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おうちにかえりたい編
姫様はお嫁に行きたかった(過去形) 後編
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注意して部屋に戻る。今日は誰もいないようだ。
今日は普段着に着替えることにする。いつも民族衣装は着ない。シャツとワンピースを着て、腰帯を結ぶ。結び方は色々あるが、一人で出来るリボン型にする。
スカート丈は膝のすぐ下で、国によってははしたないと言われるが、誰も来ないのだから気にすることもない。
絹織りの靴下と靴を室内用に替えて、キッチンにこもる。
辛うじて機能しているしていることは確認してある。水が飲めなかったらさすがにツライ。さらに良いことにお湯を沸かす事も出来る。
お茶の缶と茶器を発掘したのは夜も遅くだったので、今から飲むのが楽しみだ。
二番目の兄様のお嫁さんがお茶狂いで、開発に心血を注いでいたので今では立派な輸出品だ。香草茶のブレンドは神懸かっている。
落ち着きたい時用と辛うじて読める文字が貼っている缶を開ければ、懐かしい匂いがした。
うーん。
祖国を発って一ヶ月。
正式に嫁ぐ1日前。
小部屋でもそもそとパンをかじりながらお茶をいれるハメになるとは。
「早く潰そう」
この国が役に立つとは思えないけれど、北方の魔王への壁くらいにはなるだろう。未だ眠りの中とは言え、いつ目覚めるかわからない。
少なくとも兄様は、警戒している。
生きている間に起きないと思うけど、念のためと。
もし起きたら口説いてと冗談を言われたけど。
意外なほど真顔だったので、確認するのも恐くて笑って流したけど。
……冗談だよね?
魔王を口説くほど命知らずではない。
北方の魔王はどの書物にも記録にも歴史書にも美しいと書かれている。敵という事情を差し引いても書かねばいけないと思うほどの美しさとは一体と思う。
ソレのことを記憶の彼方に放ることにして。
今は、巣をつくることだろうか。衣食住全部足りない。使用人の格好をして、紛れ込んで生活しても良いけど、洗濯場とかだと手の荒れが隠しきれない。
綺麗な手ではないけど、手入れをしてきたから使用人とは思えない手だ。
剣を振ってきたタコもできている。
兵舎に入り浸るのが一番楽なんだけど。
しばらく出入りは出来そうにない。お昼どうするかね。
ちらとキッチンの隅に積んである箱を見る。非常食キットが役に立つ日が来るとは。
キッチンに道具を片付けて、部屋に戻ればちょっと荒れていた。
「んー?」
物の積み方に違和感がある。誰かが家捜しでもしたのかしら。
寝室に人の気配がする。いることを隠そうとしないごそごそとした音がするからすぐにわかるというか。
こんな事もあろうかと。
といって用意してくれた鉄の棒を片手に部屋の扉を開ける。
「主人の許しなく部屋に入ることは禁じられているのでは?」
また、あなたですか。
侍女頭の人。巻き毛、でいいか。
積極的に婚姻を潰したい派なのだろうか。少なくともその派閥にそそのかされてはいる。
そうでなければ、異国とは言え王族にたてつく真似はしない。その程度の教育はされているだろう。あの王弟殿下にはそれなりに対応しているのだから。
「あなたの主人は今どこにいるのですか」
首をかしげる。つまりは、また、勘違いされたのでしょうか。化粧してなかったなぁそう言えばと気がつく。
「名前は」
「ジンジャーです」
ヴァージニアの愛称である。キャロットというあだ名もあるにはあるんだけど、小さい頃の兄弟間の呼び名でして。
つまりは、私は赤毛。ひょろりとしたヤツの姿を見る度に何とも言えない気分で、食べられない物になっている。親近感というか同族というか。共食いと言われたことが地味に響いている。
「気まぐれな主人をちゃんと捕まえておきなさい」
……ええと。
私、一人で来たと伝わってないのかしら。本気でどうでも良いと思っているか、陰謀か。
ここから根本までたどり着くまで時間かかりそう。
探偵ごっこも暇つぶしにはなるかも。
「なんのご用ですか」
「明日の衣装を用意するように伝えなさい」
明日って、結婚式でしたっけ。
平服で良くないですか。
誰も見ないんでしょ?
とは口答えしない。
ただ、頭を下げた。
この程度には愚かな方がやりやすい。巻き毛のこれが演技だとすれば是非ともお仲間にしたいが、どうだろうか。
「全く、この程度、片付けられないの」
本当に同感だわ。
頭を下げたまま見送る。
部屋の中は荒らされた風ではないが、衣装箱が開いている。
きちんと直した風ではあるけど、いくつか足りないものがあった。宝飾品とされる箱に挟んだ布が落ちている。
ガラス玉と兄様が言う物は結構綺麗だ。わざと泡を増やした青ガラス玉の髪留め。透明な小さなガラス玉を並べた首飾り。蝶をかたどった帯留め。
どれも祖国では王族なら日常品。国民ならちょっと気取ったお出かけで着用するくらいのものだ。
指輪などは壊れやすいからと使ったことはない。
しかし、支度品には含まれていた指輪。大きな青と赤のガラスを混ぜたちょっと趣味の悪いやつ。
それがない。
「兄様が本気で、滅ぼす気になる前にやめればよいけど」
あれ売ったらヤバイ物だ。危機になったら、売れと持たされたものの一つだ。指定商人に話を通してあると。
救難を伝える青と赤の組み合わせ。他にもいくつかあるけど、一番目立つのを持っていったようだ。
他のモノもちょっと隠しておこう。さすがに家捜しされるとは思っていなかった。人が部屋にいるというのに全く気がつかないとは。
キッチンが気になりドアや壁を確認してみる。
ドアはそれほど分厚くはないが、壁があやしい。
「……ああ、そうか。壁が特別厚い」
キッチンは使用人が使うことになり、居室での話を聞かれては困るから防音している。今後は気をつけないと。
本物の宝石たちはベッドの下に保管している。
まさか、そこまでしないだろうと思っていたけど、念のため。同様に婚礼衣装も隠していた。
それらは何事もなかったから良かったと思えばいいのか。
ベッドと言えば、朝起きたままだった。ぐっちゃぐちゃのまま。こんなところだけお姫様育ちだと嘆かれる悪癖だ。
仕方なく直す。交換用のシーツを確保してからでなければ洗濯にも出せない。
マットレスも定期的に干さないと問題はある。
もうさっさと人員の追加を要請した方がいい気がする。揉めるか? 揉めるな。迅速に誰かがやってくることはない。
ついでにぶん投げた最近の過去がやってくる。
憂鬱という言葉では生ぬるいそれ。
……。
うん、とりあえず使用人の方の食堂にいこう。しれっと食事に混ざろう。そういうのは得意だ。
過去のコトはどこかに放り投げる方が良い。今は誰も知らないんだから。
食堂ではお昼のみではなく、夕食もしっかりごちそうになり私自身のうわさ話もきいてしまった。
推定旦那様のお膝にいた方は運命の人というらしい。
神託を下されて、現れた娘。
それを引き裂くように無理矢理押し込まれた結婚。
なるほど、それはそれは冷遇されるでしょうね。
数個くらい国を挟んだところの生まれ。本来は旅などするわけもない都市の住人であり、急にここにきたという。
これが半年前のことだと聞けば、納得がいく。その話が広がったのは、この一ヶ月くらい。
すてきねぇと盛り上がっているところに異国の姫が嫁ぐとかあり得ない。
兄様が知っていたかはぎりぎりのところだろうか。少なくとも知って、私に情報を伝えるには時間が足りない。
あちこちに行った兄弟たちの顔を見てからこの国に入ったので、随時移動であり捕まえるのは難しい。
この国から半年よりも前に結婚の打診をし、兄様は半年前くらいに返事をした。
おそらく使者は知らず、断ることも出来ず、現状に至る。
それ、本当に神様なのと言いたくなるほどの間の悪さ。
兄様が嘯いていた邪神の加護ってマジなのかも。
まあ、冗談はさておき。
最初から愛人を潰しに行くのは無理だ。どこから付け込んで行けばよいかな。
楽しくなってきた。
……のに、ジニーという名のイケメンがいるとかいう噂も聞いてへこんだりもしたのだった……。
今日は普段着に着替えることにする。いつも民族衣装は着ない。シャツとワンピースを着て、腰帯を結ぶ。結び方は色々あるが、一人で出来るリボン型にする。
スカート丈は膝のすぐ下で、国によってははしたないと言われるが、誰も来ないのだから気にすることもない。
絹織りの靴下と靴を室内用に替えて、キッチンにこもる。
辛うじて機能しているしていることは確認してある。水が飲めなかったらさすがにツライ。さらに良いことにお湯を沸かす事も出来る。
お茶の缶と茶器を発掘したのは夜も遅くだったので、今から飲むのが楽しみだ。
二番目の兄様のお嫁さんがお茶狂いで、開発に心血を注いでいたので今では立派な輸出品だ。香草茶のブレンドは神懸かっている。
落ち着きたい時用と辛うじて読める文字が貼っている缶を開ければ、懐かしい匂いがした。
うーん。
祖国を発って一ヶ月。
正式に嫁ぐ1日前。
小部屋でもそもそとパンをかじりながらお茶をいれるハメになるとは。
「早く潰そう」
この国が役に立つとは思えないけれど、北方の魔王への壁くらいにはなるだろう。未だ眠りの中とは言え、いつ目覚めるかわからない。
少なくとも兄様は、警戒している。
生きている間に起きないと思うけど、念のためと。
もし起きたら口説いてと冗談を言われたけど。
意外なほど真顔だったので、確認するのも恐くて笑って流したけど。
……冗談だよね?
魔王を口説くほど命知らずではない。
北方の魔王はどの書物にも記録にも歴史書にも美しいと書かれている。敵という事情を差し引いても書かねばいけないと思うほどの美しさとは一体と思う。
ソレのことを記憶の彼方に放ることにして。
今は、巣をつくることだろうか。衣食住全部足りない。使用人の格好をして、紛れ込んで生活しても良いけど、洗濯場とかだと手の荒れが隠しきれない。
綺麗な手ではないけど、手入れをしてきたから使用人とは思えない手だ。
剣を振ってきたタコもできている。
兵舎に入り浸るのが一番楽なんだけど。
しばらく出入りは出来そうにない。お昼どうするかね。
ちらとキッチンの隅に積んである箱を見る。非常食キットが役に立つ日が来るとは。
キッチンに道具を片付けて、部屋に戻ればちょっと荒れていた。
「んー?」
物の積み方に違和感がある。誰かが家捜しでもしたのかしら。
寝室に人の気配がする。いることを隠そうとしないごそごそとした音がするからすぐにわかるというか。
こんな事もあろうかと。
といって用意してくれた鉄の棒を片手に部屋の扉を開ける。
「主人の許しなく部屋に入ることは禁じられているのでは?」
また、あなたですか。
侍女頭の人。巻き毛、でいいか。
積極的に婚姻を潰したい派なのだろうか。少なくともその派閥にそそのかされてはいる。
そうでなければ、異国とは言え王族にたてつく真似はしない。その程度の教育はされているだろう。あの王弟殿下にはそれなりに対応しているのだから。
「あなたの主人は今どこにいるのですか」
首をかしげる。つまりは、また、勘違いされたのでしょうか。化粧してなかったなぁそう言えばと気がつく。
「名前は」
「ジンジャーです」
ヴァージニアの愛称である。キャロットというあだ名もあるにはあるんだけど、小さい頃の兄弟間の呼び名でして。
つまりは、私は赤毛。ひょろりとしたヤツの姿を見る度に何とも言えない気分で、食べられない物になっている。親近感というか同族というか。共食いと言われたことが地味に響いている。
「気まぐれな主人をちゃんと捕まえておきなさい」
……ええと。
私、一人で来たと伝わってないのかしら。本気でどうでも良いと思っているか、陰謀か。
ここから根本までたどり着くまで時間かかりそう。
探偵ごっこも暇つぶしにはなるかも。
「なんのご用ですか」
「明日の衣装を用意するように伝えなさい」
明日って、結婚式でしたっけ。
平服で良くないですか。
誰も見ないんでしょ?
とは口答えしない。
ただ、頭を下げた。
この程度には愚かな方がやりやすい。巻き毛のこれが演技だとすれば是非ともお仲間にしたいが、どうだろうか。
「全く、この程度、片付けられないの」
本当に同感だわ。
頭を下げたまま見送る。
部屋の中は荒らされた風ではないが、衣装箱が開いている。
きちんと直した風ではあるけど、いくつか足りないものがあった。宝飾品とされる箱に挟んだ布が落ちている。
ガラス玉と兄様が言う物は結構綺麗だ。わざと泡を増やした青ガラス玉の髪留め。透明な小さなガラス玉を並べた首飾り。蝶をかたどった帯留め。
どれも祖国では王族なら日常品。国民ならちょっと気取ったお出かけで着用するくらいのものだ。
指輪などは壊れやすいからと使ったことはない。
しかし、支度品には含まれていた指輪。大きな青と赤のガラスを混ぜたちょっと趣味の悪いやつ。
それがない。
「兄様が本気で、滅ぼす気になる前にやめればよいけど」
あれ売ったらヤバイ物だ。危機になったら、売れと持たされたものの一つだ。指定商人に話を通してあると。
救難を伝える青と赤の組み合わせ。他にもいくつかあるけど、一番目立つのを持っていったようだ。
他のモノもちょっと隠しておこう。さすがに家捜しされるとは思っていなかった。人が部屋にいるというのに全く気がつかないとは。
キッチンが気になりドアや壁を確認してみる。
ドアはそれほど分厚くはないが、壁があやしい。
「……ああ、そうか。壁が特別厚い」
キッチンは使用人が使うことになり、居室での話を聞かれては困るから防音している。今後は気をつけないと。
本物の宝石たちはベッドの下に保管している。
まさか、そこまでしないだろうと思っていたけど、念のため。同様に婚礼衣装も隠していた。
それらは何事もなかったから良かったと思えばいいのか。
ベッドと言えば、朝起きたままだった。ぐっちゃぐちゃのまま。こんなところだけお姫様育ちだと嘆かれる悪癖だ。
仕方なく直す。交換用のシーツを確保してからでなければ洗濯にも出せない。
マットレスも定期的に干さないと問題はある。
もうさっさと人員の追加を要請した方がいい気がする。揉めるか? 揉めるな。迅速に誰かがやってくることはない。
ついでにぶん投げた最近の過去がやってくる。
憂鬱という言葉では生ぬるいそれ。
……。
うん、とりあえず使用人の方の食堂にいこう。しれっと食事に混ざろう。そういうのは得意だ。
過去のコトはどこかに放り投げる方が良い。今は誰も知らないんだから。
食堂ではお昼のみではなく、夕食もしっかりごちそうになり私自身のうわさ話もきいてしまった。
推定旦那様のお膝にいた方は運命の人というらしい。
神託を下されて、現れた娘。
それを引き裂くように無理矢理押し込まれた結婚。
なるほど、それはそれは冷遇されるでしょうね。
数個くらい国を挟んだところの生まれ。本来は旅などするわけもない都市の住人であり、急にここにきたという。
これが半年前のことだと聞けば、納得がいく。その話が広がったのは、この一ヶ月くらい。
すてきねぇと盛り上がっているところに異国の姫が嫁ぐとかあり得ない。
兄様が知っていたかはぎりぎりのところだろうか。少なくとも知って、私に情報を伝えるには時間が足りない。
あちこちに行った兄弟たちの顔を見てからこの国に入ったので、随時移動であり捕まえるのは難しい。
この国から半年よりも前に結婚の打診をし、兄様は半年前くらいに返事をした。
おそらく使者は知らず、断ることも出来ず、現状に至る。
それ、本当に神様なのと言いたくなるほどの間の悪さ。
兄様が嘯いていた邪神の加護ってマジなのかも。
まあ、冗談はさておき。
最初から愛人を潰しに行くのは無理だ。どこから付け込んで行けばよいかな。
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