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一頁 覚醒のロベリア
6話 夜のカフェでのティータイム
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絵本の内容と壁の花を頼りに糸玉を伸ばしながら進むこと数十分。
「出れたーっ!」
俺は遂に地下通路の脱出に成功した。月明かりが美しい……。
結果として俺の予想が正しかったことが証明された。正しい道には罠も設置されていなかったから、簡単に進むことができた。闇雲に走っていたあの自分は一体なんだったんだ。……まあいいか。
さて、急いでギルドに向かわないとならんのだけどその前に。
俺はあの地球にあったら犯罪し放題の服を脱ぎ、バサバサと服についた汚れやら液体やらを落とす。これ本当に特殊だな。わざわざ洗わなくても汚れが弾かれていくんだから、マジで使い勝手いいわ。シュヴァリエが重宝していた理由がわかるってものだよね。
……こんなものか。これでやっと外の空気が吸える。
それでは気を取り直して情報ギルドに行こう。早くしないと今夜は寝られなくなる。
……着いた。こんな時間に明かりがついている店なんて酒場以外にないっていうのに、大胆なもんだ。立地も開店時間もそれから……名前も。
「カフェ・チューベローズねえ?」
思わず苦笑が浮かぶ。隠れる気全然ねえじゃん。 『営業時間がまちまちの変わった店主が経営している奇妙なカフェ』って謳い文句で数年前から営業している。なんでも昼と夜でメニューが違うとかなんとか。
感じのいい扉を開けるとガラリとした店内で店員がひとり、棚整理をしているところだった。
「いらっしゃいませ」
店員は俺に気づくなり、すぐさま接客モードに切り替わる。俺はカウンターに近づいて店員に一言。
「白猫が大好きなコーヒーを教えてくれ」
そう言った途端店員の目つきが変わった。それはそのはず。俺が使ったのは高級暗号だ。通常の依頼では『白猫さんはお元気ですか』が合言葉になるが『白猫の好み』はごく一部の人間しか知らない。しかも俺の今の服装はデザインだけは平民のもので、認識阻害もついているから余計に判別が難しい。そんな奴が高級暗号を使ったら怪しみもするわな。
「……どのような白猫でしょう?」
「薔薇が好みの白猫だ」
「……かしこまりました。こちらへどうぞ」
店員がカウンター隣の棚の瓶を奥に押し込むと棚は後ろに動き、奥から階段が現れた。なんかゲームとかでよく見かけるような仕掛けだな。こういうの実物で見るのは初めてだから新鮮だわ。
店員の後に続いて階段先の扉を括ると仕事部屋のような空間が広がっている。情報ギルドって聞くと物々しいイメージがあるが、ここはすごく雰囲気がいい。普通の執務室よりも明るいし、部屋に充満している芳香で心が落ち着く。
そして、そんな執務室の奥には胸元をくつろげてだらしなく座っている二十代から三十代と見られる男が。客が来たにも関わらず態度のおかしいこの人物こそ、カフェ・チューベローズの店長で情報ギルドのマスターであるカルだ。
「よう、久しぶりだな。しばらく来てなかったじゃないの? どうした?」
「普段は学園に通っているのにおいそれと来れるわけないだろ」
「へえ? それもそっか。実家から意味不明な呼び出しをくらわなかったら俺に会いに来れていないよな」
……。
さすがというかなんというか、人のプライベートをなんだと思っているんだこいつは。
「人をストーカーする趣味でもあるのかよ」
「そう言うなって! 俺とお前の仲だろ?」
「俺は認めていない」
「わー変わってないな~」
「うるせえ」
「あはは……で?」
カルは纏う空気をガラリと変え、俺に向き直る。色気抑えろっつーの。
「俺に何をして欲しい?」
「……ここ最近のアクナイトの取引内容を知りたい。具体的にはその中にロベリアの花があるかどうかだ。それから、公爵と公爵夫人の徹底調査を頼む」
「……ほう? なんでまた」
「……この際だから仕返しがしたい」
「お前両親に認められたかったんじゃないの?」
「お前は息子じゃないってはっきり言われたから、もう吹っ切れた」
「……ああ、そういうこと。ロベリアの花はなんで?」
「それは後でのお楽しみだ」
意味深に嗤った俺に何かを感じたのか、カルは面白そうに口角を上げた。その目には抑えきれない愉悦が滲んでいる。
「……お前、吹っ切れて性格変わったか? まるで別人みたいだ」
「さっきは変わっていないって言っていなかったか?」
「それとこれとは別問題だろ」
「意味が分からない。とりあえず受けてくれるのか?」
「いいぜ、お前の依頼はいつも面白い」
「犯罪でも?」
「俺の知ったことじゃないね」
そうだった。こいつには一般的な善悪の基準も倫理道徳も通用しない。ただ自分の愉悦とたったひとつだけあると言う信念のために動く。良くも悪くも自由な男だ。本当にいい根性していると思う。
まあ、こんな男でも仕事はできるから今回もすぐに動くだろ。
「じゃあ、依頼を受けるってことで、依頼料だ」
「……公爵に嫌われているくせに毎度毎度弾んでくれるよお前は」
ああ、それなぁ。俺専用の金庫を開けるたび結構な額の金が入っている。公爵を見ていれば理由に思い当たるだろうに、シュヴァリエは口に出さないだけで、公爵は自分を気にかけてくださっていると思っていた。……信じたかったんだよな、いつか自分を見てくれる日が来ると。でも結局その願いは叶うことなく、ゲームの終盤で悪役として悲惨な末路を迎えてしまう。
シュヴァリエが柊紅夏の記憶を思い出さなかったから間違いなく破滅に進んでいたはずだ。……嗚呼、胸糞悪い。
「……俺を冷遇していないと外にアピールするための芝居だよ。ツヴィトークの五大公爵家のひとつである『紫黒の猛毒』のアクナイト公爵家の当主が子どもを育児放棄しているとか外聞が悪いから」
「なるほど……対面を気にしてお前にも一応の小遣いをやっているってことか」
「だろうね」
「うわあ、お前今までそんな芝居に騙されていたのかよ」
カルはあろうことか机に突っ伏し拳で叩きながら笑い出した。この野郎……! 俺は自分の額にダイヤが浮かぶのを感じ、爆笑しているカルの髪を引っ張った。
「ぎゃあっ! 痛い痛い痛いっ! おいこらこの野郎! 引っ張るんじゃねえ! 世界一美しい俺の髪が傷むじゃねえか!」
「ああ、いっそ黒焦げのチリチリになれば面白いよ。なんなら今燃やしてやろうか?」
「わかったわかった! もう笑わねえよ、ったく……吹っ切れたからか知らねえが乱暴になったもんだ」
「もういっぺん引っ張ってほしい?」
「ケッコウデス。……ところで、日付はいつくらいがいいんだ?」
危機感を覚えたらしいカルが分かりやすく話題を変える。いつまでだと? できるだけ早い方がいい。そろそろ学園に戻されるだろうから、その前は片付けないとならない。学園に戻る今度はゲームの本編が始まるから、アクナイト公爵家に構う暇はおそらくなくなる。なにせ俺は趣味のためにゲームのシナリオをとことん避けねばならない。絶対に忙しくなることだろう。目の上のコブはひとつで充分なんだよ。
「お前のできる最速で」
「吹っかけるなおい。まあけどそれだけ急いでいるってことか。……わかった。明日の昼までには届けよう」
まじ? やってくれるならありがたいけど、そんなことできるの?
なんて考えていたらカルは不敵に笑い傲岸不遜に足を組む。
「俺を誰だと思っている? このカル様にできないことはない。たとえ相手が国王だろうが皇帝だろうが魔王だろうが、夜来香の香りからは逃れられないさ」
うわ、ウザイ。けど無駄に綺麗な顔しているから似合うんだよな。だけどそれがまたウザい~。
「はいはいそうだな。じゃあそろそろ行く。見送りはいらない。邪魔したな」
「おうっ! 完了したらいつものところに置いとくわ」
そう言いながらカルが放り投げてきたものを受け取った俺はそのまま部屋を後にした。
外に出て拳の中身を開くと、花を咥えたうさぎの描かれたごく小さな手鏡がある。シュヴァリエに渡すものはいつもこれだった。うさぎが好きなんだろうか。だとしたら結構かわい……くはないな、うん。可愛いのはウサギであってあいつじゃない。おかしな錯覚はやめよう。
それよりも急いで戻らないと。隠し通路の攻略でだいぶ時間を食ってしまったし、早く帰って寝たい。万年寝坊助と言われた俺は夜更かしすると昼まで起きられない。つまり今は完全にアウトだ。
よし、そうと決まればさっさと帰ろう。そして公爵夫妻をコケにする方法を夢に見よう! ああ、楽しみだな。
「出れたーっ!」
俺は遂に地下通路の脱出に成功した。月明かりが美しい……。
結果として俺の予想が正しかったことが証明された。正しい道には罠も設置されていなかったから、簡単に進むことができた。闇雲に走っていたあの自分は一体なんだったんだ。……まあいいか。
さて、急いでギルドに向かわないとならんのだけどその前に。
俺はあの地球にあったら犯罪し放題の服を脱ぎ、バサバサと服についた汚れやら液体やらを落とす。これ本当に特殊だな。わざわざ洗わなくても汚れが弾かれていくんだから、マジで使い勝手いいわ。シュヴァリエが重宝していた理由がわかるってものだよね。
……こんなものか。これでやっと外の空気が吸える。
それでは気を取り直して情報ギルドに行こう。早くしないと今夜は寝られなくなる。
……着いた。こんな時間に明かりがついている店なんて酒場以外にないっていうのに、大胆なもんだ。立地も開店時間もそれから……名前も。
「カフェ・チューベローズねえ?」
思わず苦笑が浮かぶ。隠れる気全然ねえじゃん。 『営業時間がまちまちの変わった店主が経営している奇妙なカフェ』って謳い文句で数年前から営業している。なんでも昼と夜でメニューが違うとかなんとか。
感じのいい扉を開けるとガラリとした店内で店員がひとり、棚整理をしているところだった。
「いらっしゃいませ」
店員は俺に気づくなり、すぐさま接客モードに切り替わる。俺はカウンターに近づいて店員に一言。
「白猫が大好きなコーヒーを教えてくれ」
そう言った途端店員の目つきが変わった。それはそのはず。俺が使ったのは高級暗号だ。通常の依頼では『白猫さんはお元気ですか』が合言葉になるが『白猫の好み』はごく一部の人間しか知らない。しかも俺の今の服装はデザインだけは平民のもので、認識阻害もついているから余計に判別が難しい。そんな奴が高級暗号を使ったら怪しみもするわな。
「……どのような白猫でしょう?」
「薔薇が好みの白猫だ」
「……かしこまりました。こちらへどうぞ」
店員がカウンター隣の棚の瓶を奥に押し込むと棚は後ろに動き、奥から階段が現れた。なんかゲームとかでよく見かけるような仕掛けだな。こういうの実物で見るのは初めてだから新鮮だわ。
店員の後に続いて階段先の扉を括ると仕事部屋のような空間が広がっている。情報ギルドって聞くと物々しいイメージがあるが、ここはすごく雰囲気がいい。普通の執務室よりも明るいし、部屋に充満している芳香で心が落ち着く。
そして、そんな執務室の奥には胸元をくつろげてだらしなく座っている二十代から三十代と見られる男が。客が来たにも関わらず態度のおかしいこの人物こそ、カフェ・チューベローズの店長で情報ギルドのマスターであるカルだ。
「よう、久しぶりだな。しばらく来てなかったじゃないの? どうした?」
「普段は学園に通っているのにおいそれと来れるわけないだろ」
「へえ? それもそっか。実家から意味不明な呼び出しをくらわなかったら俺に会いに来れていないよな」
……。
さすがというかなんというか、人のプライベートをなんだと思っているんだこいつは。
「人をストーカーする趣味でもあるのかよ」
「そう言うなって! 俺とお前の仲だろ?」
「俺は認めていない」
「わー変わってないな~」
「うるせえ」
「あはは……で?」
カルは纏う空気をガラリと変え、俺に向き直る。色気抑えろっつーの。
「俺に何をして欲しい?」
「……ここ最近のアクナイトの取引内容を知りたい。具体的にはその中にロベリアの花があるかどうかだ。それから、公爵と公爵夫人の徹底調査を頼む」
「……ほう? なんでまた」
「……この際だから仕返しがしたい」
「お前両親に認められたかったんじゃないの?」
「お前は息子じゃないってはっきり言われたから、もう吹っ切れた」
「……ああ、そういうこと。ロベリアの花はなんで?」
「それは後でのお楽しみだ」
意味深に嗤った俺に何かを感じたのか、カルは面白そうに口角を上げた。その目には抑えきれない愉悦が滲んでいる。
「……お前、吹っ切れて性格変わったか? まるで別人みたいだ」
「さっきは変わっていないって言っていなかったか?」
「それとこれとは別問題だろ」
「意味が分からない。とりあえず受けてくれるのか?」
「いいぜ、お前の依頼はいつも面白い」
「犯罪でも?」
「俺の知ったことじゃないね」
そうだった。こいつには一般的な善悪の基準も倫理道徳も通用しない。ただ自分の愉悦とたったひとつだけあると言う信念のために動く。良くも悪くも自由な男だ。本当にいい根性していると思う。
まあ、こんな男でも仕事はできるから今回もすぐに動くだろ。
「じゃあ、依頼を受けるってことで、依頼料だ」
「……公爵に嫌われているくせに毎度毎度弾んでくれるよお前は」
ああ、それなぁ。俺専用の金庫を開けるたび結構な額の金が入っている。公爵を見ていれば理由に思い当たるだろうに、シュヴァリエは口に出さないだけで、公爵は自分を気にかけてくださっていると思っていた。……信じたかったんだよな、いつか自分を見てくれる日が来ると。でも結局その願いは叶うことなく、ゲームの終盤で悪役として悲惨な末路を迎えてしまう。
シュヴァリエが柊紅夏の記憶を思い出さなかったから間違いなく破滅に進んでいたはずだ。……嗚呼、胸糞悪い。
「……俺を冷遇していないと外にアピールするための芝居だよ。ツヴィトークの五大公爵家のひとつである『紫黒の猛毒』のアクナイト公爵家の当主が子どもを育児放棄しているとか外聞が悪いから」
「なるほど……対面を気にしてお前にも一応の小遣いをやっているってことか」
「だろうね」
「うわあ、お前今までそんな芝居に騙されていたのかよ」
カルはあろうことか机に突っ伏し拳で叩きながら笑い出した。この野郎……! 俺は自分の額にダイヤが浮かぶのを感じ、爆笑しているカルの髪を引っ張った。
「ぎゃあっ! 痛い痛い痛いっ! おいこらこの野郎! 引っ張るんじゃねえ! 世界一美しい俺の髪が傷むじゃねえか!」
「ああ、いっそ黒焦げのチリチリになれば面白いよ。なんなら今燃やしてやろうか?」
「わかったわかった! もう笑わねえよ、ったく……吹っ切れたからか知らねえが乱暴になったもんだ」
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「ケッコウデス。……ところで、日付はいつくらいがいいんだ?」
危機感を覚えたらしいカルが分かりやすく話題を変える。いつまでだと? できるだけ早い方がいい。そろそろ学園に戻されるだろうから、その前は片付けないとならない。学園に戻る今度はゲームの本編が始まるから、アクナイト公爵家に構う暇はおそらくなくなる。なにせ俺は趣味のためにゲームのシナリオをとことん避けねばならない。絶対に忙しくなることだろう。目の上のコブはひとつで充分なんだよ。
「お前のできる最速で」
「吹っかけるなおい。まあけどそれだけ急いでいるってことか。……わかった。明日の昼までには届けよう」
まじ? やってくれるならありがたいけど、そんなことできるの?
なんて考えていたらカルは不敵に笑い傲岸不遜に足を組む。
「俺を誰だと思っている? このカル様にできないことはない。たとえ相手が国王だろうが皇帝だろうが魔王だろうが、夜来香の香りからは逃れられないさ」
うわ、ウザイ。けど無駄に綺麗な顔しているから似合うんだよな。だけどそれがまたウザい~。
「はいはいそうだな。じゃあそろそろ行く。見送りはいらない。邪魔したな」
「おうっ! 完了したらいつものところに置いとくわ」
そう言いながらカルが放り投げてきたものを受け取った俺はそのまま部屋を後にした。
外に出て拳の中身を開くと、花を咥えたうさぎの描かれたごく小さな手鏡がある。シュヴァリエに渡すものはいつもこれだった。うさぎが好きなんだろうか。だとしたら結構かわい……くはないな、うん。可愛いのはウサギであってあいつじゃない。おかしな錯覚はやめよう。
それよりも急いで戻らないと。隠し通路の攻略でだいぶ時間を食ってしまったし、早く帰って寝たい。万年寝坊助と言われた俺は夜更かしすると昼まで起きられない。つまり今は完全にアウトだ。
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