよ」
「そういえばディルアスが似たようなのを付けていたような」
確かディルアスの左手のグローブのようなものに、深紅の宝石が付いていた。
「そうそう、それと同じ。ディルアスの強力な魔力にも耐えられる魔石。ユウも同じくらいのものが必要だろうと思ってね」
「え、でも魔導具って高価なものなんじゃ……」
マリー亭でのバイトだけでは到底買えない代物なのでは……。
「大丈夫、それはあげるから」
フィルさんは笑った。
「いや! でも、そんな高価なもの!」
「うーん、気に病むならじゃあ出世払いで」
いたずらっぽく笑うフィルさんに釣られて笑った。
「まあでもほんと気にしないで。これ、まだ何も魔力を附与してないんだ」
「附与してない?」
「うん。ディルアスは自分で必要な魔力を附与していたから。多分ユウもその方が使いやすいと思って」
「自分で附与……附与ってどうやるんですか?」
借りていた本にも附与の仕方は載っていなかった。やり方が全く分からない。
「えっと、附与はね、与えたい魔力を照射する感じかな」
与えたい魔力を照射……、分かるような分からないような。
「試しに何か附与させてみなよ」
はい、と魔石の付いたグローブを目の前に置かれた。
「与えたい魔力……与えたい魔力……、何だろう」
「ディルアスは攻撃力強化やら防御力強化とかもだけど、通信のために使ったり、動物や魔獣とかとの意思疎通にも使ってたね」
「通信? 意思疎通? ん、そういえば本に意思疎通は載っていたような」
「そうそう、意思疎通の魔法は載ってたでしょ? 俺には使いこなせなかったけど、ユウは出来るんじゃない? それを附与していれば、毎回魔法を使わなくても動物たちと意思疎通出来るらしいよ」
動物と会話出来るのか、それは楽しそうだ、と思い、とりあえず意思疎通を附与してみることにした。
「掌を魔石の上に翳して、附与したい魔力を照射するんだ」
右手を魔石の上に翳し意思疎通の魔法を思い出す。お腹の辺りからチリチリと熱を帯び、右手に移動させ照射する。
激しく光だした魔石はしばらくして元の姿に戻った。
「成功したね、おめでとう」
ニッコリとフィルさんは微笑んだ。
「ちなみに附与に失敗すると光らないし、何かが弾けたみたいにパチン! て音がします」
そう言いながら自分の手をパチン! と鳴らした。
その音にビクッとするとフィルさんは笑った。
「通信の魔法は通信する相手と対面しながらお互いの魔石に附与しないと出来ないからね。色々附与してみると良いよ、きっとユウの力になってくれるから」
そう言ってフィルさんは私の頭を撫でた。
「ありがとうございます」
グローブを左手に装着した。手の甲に魔石が煌めく。
お礼を言って魔導具屋を後にした。
「やあ、ユウいらっしゃい」
フィルさんが店のカウンターに立っていた。
相変わらず様々な物が置いてあるなぁ、とキョロキョロ見回しながらカウンターまで近付く。
「何か気になるものでもあった?」
「いえ、私がいた所にはないようなものとかが置いてあるから面白いな、と思って」
日用品ならともかく、杖やら剣やら通常では見かけたことがないものがやはり珍しかった。
「今日はこれをあげようと思って」
フィルさんがカウンターの下から何かを取り出した。
それは革で出来ていて、真ん中辺りに三センチくらいの大きさの深紅の宝石が付いていた。
「これは?」
「魔導具だよ」
「そういえばディルアスが似たようなのを付けていたような」
確かディルアスの左手のグローブのようなものに、深紅の宝石が付いていた。
「そうそう、それと同じ。ディルアスの強力な魔力にも耐えられる魔石。ユウも同じくらいのものが必要だろうと思ってね」
「え、でも魔導具って高価なものなんじゃ……」
マリー亭でのバイトだけでは到底買えない代物なのでは……。
「大丈夫、それはあげるから」
フィルさんは笑った。
「いや! でも、そんな高価なもの!」
「うーん、気に病むならじゃあ出世払いで」
いたずらっぽく笑うフィルさんに釣られて笑った。
「まあでもほんと気にしないで。これ、まだ何も魔力を附与してないんだ」
「附与してない?」
「うん。ディルアスは自分で必要な魔力を附与していたから。多分ユウもその方が使いやすいと思って」
「自分で附与……附与ってどうやるんですか?」
借りていた本にも附与の仕方は載っていなかった。やり方が全く分からない。
「えっと、附与はね、与えたい魔力を照射する感じかな」
与えたい魔力を照射……、分かるような分からないような。
「試しに何か附与させてみなよ」
はい、と魔石の付いたグローブを目の前に置かれた。
「与えたい魔力……与えたい魔力……、何だろう」
「ディルアスは攻撃力強化やら防御力強化とかもだけど、通信のために使ったり、動物や魔獣とかとの意思疎通にも使ってたね」
「通信? 意思疎通? ん、そういえば本に意思疎通は載っていたような」
「そうそう、意思疎通の魔法は載ってたでしょ? 俺には使いこなせなかったけど、ユウは出来るんじゃない? それを附与していれば、毎回魔法を使わなくても動物たちと意思疎通出来るらしいよ」
動物と会話出来るのか、それは楽しそうだ、と思い、とりあえず意思疎通を附与してみることにした。
「掌を魔石の上に翳して、附与したい魔力を照射するんだ」
右手を魔石の上に翳し意思疎通の魔法を思い出す。お腹の辺りからチリチリと熱を帯び、右手に移動させ照射する。
激しく光だした魔石はしばらくして元の姿に戻った。
「成功したね、おめでとう」
ニッコリとフィルさんは微笑んだ。
「ちなみに附与に失敗すると光らないし、何かが弾けたみたいにパチン! て音がします」
そう言いながら自分の手をパチン! と鳴らした。
その音にビクッとするとフィルさんは笑った。
「通信の魔法は通信する相手と対面しながらお互いの魔石に附与しないと出来ないからね。色々附与してみると良いよ、きっとユウの力になってくれるから」
そう言ってフィルさんは私の頭を撫でた。
「ありがとうございます」
グローブを左手に装着した。手の甲に魔石が煌めく。
お礼を言って魔導具屋を後にした。
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