妹のために愛の無い結婚をすることになりました

バンブー竹田

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第17話:品評会その1

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礼服をまとったアレンはユリアとともに馬車に揺られていた。

アレンは紺色を基調としたスーツに身を包み、アクセントとしてエメラルドで飾り付けたループタイが首元で輝いている。

ユリアは瞳の色に合わせて青のドレスを身にまとっていた。

随所にアレンがカッティングした鮮やかな宝石が縫い留められ、肉感的な美女の輝きをさらに際立たせている。



屋敷を出てから1日、ユリアと合流してから向かったのは国内有数の都市だった。

「ようやく、ここまで来たのか・・・」

アレンは感慨深そうな表情をした。

今夜、この都市の領主であるエスクワイア公爵の妻が主催する宝飾品の品評会が催される。

数多の貴族達の前で品物が披露され、エスクワイア公爵婦人が最終的に最も素晴らしい品を決める。

大の宝石好きで知られるエスクワイア侯爵の品評会に招かれる。

それだけでも1級の品を作っているという証明に等しい。

さらにファッションリーダーである彼女の品評会で認められればフローラ商会の製品は爆売れ間違いなしなのである。


しかし、素晴らしい宝飾品を作り続けてきたにも関わらずフローラ商会が招かれるのはこれが初めてだった。


何故なのか?



エスクワイア侯爵婦人は宝石好きであると同時に、重度の血統主義者でもあった。

そのため貴族ではなかったアレンはこれまで招かれることはなかった。

しかし、エミリーと結婚したことで事態は変わった。


直接の血のつながりはなくとも、ヴェルファイア家の家系図に名を連ねることとなったために、このたびアレンは品評会に招かれたのである。



「きっと大丈夫ですわ。アレン様の作る品は最高ですもの」

アレンが眉間にシワをよせていることに気付いたユリアが声をかける。

「ありがとうユリア、それに今日は最高のモデルがいるからね。頼りにしてるよ」

「まあ、お上手だこと」

「アレンさま、ユリアさま。到着ですぜ。」

馬車が止まる。

そこは宮殿と見紛う程の巨大な屋敷。

品評会の会場であった。
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