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17 拘束
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ゼインはゆっくりと円を描いて歩きながら何かを待っているようだ。大広間にいる全ての貴族も、シンと静まり彼の言葉を待っている。
「今回、レオン様から頂いた手紙を見ただけで魔法だということはわかっていました。そして『時間を止める』系統の黒い魔法使いの仕業であることも」
「『時間を止める』?」
「ええ。黒い魔法使いたちは今、実体を持たない精神体として存在していますが、人間の命を奪うことによって闇の力を蓄え、やがて実体を作り出し自由に移動することを目的にしています」
「確か、本や櫛、鏡などに宿って人間を操るのだったな?」
「そうです。しかし、中には命を奪えるほどの力が無い者もいる。そういう奴らは無の状態から身体を作り出すことが出来ない。だから……人間の死体を利用します」
貴族たちがざわめく。なんと恐ろしいことを言っているのか、と。死体をいったいどう使うというのだろう。
「死体を自らの身体に見立て、人間から一つずつ機能を奪っていきます。先ほどのアラベルを見てお分かりでしょう。彼女の足から『歩く』機能と『見る』機能を奪い、それを死体に加えることで『自分の身体』として使えるように変えていくのです」
あまりにも醜悪な事実に、眩暈を起こす貴婦人も続出した。倒れた人たちを使用人や侍女たちが別部屋に運んで行く。
「全ての機能が揃った時、黒い魔法使いは人間社会に混ざって生活し始めます。そして……人間たちを操っていずれはこの世界を乗っ取るつもりなのです」
そこまで話すとゼインは不意に顔を上げ目を閉じた。
「……ああ、どうやら私の使い魔が魔法使いを発見したようです。レオン様、私はそちらへ向かいますのでアラベルを軍の取り調べ室で拘束しておいて下さい」
「ああ、わかった」
「では失礼します」
ふっ、と風が吹いたように感じ、次の瞬間にはもうゼインの姿はそこになかった。
「消えた⁉︎」
「いったいどこへ⁉︎」
騒ぐ貴族たちにレオンが説明する。
「彼はアステリアの偉大なる白の魔法使いだ。魔法によってどこにでも飛んで行くことができる。おそらく、リュシエンヌに魔法を掛けようとした黒い魔法使いを捕らえに向かったのだろう」
まるで物語の世界の出来事のよう。この場にいた者たちは信じられないという気持ちと、目の前で人が消えたのだから事実なのだという気持ちがせめぎ合っていた。
リュシエンヌはレオンの腕の中でずっと震えていた。アラベルが12年前の犯人だったということがまだ信じられない。だけどあの時も今日も、自分の側にはアラベルがいた――。
アラベルはゼインに魔法を掛けられたまま、喋ることが出来ずに項垂れていた。マルセルが近づこうとしたが兵士がそれを止める。しかしマルセルは兵士に止められながらもアラベルに向かって叫んだ。
「アラベル! お前がリュシエンヌを陥れたのか? そして、その上で私を慰め結婚したというのか? だとしたら許せない……!」
アラベルはゆっくりと顔を上げマルセルの声がするほうを見た。その瞳には何の感情も現れることはなかったが、リュシエンヌには彼女の気持ちがわかった気がした。
「マルセル様。アラベルを責めないでください。アラベルはあなたのことを本当に愛しているのです」
「リュシエンヌ、しかし……! こいつがあんなことをしなければ、私は君と結婚して幸せになっていたはずだ!」
「……少なくとも、君がアラベルを幸せにしてやっていたら、この2回目の事件は起こらなかっただろうな」
低い凄みのある声でマルセルに告げるレオン。
「魔法使いの声に共鳴する人間は魔に囚われやすい性質を持っている。しかし例え魔の力に誘惑されようとも、ほとんどの人間は抗うことができるのだ。抗うことができずその誘いに乗ってしまうのは……現実に不満を抱えている者だ」
「そ、そんな……」
アラベルは、静かに涙を流していた。涙の機能は奪われていなかったようだ。いや、魔法使いには必要のないものかもしれない。
「……連行せよ」
レオンの声が大広間に響く。兵士はアラベルの両手両足を縛り、肩に担いで出て行った。その間、アラベルはずっと涙を流していた。
(アラベル……)
ドアが閉まると、広間中にホッとした空気が流れた。レオンはリュシエンヌをサッと抱き上げる。
「レオン……!」
「皆さま、今日はこのようなことになってしまい申し訳ありません。この後、軍とゼイン殿によって詳しい取り調べが行われるため、私たちもそちらへ向かいます。後日、事の顛末を発表するつもりですので今日のところはお引き取り下さい」
有無を言わせぬ言葉に、客人たちは黙って会場を後にした。こうして、婚約披露パーティーは静かにその幕を閉じたのだった。
「リュシー、黙っていてごめんね。実は、ゼインは昨日からこちらに来てくれていたんだ」
自室で二人きりになるとレオンがリュシエンヌを腕の中にぎゅっと抱きしめて言う。
「僕の手紙の内容からアラベルが怪しいと睨みそっと彼女を観察したところ、魔法で子宮と卵巣の機能が奪われていることがわかった」
「ええっ……! じゃあアラベルは……!」
「そう。彼らに子供がいないのはそういう理由だ。そしてゼインは、また新たな魔法の気配も察知した。おそらく相手はリュシエンヌ。黒の魔法使い本体を叩けば一件落着なのだが、巧みに姿を隠しているので見つからない。そこで、君を囮に使うことを提案されたんだ」
「私を、囮に?」
レオンは辛そうな顔をしてリュシエンヌをもう一度抱きしめた。
「僕は一度は反対した。君を危険な目に合わせたくないから。しかしゼインは、『相手の魔法が発動すればそれを追って行ける。そうすれば本体を滅することができる。リュシエンヌ嬢は私が守るから大丈夫だ』と。だから私は……ゼインを信用して君の命を預けることにしたんだ」
「そうだったの……」
自分の知らないところでこんなことが決まっていたなんて。だがもし事前に聞かされていたら、恐怖で体が震えてパーティーで笑顔を見せることなどできなかっただろう。
レオンはリュシエンヌの胸につけていたネックレスを手に取る。
「ほらリュシエンヌ、これを見て」
「あっ……! どうしてこんなことに?」
あの大きくて美しいサファイアは、ヒビが入って黒く濁っていた。
「これはゼインの魔法を込めたネックレスなんだ。これをつけていれば、魔法攻撃から一度だけ身を守ることができる。君が子宮を奪われなかったのは、このネックレスのおかげだ」
「だから、ずっと身につけていてと言っていたのね……」
「そう。でも、ゼインを信用していても気が気じゃなかったよ……」
レオンがまた、リュシエンヌを強く抱きしめた。レオンの身体が震えている。もしかしたら泣いているのかもしれない。
リュシエンヌはレオンの背中に腕を回して、いたわるように何度もさすった。
「ありがとうレオン。私を守ってくれて……あの時、また眠ってしまうのかと思って頭の中が真っ白になったわ。次にあなたに会うのが遠い遠い未来になるのが怖かった。だけど、あなたが側にいて支えてくれたから……とても安心できたの」
「リュシー……」
「レオン、私……あなたが好き。これからの人生を、あなたと同じ時間で生きていきたい」
「リュシエンヌ……! 本当に? 僕のことを好きになってくれたの? もう、子供だと思ってない?」
「レオン、そんなこと思わないわ。あなたはとても素敵な、大人の男性よ……レオン、あなたを愛してるわ」
「リュシエンヌ……僕も愛してるよ……今までも、これからもずっと、君だけを……」
レオンの瞳から一粒涙がこぼれ、リュシエンヌの頬に落ちた。それを親指でそっと拭ったレオンはゆっくりと顔を近づけていき、二人は初めてのキスを交わした。
「今回、レオン様から頂いた手紙を見ただけで魔法だということはわかっていました。そして『時間を止める』系統の黒い魔法使いの仕業であることも」
「『時間を止める』?」
「ええ。黒い魔法使いたちは今、実体を持たない精神体として存在していますが、人間の命を奪うことによって闇の力を蓄え、やがて実体を作り出し自由に移動することを目的にしています」
「確か、本や櫛、鏡などに宿って人間を操るのだったな?」
「そうです。しかし、中には命を奪えるほどの力が無い者もいる。そういう奴らは無の状態から身体を作り出すことが出来ない。だから……人間の死体を利用します」
貴族たちがざわめく。なんと恐ろしいことを言っているのか、と。死体をいったいどう使うというのだろう。
「死体を自らの身体に見立て、人間から一つずつ機能を奪っていきます。先ほどのアラベルを見てお分かりでしょう。彼女の足から『歩く』機能と『見る』機能を奪い、それを死体に加えることで『自分の身体』として使えるように変えていくのです」
あまりにも醜悪な事実に、眩暈を起こす貴婦人も続出した。倒れた人たちを使用人や侍女たちが別部屋に運んで行く。
「全ての機能が揃った時、黒い魔法使いは人間社会に混ざって生活し始めます。そして……人間たちを操っていずれはこの世界を乗っ取るつもりなのです」
そこまで話すとゼインは不意に顔を上げ目を閉じた。
「……ああ、どうやら私の使い魔が魔法使いを発見したようです。レオン様、私はそちらへ向かいますのでアラベルを軍の取り調べ室で拘束しておいて下さい」
「ああ、わかった」
「では失礼します」
ふっ、と風が吹いたように感じ、次の瞬間にはもうゼインの姿はそこになかった。
「消えた⁉︎」
「いったいどこへ⁉︎」
騒ぐ貴族たちにレオンが説明する。
「彼はアステリアの偉大なる白の魔法使いだ。魔法によってどこにでも飛んで行くことができる。おそらく、リュシエンヌに魔法を掛けようとした黒い魔法使いを捕らえに向かったのだろう」
まるで物語の世界の出来事のよう。この場にいた者たちは信じられないという気持ちと、目の前で人が消えたのだから事実なのだという気持ちがせめぎ合っていた。
リュシエンヌはレオンの腕の中でずっと震えていた。アラベルが12年前の犯人だったということがまだ信じられない。だけどあの時も今日も、自分の側にはアラベルがいた――。
アラベルはゼインに魔法を掛けられたまま、喋ることが出来ずに項垂れていた。マルセルが近づこうとしたが兵士がそれを止める。しかしマルセルは兵士に止められながらもアラベルに向かって叫んだ。
「アラベル! お前がリュシエンヌを陥れたのか? そして、その上で私を慰め結婚したというのか? だとしたら許せない……!」
アラベルはゆっくりと顔を上げマルセルの声がするほうを見た。その瞳には何の感情も現れることはなかったが、リュシエンヌには彼女の気持ちがわかった気がした。
「マルセル様。アラベルを責めないでください。アラベルはあなたのことを本当に愛しているのです」
「リュシエンヌ、しかし……! こいつがあんなことをしなければ、私は君と結婚して幸せになっていたはずだ!」
「……少なくとも、君がアラベルを幸せにしてやっていたら、この2回目の事件は起こらなかっただろうな」
低い凄みのある声でマルセルに告げるレオン。
「魔法使いの声に共鳴する人間は魔に囚われやすい性質を持っている。しかし例え魔の力に誘惑されようとも、ほとんどの人間は抗うことができるのだ。抗うことができずその誘いに乗ってしまうのは……現実に不満を抱えている者だ」
「そ、そんな……」
アラベルは、静かに涙を流していた。涙の機能は奪われていなかったようだ。いや、魔法使いには必要のないものかもしれない。
「……連行せよ」
レオンの声が大広間に響く。兵士はアラベルの両手両足を縛り、肩に担いで出て行った。その間、アラベルはずっと涙を流していた。
(アラベル……)
ドアが閉まると、広間中にホッとした空気が流れた。レオンはリュシエンヌをサッと抱き上げる。
「レオン……!」
「皆さま、今日はこのようなことになってしまい申し訳ありません。この後、軍とゼイン殿によって詳しい取り調べが行われるため、私たちもそちらへ向かいます。後日、事の顛末を発表するつもりですので今日のところはお引き取り下さい」
有無を言わせぬ言葉に、客人たちは黙って会場を後にした。こうして、婚約披露パーティーは静かにその幕を閉じたのだった。
「リュシー、黙っていてごめんね。実は、ゼインは昨日からこちらに来てくれていたんだ」
自室で二人きりになるとレオンがリュシエンヌを腕の中にぎゅっと抱きしめて言う。
「僕の手紙の内容からアラベルが怪しいと睨みそっと彼女を観察したところ、魔法で子宮と卵巣の機能が奪われていることがわかった」
「ええっ……! じゃあアラベルは……!」
「そう。彼らに子供がいないのはそういう理由だ。そしてゼインは、また新たな魔法の気配も察知した。おそらく相手はリュシエンヌ。黒の魔法使い本体を叩けば一件落着なのだが、巧みに姿を隠しているので見つからない。そこで、君を囮に使うことを提案されたんだ」
「私を、囮に?」
レオンは辛そうな顔をしてリュシエンヌをもう一度抱きしめた。
「僕は一度は反対した。君を危険な目に合わせたくないから。しかしゼインは、『相手の魔法が発動すればそれを追って行ける。そうすれば本体を滅することができる。リュシエンヌ嬢は私が守るから大丈夫だ』と。だから私は……ゼインを信用して君の命を預けることにしたんだ」
「そうだったの……」
自分の知らないところでこんなことが決まっていたなんて。だがもし事前に聞かされていたら、恐怖で体が震えてパーティーで笑顔を見せることなどできなかっただろう。
レオンはリュシエンヌの胸につけていたネックレスを手に取る。
「ほらリュシエンヌ、これを見て」
「あっ……! どうしてこんなことに?」
あの大きくて美しいサファイアは、ヒビが入って黒く濁っていた。
「これはゼインの魔法を込めたネックレスなんだ。これをつけていれば、魔法攻撃から一度だけ身を守ることができる。君が子宮を奪われなかったのは、このネックレスのおかげだ」
「だから、ずっと身につけていてと言っていたのね……」
「そう。でも、ゼインを信用していても気が気じゃなかったよ……」
レオンがまた、リュシエンヌを強く抱きしめた。レオンの身体が震えている。もしかしたら泣いているのかもしれない。
リュシエンヌはレオンの背中に腕を回して、いたわるように何度もさすった。
「ありがとうレオン。私を守ってくれて……あの時、また眠ってしまうのかと思って頭の中が真っ白になったわ。次にあなたに会うのが遠い遠い未来になるのが怖かった。だけど、あなたが側にいて支えてくれたから……とても安心できたの」
「リュシー……」
「レオン、私……あなたが好き。これからの人生を、あなたと同じ時間で生きていきたい」
「リュシエンヌ……! 本当に? 僕のことを好きになってくれたの? もう、子供だと思ってない?」
「レオン、そんなこと思わないわ。あなたはとても素敵な、大人の男性よ……レオン、あなたを愛してるわ」
「リュシエンヌ……僕も愛してるよ……今までも、これからもずっと、君だけを……」
レオンの瞳から一粒涙がこぼれ、リュシエンヌの頬に落ちた。それを親指でそっと拭ったレオンはゆっくりと顔を近づけていき、二人は初めてのキスを交わした。
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