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八章 再出発
第六十五話
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「ルナ! オブ!」
ルナとオブだ! オブは大人になってるけど、確かにあの二人だ。
あぁ、まだここにいてくれたんだ……もう自由なのに……好きな場所に行って良いのに……私がいなくなってもここにいてくれた……。
泣きそうだった。気配を悟られないよう必死に耐えた。会いたい……
その時ルナの後ろから人影が……
「ディルアス……」
あぁ、ディルアスだ……。ディルアス……
言葉が出ない……。
ルナが突然こちらを向いた。ディルアスもそれに気付きこちらに向いた。
まずい、見付かる。どうしよう……どうしたら……
頭が真っ白になった。
空間転移で移動しよう! そう思った瞬間…
『ユウ!!』
ルナが叫んだ。そしてこちらに駆け寄って来る。
ディルアスが驚いた顔をし、それに続いた。オブもそれに続く。
「ユウ!? まさか!?」
ディルアスは小さく呟いた。
扉まで来た三人はそこで止まった。
「ユウ、そこにいるのは本当にユウなのか?」
扉の向こう側からディルアスは言った。扉に手をかけたまま開けることを躊躇った。不安げな声だった。
良いのかな、会ってしまって良いのかな。みんな今の生活がある。このまま会わないほうが良いんじゃないのかな。どうしたら良いか分からなかった。
『ユウ、ユウなのだろう? 姿を見せてくれ』
『本当にユウなの? 会いたいよ、ユウ!』
ルナもオブも会いたい、姿が見たいと言ってくれている。姿を見せても良いのかな。
でもディルアスは? ディルアスは分からない。会わないほうが良いんじゃ……
「ユウ! 会いたい!!」
悲痛なディルアスの叫び声だった。その言葉、声色に胸が苦しくなった。
私は扉をゆっくりと開けた。
「ユウ!」
三人とも声を揃えて私の名を呼んだ。
ディルアスは駆け寄りそして……抱き締めた。力一杯に。
「ユウ……ユウ!」
力一杯抱き締められ、耳元で切ないような愛しさのような声で名前を何度も呼ばれ、ドキドキし過ぎて頭がおかしくなりそうだった。
すると人間化したルナがディルアスを引き離した。
『いい加減に放してやれ』
そう言われ、ディルアスの顔が一瞬で赤くなり、小さくすまない、と言った。
「フフッ、本当にディルアスだ」
その赤くなった姿が可笑しくて、可愛く見えて笑った。
「ユウ……」
ディルアスは顔を片手で隠した。
『おかえり、ユウ』
ルナは人間化のままゆっくりと抱き締めた。
超絶イケメン顔はやはり緊張するが、それよりも嬉しくて抱き締め返した。
「ありがとう、ルナ……ただいま!」
『ユウ! おかえり!』
「オブもありがとう! オブは大人になったね」
大きくなった身体を撫でた。以前のようにはもう頭には届かない。すっかり大人の体格だ。
『しかしなぜ戻ることが出来たのだ?』
ルナが聞いた。
そりゃびっくりするよね。消えたはずの人間が戻って来たら。私も驚いたし。
「あぁ、どういうことなのか説明をしてもらえるか?」
落ち着きを取り戻したディルアスが外にあるテーブルへ促しながら言った。
椅子に座り落ち着いたら、神とのやり取りを一部始終話した。
三人とも呆然としていた。
「やり直し……では、今のユウは俺が初めて会ったときのユウなのか?」
「うん、そういうことだね。記憶や魔力は消えた当時のままにしてくれてるみたいだけど」
「そ、そうか……」
「みんな全然変わらないね。まさかルナとオブがまだここにいてくれてるとも思わなかったし、ディルアスがここに住んでくれてたなんて思わなかったよ」
オブはとても成長したが、ルナもディルアスも見た目は全く変わっていない。
ディルアスとは十四も歳の差が出来ちゃったんだよなぁ。
でもそんな歳上には見えないんだよなぁ。相変わらず端正な顔だし、赤くなるのとか可愛いし。
「あ、ディルアスってここに住んでくれてるってことは……」
「?」
「あの……結婚してたりとかは……」
「!? ない!! それはない!! 俺は! ……」
ディルアスは驚いた顔をして思い切り否定した。しかし、俺は、の後は続かなかった。何だろう。
結婚とかしてないなら頑張ってみて良いのかな……でも好きな人とかいるかもだし……そもそも自分は一緒にいられなくても良いから幸せになっていて欲しかったんでしょ!
予想外の展開に頭の中がプチパニック中だ。こういうときどうすれば良いか瞬時に出る程恋愛スキルも高くないし! うん、一旦保留! 考えるのやめ!
「そ、それにしてもルナ、よく私だって分かったね」
無理矢理話題を変えてみた。これも気になってたことだし!
ロッジの中にいるときに私だとルナは分かっていた。もう契約は切れているはずなのに。
『そうだな、契約も切れているし、ユウの魔力も前とは少し気配が違うが、だが分かった。なぜだろうな、ユウだと分かった』
ルナは私の髪を一束優しく掴み撫で下ろしながら言った。それが何だか色っぽいというか艶かしいというか……色気に当てられクラクラしそうだった。
何この色気!? ルナってこんな色気ムンムンだったっけ?
ディルアスが少し不機嫌そうな顔をした。
『また契約をするか? 我は構わんぞ』
「えっ、良いの?」
『僕も!』
ルナに続きオブも身を乗り出して言った。
「ありがとう、二人とも! じゃあ、またよろしくね」
嬉しくて涙が出そうだった。
ルナとオブだ! オブは大人になってるけど、確かにあの二人だ。
あぁ、まだここにいてくれたんだ……もう自由なのに……好きな場所に行って良いのに……私がいなくなってもここにいてくれた……。
泣きそうだった。気配を悟られないよう必死に耐えた。会いたい……
その時ルナの後ろから人影が……
「ディルアス……」
あぁ、ディルアスだ……。ディルアス……
言葉が出ない……。
ルナが突然こちらを向いた。ディルアスもそれに気付きこちらに向いた。
まずい、見付かる。どうしよう……どうしたら……
頭が真っ白になった。
空間転移で移動しよう! そう思った瞬間…
『ユウ!!』
ルナが叫んだ。そしてこちらに駆け寄って来る。
ディルアスが驚いた顔をし、それに続いた。オブもそれに続く。
「ユウ!? まさか!?」
ディルアスは小さく呟いた。
扉まで来た三人はそこで止まった。
「ユウ、そこにいるのは本当にユウなのか?」
扉の向こう側からディルアスは言った。扉に手をかけたまま開けることを躊躇った。不安げな声だった。
良いのかな、会ってしまって良いのかな。みんな今の生活がある。このまま会わないほうが良いんじゃないのかな。どうしたら良いか分からなかった。
『ユウ、ユウなのだろう? 姿を見せてくれ』
『本当にユウなの? 会いたいよ、ユウ!』
ルナもオブも会いたい、姿が見たいと言ってくれている。姿を見せても良いのかな。
でもディルアスは? ディルアスは分からない。会わないほうが良いんじゃ……
「ユウ! 会いたい!!」
悲痛なディルアスの叫び声だった。その言葉、声色に胸が苦しくなった。
私は扉をゆっくりと開けた。
「ユウ!」
三人とも声を揃えて私の名を呼んだ。
ディルアスは駆け寄りそして……抱き締めた。力一杯に。
「ユウ……ユウ!」
力一杯抱き締められ、耳元で切ないような愛しさのような声で名前を何度も呼ばれ、ドキドキし過ぎて頭がおかしくなりそうだった。
すると人間化したルナがディルアスを引き離した。
『いい加減に放してやれ』
そう言われ、ディルアスの顔が一瞬で赤くなり、小さくすまない、と言った。
「フフッ、本当にディルアスだ」
その赤くなった姿が可笑しくて、可愛く見えて笑った。
「ユウ……」
ディルアスは顔を片手で隠した。
『おかえり、ユウ』
ルナは人間化のままゆっくりと抱き締めた。
超絶イケメン顔はやはり緊張するが、それよりも嬉しくて抱き締め返した。
「ありがとう、ルナ……ただいま!」
『ユウ! おかえり!』
「オブもありがとう! オブは大人になったね」
大きくなった身体を撫でた。以前のようにはもう頭には届かない。すっかり大人の体格だ。
『しかしなぜ戻ることが出来たのだ?』
ルナが聞いた。
そりゃびっくりするよね。消えたはずの人間が戻って来たら。私も驚いたし。
「あぁ、どういうことなのか説明をしてもらえるか?」
落ち着きを取り戻したディルアスが外にあるテーブルへ促しながら言った。
椅子に座り落ち着いたら、神とのやり取りを一部始終話した。
三人とも呆然としていた。
「やり直し……では、今のユウは俺が初めて会ったときのユウなのか?」
「うん、そういうことだね。記憶や魔力は消えた当時のままにしてくれてるみたいだけど」
「そ、そうか……」
「みんな全然変わらないね。まさかルナとオブがまだここにいてくれてるとも思わなかったし、ディルアスがここに住んでくれてたなんて思わなかったよ」
オブはとても成長したが、ルナもディルアスも見た目は全く変わっていない。
ディルアスとは十四も歳の差が出来ちゃったんだよなぁ。
でもそんな歳上には見えないんだよなぁ。相変わらず端正な顔だし、赤くなるのとか可愛いし。
「あ、ディルアスってここに住んでくれてるってことは……」
「?」
「あの……結婚してたりとかは……」
「!? ない!! それはない!! 俺は! ……」
ディルアスは驚いた顔をして思い切り否定した。しかし、俺は、の後は続かなかった。何だろう。
結婚とかしてないなら頑張ってみて良いのかな……でも好きな人とかいるかもだし……そもそも自分は一緒にいられなくても良いから幸せになっていて欲しかったんでしょ!
予想外の展開に頭の中がプチパニック中だ。こういうときどうすれば良いか瞬時に出る程恋愛スキルも高くないし! うん、一旦保留! 考えるのやめ!
「そ、それにしてもルナ、よく私だって分かったね」
無理矢理話題を変えてみた。これも気になってたことだし!
ロッジの中にいるときに私だとルナは分かっていた。もう契約は切れているはずなのに。
『そうだな、契約も切れているし、ユウの魔力も前とは少し気配が違うが、だが分かった。なぜだろうな、ユウだと分かった』
ルナは私の髪を一束優しく掴み撫で下ろしながら言った。それが何だか色っぽいというか艶かしいというか……色気に当てられクラクラしそうだった。
何この色気!? ルナってこんな色気ムンムンだったっけ?
ディルアスが少し不機嫌そうな顔をした。
『また契約をするか? 我は構わんぞ』
「えっ、良いの?」
『僕も!』
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「ありがとう、二人とも! じゃあ、またよろしくね」
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