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第13話
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『拝啓、愛しいエミリーお姉様。
私は現在、湖保養地に近い保養地に移り治療を受けております。
ここに来てから2週間が過ぎたところですが、これまでの苦しさがうそのように和らぎ、散歩にも出かけられる ようになりました。
お医者様も時間はかかるが必ず完治するだろうとのこと。
必ずお姉様、お父様、お母様に元気になった姿を見せられるよう精進してまいります。
それもこれもアレン様のご支援―ひいてはお姉様のおかげです。
感謝の言葉では足りないほどに有難く思っております。
お姉様もどうかご自愛し健やかにお過ごしください。
あなたの妹シエルより 』
手紙を読み終わる。
流れるような繊細な筆跡は間違いなくシエルのものだった。
涙が頬を伝っている。
(よかった、シエル・・・元気になったのね・・・!)
ずっと、心の片隅では気にしていた。
アレン様や手紙を介して尋ねてみようかと何度も思った。
でも、できなかった。
私が最後に見たシエルは呼吸困難に苦しむ姿だった。
だから、もしアレン様からの支援が間に合わなかった、なんてことになっていたらと思い怖くて確かめることができなかった。
手紙には折りたたまれた水彩画が1枚添えられていた。
湖と木立、そして別荘らしき建物が描かれている。
きっと今シエルが見ている景色だろう。
(アレン様にお礼を言おう)
今日は屋敷にいるはずだ。
アレン様の性格からして『ただの取引だから気にしなくていいよ』と軽く流されそうな気がしたけど、それでも一言気持ちを伝えるべきだと思った。
1階に降りると食堂から音がした。
どうやらアレン様はそこにいるみたい。
「アレン様、よろしいですか・・・」
「ん? どうしたんだいエミリー」
声をかけようとした私は固まってしまった。
アレン様は食事をとっていた。
硬そうなパンと干し肉とが直接テーブルの上にのっている。
(お皿とか使わないの・・・!?)
アレン様がこちらを怪訝な顔で見てくる。
「えっと、あの、そのお食事は・・・?」
「見てのとおりの昼食だけど?」
(いや、そういうことではなくて・・・)
「あははアレンさま、言葉が足りないですよ。」
何と言ったものか困惑するとタイミングよくルークさんがやってきた。
「アレンさまは仕事第一の合理主義者なんですよ。だから毎食あんな感じで同じ物ばっかり食べてるんです」
「へ、へえ・・・」
ルークさんからの説明を受けても私の困惑は消えない。
(まさか、あの不味いパンと干し肉を毎日食べてるっての?)
アレン様が食べているのは、おそらく倉庫に貯蔵されているパンと干し肉だ。
私もこの屋敷に来てすぐの時に食べたけど、パンは硬くてパサパサだし干し肉は塩の味だけで肉のうま味は全く感じられない。
非常食の類だと思っていたけど、まさかアレン様の主食だったなんて!
仮にも料理を趣味とする人間として、これほどの粗食を見逃すことはできなかった。
気が付いたら言葉が口から飛び出していた。
「あ、あのアレン様!よかったら私の作ったスープを飲んでいただけませんか!?」
「・・・へ?」
アレン様は驚きと困惑の入り混じった表情を浮かべた。
私は現在、湖保養地に近い保養地に移り治療を受けております。
ここに来てから2週間が過ぎたところですが、これまでの苦しさがうそのように和らぎ、散歩にも出かけられる ようになりました。
お医者様も時間はかかるが必ず完治するだろうとのこと。
必ずお姉様、お父様、お母様に元気になった姿を見せられるよう精進してまいります。
それもこれもアレン様のご支援―ひいてはお姉様のおかげです。
感謝の言葉では足りないほどに有難く思っております。
お姉様もどうかご自愛し健やかにお過ごしください。
あなたの妹シエルより 』
手紙を読み終わる。
流れるような繊細な筆跡は間違いなくシエルのものだった。
涙が頬を伝っている。
(よかった、シエル・・・元気になったのね・・・!)
ずっと、心の片隅では気にしていた。
アレン様や手紙を介して尋ねてみようかと何度も思った。
でも、できなかった。
私が最後に見たシエルは呼吸困難に苦しむ姿だった。
だから、もしアレン様からの支援が間に合わなかった、なんてことになっていたらと思い怖くて確かめることができなかった。
手紙には折りたたまれた水彩画が1枚添えられていた。
湖と木立、そして別荘らしき建物が描かれている。
きっと今シエルが見ている景色だろう。
(アレン様にお礼を言おう)
今日は屋敷にいるはずだ。
アレン様の性格からして『ただの取引だから気にしなくていいよ』と軽く流されそうな気がしたけど、それでも一言気持ちを伝えるべきだと思った。
1階に降りると食堂から音がした。
どうやらアレン様はそこにいるみたい。
「アレン様、よろしいですか・・・」
「ん? どうしたんだいエミリー」
声をかけようとした私は固まってしまった。
アレン様は食事をとっていた。
硬そうなパンと干し肉とが直接テーブルの上にのっている。
(お皿とか使わないの・・・!?)
アレン様がこちらを怪訝な顔で見てくる。
「えっと、あの、そのお食事は・・・?」
「見てのとおりの昼食だけど?」
(いや、そういうことではなくて・・・)
「あははアレンさま、言葉が足りないですよ。」
何と言ったものか困惑するとタイミングよくルークさんがやってきた。
「アレンさまは仕事第一の合理主義者なんですよ。だから毎食あんな感じで同じ物ばっかり食べてるんです」
「へ、へえ・・・」
ルークさんからの説明を受けても私の困惑は消えない。
(まさか、あの不味いパンと干し肉を毎日食べてるっての?)
アレン様が食べているのは、おそらく倉庫に貯蔵されているパンと干し肉だ。
私もこの屋敷に来てすぐの時に食べたけど、パンは硬くてパサパサだし干し肉は塩の味だけで肉のうま味は全く感じられない。
非常食の類だと思っていたけど、まさかアレン様の主食だったなんて!
仮にも料理を趣味とする人間として、これほどの粗食を見逃すことはできなかった。
気が付いたら言葉が口から飛び出していた。
「あ、あのアレン様!よかったら私の作ったスープを飲んでいただけませんか!?」
「・・・へ?」
アレン様は驚きと困惑の入り混じった表情を浮かべた。
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