191 / 673
第7章 オレは、英雄公爵と並んで歩いています。始まりは、一人と一人でしたね。道なき道を切り拓きます。
191.王都の大通りで、ウェディング・ウォークをします。祝福してください。英雄公爵クロードが通りますよ?守られた国民が祝福しないなら。
しおりを挟む
優雅に、赤絨毯の上でウェディング・ウォークをするオレとクロード。
場所は、王都の大通り。
向かう先は、王城。
このウェディング・ウォークを実現するために、公爵家の王都の屋敷からも、人が、派遣されてきている。
赤絨毯の始点と終点には、公爵家の紋章が描かれている大きな旗が立っていた。
旗持ちは、王都のケレメイン公爵家の屋敷から、公爵家の乗り物で、旗と一緒に駆けつけた力持ちの若者。
旗は大事。
旗に攻撃するやつがいたら、戦争開始になる。
だから、旗と旗持ちの周りには、護衛を配置。
赤絨毯の横には、もやし人間と狙撃手の二人一組が、赤絨毯の左右に互い違いに並んでいる。
狙撃手は、全員、セルリアンブルーのケレメイン公爵家の紋章入りの正装だ。
もやし人間は、狙撃手の隣で、声を出している。
体育会系の部活の声出しっぽい。
「「「ご成婚、おめでとうございます。」」」
ともやし人間。
ぼそぼそした声は、祝福に向かないと思ったら、すかさず、狙撃手からの指導が入った。
「声が小さい。口を開けろ。」
「「「ご成婚、おめでとうございます。」」」
オイ、かったるそうな発声のやつがいるぞ?
もやし人間は、根っこが千切れたときに、騒げる体力がある。
ケレメイン公爵家の一団は、知っているからな?
きりきり働け。
「口は開いた。次は、腹の底から、声を出せ。」
と狙撃手。
「「「ご成婚、おめでとうございます。」」」
だんだん、声にハリが出てきたなー。
公爵領では、ご成婚パレードが出来ないままだった。
ご成婚パレードの始まりの気分だけは、今、味わっておこう。
注目は、浴びている。
でも。
祝福の言葉は聞こえてこない。
ケレメイン公爵家の旗や、ケレメイン公爵家の紋章入りの乗り物が、目につく場所に鎮座していて、ケレメイン公爵がいることが、一目で分かる状況を作った。
国王陛下サイドが、気づかなかった、知らなかった、と後から言い訳できないように、堂々と、正面から突破することにしたのだ。
ここは、王都の大通り。
英雄公爵クロードを見ても、歓声どころか、感謝の声さえ、聞こえてこない。
平民は、英雄公爵クロードの名前を知っていても、姿を見る機会などない。
英雄公爵クロードは、魔王討伐後も、心身を削り、家に帰る余裕もなく身を粉にして働いてきた。
魔王による消失から復興する国を支えるため。
オレは、怒りがこみ上げてきている。
両親を亡くした24歳のクロードは、悲しむ時間も与え られず、魔王討伐という、一生ものの苦しみを背負わされても、文句を言わずに、復興のため、日夜、黙々と働いてきたんだぞ?
労ることなく働かせてきたのに、誰一人、労いも感謝もしない?
こんな、自分のことばかりの国民のために、クロードは、笑顔が出なくなるほど頑張っていたのか?
反吐が出る。
クロードという一人の青年の犠牲の上に生活が成り立っていることを知らない国民はいないのに。
クロードのお陰だと知りながら、功労者のクロードに対して、何も思わない性根が、オレは気に食わない。
あんた達が、毎日、自分のことだけを考えて生きていけるのは、誰のおかげだと!
さらに腹ただしいことに。
国民に行き渡る英雄公爵クロードに無関心でいる雰囲気は、国民の性根だけの問題じゃない。
英雄公爵クロードの働きを国王陛下が認めて、称賛する姿勢を見せていれば、王都の民の反応は、違っていたはず。
こちらは、王侯貴族が支配する階級社会なのだ。
性根が曲がった国民でも、上から下にお達しがきたら、遵守する。
遵守しないと、死ぬから。
だから。
この王都の状況は、国民陛下が容認しているか、国王陛下の意思が働いているかだ。
これが、この国の王都だ。
これが、王都の体温だ。
あんた達に、クロードは勿体ない。
クロードは、笑顔が可愛くて、心が優しく、寛大で、オレと楽しむことに頭の中の半分以上が支配されていて、公爵領の領民から愛されているんだぞ。
あんた達には、絶対に、クロードをくれてやらないからな。
場所は、王都の大通り。
向かう先は、王城。
このウェディング・ウォークを実現するために、公爵家の王都の屋敷からも、人が、派遣されてきている。
赤絨毯の始点と終点には、公爵家の紋章が描かれている大きな旗が立っていた。
旗持ちは、王都のケレメイン公爵家の屋敷から、公爵家の乗り物で、旗と一緒に駆けつけた力持ちの若者。
旗は大事。
旗に攻撃するやつがいたら、戦争開始になる。
だから、旗と旗持ちの周りには、護衛を配置。
赤絨毯の横には、もやし人間と狙撃手の二人一組が、赤絨毯の左右に互い違いに並んでいる。
狙撃手は、全員、セルリアンブルーのケレメイン公爵家の紋章入りの正装だ。
もやし人間は、狙撃手の隣で、声を出している。
体育会系の部活の声出しっぽい。
「「「ご成婚、おめでとうございます。」」」
ともやし人間。
ぼそぼそした声は、祝福に向かないと思ったら、すかさず、狙撃手からの指導が入った。
「声が小さい。口を開けろ。」
「「「ご成婚、おめでとうございます。」」」
オイ、かったるそうな発声のやつがいるぞ?
もやし人間は、根っこが千切れたときに、騒げる体力がある。
ケレメイン公爵家の一団は、知っているからな?
きりきり働け。
「口は開いた。次は、腹の底から、声を出せ。」
と狙撃手。
「「「ご成婚、おめでとうございます。」」」
だんだん、声にハリが出てきたなー。
公爵領では、ご成婚パレードが出来ないままだった。
ご成婚パレードの始まりの気分だけは、今、味わっておこう。
注目は、浴びている。
でも。
祝福の言葉は聞こえてこない。
ケレメイン公爵家の旗や、ケレメイン公爵家の紋章入りの乗り物が、目につく場所に鎮座していて、ケレメイン公爵がいることが、一目で分かる状況を作った。
国王陛下サイドが、気づかなかった、知らなかった、と後から言い訳できないように、堂々と、正面から突破することにしたのだ。
ここは、王都の大通り。
英雄公爵クロードを見ても、歓声どころか、感謝の声さえ、聞こえてこない。
平民は、英雄公爵クロードの名前を知っていても、姿を見る機会などない。
英雄公爵クロードは、魔王討伐後も、心身を削り、家に帰る余裕もなく身を粉にして働いてきた。
魔王による消失から復興する国を支えるため。
オレは、怒りがこみ上げてきている。
両親を亡くした24歳のクロードは、悲しむ時間も与え られず、魔王討伐という、一生ものの苦しみを背負わされても、文句を言わずに、復興のため、日夜、黙々と働いてきたんだぞ?
労ることなく働かせてきたのに、誰一人、労いも感謝もしない?
こんな、自分のことばかりの国民のために、クロードは、笑顔が出なくなるほど頑張っていたのか?
反吐が出る。
クロードという一人の青年の犠牲の上に生活が成り立っていることを知らない国民はいないのに。
クロードのお陰だと知りながら、功労者のクロードに対して、何も思わない性根が、オレは気に食わない。
あんた達が、毎日、自分のことだけを考えて生きていけるのは、誰のおかげだと!
さらに腹ただしいことに。
国民に行き渡る英雄公爵クロードに無関心でいる雰囲気は、国民の性根だけの問題じゃない。
英雄公爵クロードの働きを国王陛下が認めて、称賛する姿勢を見せていれば、王都の民の反応は、違っていたはず。
こちらは、王侯貴族が支配する階級社会なのだ。
性根が曲がった国民でも、上から下にお達しがきたら、遵守する。
遵守しないと、死ぬから。
だから。
この王都の状況は、国民陛下が容認しているか、国王陛下の意思が働いているかだ。
これが、この国の王都だ。
これが、王都の体温だ。
あんた達に、クロードは勿体ない。
クロードは、笑顔が可愛くて、心が優しく、寛大で、オレと楽しむことに頭の中の半分以上が支配されていて、公爵領の領民から愛されているんだぞ。
あんた達には、絶対に、クロードをくれてやらないからな。
88
あなたにおすすめの小説
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います
黄金
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻!
だったら離婚したい!
ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。
お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。
本編61話まで
番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。
※細目キャラが好きなので書いてます。
多くの方に読んでいただき嬉しいです。
コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
天使のような子の怪我の手当てをしたら氷の王子に懐かれました
藤吉めぐみ
BL
12/23後日談追加しました。
=================
高校の養護教諭の世凪は、放課後の見回り中にプールに落ちてしまう。カナヅチの世凪は、そのまま溺れたと思ったが、気づくと全く知らない場所にある小さな池に座り込んでいた。
ここがどこなのか、何がどうなったのか分からない世凪に、「かあさま」と呼んで近づく小さな男の子。彼の怪我の手当てをしたら、世凪は不審者として捕まってしまう。
そんな世凪を助けてくれたのは、「氷の王子」と呼ばれるこの国の第二王子アドウェル。
冷淡で表情も変わらない人だと周りに言われたが、世凪に対するアドウェルは、穏やかで優しくて、理想の王子様でドキドキしてしまう世凪。でも王子は世凪に母親を重ねているようで……
優しい年下王子様×異世界転移してきた前向き養護教諭の互いを知って認めていくあたたかな恋の話です。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる
おはぎ
BL
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。
知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。
【完結】水と夢の中の太陽
エウラ
BL
何の前触れもなく異世界の神という存在に異世界転移された、遠藤虹妃。
神が言うには、本来ならこちらの世界で生きるはずが、まれに起こる時空の歪みに巻き込まれて、生まれて間もなく地球に飛ばされたそう。
この世界に戻ったからといって特に使命はなく、神曰く運命を正しただけと。
生まれ持った能力とお詫びの加護を貰って。剣と魔法の世界で目指せスローライフ。
ヤマなしオチなし意味なしで、ほのぼの系を予定。(しかし予定は未定)
長くなりそうなので長編に切り替えます。
今後ややR18な場面が出るかも。どこら辺の描写からアウトなのかちょっと微妙なので、念の為。
読んで下さってありがとうございます。
お気に入り登録嬉しいです。
行き当たりばったり、不定期更新。
一応完結。後日談的なのを何話か投稿予定なのでまだ「連載中」です。
後日譚終わり、完結にしました。
読んで下さってありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる