処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ

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誇りを貫く刃

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「……来い、シリル。俺は騎士として、役目を果たす」
アレクシスは巨大な塔盾を構え、ゆっくりと歩を進める。

「でも、俺は負けない!」

叫びとともに、シリルが疾風のように駆ける。
その剣に迷いはなかった。

金属と金属が激突する。
何度も叩きつけられるシリルの剣は、まるで砕ける寸前のようだった。

だがそのたびに、アレクシスの盾も、わずかに後退していた。

「俺には……信じてくれる“仲間”がいるッ!」

その言葉に乗せた一太刀が、アレクシスの肩口を貫いた。

「くっ……!」

重厚な盾がわずかに落ちた瞬間、シリルの刃が突き抜け、アレクシスの顎を捉える。
決して殺しはしない。――ただ、“目を覚ませ”という祈りを込めて。

アレクシスは膝をつき、ゆっくりと地に伏す。

「……よく、ここまで……成長したな……シリル……降参だ。」

そう言うと、塔盾は地に倒れ伏した。
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