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二頁 アジサイの涙
29話 校舎裏のお約束
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はあ、最っ高……。
本編ストーリー第一の事件が終わった後、俺は即座に自室へ篭り至福の時間を堪能していた。
というのも、実家から使用人たちが乾燥作業をしてくれた分が届いていたのだ!
きっとあの苦行はこのためだったのだと心底思う。これがあると判っていればもっと早く片付けたのに畜生……!
……しかしこの世界レジンとかないからあんまり遊べないんだよな。……そういや例のフェイバースパイダーどうしよっかなぁ。アベリア山に行くまでは容易いけどそっからが難題だよ。
……。
……? 待てよ? アベリア山ってなんか聞いたことあるぞ?
「…………あ、思い出した」
ゲーム内で小箱の落とし主の次のストーリーでちょろっと出てくる山じゃん。なんで今思い出すんだ俺……。前に公爵から聞いた時に思い出せよ。
「……はあ、間抜け」
でもゲーム内では山に登ってなかったしそこでイベント発生にはならんだろうから追々なんとかするか。
……それじゃあ改めて続きといきますか!
ーーコンコン。
「……」
改めて気合を入れた俺に水を差すノックの音。
人様の楽しみぶち壊すとか……どこのどいつだゴラァ。花の養分にすんぞ。
「アクナイト公子様、ルーフ・パフィオペディラムです。朝早くにお訪ねするご無礼をお許しください」
パフィオペディラムって確かゲームの序盤に出てくるモブキャラの一人だよな? 最近婚約したとかいう……。あいつこの寮だったのか。
……ん? 朝早く……って? ……まさか。
俺が恐る恐るカーテンを開けるとそこには星霧のかかった漆黒ではなく澄清の空が広がっていた。 ……どうやら俺はまたやらかしたようです。前世から全く成長していないんだな自分。
なんて思っていたら再びノックと声が聞こえた。邪魔されるのは悔しいけど、日が昇っていたことに気づかなかったのは俺の落ち度だ。仕方ない、嫌だけど出ますか……。
「なんだ」
「おはようございますアクナイト公子様」
「挨拶はいいから用件を言え」
「は、はい。エヴェイユ殿下からの言伝でございます。お話ししたいことがあるので、ぜひご一緒に登校したい、と今寮の前でアクナイト公子様をお待ちになっています」
「……」
あの野郎、何企んでやがる。何が悲しくて朝っぱらからお前の面拝まにゃならんのだ。というか出待ちしている時点で強制だろうが。ぜひご一緒にじゃねえんだよ馬鹿じゃねえの?
俺があからさまに不機嫌になったことに気づいたのか、ルーフの顔色から血の気が引いていく。
……正直無視したいけどこれもどうせ命令だろうし、逃げたらこいつがとばっちりくらうよな。それにリヒトからの嫌味も増えそうだ。……今後の面倒を考えるなら会う方が賢明か。
「殿下に少しばかり待つように言っておけ」
了承の意を示した俺にホッと息を吐いたルーフは一礼して即座に伝令へ向かった。あ~面倒だな。
気持ちゆっくりめに身支度を整えてエントランスに行くとエヴェイユとリヒト、それからクオーレ・カンパニュラが立っていた。普段は滅多に他寮へ行くことのないエヴェイユ殿下たちがこんなところにいればそりゃ大騒ぎですわな。朝からすごいよ周りが。
「あ、シュヴァリエ公子。おはようございます」
「おはようございます殿下。私をお待ちになっていたと伺っておりますが、どういったご用件でしょうか?」
「まあ、そう焦らずに。ゆっくりお話ししたかっただけですよ。久しぶりに、ね」
ああ本当に今日も麗しいことで……周りの令嬢方が頬染めちゃってますがな。確かに笑顔だけ見れば極上だけど俺としては悪魔の微笑みにしか映らん。こいつを見ていると怒った顔よりも笑顔の方が断然怖いって思うんだから不思議だわ。
「……光栄ですエヴェイユ殿下」
そう言うのが精一杯だった。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「昨日の処罰、お見事でしたよ」
「……殿下が生徒会長という立場で収められる範囲にしろと仰せでしたので」
「ふふ、ありがとうございます。おかげで余計な手間が増えずに済みましたよ。リヒトもそう思いませんか?」
「私は特に何も。あの時殿下に水がかかっていたらその場で殴るところでしたけど」
「そんなつまらないミスをするはずないだろう。君ではないんだから」
「私はそんなミスをしたことはありません。妄想癖でもあるのではないですか」
「前方を見すぎるあまり転ぶような人間には言われたくないな」
「そうかもしれませんね。なんせあんな横暴なやり方など私には到底思い付かないもので」
バチバチとやり合う俺たちの間に誰かがスッと入ってきた。
「お二方ともその辺で止められては如何か」
声の主はクオーレ・カンパニュラ。作中一の堅物君だった。そういやエヴェイユの側近候補の中で唯一こいつとは話したことなかったな初めまして。
「ああ、シュヴァリエ公子は初めてお話しするんでしたね。彼は私の護衛であるクオーレ・カンパニュラ公子です」
「クオーレ・カンパニュラと申します。僭越ながらエヴェイユ殿下の護衛を仰せつかった身です。これまでお話しできずに申し訳なかった。以後お見知りおきを」
堅い堅い堅い。さすがゲームの中で最も堅物と評判のキャラ。なんなら堅苦しすぎてファンの一部で遊ばれていたキャラだ! すっげえむず痒い。というかクラルテにアウルにリヒトにエヴェイユに……それからクオーレ。なんでゲームの主要キャラとこんだけ関わっているんだ俺は! 決意しただろ誓っただろ脳内には花咲かせちゃいかんのに! ああもう!!!
「シュヴァリエ・アクナイトです。以後お見知りおきを」
内心盛大に自分を罵りながら淡白に挨拶を済ませた俺にクオーレは特に何も言わなかったが、案の定リヒトが噛みついてきた。
「なんですそのそっけない態度は。たとえ話すようなことはなかったとしてもなにかあるでしょう。もう少し社交を学ばれてはどうです?」
「君はもう少し言葉遣いを学んだ方がいいだろう。あちこち噛み付いては躾がなっていないと言われても文句は言えないと思うがな」
またもや舌戦が始まるかと思ったところで、エヴェイユが口を挟む。
「まあまあ二人ともその辺で。ところでアウル公子から聞きましたが、今日の放課後にオルテンシア公子を呼び出したそうですね」
「……ええ、それが何か」
「なんとなく気になっただけですよ。場所はアジサイ噴水でしたか?」
「……そうですが、随分と興味を持たれますね」
「気分を害しましたか?」
「いいえ、ただ普段の殿下であればそこまで気にかけることではないかと」
「ああ……まあ、私にも気まぐれというものはありますからね」
「そうですか」
……なーんか楽しそうで不気味なんだけど。一体どうしたんだこいつは。まあこいつの脳内を考えるだけ無駄か。
「そろそろ学園に着きますね。ではシュヴァリエ公子、またお会いしましょう」
「謹んでお断り申し上げますよ。それでは殿下、御前失礼致します」
俺は一礼して足早にその場を立ち去った。くわばらくわばら。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
その日の放課後、俺は例のアジサイ噴水のところに来ていた。イデアルの部屋にあったアジサイはここから摘まれたもののようで間違いないな。意図的に切られたと思しき枝がいくつかあるし。
「こうして見ると結構切られたんだな。あの古代文字の文言といいこの花といい、無駄に手の込んだ遊びしやがってあの女……」
思わずアラグリアへの悪口が溢れる。
そこへカサリと草を踏みつける音が聞こえ、そう経たないうちにイデアル・オルテンシアが姿を現した。
「も、申し訳ありません。少々図書館が混んでいたもので……」
「そんなことはどうでもいい。なぜ自分が呼び出されたかわかっているか?」
単刀直入に問いかけるとイデアルはびくりと肩を震わせて俯き、たとだとしく答えた。
「アクナイト公子のお手を煩わせてしまったから……でしょうか」
「確かにオルテンシア子爵家はアクナイト公爵家の派閥に属し、リコリス侯爵家はアクナイト公爵家と強い結びつきのある公爵家に属する家だ。そんな間柄にある貴族同士が問題を起こせば最悪両派閥の関係を破壊することになりかねない。だから殿下は私に解決させようとしたのだろう。そこに関しては腹立たしく思いはするが、理解していることだから呼び出す理由にはならない」
「……ではなぜ……?」
本当にわからんのかこいつは。お前は俺の最大の地雷を踏み抜きおったんじゃボケ! だけど解説してやる前にまずはやるべきことがある。
放課後、人気のない校舎裏そして恨みのある相手、とくれば起こることはただひとつだ。
「イデアル・オルテンシア」
「は、はい」
「とりあえず、歯を食いしばれ」
「え?」
バキッーー!!!
「ぐあ……っ!? ……いっ!」
俺から繰り出された渾身の拳が顔面に綺麗に入り、イデアルが少し先の地面に転がったーー
本編ストーリー第一の事件が終わった後、俺は即座に自室へ篭り至福の時間を堪能していた。
というのも、実家から使用人たちが乾燥作業をしてくれた分が届いていたのだ!
きっとあの苦行はこのためだったのだと心底思う。これがあると判っていればもっと早く片付けたのに畜生……!
……しかしこの世界レジンとかないからあんまり遊べないんだよな。……そういや例のフェイバースパイダーどうしよっかなぁ。アベリア山に行くまでは容易いけどそっからが難題だよ。
……。
……? 待てよ? アベリア山ってなんか聞いたことあるぞ?
「…………あ、思い出した」
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「……はあ、間抜け」
でもゲーム内では山に登ってなかったしそこでイベント発生にはならんだろうから追々なんとかするか。
……それじゃあ改めて続きといきますか!
ーーコンコン。
「……」
改めて気合を入れた俺に水を差すノックの音。
人様の楽しみぶち壊すとか……どこのどいつだゴラァ。花の養分にすんぞ。
「アクナイト公子様、ルーフ・パフィオペディラムです。朝早くにお訪ねするご無礼をお許しください」
パフィオペディラムって確かゲームの序盤に出てくるモブキャラの一人だよな? 最近婚約したとかいう……。あいつこの寮だったのか。
……ん? 朝早く……って? ……まさか。
俺が恐る恐るカーテンを開けるとそこには星霧のかかった漆黒ではなく澄清の空が広がっていた。 ……どうやら俺はまたやらかしたようです。前世から全く成長していないんだな自分。
なんて思っていたら再びノックと声が聞こえた。邪魔されるのは悔しいけど、日が昇っていたことに気づかなかったのは俺の落ち度だ。仕方ない、嫌だけど出ますか……。
「なんだ」
「おはようございますアクナイト公子様」
「挨拶はいいから用件を言え」
「は、はい。エヴェイユ殿下からの言伝でございます。お話ししたいことがあるので、ぜひご一緒に登校したい、と今寮の前でアクナイト公子様をお待ちになっています」
「……」
あの野郎、何企んでやがる。何が悲しくて朝っぱらからお前の面拝まにゃならんのだ。というか出待ちしている時点で強制だろうが。ぜひご一緒にじゃねえんだよ馬鹿じゃねえの?
俺があからさまに不機嫌になったことに気づいたのか、ルーフの顔色から血の気が引いていく。
……正直無視したいけどこれもどうせ命令だろうし、逃げたらこいつがとばっちりくらうよな。それにリヒトからの嫌味も増えそうだ。……今後の面倒を考えるなら会う方が賢明か。
「殿下に少しばかり待つように言っておけ」
了承の意を示した俺にホッと息を吐いたルーフは一礼して即座に伝令へ向かった。あ~面倒だな。
気持ちゆっくりめに身支度を整えてエントランスに行くとエヴェイユとリヒト、それからクオーレ・カンパニュラが立っていた。普段は滅多に他寮へ行くことのないエヴェイユ殿下たちがこんなところにいればそりゃ大騒ぎですわな。朝からすごいよ周りが。
「あ、シュヴァリエ公子。おはようございます」
「おはようございます殿下。私をお待ちになっていたと伺っておりますが、どういったご用件でしょうか?」
「まあ、そう焦らずに。ゆっくりお話ししたかっただけですよ。久しぶりに、ね」
ああ本当に今日も麗しいことで……周りの令嬢方が頬染めちゃってますがな。確かに笑顔だけ見れば極上だけど俺としては悪魔の微笑みにしか映らん。こいつを見ていると怒った顔よりも笑顔の方が断然怖いって思うんだから不思議だわ。
「……光栄ですエヴェイユ殿下」
そう言うのが精一杯だった。
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「昨日の処罰、お見事でしたよ」
「……殿下が生徒会長という立場で収められる範囲にしろと仰せでしたので」
「ふふ、ありがとうございます。おかげで余計な手間が増えずに済みましたよ。リヒトもそう思いませんか?」
「私は特に何も。あの時殿下に水がかかっていたらその場で殴るところでしたけど」
「そんなつまらないミスをするはずないだろう。君ではないんだから」
「私はそんなミスをしたことはありません。妄想癖でもあるのではないですか」
「前方を見すぎるあまり転ぶような人間には言われたくないな」
「そうかもしれませんね。なんせあんな横暴なやり方など私には到底思い付かないもので」
バチバチとやり合う俺たちの間に誰かがスッと入ってきた。
「お二方ともその辺で止められては如何か」
声の主はクオーレ・カンパニュラ。作中一の堅物君だった。そういやエヴェイユの側近候補の中で唯一こいつとは話したことなかったな初めまして。
「ああ、シュヴァリエ公子は初めてお話しするんでしたね。彼は私の護衛であるクオーレ・カンパニュラ公子です」
「クオーレ・カンパニュラと申します。僭越ながらエヴェイユ殿下の護衛を仰せつかった身です。これまでお話しできずに申し訳なかった。以後お見知りおきを」
堅い堅い堅い。さすがゲームの中で最も堅物と評判のキャラ。なんなら堅苦しすぎてファンの一部で遊ばれていたキャラだ! すっげえむず痒い。というかクラルテにアウルにリヒトにエヴェイユに……それからクオーレ。なんでゲームの主要キャラとこんだけ関わっているんだ俺は! 決意しただろ誓っただろ脳内には花咲かせちゃいかんのに! ああもう!!!
「シュヴァリエ・アクナイトです。以後お見知りおきを」
内心盛大に自分を罵りながら淡白に挨拶を済ませた俺にクオーレは特に何も言わなかったが、案の定リヒトが噛みついてきた。
「なんですそのそっけない態度は。たとえ話すようなことはなかったとしてもなにかあるでしょう。もう少し社交を学ばれてはどうです?」
「君はもう少し言葉遣いを学んだ方がいいだろう。あちこち噛み付いては躾がなっていないと言われても文句は言えないと思うがな」
またもや舌戦が始まるかと思ったところで、エヴェイユが口を挟む。
「まあまあ二人ともその辺で。ところでアウル公子から聞きましたが、今日の放課後にオルテンシア公子を呼び出したそうですね」
「……ええ、それが何か」
「なんとなく気になっただけですよ。場所はアジサイ噴水でしたか?」
「……そうですが、随分と興味を持たれますね」
「気分を害しましたか?」
「いいえ、ただ普段の殿下であればそこまで気にかけることではないかと」
「ああ……まあ、私にも気まぐれというものはありますからね」
「そうですか」
……なーんか楽しそうで不気味なんだけど。一体どうしたんだこいつは。まあこいつの脳内を考えるだけ無駄か。
「そろそろ学園に着きますね。ではシュヴァリエ公子、またお会いしましょう」
「謹んでお断り申し上げますよ。それでは殿下、御前失礼致します」
俺は一礼して足早にその場を立ち去った。くわばらくわばら。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
その日の放課後、俺は例のアジサイ噴水のところに来ていた。イデアルの部屋にあったアジサイはここから摘まれたもののようで間違いないな。意図的に切られたと思しき枝がいくつかあるし。
「こうして見ると結構切られたんだな。あの古代文字の文言といいこの花といい、無駄に手の込んだ遊びしやがってあの女……」
思わずアラグリアへの悪口が溢れる。
そこへカサリと草を踏みつける音が聞こえ、そう経たないうちにイデアル・オルテンシアが姿を現した。
「も、申し訳ありません。少々図書館が混んでいたもので……」
「そんなことはどうでもいい。なぜ自分が呼び出されたかわかっているか?」
単刀直入に問いかけるとイデアルはびくりと肩を震わせて俯き、たとだとしく答えた。
「アクナイト公子のお手を煩わせてしまったから……でしょうか」
「確かにオルテンシア子爵家はアクナイト公爵家の派閥に属し、リコリス侯爵家はアクナイト公爵家と強い結びつきのある公爵家に属する家だ。そんな間柄にある貴族同士が問題を起こせば最悪両派閥の関係を破壊することになりかねない。だから殿下は私に解決させようとしたのだろう。そこに関しては腹立たしく思いはするが、理解していることだから呼び出す理由にはならない」
「……ではなぜ……?」
本当にわからんのかこいつは。お前は俺の最大の地雷を踏み抜きおったんじゃボケ! だけど解説してやる前にまずはやるべきことがある。
放課後、人気のない校舎裏そして恨みのある相手、とくれば起こることはただひとつだ。
「イデアル・オルテンシア」
「は、はい」
「とりあえず、歯を食いしばれ」
「え?」
バキッーー!!!
「ぐあ……っ!? ……いっ!」
俺から繰り出された渾身の拳が顔面に綺麗に入り、イデアルが少し先の地面に転がったーー
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