90 / 122
ウインティア王国編
90
しおりを挟む
あれからマイがアランとレイに声をかけている場面を見る日が増えた。
レイはアランの隣で薄く微笑んでマイの様子を観察している。
そのマイはアランから目を離さずモジモジしながら上目遣いで見ているが、アランは気にもとめず隣のレイだけを蕩けるような目で見つめている。
「あいつ寄りにもよってアランをターゲットに選ぶなんて本当にバカだよな」
ガルが呆れたように言っている。
「もうずっとあんな感じなんだけどやっぱりそうなの?」
呑気だなエリー。
「あの方は入学当初からあまり評判のよろしくない方ですわね」
最近当たり前のように一緒にいるようになったライベルン嬢がガルを意味ありげにチラリと見てそう言った。
ガルもライベルン嬢が何を言いたいのか分かったのか気まずげに目を逸らした。
あの女と関係を絶ったとは言えガルにとっては黒歴史だろうな。
アランの話では卒業後にウォルシュ家で働かせて欲しいと言ってきたそうだが、マイの考えている事など単純過ぎて誰の目から見ても明らかだ。
「マイさんがアランをターゲットにしてもレイしか見えていないから無駄だと思うんだけどな」
ガルの言葉をそのまま信じているエリーは素直で可愛いが、マイが多少の経験があることは知っていても、手当たり次第に男と関係を持っていた事までは知らないようだ。
まあ、今はマイが男達と手を切って真面目な振りをすることでこれ以上の被害が出ないだけマシか・・・。
「次の休みに我が家でいつものメンバーでお好み焼きをするんだけどリーゼも来られる?」
「お好み焼き?とは何か分かりませんが、エリー様から誘っていただけるなら喜んで参加させていただきます」
2人とも笑顔で頷き合っている。
そうなんだよな最近は"リーゼ" "エリー様" 呼びで2人は仲がいい。
確かに優秀な令嬢だし、何より俺たちの誰にも興味がないのかライベルン嬢はエリーしか見ていない。
だからか、あのグレイとザックすらライベルン嬢とは普通に話しているし、俺も信用できる人物だと思っている。
今日のマイとの交流が終わったのかアランとレイが合流してきた。
「次のお好み焼きパーティーにマイも誘ったんだよね。勝手に決めてごめんね」
本気か?
「あの子もう決定的だと思うわ」
なるほどね。
「そうか、ならお前たちに任せるぞ」
「別にマイさんが来るのは反対しないけれど、ルフィ、何かアランとレイに頼んでいたの?」
「いや、これで煩わしいことから解放されるんだ」
エリーの頭を撫でてやると目を細めて恥ずかしそうにするエリーは本当に可愛い!連れて帰りたい!
卒業式まであと1ヶ月。
そして婚姻まで2ヶ月だ。
全部まとめて終わらせられそうだ。
「分かりましたよ。雰囲気が悪くなりそうですが仕方ないですね」
いつの間にゾルティー来ていたんだ?
「「癒しの場が汚される」」
お前たちまで!
「みんな!お腹すかせて来てね」
実は俺たちもお好み焼き?は初めてだが、今までエリーの作ったものにハズレはなかった。だから今回も期待しているのだが・・・マイがいなければ心から楽しめたのに残念だ。
だが、これで終わりだ。
ウォルシュ家に到着してからアランの部屋でエリーとライベルン嬢を除いた7人で作戦会議をしている間に、エリーは準備に取り掛かるのでライベルン嬢はその手伝い頼んだ。
マイには時間をずらせてお好み焼きパーティーの開始時間を教えている。
~マイ・ツルギ視点~
好印象を与えるために、毎日アランに話しかけるようにしている。
私が声をかけるとアランってば、目を逸らすのよね。
照れているアランも可愛いけれど正面からアランの超絶イケメンの顔を拝みたいわ。
あと1ヶ月でアランのお家で働くようになるのね!
あの顔を見ながら毎日着替えも手伝うのよね?
もしかして、入浴の手伝いもあったりして!
ヤダ~想像するだけで興奮しちゃう!
経験から男の感じる場所はピンポイントで分かるわ。
チャンスさえあれば、その気にさせる自信もある。
早く卒業したい!
ずっと男を我慢してたから疼いてしょうがない。
でもあと少し我慢すればアランは私のモノになるわ!
だってアランが少しづつ心を許してくれてるのが分かるの。
今日だって次の休みにウォルシュ家に来ないかって誘われたもの。
働く前の下見がてら、私に用意してくれた部屋でも見せてくれるのかしら?
ふふふっ、レイのために薬品も手に入れたけれど、これは働き出してから使う予定。
次の休みが楽しみだわ。
わたしの庶民ならではの女子力を存分に見せてあげる。
それにしても"お好み焼き"?
この世界にもお好み焼きがあるの?
それともやっぱりエリザベートは転生者なの?
まあ、ウォルシュ家に行ってから確認すればいいわ。
それ次第ではエリザベートを許さないわ。
本物のヒロインのわたしは絶対にハッピーエンドにならないとダメなの!
今の状況がおかしいのよ・・・。
レイはアランの隣で薄く微笑んでマイの様子を観察している。
そのマイはアランから目を離さずモジモジしながら上目遣いで見ているが、アランは気にもとめず隣のレイだけを蕩けるような目で見つめている。
「あいつ寄りにもよってアランをターゲットに選ぶなんて本当にバカだよな」
ガルが呆れたように言っている。
「もうずっとあんな感じなんだけどやっぱりそうなの?」
呑気だなエリー。
「あの方は入学当初からあまり評判のよろしくない方ですわね」
最近当たり前のように一緒にいるようになったライベルン嬢がガルを意味ありげにチラリと見てそう言った。
ガルもライベルン嬢が何を言いたいのか分かったのか気まずげに目を逸らした。
あの女と関係を絶ったとは言えガルにとっては黒歴史だろうな。
アランの話では卒業後にウォルシュ家で働かせて欲しいと言ってきたそうだが、マイの考えている事など単純過ぎて誰の目から見ても明らかだ。
「マイさんがアランをターゲットにしてもレイしか見えていないから無駄だと思うんだけどな」
ガルの言葉をそのまま信じているエリーは素直で可愛いが、マイが多少の経験があることは知っていても、手当たり次第に男と関係を持っていた事までは知らないようだ。
まあ、今はマイが男達と手を切って真面目な振りをすることでこれ以上の被害が出ないだけマシか・・・。
「次の休みに我が家でいつものメンバーでお好み焼きをするんだけどリーゼも来られる?」
「お好み焼き?とは何か分かりませんが、エリー様から誘っていただけるなら喜んで参加させていただきます」
2人とも笑顔で頷き合っている。
そうなんだよな最近は"リーゼ" "エリー様" 呼びで2人は仲がいい。
確かに優秀な令嬢だし、何より俺たちの誰にも興味がないのかライベルン嬢はエリーしか見ていない。
だからか、あのグレイとザックすらライベルン嬢とは普通に話しているし、俺も信用できる人物だと思っている。
今日のマイとの交流が終わったのかアランとレイが合流してきた。
「次のお好み焼きパーティーにマイも誘ったんだよね。勝手に決めてごめんね」
本気か?
「あの子もう決定的だと思うわ」
なるほどね。
「そうか、ならお前たちに任せるぞ」
「別にマイさんが来るのは反対しないけれど、ルフィ、何かアランとレイに頼んでいたの?」
「いや、これで煩わしいことから解放されるんだ」
エリーの頭を撫でてやると目を細めて恥ずかしそうにするエリーは本当に可愛い!連れて帰りたい!
卒業式まであと1ヶ月。
そして婚姻まで2ヶ月だ。
全部まとめて終わらせられそうだ。
「分かりましたよ。雰囲気が悪くなりそうですが仕方ないですね」
いつの間にゾルティー来ていたんだ?
「「癒しの場が汚される」」
お前たちまで!
「みんな!お腹すかせて来てね」
実は俺たちもお好み焼き?は初めてだが、今までエリーの作ったものにハズレはなかった。だから今回も期待しているのだが・・・マイがいなければ心から楽しめたのに残念だ。
だが、これで終わりだ。
ウォルシュ家に到着してからアランの部屋でエリーとライベルン嬢を除いた7人で作戦会議をしている間に、エリーは準備に取り掛かるのでライベルン嬢はその手伝い頼んだ。
マイには時間をずらせてお好み焼きパーティーの開始時間を教えている。
~マイ・ツルギ視点~
好印象を与えるために、毎日アランに話しかけるようにしている。
私が声をかけるとアランってば、目を逸らすのよね。
照れているアランも可愛いけれど正面からアランの超絶イケメンの顔を拝みたいわ。
あと1ヶ月でアランのお家で働くようになるのね!
あの顔を見ながら毎日着替えも手伝うのよね?
もしかして、入浴の手伝いもあったりして!
ヤダ~想像するだけで興奮しちゃう!
経験から男の感じる場所はピンポイントで分かるわ。
チャンスさえあれば、その気にさせる自信もある。
早く卒業したい!
ずっと男を我慢してたから疼いてしょうがない。
でもあと少し我慢すればアランは私のモノになるわ!
だってアランが少しづつ心を許してくれてるのが分かるの。
今日だって次の休みにウォルシュ家に来ないかって誘われたもの。
働く前の下見がてら、私に用意してくれた部屋でも見せてくれるのかしら?
ふふふっ、レイのために薬品も手に入れたけれど、これは働き出してから使う予定。
次の休みが楽しみだわ。
わたしの庶民ならではの女子力を存分に見せてあげる。
それにしても"お好み焼き"?
この世界にもお好み焼きがあるの?
それともやっぱりエリザベートは転生者なの?
まあ、ウォルシュ家に行ってから確認すればいいわ。
それ次第ではエリザベートを許さないわ。
本物のヒロインのわたしは絶対にハッピーエンドにならないとダメなの!
今の状況がおかしいのよ・・・。
437
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~
Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。
走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
『お前の顔は見飽きた!』内心ガッツポーズで辺境へ
夏乃みのり
恋愛
「リーナ・フォン・アトラス! 貴様との婚約を破棄する!」
華やかな王宮の夜会で、第一王子ジュリアンに突きつけられた非情な宣告。冤罪を被せられ、冷酷な悪役令嬢として追放を言い渡されたリーナだったが、彼女の内心は……「やったーーー! これでやっとトレーニングに専念できるわ!」と歓喜に震えていた!
婚約破棄で、おひとり様になれるはずだったのに!?
パリパリかぷちーの
恋愛
主人公ルシアン・ヴァイオレットは、「悪役令嬢」として振る舞う孤独愛好家の公爵令嬢。念願だった第一王子アランとの婚約破棄を言い渡されると、内心では歓喜し、大都会の喧騒から逃れて森の奥の廃墟同然の別荘へと引きこもる。ルシアンの目的は、誰にも邪魔されない至高の静寂ライフを満喫することだった。
しかし、彼女の理想郷にはすでに先客がいた。それは、無口で無愛想だがハイスペックな謎の男、キース。実は彼は、王国の裏社会を統べる『影の英雄』と呼ばれる辺境伯であり、ルシアンの孤高の姿に心奪われた重度の隠れファンだった。
全てを捨てて消え去ろうとしたのですが…なぜか殿下に執着されています
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢のセーラは、1人崖から海を見つめていた。大好きだった父は、2ヶ月前に事故死。愛していた婚約者、ワイアームは、公爵令嬢のレイリスに夢中。
さらにレイリスに酷い事をしたという噂まで流されたセーラは、貴族世界で完全に孤立していた。独りぼっちになってしまった彼女は、絶望の中海を見つめる。
“私さえいなくなれば、皆幸せになれる”
そう強く思ったセーラは、子供の頃から大好きだった歌を口ずさみながら、海に身を投げたのだった。
一方、婚約者でもあるワイアームもまた、一人孤独な戦いをしていた。それもこれも、愛するセーラを守るため。
そんなワイアームの気持ちなど全く知らないセーラは…
龍の血を受け継いだワイアームと、海神の娘の血を受け継いだセーラの恋の物語です。
ご都合主義全開、ファンタジー要素が強め?な作品です。
よろしくお願いいたします。
※カクヨム、小説家になろうでも同時配信しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる