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幼馴染み襲来編
女王陛下の恋人
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二回目のお休みは少し間が空いた。
ソワソワした気持ちで私はその日を待った。私室にお茶の用意をし、特別な来客を待った。予定よりやや遅れて扉は叩かれる。
来客は花束を一つ携えていた。受け取ろうとする侍女を制して、私が受け取る。今日の花束は白い薔薇だった。色々混じった今までの花束とは違う。
今までのことを考えれば5本ということも意味がありそうだ。
花瓶にそのまま挿してもちゃんと見栄えするように作られているのはさすがだ。私はそこまで考えが及ばない。
「忙しいところに来てもらって悪いわね」
「陛下に比べれば大したことはありません。
お呼びとあれば、いつでも馳せ参じます」
そう言いながらもにこりと笑わない男に私はにこりと笑った。そして、手を振って室内の人をすべて外に出す。予定通りに。
しかし、これは彼の予想外だったようで少し慌てたように扉を私を交互に見た。それも二回も!
「なにかしら?」
笑いを噛み殺している私を睨むのが、さらにおかしい。
「扉を閉めるのは勘弁してください」
「だめ」
「だめじゃありません。それなら帰ります」
ちっと舌打ちしつつ自らすこしだけ扉を開けることにした。手のひら一つ分。
ちょっとした風で閉まることもあるだろう。きっと。
「……妥協しましょう」
「お互いに譲歩できてよかったわ」
少々ふざけんなよという顔をされた気がするが、すぐに不機嫌そうな表情に変わってしまった。かなり機嫌を損ねてしまったのかもしれない。そういうアピールだけかもしれないけど。
表面に出ていることと本音がどれほど離れているのだろう。
お互いに椅子に対面で座る。
間にあるテーブルにはサンドイッチがあった。フルーツが入ったものから、肉肉しいものまで数種。
「最近、あまり食べてないって聞いたからね。料理長と相談して少しずついっぱい食べてもらう作戦だよ」
砕けた口調で話すのはこれからする交渉へのハードルを下げるため。日常会話のその先のように、挑みたい。
うっかり頷いてしまうくらいに普通にいえば一縷の望みはありそう。正面切って、利害関係で話をしても無理そうだし、腹の中を話してしまえば破綻する。
匙加減が大事。
「陛下の御心を煩わせるようなことはないようにします」
「ヴァージニア」
「宰相への昇任祝としての会と聞きましたで、私の意向を優先していただきたいですね」
「……そうね。いきなりは難しいか。
じゃあ、レオン」
「……なんですか?」
「今、たのしい?」
怪訝そうな表情で少し安心した。権力は必要だから手に入れた人だが、それに溺れるということもある。今のところはないらしい。
「好きに采配できて、誰も邪魔しないなら楽しいのかなって」
「好きに采配できなくて、皆が邪魔するのでたのしくはないです」
「そうなの?」
「ぽっと出の宰相の言うことは反対という一派がいますし、今までの伝統という面倒なものもあります。
北方の砦の件は冬の山登りされてしまった」
「……やまのぼり?」
「ああ、なんていうんですかね。
遭難するとか氷漬けみたいな感じです」
「保留しておきましょう。予算がないというのは財務卿から通達しているし、簡単に済む話とは思わないでしょう。青の騎士団の処遇も今のところは……」
しまった。仕事の話に流れていく。
ひとまずはお茶を入れよう。それから、どこから……。
「ウィリアムが帰ってきてからですね。
わかってて遠ざけたんですか?」
「ウィルは国を出るというから、外遊に出したの。もう二度と帰ってこないというのと旅行は違うでしょう?
まあ、いないほうが都合がいいのだけど」
「いたほうが早く問題は片付くのでは?」
「いやよ。
ウィルは悪いやつじゃないけど、周囲が結婚しろというもの。それで全部丸く収まるって。私は、結婚しないっていっているのにね。
それに、現状では悪手にしかならない。侵略の良い口実にするよ。あの男ならね」
意に沿わぬ婚姻をさせられた幼馴染を助けるためにやってくるだろう。結婚済みの場合は女王陛下ではなくなり、それを拒否できるような立場ではなくなっている。
いなくなってもいい異国の女でしかなくなる。
魔女が選んだ女王様である限り、私はここにいることができる。
「……そうですね。離婚させてさっさと献上するようなこともあり得る」
「ウィルは、国と私を比べて、私を選べなくて余計な傷を追う。いいとこなにもない」
「もし」
「ん?」
言いかけた言葉の先を促したけど、気まずそうに下を向いて一つだけサンドイッチに手を伸ばした。肉マシマシのローストビーフサンド。しばらく口を利けそうにない。
もぐもぐとしているところはちょっと珍しい気がして見ていたら眉がぎゅっと寄った。慌てて視線を逸らす。
「あの人、戦力として有能だから、一ヶ月くらいしたら戻ってきてほしいのよね。背中を守ってもらう相手はなかなか」
「……ずいぶん、仲良いんですね」
「んん?」
「ウィルなんて呼んで」
拗ねたような言い方。
ウィリアムはレオンと仲良しだ。あの件がなければ親友であろう。その二人でも愛称で呼ぶことはなかった、と思う。たぶん。
仲良しの男友達。の間に挟まってる?わたし?
「いや、ごめんね? 親しいけどなんかなぁそこの友情に挟まろうとは思ってないから。そういうつもりもないから」
誠心誠意謝ったつもりが、咽られた。背中をトントンとして、お水も渡してようやく落ち着いたら、涙目で睨まれた。親切にしたのに!
「なにいってやがんですか、この女王陛下」
「お友達が別のお友達と超仲良くて嫉妬したのかなと。そういうつもりはなかったんだよ」
「…………あなたが麗しくも皆を魅了する女性な時点で、我々の友情とやらは破綻寸前です。あの野郎、千載一遇の好機を逃しておきながら、未練がましい」
破綻寸前……。
……あれ?
「あの、私のこと、すきなの?」
何いってんだこいつという冷たい目で見られた。
「ほら、ウィルの方を選ばれて振られたのわたし」
「十年もかけた悲願とあなたを比べろとおっしゃる。俺だけじゃなくて他の皆の思いも受け取っておきながら、放り投げろと。俺はそういう自分を許せないし、あなたも嫌でしょう?」
「あ、はい」
これは私が悪い。
「それから、俺が、あなたのことを好きかというとそういう話ではないのでご承知ください」
「あ、はい」
同じ答えを返してしまった。何を言えばいいのか。
「こんな場に呼び寄せて、あからさまに演出して、俺に何させたいんです?」
「偽装恋人になってほしい」
「わかりました」
へ? と口から出そうになった。
それがばれたのか彼にぎろりと睨まれてびくりとする。
「俺が、仕事するの嫌な顔して、休め寝ろと口うるさく言っていたユリアが、さっさと起きて役目を果たせと言うのですよ。よほどのことがある。そうでしょう?」
「いや、まあ……」
「命じればいいんです。
俺はなにをするんです?」
私も腹をくくるべきだろう。恋人という一番近いところにおいておきたい理由。
「私が、皇帝に従いそうになったら止めてほしい。
嫌なんだけど、長年の刷り込みがどこまで影響しているかわからないんだ。本当に覚えていないこともあるし」
ただ、兄様から出禁を食らうくらいのことはやらかしたようなのだ。誘拐とかが色濃い。二度とどこにもやらないと泣かれたから。
「承知しました。方法については、あとで考えましょう。他には?」
「もし、あの人について行くようなことがあったら、私を殺して」
それはきっともう私ではない。私である心を殺されたあとの残骸だ。
躊躇なく、実行してくれそうな心当たりはこの人しかいない。
「わかりました」
びっくりするくらい簡単に応じられ、私のほうが驚く。予想でもしていたのか。
「だから、安心して、殴り返して帰っていただきましょう」
「うん」
それに子供のように頷いてしまった。
ソワソワした気持ちで私はその日を待った。私室にお茶の用意をし、特別な来客を待った。予定よりやや遅れて扉は叩かれる。
来客は花束を一つ携えていた。受け取ろうとする侍女を制して、私が受け取る。今日の花束は白い薔薇だった。色々混じった今までの花束とは違う。
今までのことを考えれば5本ということも意味がありそうだ。
花瓶にそのまま挿してもちゃんと見栄えするように作られているのはさすがだ。私はそこまで考えが及ばない。
「忙しいところに来てもらって悪いわね」
「陛下に比べれば大したことはありません。
お呼びとあれば、いつでも馳せ参じます」
そう言いながらもにこりと笑わない男に私はにこりと笑った。そして、手を振って室内の人をすべて外に出す。予定通りに。
しかし、これは彼の予想外だったようで少し慌てたように扉を私を交互に見た。それも二回も!
「なにかしら?」
笑いを噛み殺している私を睨むのが、さらにおかしい。
「扉を閉めるのは勘弁してください」
「だめ」
「だめじゃありません。それなら帰ります」
ちっと舌打ちしつつ自らすこしだけ扉を開けることにした。手のひら一つ分。
ちょっとした風で閉まることもあるだろう。きっと。
「……妥協しましょう」
「お互いに譲歩できてよかったわ」
少々ふざけんなよという顔をされた気がするが、すぐに不機嫌そうな表情に変わってしまった。かなり機嫌を損ねてしまったのかもしれない。そういうアピールだけかもしれないけど。
表面に出ていることと本音がどれほど離れているのだろう。
お互いに椅子に対面で座る。
間にあるテーブルにはサンドイッチがあった。フルーツが入ったものから、肉肉しいものまで数種。
「最近、あまり食べてないって聞いたからね。料理長と相談して少しずついっぱい食べてもらう作戦だよ」
砕けた口調で話すのはこれからする交渉へのハードルを下げるため。日常会話のその先のように、挑みたい。
うっかり頷いてしまうくらいに普通にいえば一縷の望みはありそう。正面切って、利害関係で話をしても無理そうだし、腹の中を話してしまえば破綻する。
匙加減が大事。
「陛下の御心を煩わせるようなことはないようにします」
「ヴァージニア」
「宰相への昇任祝としての会と聞きましたで、私の意向を優先していただきたいですね」
「……そうね。いきなりは難しいか。
じゃあ、レオン」
「……なんですか?」
「今、たのしい?」
怪訝そうな表情で少し安心した。権力は必要だから手に入れた人だが、それに溺れるということもある。今のところはないらしい。
「好きに采配できて、誰も邪魔しないなら楽しいのかなって」
「好きに采配できなくて、皆が邪魔するのでたのしくはないです」
「そうなの?」
「ぽっと出の宰相の言うことは反対という一派がいますし、今までの伝統という面倒なものもあります。
北方の砦の件は冬の山登りされてしまった」
「……やまのぼり?」
「ああ、なんていうんですかね。
遭難するとか氷漬けみたいな感じです」
「保留しておきましょう。予算がないというのは財務卿から通達しているし、簡単に済む話とは思わないでしょう。青の騎士団の処遇も今のところは……」
しまった。仕事の話に流れていく。
ひとまずはお茶を入れよう。それから、どこから……。
「ウィリアムが帰ってきてからですね。
わかってて遠ざけたんですか?」
「ウィルは国を出るというから、外遊に出したの。もう二度と帰ってこないというのと旅行は違うでしょう?
まあ、いないほうが都合がいいのだけど」
「いたほうが早く問題は片付くのでは?」
「いやよ。
ウィルは悪いやつじゃないけど、周囲が結婚しろというもの。それで全部丸く収まるって。私は、結婚しないっていっているのにね。
それに、現状では悪手にしかならない。侵略の良い口実にするよ。あの男ならね」
意に沿わぬ婚姻をさせられた幼馴染を助けるためにやってくるだろう。結婚済みの場合は女王陛下ではなくなり、それを拒否できるような立場ではなくなっている。
いなくなってもいい異国の女でしかなくなる。
魔女が選んだ女王様である限り、私はここにいることができる。
「……そうですね。離婚させてさっさと献上するようなこともあり得る」
「ウィルは、国と私を比べて、私を選べなくて余計な傷を追う。いいとこなにもない」
「もし」
「ん?」
言いかけた言葉の先を促したけど、気まずそうに下を向いて一つだけサンドイッチに手を伸ばした。肉マシマシのローストビーフサンド。しばらく口を利けそうにない。
もぐもぐとしているところはちょっと珍しい気がして見ていたら眉がぎゅっと寄った。慌てて視線を逸らす。
「あの人、戦力として有能だから、一ヶ月くらいしたら戻ってきてほしいのよね。背中を守ってもらう相手はなかなか」
「……ずいぶん、仲良いんですね」
「んん?」
「ウィルなんて呼んで」
拗ねたような言い方。
ウィリアムはレオンと仲良しだ。あの件がなければ親友であろう。その二人でも愛称で呼ぶことはなかった、と思う。たぶん。
仲良しの男友達。の間に挟まってる?わたし?
「いや、ごめんね? 親しいけどなんかなぁそこの友情に挟まろうとは思ってないから。そういうつもりもないから」
誠心誠意謝ったつもりが、咽られた。背中をトントンとして、お水も渡してようやく落ち着いたら、涙目で睨まれた。親切にしたのに!
「なにいってやがんですか、この女王陛下」
「お友達が別のお友達と超仲良くて嫉妬したのかなと。そういうつもりはなかったんだよ」
「…………あなたが麗しくも皆を魅了する女性な時点で、我々の友情とやらは破綻寸前です。あの野郎、千載一遇の好機を逃しておきながら、未練がましい」
破綻寸前……。
……あれ?
「あの、私のこと、すきなの?」
何いってんだこいつという冷たい目で見られた。
「ほら、ウィルの方を選ばれて振られたのわたし」
「十年もかけた悲願とあなたを比べろとおっしゃる。俺だけじゃなくて他の皆の思いも受け取っておきながら、放り投げろと。俺はそういう自分を許せないし、あなたも嫌でしょう?」
「あ、はい」
これは私が悪い。
「それから、俺が、あなたのことを好きかというとそういう話ではないのでご承知ください」
「あ、はい」
同じ答えを返してしまった。何を言えばいいのか。
「こんな場に呼び寄せて、あからさまに演出して、俺に何させたいんです?」
「偽装恋人になってほしい」
「わかりました」
へ? と口から出そうになった。
それがばれたのか彼にぎろりと睨まれてびくりとする。
「俺が、仕事するの嫌な顔して、休め寝ろと口うるさく言っていたユリアが、さっさと起きて役目を果たせと言うのですよ。よほどのことがある。そうでしょう?」
「いや、まあ……」
「命じればいいんです。
俺はなにをするんです?」
私も腹をくくるべきだろう。恋人という一番近いところにおいておきたい理由。
「私が、皇帝に従いそうになったら止めてほしい。
嫌なんだけど、長年の刷り込みがどこまで影響しているかわからないんだ。本当に覚えていないこともあるし」
ただ、兄様から出禁を食らうくらいのことはやらかしたようなのだ。誘拐とかが色濃い。二度とどこにもやらないと泣かれたから。
「承知しました。方法については、あとで考えましょう。他には?」
「もし、あの人について行くようなことがあったら、私を殺して」
それはきっともう私ではない。私である心を殺されたあとの残骸だ。
躊躇なく、実行してくれそうな心当たりはこの人しかいない。
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