やがて神Sランクとなる無能召喚士の黙示録~追放された僕は唯一無二の最強スキルを覚醒。つきましては、反撃ついでに世界も救えたらいいなと~

きょろ

文字の大きさ
16 / 75

第16召喚 スキルが更なる高みへいきました

しおりを挟む
♢♦♢

 アーサーがひたすらフロア周回する事早1ヵ月――。
 Dランクの最上物であるゴブリンアーティファクト、それも全てがLv9であるアーサーの能力値では最早この新Eランクフロアは容易過ぎた。

 しつこいと言うのか、ある意味持続力があると言うのか。
 あれからもアーサーは変わらずアカデミーでバット達に嫌がらせを受ける日々を過ごしていが、バット達の嫌がらせ自体はもうアーサーも気にしていない。ここまでくると日常だ。

 しかし、そんなバット達の嫌がらせよりも彼の心を揺さぶったのが母親の容体。

 不治の病にかかってしまった母親は当然体調が思わしくないのだが、「ここ1ヵ月でまた体が弱ってきている」とお見舞いに行っているエレインから伝えられたアーサーはどうしようもない虚無感を覚えていた。

 母親の容体を聞いた翌日、アーサーはこれまで全く気にしていなかったバット達の嫌がらせに猛烈に苛立ってしまった。だが今の実力で歯向かった所で結果は以前と同じ。そう思ったアーサーは再びその怒りを全てエネルギーに変え、ただひたすらダンジョンにストレスをぶつける。

 毎日、毎日、毎日。
 休みの日は朝から晩までずっと。アーサーは愚直に前だけを見て日々乗り越えていた。

 そして。

 遂にそんな彼の努力が実を結ぶ瞬間が訪れた――。

**

~ダンジョン・フロア19~

『ギギャッ!?』

 今日も流れ作業かの如くフロア19のビッグゴブリンを倒したアーサー。

「よ~し、これでどうなるか……頼む! 奇跡よ起きてくれ!」

 アーサーは自分しかいなフロア19で大きく叫ぶ。彼は自らのウォッチを確認した後、溜まったスキルPを使用した。

『スキルPを1,500使用。召喚士Lv20になりました。召喚士Lv20になった事によりランクが上がります』

『召喚士のランクが上がったので、ランクアップ召喚の可能ランクがDランクから“Cランク”にアップしました』

『ランクアップ召喚の上限回数が上がります』

 彼の世界が180度変わったあの日――。

 そしてあの日と全く同じ、ウォッチから流れたこの無機質な祝福が再びアーサーの世界をも上のランクへと押し上げた。

「や、やったぁぁぁぁぁッ……!」

 両手でガッツポーズをしながら大興奮するアーサー。

 そう。彼は遂にやり遂げた。
 この1ヵ月ひたすらフロア周回をしたアーサーは毎日アーティファクトとスキルPを着実に溜めていた。 

 溜めて溜めて溜めて。召喚して召喚して召喚して。
 数え切れない程地道な作業を繰り返したアーサーは、あれから召喚士としてのレベルを確実に上げていき今日遂にスキルがLv20に達した。しかもその瞬間ウォッチから流れた音声は、アーサーが何よりも期待を抱いて待ち望んでいたものであった。

「キタキタキタキタキターーー! ヤバいぞこれは……!」

 ウォッチの音声を聞いたアーサーの体は次第に小刻みに震える。溢れ出る興奮に、思わず呼吸の仕方を忘れて息苦しくなるアーサー。
 まさかという可能性に懸けていた彼は、まだ今日分の召喚を1度も使っていない。そしてゴクリと生唾を呑み込んだアーサーが次に取った行動。それは勿論。

「ランクアップ召喚――!」

 元気よく叫んだアーサーの声が、彼しかいない静かなフロアに木霊する。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~

仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。 祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。 試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。 拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。 さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが…… 暫くするとこの世界には異変が起きていた。 謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。 謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。 そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。 その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。 その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。 様々な登場人物が織りなす群像劇です。 主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。 その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。 ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。 タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。 その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

処理中です...