74 / 673
第5章 いつになったら、日本に帰れますか?
74.『公爵、魔王討伐の英雄を辞めて、オレの英雄になりにこい。待っているぞ?』誘拐されたままです。オレと七人の配下は、理解し合えません。
しおりを挟む
オレは、部屋の中にいるオレ以外の男共の体躯を目視で確認する。
男共は、公爵家の分家の男を含めて七人。
せめて、一人ならな。
不意をつけたら、なんとか、さ。
七人は、な。
オレは、運動を真剣にやったことはない。
日本にいたときは、やりたいと思ったこともない。
誘いにはのるけど、熱意も才能もないので、体験一回で終了。
この世界に来てからは。
運動は、公爵と一緒に、ラジオ体操や柔軟ぐらい。
オレに、体力自慢はできない。
スケボーとか、無理な人だから。
キックボードも、スピード出すと、転ぶ。
ローラースケートは、靴を履いたら、立てないで、ズルっといく。
そんなオレがすることは一つ。
公爵が来るまで、体力温存。
公爵がオレに会いにきたときに。
『迎えが遅い。もっと早く会いにこい。』
と言ってやるんだからな。
早く来いよ。
オレの伴侶なんだろう?
英雄なんだろう?
なあ、公爵。
魔王討伐の英雄は辞めてさ。
オレの英雄になりにこい。
待っている。
オレが、微動だにしないで男共を見ていると。
七人の男共は、動き出した。
ああ、始まるのか。
嫌だな。
男共は、オレの服を破く勢いで剥ぎ取っていく。
体力温存を第一にしたオレは、抵抗しなかった。
抵抗した方がましになる?
分からないけれど、オレの体力が削られるのは確実。
抵抗しても、しなくても、抑え込まれる。
オレは、抑えめに息を吐いた。
伸ばされてくる何本もの手を払い除けたい。
両手で耳を塞ぎたい。
「落ちぶれるのは、いっしゅんですなあ。」
という公爵家の分家の男の粘っこい嘲笑なんて聞きたくない。
『触るな、近寄るな』
と叫んで、助かるなら、いくらでも叫ぶのに。
オレは、口を閉じて一言も発さない。
目は閉じない。
七人の男共に怯えて見せたりしない。
毅然とやり通す。
逃げ惑わない。
許しも請わない。
力で押さえつけられることをよしとしない。
屈伏はしない。
あんた達に服従しないのが、オレの矜持だと示す。
態度で。
オレは、オレで、公爵の伴侶だから。
本当に、待っているから。
早く来いよ。
オレは、公爵の家族だろ?
公爵は、オレの夫だろ?
オレを助けにこれるのは、公爵だけだぞ?
「公爵とは、週何回なんですか?」
「在宅勤務って、ずっとヤリっぱなしなんですか?」
「世間知らずを掌とテクで転がしちゃって、玉の輿だったのに、残念だったねえ。」
抵抗しないオレに、男共は、体で公爵を籠絡した男というイメージを当てはめたようだ。
こいつらには、オレが、百戦錬磨に見えるのか?
公爵とオレは家族だぞ。
ナデナデと抱擁以上は、していない。
オレと公爵の間に、色気も艶事も、あってたまるか!
オレは、公爵の保護者なんだ。
オレは、裸に剥かれて、じろじろと遠慮なく、裸体を観察されている。
果てしなく気分が悪い。
「体中、跡だらけかと思ったら、全然ですね。」
「ぬるま湯育ちじゃ、定番以外のプレイはしないだろうねえ。」
「アレだけ、べたべたしておきながら、夜の生活は、淡白なんですか?」
どっと笑いが起きる。
公爵が、オレにべたべたしているのは、オレの隣にいるのが安心できるからだよ!
あんた達が、クズのお陰で、王城は、公爵にとって居心地の良い場所にならなかったんでな!
オレは、オレのやったことを間違いだとは言わない。
オレのやり方は、性急すぎて、失敗したが。
オレのやり方は間違いでも、オレのしたことは、間違いじゃない。
公爵とオレのために、必要だった。
オレは、言い返す労力は使わない。
こいつらは、何を言っても、オレの言うことは聞かないんだ。
オレは、昨日の顔合わせで知っている。
オレの裸体の観察時間は、終了したようだ。
「お待ちかねでしょう?
そろそろ、始めましょうかねえ。」
公爵の分家の男が、開始の合図を出した。
ああ、嫌だなー。
男達は、感情を隠しもしない。
こいつらの腹にあるのは、性欲じゃない。
オレに性欲は感じなくていいんだけどさ。
こいつらにあるのは。
権力者を自分達の手で、引きずり落とせる仄暗い喜び。
征服欲。
公爵の伴侶に狼藉をはたらくなんて、平時では出来ないもんな。
しかも。
公爵の伴侶より、偉い人のお墨付き。
こいつらの行動には、正当な理由が作られているから、誰にも咎められない。
こいつら視点だと。
雲の上にいる存在に糾弾されてムカついていたら、雲の上にいる存在より上の存在が、雲の上にいる存在のことを好きにしていいよ、と引き渡してきた。
こんなところだろうな。
雲の上の存在が、今のオレ。
雲の上の存在より上の存在
が、神子様と国王陛下。
しっくりくる構図だよなー?
実際は?
大きく外してはいないと思う。
「試してみますか。色々と。」
「今、話題の公爵の伴侶。公爵を騙して、公爵を言いなりにし、公爵を操る悪い男。」
「明日には、国中が、真実を知ることになるんですねえ。」
「そんな男の相手をしなくてはいけない歓迎会なんて、身が保ちますかなあ?」
オレは、同意だ、和姦だと言われたくない。
オレの意見として、誘拐された時点で、和姦はあり得ない。
こいつらの視点は違う。
和姦かさえ、どうでもいい。
オレの姿を公爵に見せつけられたら、それでいい。
公爵の伴侶と公爵の両方を絶望させたいんだ。
十四本の手が、探るようにオレの体の至る所を這い回る。
気持ち悪い。
公爵はな、ぎゅうぎゅう抱きしめてくるんだぞ?
全力で、甘えてくるんだぞ、うちの公爵は。
あんた達なんか。
公爵の両親じゃなくて。
あんた達が、魔王に消失させられていたら良かったのに。
男共は、公爵家の分家の男を含めて七人。
せめて、一人ならな。
不意をつけたら、なんとか、さ。
七人は、な。
オレは、運動を真剣にやったことはない。
日本にいたときは、やりたいと思ったこともない。
誘いにはのるけど、熱意も才能もないので、体験一回で終了。
この世界に来てからは。
運動は、公爵と一緒に、ラジオ体操や柔軟ぐらい。
オレに、体力自慢はできない。
スケボーとか、無理な人だから。
キックボードも、スピード出すと、転ぶ。
ローラースケートは、靴を履いたら、立てないで、ズルっといく。
そんなオレがすることは一つ。
公爵が来るまで、体力温存。
公爵がオレに会いにきたときに。
『迎えが遅い。もっと早く会いにこい。』
と言ってやるんだからな。
早く来いよ。
オレの伴侶なんだろう?
英雄なんだろう?
なあ、公爵。
魔王討伐の英雄は辞めてさ。
オレの英雄になりにこい。
待っている。
オレが、微動だにしないで男共を見ていると。
七人の男共は、動き出した。
ああ、始まるのか。
嫌だな。
男共は、オレの服を破く勢いで剥ぎ取っていく。
体力温存を第一にしたオレは、抵抗しなかった。
抵抗した方がましになる?
分からないけれど、オレの体力が削られるのは確実。
抵抗しても、しなくても、抑え込まれる。
オレは、抑えめに息を吐いた。
伸ばされてくる何本もの手を払い除けたい。
両手で耳を塞ぎたい。
「落ちぶれるのは、いっしゅんですなあ。」
という公爵家の分家の男の粘っこい嘲笑なんて聞きたくない。
『触るな、近寄るな』
と叫んで、助かるなら、いくらでも叫ぶのに。
オレは、口を閉じて一言も発さない。
目は閉じない。
七人の男共に怯えて見せたりしない。
毅然とやり通す。
逃げ惑わない。
許しも請わない。
力で押さえつけられることをよしとしない。
屈伏はしない。
あんた達に服従しないのが、オレの矜持だと示す。
態度で。
オレは、オレで、公爵の伴侶だから。
本当に、待っているから。
早く来いよ。
オレは、公爵の家族だろ?
公爵は、オレの夫だろ?
オレを助けにこれるのは、公爵だけだぞ?
「公爵とは、週何回なんですか?」
「在宅勤務って、ずっとヤリっぱなしなんですか?」
「世間知らずを掌とテクで転がしちゃって、玉の輿だったのに、残念だったねえ。」
抵抗しないオレに、男共は、体で公爵を籠絡した男というイメージを当てはめたようだ。
こいつらには、オレが、百戦錬磨に見えるのか?
公爵とオレは家族だぞ。
ナデナデと抱擁以上は、していない。
オレと公爵の間に、色気も艶事も、あってたまるか!
オレは、公爵の保護者なんだ。
オレは、裸に剥かれて、じろじろと遠慮なく、裸体を観察されている。
果てしなく気分が悪い。
「体中、跡だらけかと思ったら、全然ですね。」
「ぬるま湯育ちじゃ、定番以外のプレイはしないだろうねえ。」
「アレだけ、べたべたしておきながら、夜の生活は、淡白なんですか?」
どっと笑いが起きる。
公爵が、オレにべたべたしているのは、オレの隣にいるのが安心できるからだよ!
あんた達が、クズのお陰で、王城は、公爵にとって居心地の良い場所にならなかったんでな!
オレは、オレのやったことを間違いだとは言わない。
オレのやり方は、性急すぎて、失敗したが。
オレのやり方は間違いでも、オレのしたことは、間違いじゃない。
公爵とオレのために、必要だった。
オレは、言い返す労力は使わない。
こいつらは、何を言っても、オレの言うことは聞かないんだ。
オレは、昨日の顔合わせで知っている。
オレの裸体の観察時間は、終了したようだ。
「お待ちかねでしょう?
そろそろ、始めましょうかねえ。」
公爵の分家の男が、開始の合図を出した。
ああ、嫌だなー。
男達は、感情を隠しもしない。
こいつらの腹にあるのは、性欲じゃない。
オレに性欲は感じなくていいんだけどさ。
こいつらにあるのは。
権力者を自分達の手で、引きずり落とせる仄暗い喜び。
征服欲。
公爵の伴侶に狼藉をはたらくなんて、平時では出来ないもんな。
しかも。
公爵の伴侶より、偉い人のお墨付き。
こいつらの行動には、正当な理由が作られているから、誰にも咎められない。
こいつら視点だと。
雲の上にいる存在に糾弾されてムカついていたら、雲の上にいる存在より上の存在が、雲の上にいる存在のことを好きにしていいよ、と引き渡してきた。
こんなところだろうな。
雲の上の存在が、今のオレ。
雲の上の存在より上の存在
が、神子様と国王陛下。
しっくりくる構図だよなー?
実際は?
大きく外してはいないと思う。
「試してみますか。色々と。」
「今、話題の公爵の伴侶。公爵を騙して、公爵を言いなりにし、公爵を操る悪い男。」
「明日には、国中が、真実を知ることになるんですねえ。」
「そんな男の相手をしなくてはいけない歓迎会なんて、身が保ちますかなあ?」
オレは、同意だ、和姦だと言われたくない。
オレの意見として、誘拐された時点で、和姦はあり得ない。
こいつらの視点は違う。
和姦かさえ、どうでもいい。
オレの姿を公爵に見せつけられたら、それでいい。
公爵の伴侶と公爵の両方を絶望させたいんだ。
十四本の手が、探るようにオレの体の至る所を這い回る。
気持ち悪い。
公爵はな、ぎゅうぎゅう抱きしめてくるんだぞ?
全力で、甘えてくるんだぞ、うちの公爵は。
あんた達なんか。
公爵の両親じゃなくて。
あんた達が、魔王に消失させられていたら良かったのに。
130
あなたにおすすめの小説
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います
黄金
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻!
だったら離婚したい!
ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。
お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。
本編61話まで
番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。
※細目キャラが好きなので書いてます。
多くの方に読んでいただき嬉しいです。
コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
天使のような子の怪我の手当てをしたら氷の王子に懐かれました
藤吉めぐみ
BL
12/23後日談追加しました。
=================
高校の養護教諭の世凪は、放課後の見回り中にプールに落ちてしまう。カナヅチの世凪は、そのまま溺れたと思ったが、気づくと全く知らない場所にある小さな池に座り込んでいた。
ここがどこなのか、何がどうなったのか分からない世凪に、「かあさま」と呼んで近づく小さな男の子。彼の怪我の手当てをしたら、世凪は不審者として捕まってしまう。
そんな世凪を助けてくれたのは、「氷の王子」と呼ばれるこの国の第二王子アドウェル。
冷淡で表情も変わらない人だと周りに言われたが、世凪に対するアドウェルは、穏やかで優しくて、理想の王子様でドキドキしてしまう世凪。でも王子は世凪に母親を重ねているようで……
優しい年下王子様×異世界転移してきた前向き養護教諭の互いを知って認めていくあたたかな恋の話です。
【完結】伯爵家当主になりますので、お飾りの婚約者の僕は早く捨てて下さいね?
MEIKO
BL
【完結】伯爵家次男のマリンは、公爵家嫡男のミシェルの婚約者として一緒に過ごしているが実際はお飾りの存在だ。そんなマリンは池に落ちたショックで前世は日本人の男子で今この世界が小説の中なんだと気付いた。マズい!このままだとミシェルから婚約破棄されて路頭に迷う未来しか見えない!
僕はそこから前世の特技を活かしてお金を貯め、ミシェルに愛する人が現れるその日に備えだす。2年後、万全の備えと新たな朗報を得た僕は、もう婚約破棄してもらっていいんですけど?ってミシェルに告げる。なのに対象外のはずの僕に未練たらたらなのどうして?
※R対象話には『*』マーク付けます。
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
神様の手違いで死んだ俺、チート能力を授かり異世界転生してスローライフを送りたかったのに想像の斜め上をいく展開になりました。
篠崎笙
BL
保育園の調理師だった凛太郎は、ある日事故死する。しかしそれは神界のアクシデントだった。神様がお詫びに好きな加護を与えた上で異世界に転生させてくれるというので、定年後にやってみたいと憧れていたスローライフを送ることを願ったが……。
2026/01/09 加筆修正終了
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる