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第34話 エルナス王国軍の力
しおりを挟む「に、逃げろ!」
「空から雷が降ってくるぞぉ」
今回の雷は前回のように外す事は考えていない。
何故なら相手がこちらを侵略しにきているからだ。
そんな相手に手加減はいらない故に全力である。
「雷よ我が手に集まれ」
よしいい感じだ、次はこの雷で5000人くらいを戦闘不能にしてやる。
「おいおいおい、その辺にしといちゃくれねぇかなお兄ちゃん」
誰だこいつ?
俺がエイドリアン邸で見せた大技を放つべく雷を集めていると先程の派手軍人が絡んできた。
「誰だお前?」
「俺か?おれはよぉ、この軍の第一陣を任されたマルクスってもんだ」
マルクス?聞いた事ない名だな。
それにレベルもそんなに高そうにないし、無視しても大丈夫だろ。
「知らないな、怪我したくなかったらさっさと逃げてくれマルクスさん」
「ふっ、舐めてくれちゃって」
いい感じに雷が溜まってきたなあとはこれを人が多くいる場所に撃てば……。
「マルクスさん、言っとくけどこの技ただの人間が受けたら木っ端微塵ですよ」
「だからぁあんまし舐めんなってガキぃ」
俺が溜まった雷を放つべくエルナス軍の中枢らしき場所に右手を向けるとそれを遮るようにマルクスが立ちはだかった。
今回は本当に容赦する気がないんだ、見たところレベル60程度のマルクスじゃこの技は受けきれられない。
でもこの様子だと退く事もないだろうし、仕方ない溜まった雷を少しだけ奴にぶつけてうまく吹っ飛んでもらおう。
「マルクスさん、ごめんね」
そう言って俺は少しだけ雷を放出した。
「おいおいなんだよそれ……」
そうしてそのまま雷は普通にズガンと音を立ててマルクスに命中し、あたりは土煙に覆われた。
さすがにレベル60程度じゃいまのは耐えられないよな。
しかしあいつは一体なんだったんだ?
「ふぅ、手加減しやがってよぉ」
土煙が止むと中から無傷のマルクスが出てきた。
「な、嘘だろ」
「いやいやあの程度でその反応は舐めすぎだろぉよ、あんなの蚊に刺された程度だし」
ありえない、確かに手加減したけどそれでもマルクス程度が無傷で済むわけがない。
「……」
「なんで無事なんだって顔してんな、いいだろう教えてやるよ、ほれこれが力の正体さ」
マルクスはそういって左手に持っていた石を見せてきた。
見るとそれは渇望石だった。
なるほど渇望石か。
確かにあれなら触れた異能力を封印できるから無傷なのも納得できるな……でも困ったな渇望石か。
「それは渇望石か」
「おいおい知ってんのかよ、お前すげぇな」
「知ってますよ、おそらくあなた以上に」
「へぇ」
正直、マルクスのことは相手にしないつもりでいたけど渇望石は厄介だしここはこいつを倒すとするか。
「アビリティ発動ー武術解放」
「ん?なんだ」
渇望石は触れた異能の力を封じる事ができるものである。
故に実態のない異能や体術なんかで相手にするのが基本である。
アビリティー武術解放は、消費魔力1500で自身の体術向上と武術の才能を開眼させるものである。
「ではいきますね」
「ちょちょちょっと待て、なんだよそのアビリティまずは説明をしてーー」
「せい!」
「ぐはっ」
俺はそのままマルクスの腹に拳を叩き込んだ。
決まった、なんかはじめてパンチらしいパンチを打てた気がする。
これでもうアロウにバカにされずに済むだろう。
「なんか降ってくる雷の量増えてないか?」
「おい!地面をみろ電気が流れはじめたぞ」
「終わりだ、こんなの世界の終わりだ」
さぁて渇望石も消えた事だし、ここからギアを上げていくか。
「来い、雷竜!」
俺は周りの雷を集めて竜に変えた。
「な、なんだあの雷でできた竜は」
それじゃぼちぼち兵士20,000人ほどを無力化していくかな。
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