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最終章
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何だ・・・と問われて答えるにも「自分に有利な答えを言うつもり」で居る事に団長が気づかない訳が無いのだが、
「・・・この…野営地が…安全なので、
休息を兼ね・・・地面に座っておりました」
休息で「横になって居た」事は着ている服に証拠が残って居る為、嘘で有ると雄弁に語っていた。
「座っただけで…そのような汚れになるのかな?」
低く唸るような問いかけに一瞬、ひるんでしまった護衛騎士。
「よ・・・ご・・・れ・・・?」
ただ単に地面に腰を下ろしていた場合、砂が付くとすれば尻だけ…だが、彼の汚れは制服の背中一面に付いていたのだ。
「見えぬだろうな…その騎士服を脱がせてみせよ」
「はっ…(馬鹿な奴め。正直に答えておれば断罪は無かっただろうに…)」
腕を負傷して居るからこそ、手助けしなければ脱げないと判断した団長が、部下に頼み護衛の服を脱がせ「何もしない状態」で護衛の視界に、その背中を見せた。
「・・・これでも地面に座っただけだと言うのかな?」
そこには、くっきりと「寝そべって居た証拠」が残されているのだ。
「そ、それはっ…」
「・・・アレクシス殿下、お伺いしても?」
「何を知りたいか判らぬが、
その護衛は姫君に花束を贈った時も
今回の休憩時も私に対し不敬罪とも取れる行・・・
「も、申し訳ありませんでしたぁ」」
「何に対する謝罪だ?」
「・・・護衛騎士としての職務を全うしなかった事に対して…
です」
あくまでも自分が王子たるアレクを冷遇したと言いたく無いのか、怒りの矛先を180度、変更させたつもりなのだが団長は、それすら見抜いていた。
「やはり上司に進言せねばならぬな。
護衛騎士とも有ろう者が隣国の王子殿下を冷遇して居たなど、
戦争の引き金になっても仕方ない行為なのだ。
それを謝罪するどころか違う方向に持って行くとは…な」
さー…と血の気が引いた護衛騎士。
他の騎士たちに保護されるのではなく、捕縛される形で王都に戻る事となった。
「アレクシス殿下、我々の乗る馬しか有りませんので、
バルト殿と相乗りして頂けますでしょうか?」
「・・・判りました(バルト、すまんな)」
(仕方ないだろ、急いで助けに来たんだし…)
馬車を走らせ王都に戻り、単騎でアレクを救うつもりで居たバルトに応援部隊を付けてくれたのは王女。
余分な馬までは連れて来る事など出来ない状態だったのは理解している。
「ではアレクシス殿下、護衛騎士の処遇は我が国で行って宜しいですね?」
「えぇ、お任せします」
処遇が告げられる事を理解したのか、護衛騎士は血液を無くした所為では無く職を失うかも知れない、と言う恐怖から青い顔が白くなっていた自業自得である。
バルトと同じ馬の背に乗ったアレクは、騎士たちの先導で犯人を吐かせる為に生かした盗賊の「かしら」と、アレクを冷遇した護衛騎士を引率して、ヴィクトリアの王都への道を進み始めた
「・・・この…野営地が…安全なので、
休息を兼ね・・・地面に座っておりました」
休息で「横になって居た」事は着ている服に証拠が残って居る為、嘘で有ると雄弁に語っていた。
「座っただけで…そのような汚れになるのかな?」
低く唸るような問いかけに一瞬、ひるんでしまった護衛騎士。
「よ・・・ご・・・れ・・・?」
ただ単に地面に腰を下ろしていた場合、砂が付くとすれば尻だけ…だが、彼の汚れは制服の背中一面に付いていたのだ。
「見えぬだろうな…その騎士服を脱がせてみせよ」
「はっ…(馬鹿な奴め。正直に答えておれば断罪は無かっただろうに…)」
腕を負傷して居るからこそ、手助けしなければ脱げないと判断した団長が、部下に頼み護衛の服を脱がせ「何もしない状態」で護衛の視界に、その背中を見せた。
「・・・これでも地面に座っただけだと言うのかな?」
そこには、くっきりと「寝そべって居た証拠」が残されているのだ。
「そ、それはっ…」
「・・・アレクシス殿下、お伺いしても?」
「何を知りたいか判らぬが、
その護衛は姫君に花束を贈った時も
今回の休憩時も私に対し不敬罪とも取れる行・・・
「も、申し訳ありませんでしたぁ」」
「何に対する謝罪だ?」
「・・・護衛騎士としての職務を全うしなかった事に対して…
です」
あくまでも自分が王子たるアレクを冷遇したと言いたく無いのか、怒りの矛先を180度、変更させたつもりなのだが団長は、それすら見抜いていた。
「やはり上司に進言せねばならぬな。
護衛騎士とも有ろう者が隣国の王子殿下を冷遇して居たなど、
戦争の引き金になっても仕方ない行為なのだ。
それを謝罪するどころか違う方向に持って行くとは…な」
さー…と血の気が引いた護衛騎士。
他の騎士たちに保護されるのではなく、捕縛される形で王都に戻る事となった。
「アレクシス殿下、我々の乗る馬しか有りませんので、
バルト殿と相乗りして頂けますでしょうか?」
「・・・判りました(バルト、すまんな)」
(仕方ないだろ、急いで助けに来たんだし…)
馬車を走らせ王都に戻り、単騎でアレクを救うつもりで居たバルトに応援部隊を付けてくれたのは王女。
余分な馬までは連れて来る事など出来ない状態だったのは理解している。
「ではアレクシス殿下、護衛騎士の処遇は我が国で行って宜しいですね?」
「えぇ、お任せします」
処遇が告げられる事を理解したのか、護衛騎士は血液を無くした所為では無く職を失うかも知れない、と言う恐怖から青い顔が白くなっていた自業自得である。
バルトと同じ馬の背に乗ったアレクは、騎士たちの先導で犯人を吐かせる為に生かした盗賊の「かしら」と、アレクを冷遇した護衛騎士を引率して、ヴィクトリアの王都への道を進み始めた
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