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六頁 サンビタリアに染まって
90話 夜空の下で
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わざわざ待っていなくていいのになんでこんなところにいるんだ。
「なぜいる?」
「それからルアル嬢からの伝言だ」
「君に伝書鳩を依頼するとは肝の据わっていることだ」
「……それをシュヴァリエが言うのか。一番言っては駄目な人間だろうに」
「喧嘩を売りに来たのなら会場へ戻れ」
「『お兄様がさっさと逃げるから装飾品のことを聞かれて大変ですわ。しかもこんな大舞台で貴族たちとの交流を避けるなんて許しませんわよ。早く戻ってきてくださいまし』だそうだ」
「……私の話を聞いていたか?」
俺の言葉をスルーしてルアルからの伝言を告げたアウルはめちゃくちゃ楽しそうにしていた。こいつの設定ってクールな常識人じゃなかったっけ? 最近その設定が崩れている気がするんだが。
「まあでもせっかく抜け出したんだ。少し歩かないか?」
「…………一応聞くが拒否権は?」
「さあ、どっちだろうな」
つまりないと。はあ……まああんまり早く行っても妹から小言を貰うだけだしついていくだけならいいか。それに今戻ればクラルテとも相対することになる。あいつ……ファルカタで協力したいっていう申し出を受け入れる代わりに俺とは関わらないって言ったの忘れてるだろ絶対。実に都合のいい主人公様である。俺は! お前に! 関わったら! ろくなことに! ならないんだよっ! ……はあ、関わらないようにすればするほど主人公や攻略対象たちが寄ってくるのはなんでなんだろう。俺やっぱり呪われているんじゃ……。って今目の前にいる男も攻略対象だったわ。
「どうした? 疲れたか?」
「なんでもない」
アンタらのせいだって声を大にして言いたいです。押し花押し花押し花押し花押し花……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛押し花がやりたい~~~~~!!!!! もう貴族の務めとかどうでもいいから押し花がやりたいよぅ……。いったいいつになったら俺に押し花ライフは訪れるんだぁぁぁぁ!!!
「おい、本当に大丈夫か?」
「なんでもないと言っている。しつこいぞ」
「何でもないって顔ではないが……そんなにパーティが面倒か?」
「こんなものに好き好んで出る人間たちの気が知れない」
「君らしい言い分だな」
「では聞くが君は好き好んでパーティに出席するのか?」
「まあ……義務だから出ているということのほうが多いのは事実だな」
「まともな思考で安心しました」
「まったく君は……」
「そんなことよりどこに向かっている?」
「もうすぐ着く。……ところでシュヴァリエ。ルアル嬢とセレーナ嬢が付けていた装飾品だがあんなものどうやって考え付いたんだ?」
探るというよりは純粋な好奇心でアウルは訊ねてきた。思いついたも何もアレは前世ではごく身近にあったものです。思いついたのではなく元々あったものであり趣味でした。……なんて馬鹿正直に言えるはずもなく。こういうとき言い訳を考えるのってものすごく面倒よね。よく転生物で飯テロとかやったりするけどなんでそんなもの知っているんだっていう突っ込みはもっともだと思う。俺だってそんな情報や知識はどこで仕入れたんだって突っ込む自信がある。王族とかに割と平気で見せたりするけどこの世界では曖昧で信憑性に欠けるものをよく信用しようと思うよね。お互い怖いと思うんだけどな。まあ俺も似たようなことやっている……か? 俺は制作方法も材料も流出させる気はない。俺の側にいたサリクスでさえも詳しい材料を教えていない。いくら信頼しているとはいえ教える情報には気をつけているつもりだ。
よって俺はアウルにこう答える。
「偶然の産物だ」
言いたくないという俺の気持ちを察したのかアウルは意味深に微笑むだけでそれ以上突っ込んでは来なかった。
「着いたぞ」
当たり障りのない会話をしているうちに目的地に着いたらしい。俺は城に来た記憶がないためわからないが、中庭なのか? 花々が咲き乱れているけど他の場所よりも高くなっているのか眼下に広がる王都が一望できる場所だった。なんとなく空中庭園? のような場所らしい。まさかこんな場所があるなんて知らなかったな。……でもここって。
「……私が入って平気な場所なのか?」
「国王陛下と王太子殿下の許可は取っている。シュヴァリエは花が好きなんだろう? 気に入ると思ってな」
いつの間に……。確かに滅茶苦茶綺麗だけどさ、なんでわざわざこんなところに連れてきたんだ? こいつにメリットなんてないだろうに。
「なぜ私をここへ連れてきた?」
「君の反応が面白いからだ」
なるほど、意味わからん。本当に謎だな。面白いからっていう理由でわざわざ王族に許可を取るとは思えないんだけど……ほんとにわからん。だけど眺めは本当に綺麗だからな~……文句は言えん。
「……この場に連れてきたのはこの景色を見せるためか?」
「まさか」
まあそうだわな。そんだけのためにわざわざこんな場所手配するとかないわ。……でも、ちょうどいい。俺もこいつに個人的に用事があったし。
「まあなんでもいいがその前に、君にこれを」
そう言いながら俺がアウルに差し出したのは男物のバングルだ。装飾に使ったものは例のレジンもどきである。だが中に入っているのは花ではなく鳥の羽だ。鷹の羽の一部に金色の宝石スフェーン。
突然俺から渡されたそれにアウルは目を見開く。
「いったいどういうことだ?」
「ただのお礼とお詫びですよ。他国の人間である貴方を何度もこの国の不祥事に巻き込んでしまったにもかかわらず碌な謝罪もできていないので」
「別に気にしていないんだがな……。まあいい、ありがとう」
慎重にその腕にバングルを嵌めたアウルはそのまま俺に手を差し出してきた。
「……さっきの踊りは完璧だったが、どうだ? 俺とも一曲踊らないか?」
「君とは散々踊っただろう」
「あれは君の練習だろ? 先生と生徒ではなくパーティの参加者として踊ってみようと思ってな」
「有象無象におかしな噂を流されでもしたらどうする」
「君がそんなことを気にするとは意外だな」
「ふざけるな」
「俺相手に噂話などできるはずないだろう?」
明らかに挑発を込めた口調に言葉が詰まる。確かにそれは言えている。どれだけ噂が大好きな連中だろうとアウル相手に滅多なことはできない。そんなことをすれば最悪首が飛ぶ。
……っていうかこの光景、スチルそのままじゃん! 攻略対象がまさにこの背景でクラルテに手を伸ばす絵が一枚そしてこの後に一緒に踊る絵が一枚。この章は内容自体が落ち着いていたということであまり人気がなかったんだけどスチルが多いということでストーリーよりもスチル! てな感じな章だったような。
……で、俺は今まさにスチルそのままの光景を目にしているわけで。しかも対象は俺。……なんだろうめちゃくちゃ複雑なんだが。ストーリーは回避したいけどスチルは欲しいなって思っていたんだよ。だけどそれは遠くで拝むものであってこんな間近でしかも自分が入り込むなんて考えていないわけ。……しかし、これはSNSで自慢したら炎上確定なほどおいしい展開なわけでもある。……困った。ユーザーとして体験してみたい気持ちとストーリーを回避したいという思いがせめぎ合って……くっ! ~~~~~よし! こうなったらいっちょ腹を括ってスチル確保といこうじゃないの!
「一曲だけなら」
アウルはそっと微笑んで俺の手を取りその勢いのままステップを踏み出した。
「少々強引が過ぎるのでは」
「優等生なステップでは飽きると思ったんだがシュヴァリエ・アクナイトにはまだ早かったか?」
「言ってくれるなアウル・オルニス。もう少し激しくても構わない」
いえ構います! 強がりです! なのでゆっくりでお願いします! ……なんて思いも虚しく、アウルはまるで剣舞のような鋭さで俺をリードしていく。不思議なもので慣れてくればこの型崩れしたダンスが楽しく思えてくる。……舞台で殺陣を演じる役者にでもなった気分だな。
「どうしたシュヴァリエ。ステップが遅れているが?」
「アウルこそ体の動きが遅いのではないか?」
月下の下、誰もいない庭園で互いに挑発し合いながら踊る俺たちは一体どんな風に見えているんだろうか。この場には録画用の魔法道具はないけど……ああきっと、とても綺麗な光景に違いない。少なくとも俺の目に映っている男は凄く、綺麗だ。変だよな……俺は悪役でお前は攻略対象なのに。絶対に相容れないはずの二人が揃ってパーティを抜け出して踊っているなんて。
……本当に今の俺はどうかしている。絶対に避けたいはずの相手に、今だけはこいつの目に映っていたいなんて思っているんだから。
どうせ二人しかいないんだ。こうなったらとことんまで踊ってやる。
——名前のついているこの感情に、目を瞑りながら。
「なぜいる?」
「それからルアル嬢からの伝言だ」
「君に伝書鳩を依頼するとは肝の据わっていることだ」
「……それをシュヴァリエが言うのか。一番言っては駄目な人間だろうに」
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俺の言葉をスルーしてルアルからの伝言を告げたアウルはめちゃくちゃ楽しそうにしていた。こいつの設定ってクールな常識人じゃなかったっけ? 最近その設定が崩れている気がするんだが。
「まあでもせっかく抜け出したんだ。少し歩かないか?」
「…………一応聞くが拒否権は?」
「さあ、どっちだろうな」
つまりないと。はあ……まああんまり早く行っても妹から小言を貰うだけだしついていくだけならいいか。それに今戻ればクラルテとも相対することになる。あいつ……ファルカタで協力したいっていう申し出を受け入れる代わりに俺とは関わらないって言ったの忘れてるだろ絶対。実に都合のいい主人公様である。俺は! お前に! 関わったら! ろくなことに! ならないんだよっ! ……はあ、関わらないようにすればするほど主人公や攻略対象たちが寄ってくるのはなんでなんだろう。俺やっぱり呪われているんじゃ……。って今目の前にいる男も攻略対象だったわ。
「どうした? 疲れたか?」
「なんでもない」
アンタらのせいだって声を大にして言いたいです。押し花押し花押し花押し花押し花……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛押し花がやりたい~~~~~!!!!! もう貴族の務めとかどうでもいいから押し花がやりたいよぅ……。いったいいつになったら俺に押し花ライフは訪れるんだぁぁぁぁ!!!
「おい、本当に大丈夫か?」
「なんでもないと言っている。しつこいぞ」
「何でもないって顔ではないが……そんなにパーティが面倒か?」
「こんなものに好き好んで出る人間たちの気が知れない」
「君らしい言い分だな」
「では聞くが君は好き好んでパーティに出席するのか?」
「まあ……義務だから出ているということのほうが多いのは事実だな」
「まともな思考で安心しました」
「まったく君は……」
「そんなことよりどこに向かっている?」
「もうすぐ着く。……ところでシュヴァリエ。ルアル嬢とセレーナ嬢が付けていた装飾品だがあんなものどうやって考え付いたんだ?」
探るというよりは純粋な好奇心でアウルは訊ねてきた。思いついたも何もアレは前世ではごく身近にあったものです。思いついたのではなく元々あったものであり趣味でした。……なんて馬鹿正直に言えるはずもなく。こういうとき言い訳を考えるのってものすごく面倒よね。よく転生物で飯テロとかやったりするけどなんでそんなもの知っているんだっていう突っ込みはもっともだと思う。俺だってそんな情報や知識はどこで仕入れたんだって突っ込む自信がある。王族とかに割と平気で見せたりするけどこの世界では曖昧で信憑性に欠けるものをよく信用しようと思うよね。お互い怖いと思うんだけどな。まあ俺も似たようなことやっている……か? 俺は制作方法も材料も流出させる気はない。俺の側にいたサリクスでさえも詳しい材料を教えていない。いくら信頼しているとはいえ教える情報には気をつけているつもりだ。
よって俺はアウルにこう答える。
「偶然の産物だ」
言いたくないという俺の気持ちを察したのかアウルは意味深に微笑むだけでそれ以上突っ込んでは来なかった。
「着いたぞ」
当たり障りのない会話をしているうちに目的地に着いたらしい。俺は城に来た記憶がないためわからないが、中庭なのか? 花々が咲き乱れているけど他の場所よりも高くなっているのか眼下に広がる王都が一望できる場所だった。なんとなく空中庭園? のような場所らしい。まさかこんな場所があるなんて知らなかったな。……でもここって。
「……私が入って平気な場所なのか?」
「国王陛下と王太子殿下の許可は取っている。シュヴァリエは花が好きなんだろう? 気に入ると思ってな」
いつの間に……。確かに滅茶苦茶綺麗だけどさ、なんでわざわざこんなところに連れてきたんだ? こいつにメリットなんてないだろうに。
「なぜ私をここへ連れてきた?」
「君の反応が面白いからだ」
なるほど、意味わからん。本当に謎だな。面白いからっていう理由でわざわざ王族に許可を取るとは思えないんだけど……ほんとにわからん。だけど眺めは本当に綺麗だからな~……文句は言えん。
「……この場に連れてきたのはこの景色を見せるためか?」
「まさか」
まあそうだわな。そんだけのためにわざわざこんな場所手配するとかないわ。……でも、ちょうどいい。俺もこいつに個人的に用事があったし。
「まあなんでもいいがその前に、君にこれを」
そう言いながら俺がアウルに差し出したのは男物のバングルだ。装飾に使ったものは例のレジンもどきである。だが中に入っているのは花ではなく鳥の羽だ。鷹の羽の一部に金色の宝石スフェーン。
突然俺から渡されたそれにアウルは目を見開く。
「いったいどういうことだ?」
「ただのお礼とお詫びですよ。他国の人間である貴方を何度もこの国の不祥事に巻き込んでしまったにもかかわらず碌な謝罪もできていないので」
「別に気にしていないんだがな……。まあいい、ありがとう」
慎重にその腕にバングルを嵌めたアウルはそのまま俺に手を差し出してきた。
「……さっきの踊りは完璧だったが、どうだ? 俺とも一曲踊らないか?」
「君とは散々踊っただろう」
「あれは君の練習だろ? 先生と生徒ではなくパーティの参加者として踊ってみようと思ってな」
「有象無象におかしな噂を流されでもしたらどうする」
「君がそんなことを気にするとは意外だな」
「ふざけるな」
「俺相手に噂話などできるはずないだろう?」
明らかに挑発を込めた口調に言葉が詰まる。確かにそれは言えている。どれだけ噂が大好きな連中だろうとアウル相手に滅多なことはできない。そんなことをすれば最悪首が飛ぶ。
……っていうかこの光景、スチルそのままじゃん! 攻略対象がまさにこの背景でクラルテに手を伸ばす絵が一枚そしてこの後に一緒に踊る絵が一枚。この章は内容自体が落ち着いていたということであまり人気がなかったんだけどスチルが多いということでストーリーよりもスチル! てな感じな章だったような。
……で、俺は今まさにスチルそのままの光景を目にしているわけで。しかも対象は俺。……なんだろうめちゃくちゃ複雑なんだが。ストーリーは回避したいけどスチルは欲しいなって思っていたんだよ。だけどそれは遠くで拝むものであってこんな間近でしかも自分が入り込むなんて考えていないわけ。……しかし、これはSNSで自慢したら炎上確定なほどおいしい展開なわけでもある。……困った。ユーザーとして体験してみたい気持ちとストーリーを回避したいという思いがせめぎ合って……くっ! ~~~~~よし! こうなったらいっちょ腹を括ってスチル確保といこうじゃないの!
「一曲だけなら」
アウルはそっと微笑んで俺の手を取りその勢いのままステップを踏み出した。
「少々強引が過ぎるのでは」
「優等生なステップでは飽きると思ったんだがシュヴァリエ・アクナイトにはまだ早かったか?」
「言ってくれるなアウル・オルニス。もう少し激しくても構わない」
いえ構います! 強がりです! なのでゆっくりでお願いします! ……なんて思いも虚しく、アウルはまるで剣舞のような鋭さで俺をリードしていく。不思議なもので慣れてくればこの型崩れしたダンスが楽しく思えてくる。……舞台で殺陣を演じる役者にでもなった気分だな。
「どうしたシュヴァリエ。ステップが遅れているが?」
「アウルこそ体の動きが遅いのではないか?」
月下の下、誰もいない庭園で互いに挑発し合いながら踊る俺たちは一体どんな風に見えているんだろうか。この場には録画用の魔法道具はないけど……ああきっと、とても綺麗な光景に違いない。少なくとも俺の目に映っている男は凄く、綺麗だ。変だよな……俺は悪役でお前は攻略対象なのに。絶対に相容れないはずの二人が揃ってパーティを抜け出して踊っているなんて。
……本当に今の俺はどうかしている。絶対に避けたいはずの相手に、今だけはこいつの目に映っていたいなんて思っているんだから。
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