《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

文字の大きさ
403 / 673
第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

403.オレの女神様考察。孤独をこじらせると、どうなりますか?孤独ではない人に対して、どんな感情を持ちますか?どうなったらいいと思いますか?

しおりを挟む
クロードじゃなく、オレの名前を出すと、お呼びじゃないのに、と言いたげになる女神様。

好きな男には見向きもされず、好きな男が好きな人に、余裕綽々で構われたら、複雑な気持ちになるんだろうなー。

女神様のクロードへの気持ちをオレは知っている。

女神様がオレに対して、お前じゃないんだ、と反発する気持ちがわくのも、分からないではない。

でもなー。

女神様の振る舞いの根本は、好きだから、好きな人に好かれたいという単純な話しじゃないとオレは思う。

長い孤独が、女神様を拗らせたような気がするんだよな。

オレは、この世界にいることに気づいたときに。

知り合いが一人もいない、知らない世界に、独りだ、と思った。

早く日本へ帰りたい。

こんな場所から出たい。

元の場所に帰って、日常の続きに戻りたい。

オレは、この世界にいると気づいたときに、この世界の良さを見出すことができなかった。

だから。
オレは、最初から、日本へ帰ることしか考えていなかった。

知り合いが一人もいなくても、毎日、この世界の人に親切にされて、左うちわの生活を送っていて、稼ぐ手段に悩むこともなく快適だったら、オレは違うことを考えたかな?

もしもの場合を考えてみても。

やっぱり、オレは、日本に帰ろうとしたと思う。

オレのホームグラウンドは日本だから。

オレの生きてきた日本に、オレの居場所はあったから。

どんなに温かく迎え入れられたとしても。

早く帰りたいという思いが、オレの中からなくなることはなかったと思う。

今でこそ、オレは、自分で、自分の道を切り開き、この世界に居場所を作る気になったけれど。

この世界にいると気づいたばかりのオレは、確かに絶望していた。

たった一人でこの世界にいたオレに、異邦人としての孤独を分かち合う相手はいなかった。

オレは、突然の孤独に絶望していた。

絶望に打ちひしがれることがなかったのは、オレが孤独だったから。

この世界にいると気づいたオレは、一人でいることが当たり前で、誰にも頼れなかった。

オレは、オレ自身でオレを助けないと、孤独なまま、日本に帰る前に死んでしまうと考えた。

今のオレを助けて、未来のオレに選択肢を与えるのは、オレ自身の頑張り次第。

オレが転職は絶対にしてやる、と思ったのは、日本に帰りたかったから。

早く日本に帰って、孤独とはおさらばしたかった。

オレは、孤独が好きじゃない。

そんなオレの経験から察するに。

女神様は、一人でいることを楽しんではいない。

女神様が、どういう経緯でこの世界を作ったのかは、知らない。

この世界が始まった当初は。

女神様は、この世界の外から見ている暮らしを楽しんでいたのかもしれない。

この世界の住民と関わりを持たずに、この世界の成長を見守るのを楽しむ生き方を女神様はしなかった。

女神様は、各国の国王陛下に力を授けて、国王陛下と関わりを持つようになった。

国王陛下にとっての女神様は、反逆者を討伐できる力を授けてくれて、王位を保証してくれる大事な大事な唯一の後見人。

ご機嫌を損ねることは絶対にしてはならないと、子孫に伝えるだろう。

女神様が顕現されたときは。

女神様に気持ちよくお過ごしになっていただこうと、どの国でも、国王陛下自らが、接待していたんじゃないのかな?

顕現された女神様は、接待に喜んで、楽しんでいたと思う。

げんに、オレの加護で顕現している女神様も、人の暮らしの中で楽しそうに過ごしている。

接待は、いつかは帰るお客様をもてなすこと。

国王陛下には、女神様以外にも大切な家族や、家臣や国がある。

女神様は、接待されて帰るを繰り返しているうちに、国王陛下が女神様より大事にしている存在に気づいたかもしれない。

あるいは。

どこぞの国王陛下が、気づかせたかもしれない。

接待以外にも、女神様と国王陛下が関われる方法がある、と。

夫婦にはなれなくても、恋人になら?

愛人は、家族あっての関係かな?

恋人は、愛人とは違って、家族よりも大事にするもの。

そんな風にして、女神様は、しもべの国王陛下をの恋人に格上げするようになっていった気がする。

女神様は、歴代の恋人になった国王陛下から、家族よりも、大事な存在として扱われることで、満たされてきたんじゃないかな。

女神様が満たされるために、不幸になる人を自動的に作ってしまう仕組みが出来上がってから、どのくらいだろう?

女神様は、孤独を癒やす目的で、恋人を切らさない。

女神様が恋人を得ることで女神様より孤独になる人が生まれる。

女神様は、孤独に苦しむ人を見て、楽しんでいたかもしれない、とも思う。

女神様の孤独が、疎外感からくるものだったら?

例えば。

女神様が、会場にお菓子を用意して、お客様とお茶会をしようと待っていたところに。

やってきたお客様は、ホストの女神様に挨拶はするものの、お菓子とお茶を持って立ち上がり、お客様同士だけで仲良く集まり、女神様だけがぽつんとテーブルに残されている。

そんな風に感じていたから、お気に入りを自分だけの住まいに持ち帰っていたんじゃないのかな?

魔王の消失と神子様の召喚と英雄の誕生は、女神様を混ぜてくれない住人への意趣返しな気がする。

女神様が、国王陛下をしもべ扱いしたために、女神様の存在は、各国のトップシークレットになったんだろうなー。

国王陛下が、誰かのしもべなんて、人としては、飲みこみにくい現実だから。

女神様の存在が、人々に知れ渡らないから、女神様は、国王陛下にしか執着できる相手がいない。

国王陛下とは別に、たまにお気に入りができることもある。

それが、英雄。

国王陛下とは異なるタイプ。

女神様としては、英雄を贔屓にしたくなるだろう。

女神様が、オレをこの世界に呼んだんだから、オレが転機になってやる。
しおりを挟む
感想 84

あなたにおすすめの小説

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる

ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。 アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。 異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。 【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。 αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。 負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。 「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。 庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。 ※Rシーンには♡マークをつけます。

氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います

黄金 
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻! だったら離婚したい! ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。 お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。 本編61話まで 番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。 ※細目キャラが好きなので書いてます。    多くの方に読んでいただき嬉しいです。  コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。    

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

天使のような子の怪我の手当てをしたら氷の王子に懐かれました

藤吉めぐみ
BL
12/23後日談追加しました。 ================= 高校の養護教諭の世凪は、放課後の見回り中にプールに落ちてしまう。カナヅチの世凪は、そのまま溺れたと思ったが、気づくと全く知らない場所にある小さな池に座り込んでいた。 ここがどこなのか、何がどうなったのか分からない世凪に、「かあさま」と呼んで近づく小さな男の子。彼の怪我の手当てをしたら、世凪は不審者として捕まってしまう。 そんな世凪を助けてくれたのは、「氷の王子」と呼ばれるこの国の第二王子アドウェル。 冷淡で表情も変わらない人だと周りに言われたが、世凪に対するアドウェルは、穏やかで優しくて、理想の王子様でドキドキしてしまう世凪。でも王子は世凪に母親を重ねているようで…… 優しい年下王子様×異世界転移してきた前向き養護教諭の互いを知って認めていくあたたかな恋の話です。

【完結】伯爵家当主になりますので、お飾りの婚約者の僕は早く捨てて下さいね?

MEIKO
BL
 【完結】伯爵家次男のマリンは、公爵家嫡男のミシェルの婚約者として一緒に過ごしているが実際はお飾りの存在だ。そんなマリンは池に落ちたショックで前世は日本人の男子で今この世界が小説の中なんだと気付いた。マズい!このままだとミシェルから婚約破棄されて路頭に迷う未来しか見えない!  僕はそこから前世の特技を活かしてお金を貯め、ミシェルに愛する人が現れるその日に備えだす。2年後、万全の備えと新たな朗報を得た僕は、もう婚約破棄してもらっていいんですけど?ってミシェルに告げる。なのに対象外のはずの僕に未練たらたらなのどうして? ※R対象話には『*』マーク付けます。

黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜

せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。 しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……? 「お前が産んだ、俺の子供だ」 いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!? クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに? 一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士 ※一応オメガバース設定をお借りしています

神様の手違いで死んだ俺、チート能力を授かり異世界転生してスローライフを送りたかったのに想像の斜め上をいく展開になりました。

篠崎笙
BL
保育園の調理師だった凛太郎は、ある日事故死する。しかしそれは神界のアクシデントだった。神様がお詫びに好きな加護を与えた上で異世界に転生させてくれるというので、定年後にやってみたいと憧れていたスローライフを送ることを願ったが……。  2026/01/09 加筆修正終了

処理中です...