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利害の一致
しおりを挟むしかし、何日後かには、影響がわかりやすく出てきた。
そして、その影響を一番強く受けたのは、この土地に残った大商人だった。
最初の頃は、
「なんだなんだ?この街の商人が消えていった?それは良かったこれで、私の店に多くの客が来ることになるぜ。」
「そうですね。社長!」
「よし、これを気に、さらに発展していくぞ!」
そんな事を言って、余裕ぶっていた。
しかし、そんな余裕はすぐに消えて言った。
「社長!また客が来ています!」
「何だと!?商品は在庫が尽きたと説明しただろう!」
「市民の意見では、そんな事言って、本当は商品を隠していて、多くの金を払ってくれる人にだけ売っているんだろう!と言っています。」
「そんな事言ったって、本当に商品が無いのに…」
実際には少しだけ在庫はある。
しかし、それはこの会社で働いている従業員の分なので、売ることが出来なくなっているのだ。
「しかし、どうするのですか?このままでは、この会社の信頼が地の底についてしまいます!」
「どうすることも出来ないから困っているんだ。
さすがに、今まで以上に生産をすることはできない。
現状でも、持っている工場はフル稼働で動かしているんだ!」
「それでは…どうするのですか?」
「そうだな…何か出来ることか…」
そして、社長の頭の中に1つの考えが浮かんだ。
「そうだ!我々や市民が困っているのは、元々は領主様の不祥事なんだ。
どうにかしてもらおう。」
「しかし、どうするのですか?
現状、店の前は市民に固められているので、頼みにもいけませんよ?」
「だったら、彼らと一緒に行けば良いじゃないか!」
「というと?」
「今から私が、2階の窓から市民に何とか一緒に領主宅に行こうと訴える。」
「まぁ、それくらいしか手はないですね。」
「それじゃあ、やるか…」
少し疲れた感じで社長はそういった。
そして、街の大通り側に面している窓を開けた。
「あ、社長が出てきたぞ!」
「早く商品を売れ!」
「それが仕事だろ!ちゃんと職務を全うしろよ!」
窓を開けた瞬間にこんな風に言われて、なかなか落ち着いてくれなかった。
だが、社長はそれを無視して、ずっと黙っていた。
そんな様子に違和感を覚えた市民は、だんだんと黙っていった。
「今日はみんなに言いたいことがある。」
そして、一言発した瞬間に、また市民の少しの人間は不満を良い始めた。
そして、また黙ってを繰り返していって、ついにはしゃべっても何も言われなくなった。
「前にも言ったが、本当に私の商店には在庫が何もない。
これは本当だ。
そうでもなければ、こんなに押しかけられていつまでも耐えられている訳がないだろう。
そこで今回私が思いついたのは…領主に頼れば良いのだ。
元々、今回の商人脱走事件の元となったのは領主によるものなのだし、それに、領主なら、我々よりも金を持っているので、多くの日用品を買えるだろう。
それに、近隣の貴族とも仲が良いだろうから、その街から輸入をしてもらうことも出来る。
だから、我々は一致団結をして、頼みに行こうではないか!」
元々、今回のことで、この社長に対する市民の感情はあまり良いものとはいえなかった。
しかし、話を受けて、そうするしかないということも分かったので、しぶしぶながらも、皆協力をしてくれることになった。
しかし、同じ考えを持っていても、手段は人によって違ってくる。
社長は本当に頼み込もうとしていたが、本格的に困ってきている市民が、頼むだけで終わるのかは誰にも分からないのだった…
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※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
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